令和5年度第4回箕面市障害者市民施策推進協議会結果報告書
日時、場所、参加者など
日時:令和5年(2023年)11月21日(火曜日)午前10時から正午
場所:箕面市立障害者福祉センターささゆり園 プレイルーム
出席者:構成員など18名、健康福祉政策室1名、事務局4名
傍聴者:1名
内容
1.冒頭
- 座長欠席のため、副座長が代理で挨拶。
- 配布資料及び案件と時間配分を確認。
2.各案件
案件 1 オレンジゆずるタクシーについて
健康福祉政策室か ら資料1に基づき説 明。以下のとおり質問・意 見があった。
- 日祝については、施設やグループホームからゆずるタクシーを利用して帰る人がいるし、外出する人も多い。年末年始も同様。日祝と年末年始の廃止は困る。
- 移動困難者にとって土日の運行がなくなると社会参加ができなくなる。
- 通院以外の外出を認めないというメッセージを強く感じた。日祝や年末年始、遠方への運行も通院以外認めないのは、社会参加の否定、権利侵害としか思えない。
- 休みの日はゆずるバスも少ないので唯一の移動手段でもある。
- ゆずるタクシーが使えないときは民間の福祉タクシーも予約が取れず、結局移動できない。
- 運行時間はどうなるのか。
(健康福祉政策室)
日祝の社会参加の保障については、これまでの各団体への説明の場でも意見をいただいており、できるだけ運行させたいと考えている。経済的な視点から値段の据え置きも検討しているが、少し値上げをしてでも日祝の運行を検討していきたい。運行時間はこれまでどおりの7時から18時までで変更はない。
- 社会参加についてどう考えているのか。
(健康福祉政策室)
通院だけでなく色々なところに行くのが社会参加と認識している。改めて意識しながら検討していきたい。
- 実証実験を継続するとあるので、この間の経過もふまえて検討してほしい。社会参加や、働く障害者もたくさんおり、月から土だけではないと言うことも考えてほしい。
- 値段が上がっても使えるという選択肢があるのとないのでは、大きな差がある。値段を上げてでもいろんな運行方法を検討して欲しい。
- 民間の福祉タクシーは、料金が3倍ぐらいかかる。年金と障害者手当などで生活している身としては非常に厳しい。何とかこれを活用して社会参加を獲得してきた歴史があり、それを全部引き剥がすのはやめてほしい。
- 経済的困難者を支えるという視点が漏れている。タクシー代が払えないために社会参加も通院もできなくなるのは本末転倒。利用券をなくすのは無理だと思う。
- この制度において、経済的背景をどう考えているのか。
(健康福祉政策室)
経済的な移動困難者の基準は難しい。現会員の経済状況も把握していない。そういった視点を持って検討していきたい。
- 所得に応じて自己負担が変化しているので、そのあたりもふまえてほしい。
- 実証実験中のため利用券を発行してきたと聞いている。実証実験を継続するなら、引き続き利用券を発行すべきではないか。
(健康福祉政策室)
引き続き実証実験中だが、大きく枠組みを変えようとしているので、廃止したいと考えている。
- 自分にとっては重要な移動手段。引き続き意見交換や報告の場を設けてほしい。
(健康福祉政策室)
タイミングに応じて情報提供していく。
案件2 箕面市障害者市民の長期計画(みのお‘N‘プラン)及び箕面市障害福祉計画・箕面市障害児福祉計画について
事務局から資料2-1、2-2、2-3に基づき説明。以下のとおり質問・意 見があった。
- 重点課題に、障害者手帳所持者に限らず支援していくと書いているが、聴覚障害者についてはどう考えているのか。中途障害で手帳交付に至らない段階の人は、福祉サービスは使えない。補聴器も高い。コミュニケーション障害になって引きこもりになる人もいるが、手話や要約筆記との出会いがあれば、視野を広げることができる。市としてそういう人たちに対する施策が必要だと思う。ヒアリングフレイルという視点で、聴力が低下していく人へのアプローチを考えていくべき。重点課題に入れてほしい。豊中市ではいろんなアプローチをしている。イベントを通じて、耳が悪いことに初めて気づく機会を提供したり、専門機関を紹介したり、早期の補聴器使用に繋がったりして、結果的に引きこもりを防ぐことができる。
(事務局)
計画策定にあたって、個々の事業については書き切れないことはご理解いただきたい。計画には重点的に取り組む方向性を書き、それに基づいて毎年度具体の事業を実施していく。このタイミングで手話言語条例、情報コミュニケーション条例の制定を予定しているので、それを今期のポイントに入れている。新しい事業については部会でみなさんの意見を聞きながら進めて行きたい。
- 「(4)情報バリアフリーの推進」の4点目として、ヒアリングフレイルに関する方向性を書いてほしい。具体的な事業ではなく、Nプランに全体的な方向性として反映してほしいという意図で提案した。条例もできるから、方向性を示すことで、具体的な事業の予算化につなげてほしい。ヒアリングフレイルを抱えている人は10分の1以上いると思う。そういった人はどこにいるかわからないという視点で考えてほしい。
(事務局)
どのように記載できるか庁内で検討する。
- 資料2-3の43ページに記載されている障害者雇用率が間違っている。
(事務局)
ご指摘のとおり記載ミスのため修正する。
- 重点課題に情報アクセシビリティが入っていることには感謝する。特に視覚障害者にとっては重要なので推進をお願いしたい。差別解消法の改正については事業者へ働きかけをお願いしたい。
(事務局)
情報アクセシビリティ法と条例を踏まえ、視覚障害・聴覚障害を含めた事業を検討していきたい。差別解消法の合理的配慮の義務化については、周知など含めて取組を進めていく。
- 最初の章立てから変わったところがあった。計画部会が終わってからも項目が変わっていることもある。今回も一生懸命探してみないとわからないところがあった。今後、計画を作るときにはわかりやすい資料提供に努めてほしい。
(事務局)
この間意見をいただいて、ページ数を入れたり、変更点だけを抜き出して資料を作ったりしてきたが十分ではなかったかもしれない。引き続きわかりやすい資料作りに取り組んでいく。
- 別の会議では前回からの変更点が提示されていたのでわかりやすかった。今回は、いろいろな会議がからんだ上でどう変わったかがわかりにくかった。
(事務局)
12月末からパブリックコメントを実施するのでよろしくお願いしたい。今日の意見や、審議会やパブコメでの意見、法定協議があるので、多少変わる部分があると思う。
案件3 障害者通所施設(中部地域)の整備について
事務局から資料3に基づき説明。以下のとおり質問及び意見があった。
- 設計会社はどこか。バリアフリーに対する視点が不十分ということはないか。
(事務局)
設計者は病院や児童の福祉施設の経験がある事業者である。設計にあたってはこちらの意図を充分伝えている。例えば動線をシンプルにするため廊下は一直線になっている。多目的トイレについてもこれまでみなさんからいただいた意見を伝えている。
- これまで、トイレの幅が狭く入りにくかったという声を聞いている。バリアフリー法や府条例に基づいて広げてほしいという声もあった。
(事務局)
トイレについては、障推協で出た意見や、ささゆり園やあかつき園からの助言もふまえて進めている。府条例については当然遵守するものとして関係課と調整している。
- 入浴設備はあるか。また、介護用ベッドは府条例の規定ではなく、160センチメートル以上をお願いしたい。
(事務局)
入浴設備は予定していない。当事者団体や支援学校の先生、放課後等デイサービスの職員からもあったほうがいいという意見があり、検討してきたが、敷地の南側に埋設物があるため建物がホームベース型になってしまったこと、60名の施設でできるだけ活動室を広く使いたいということで、入浴設備がどうしても入らなかった。入浴設備を備えた施設の整備については今後の課題と考えている。
介護ベッドについては、支援学校の先生からも、今の子どもたちは体が大きくなっているという助言をもらっているので、設計を進める際に伝えていきたい。
- 多目的トイレの中にシャワーはあるのか。
(事務局)
1階に多目的トイレを3箇所設置予定。うち1つにはトイレ内にシャワー設備を設けたいと思っている。どうしても汚れてしまって着替えだけでは不十分なときがあるという意見をいただいていたので、入れることにした。支援学校のトイレも見せていただき参考にした上で検討している。
- 2階、3階の多目的トイレにシャワーがない理由は。
(事務局)
当初は建物に1つあればよいと考えており、一番広くスペースをとれる1階に設置する予定で考えていた。2階、3階の利用者に何かあったときに1階に降りなければならず、2階、3階にもいるのではというご意見もお伺いしたので、現在検討中。
- 「スヌーズレン」について説明が必要ではないか。
(事務局)
一人で落ち着いて過ごせる部屋として、照明を暗くして、寝転んだりもできるような部屋を考えている。
- 敷地内の埋設物というのは。
(事務局)
元々ここは調整池で、道路を挟んで向かい側にも調整池があった。図面1枚目の東側の道路から南側に向けての点線があるが、これは千里川に流れるための水路が地下に埋設されている。管理をするために上に構造物を建てられないので、ここを車路や緑地として使う方向で検討したもの。
- 将来その水路を修理するときはどうするのか。今も利用されているものなのか。
(事務局)
現在も活用されている管で、水が流れている。上部にマンホールを設けて点検ができるように建築部門と調整している。
- 廊下の幅は何センチメートルか。
(事務局)
確認して報告する。1階の作業訓練室、多目的室の広さはこのささゆり園のプレイルームくらいだと聞いている。
- エレベーターの中にテレビ電話の設置は考えているのか。エレベーターの規格にも関わってくる。
(事務局)
この間、文化芸能劇場など、不特定多数の人が使う施設のエレベーターについて、テレビ電話の必要性を伺ってきた。この施設においては、支援者と一緒に移動すると考えており、利用者が一人で乗ることを想定していない。スタッフが押せる通報ボタンなどは設けるが、今のところテレビ電話の設置は考えていない。
案件4 「箕面市手話言語条例」及び「箕面市障害者情報コミュニケーション促進条例」について
事務局から資料4-1、4-2、4-3に基づき説明。
8月に実施したパブコメの意見に対し、市の考えかたを整理した。法制的な文言修正を若干入れているが、基本的には部会で確認いただいた内容で、12月議会に提案することができた。今後、条例の周知や具体的な施策を進めていきたい。
以下のとおり質問及び意見があった。
- 12月議会の具体的な時間は。傍聴したいと考えている。
(事務局)
確認して報告する。
- 当事者にとっては積年の課題。可能なかたは傍聴に行かれてもいいと思う。
(その他)
・障害福祉サービスの冊子の改訂について
・人権フォーラムの障害者分科会について
資料