令和5年度第1回箕面市障害者市民施策推進協議会結果報告書
日時、場所、参加者など
日時:令和5年(2023年)5月17日(水曜日)午前10時から正午
場所:箕面市立障害者福祉センターささゆり園 プレイルーム
出席者:構成員など18名、健康福祉政策室3名、事務局4名
傍聴者:なし
内容
1.冒頭
2.各案件
案件1 オレンジゆずるタクシーについて
健康福祉政策室から資料1に基づき説明。
- 近畿運輸局によれば、UDタクシーを含む一般タクシーについては適正車両数を満たしているとのこと。事業者からは、現行タクシーの車両更新の際に現在のセダン型タクシーをUDタクシーに入れ換えていくと聞いている。
- 全体像についてはまだお見せできていないが、まずはゆずるタクシーの今後の必要性や必要台数について整理したもの。車椅子利用者に限定しての運行を検討していきたいと考えている。
以下のとおり質問、意見があった。
- 1点目、車椅子利用者に限定ということだが、車椅子で自家用車を運転する人はどうなるのか。2点目、1回当たりの時間が1.5時間なのはなぜか。3点目、前回も述べたが、以前の福祉金からデマンドバス、ゆずるタクシーに変わってきた経緯があるが、そこはどう考えるのか。
(健康福祉政策室)
1点目。福祉車両が少ないので、物理的に福祉車両でないと移動できない車椅子のかたのために残さないといけないと考えている。自家用車で移動できるかたはこれまでどおり自家用車で移動していただきたいと思う。
2点目。配車センターを出発して対象者を移送し、配車センターに戻ってくるまでの迎車回送を含む一連の時間を考えると、実績から平均1.5時間かかる。
3点目。福祉金について、課題意識は持っているが、今答えは持ち合わせていないので改めて考えたい。
- 昨年5月に障害者情報アクセシビリティ法ができている。障害の有無や住んでいるところに関わらず、同じタイミングで情報提供すること、また点字や手話など本人が希望する形で情報提供することとなっている。今回のように点字資料が用意されていない中で同じ議論ができるのか。
(健康福祉政策室)
点字資料が用意できなかったことについては申し訳ない。今後はできるだけ早く資料提供したい。
- 重度の視覚障害者のことを考えて欲しい。決まったところしか行けない、どこへも行けないかたは行動が制限されてしまう。特に高齢かつ視覚障害のかたはこの点が顕著なので充分に検討してほしい。
- 移動困難者を車椅子利用者に限定するということで、対象を大幅に狭めるという話だが、この社会実験はそもそも、移動困難者というのは車椅子利用者だけじゃないというところからスタートしている。経済的な理由やいろいろな理由で通院もままならないかたがいて、そこのニーズが相当あったからライフラインとしてゆずるタクシーの利用が進み、助かっているかたがたくさんいると思う。重度の知的障害や行動障害があり、一般の交通手段が利用しづらいかたもいる。デマンドバスは車椅子利用者のみで使いにくく、予約が取りにくいから、利用料をとってもっと自由に広げようということでスタートとしたモデル事業なのに、分析が不十分。何のための社会実験だったのか。縮小したい、予算削減ありきの案。ゆずるタクシーがなくなったらどういう影響が出るのかを利用者に調査しているのか。民間のタクシーが利用できる経済状況なのかまで調べたのか。
(健康福祉政策室)
制度立ち上げ当時は、経済的な移動困難者も対象とする配慮があったかと思う。今回はあくまでも物理的な移動困難者という視点で説明した。経済面や重度の視覚障害というのは違う視点で考えないといけない。ゆずるタクシーがなくなった場合の影響についてのアンケートは取っていないので、どういった意見聴取ができるか考えていきたい。
- 社会実験という形であれ8年間実施され、利用が定着している。オレンジゆずるタクシーとして浸透している中で、ニーズ調査が全然されていないのは実験としてあまりにも不十分。今からでも声を拾っていただきたい。
(健康福祉政策室)
これまでの実績資料はあるので可能な限り提供していきたい。
- 雨や台風の日は予約が取りにくく、天気に左右される。天気に関するデータがほしい。
(健康福祉政策室)
可能かどうか考えるが、データをとっていないので難しいかもしれない。
- 必要台数を試算するための実績データが令和3年と4年の2年間だけ。この2年間はかなり外出を控えてきた。これが本当の必要台数なのか疑問。
(健康福祉政策室)
問題意識はある。
- 知的障害で自分で歩ける人は対象外という案を見てがっかりしている。午前中は通院で利用する知的障害者が多い。車椅子を使っているかたは多くなく、そういうかたが使えなくなると悲しい。知的障害でも強度行動障害のあるかたは一般タクシーに乗りづらいという観点も考えてほしい。
- 実証実験として、細かいデータと分析結果が出されたのは良いこと。ただ車椅子に限定するのが適正かどうかわからない。自分は不便な場所に住んでいて、自家用車とゆずるタクシーを使い分けており、利用券24枚もすぐ使ってしまう。
- 令和3、4年度は外出が制限されて大きく利用が減っていた。コロナ前とも比較しなければ正確な数字が出ないのではないか。UDタクシーが適正台数を満たしているというのには疑問を感じる。またUDタクシーは車椅子利用者にとってはセッティングに時間がかかり不便な面もある。交通事業者の中でもなかなか進んでいないように思う。
- 当事者のアンケートはぜひやってほしい。学校送迎などがあり、予約をとることを諦めたかたもいる。そういう制約の中で利用された数字であるということも十分留意していただきたい。
- 車椅子の登録者数892人に対し、実利用者数351人は非常に少ないと感じている。必要な時間は重なるのが一般的。2台では現実には予約がとれなくなるのが容易に想像される。長距離移動や通院ができなくなるのでは。少なくとも配車実績から見た台数についてはコロナ期間であることも勘案してほしい。
- ゆずるタクシーによって外出の自由度が高まった。プライベートの外出は土日が多いので、日祝の運行枠は引き続き継続していただきたい。
- 利用料金について、福祉有償運送の制度上、どれくらいの値上げが可能かわかれば教えてほしい。
- 当日予約については、今もほとんど取れない状況。廃止としてしまうのでなく、運転手が空いている時間であれば受け入れるということはできないのか。また事前予約というのはいつまでを事前予約とするのか教えてほしい。
(健康福祉政策室)
利用料金については実費の範囲で徴収可能だが、目安は公示料金の2分の1程度となっているので、1,600円までは値上げが可能だが、現実的ではないと考えている。今は前日の正午までの予約で運行体制を決定している。事前予約や待機中の予約についてどうするか、今後考えていきたい。
- 正確なニーズを把握しなければならないと思う。コロナ前後のニーズが比較できるような分析結果があったほうがよいと思う。今後はコロナと共存していくようになり、コロナ前とも違うような気がする。あと2年くらいニーズを検証する期間を設けたほうがよいのではないか。
- 予約が取れず利用できなかった数というのも加味しなければ実際の数字は出てこない。今回の分析には専門家が関わっているのか。専門家の意見も含めて、車椅子利用者に特化しようということになっているのか。
- どういう人が利用できるのかが浸透していない。怪我で一時的に車椅子が必要となった人も乗れるとか、利用要件をきちんと伝えていかないと、本当は乗れたのにということも出てくる。
(健康福祉政策室)
今日いただいた意見を受け止めて今後検討していきたい。
- 車の入れ替えの予定は。
(健康福祉政策室)
決まっていない。メーカーに確認すると、運行キロ数、年数は経っているが、部品調達が可能なため、費用はかかるがまだ走れるとのこと。
案件2 第4次箕面市障害者市民の長期計画(みのお‘N’プラン)及び第7期箕面市障害福祉計画・第3期箕面市障害児福祉計画の策定について
事務局から資料2-1および2-2に基づき説明。
- 令和4年度に実施した障害児、障害者、健常者を対象としたアンケートの結果がまとまったので配布する。
- Nプランで大きな方向性を示し、それに基づき3年ごとの計画を立てていく。今回はNプランについて、大きく2点意見を伺いたい。
1.基本理念、基本目標について、今後必要な視点
2.分野別施策について、この10年の振り返りと、今後必要な視点
- この場での意見に加えて、5月末までに提出していただきたい。当事者3団体については改めて団体としての意見のとりまとめをお願いする。
(意見などなし)
案件3 令和5年度障害福祉室の予算概要について
事務局から資料3に基づき説明。
- 各事業実績をふまえて増額・減額している。
- 20番の地域生活支援事業は、施設ガイドを拡充した分増額している。また資料には記載していないが、重度障害者就労支援事業の予算もこの事業に含まれている。
- あかつき園再整備事業も新規事業として計上している。
- 手話言語条例の制定を検討していると思うが、その予算はどこになるのか。
(事務局)
当初予算としては計上していない。条例制定のめどがたったら、必要な事業経費については補正予算などで計上していく。
案件4 次期任期における座長・副座長の選出について
事務局から資料4に基づき説明。
- 新しい委員が決まったら、事務局と2者で調整させていただく。オブザーバーなどではなく、団体選出枠の構成員のかたに担っていただく。
(意見などなし)
案件5 その他
・ 桜井駅前広場の整備について(報告)
事務局から資料5に基づき説明。以下のとおり質問、意見があった。
- トイレの整備について、令和9年度以降に改めて地元と議論するとのことだが、こうなった経緯を知りたい。公共トイレは必要だと思う。
(事務局)
道路整備室に確認する。
- 手順としてこれでよいのか疑問。事前に報告があって了解を得てから着工するべき。意見を聞いたけどこうなりました、はい終わりというのは納得いかない。
(事務局)
スケジュール的なところもあったと思うが、進めかたについては丁寧に進めるよう、事業担当室と障害福祉室とで連携してやっていく。
・(情報提供)燃えるごみ専用袋の福祉加算の拡充について
・ 専門部会の報告について
・ 各種会議への出席報告について
・次期任期の委員選出について
資料