令和2年度「ぴあ・カレッジ」第6回セミナーの様子
令和2年9月12日(土曜日)に、箕面市教育センターにて、「ともに学び、ともに育つ、箕面市の支援教育について理解を深めること」、「障害のある子どもの保護者の話を聞き、当事者の思いについて理解を深めること」をめあてとして「ぴあ・カレッジ」第6回セミナーを開催しました。
前半は、人権施策室の井上参事より箕面市の支援教育についての講義がありました。箕面市の支援教育の理念や歴史に加え、自立活動や教室のユニバーサルデザインについて具体的な例を示しながらの話で、実践で役立つ講義となりました。
後半は、「障がいのある子を持つ親の思い」と題して、元箕面市立小中学校の保護者である髙田浩行さんにご講演いただきました。
保護者としてお子様とどのように向き合われてきたのか、同じクラスの友たちや先生との関わりでどのように成長してきたのかということを当時のことをふり返りながらお話いただきました。その中で、教員がみえる黒子として動いたときに子どもたちは成長してきたという話に受講生も聞き入っていました。また、受講生同士で行うワークでは豊かな関わりとは”双かた向”のコミュニケーションであるということを学びました。
最後に、受講生同士で今日の学びを交流し、塾長から今日の学びのまとめがありました。
【ぴあ・カレッジノート(受講生のふりかえり)より】
<学んだこと・今後に生かしていきたいこと>
- 今日の研修で学んだことは、保護者の想いを聞くことの大切さです。「なぜ地域の学校へ入学させたのか」「何が心配か」「どう成長していってほしいか」など保護者とのコミュニケーションを継続的にとりながら支援することで、保護者の安心につながるだけでなく、支援の充実につながると思いました。また、一人で判断するのではなく、さまざまな人とコミュニケーションをとって支援することの大切さを学びました。
- 障がいをもつ子どもに対して「何ができないか」ではなく、「何ができるか」を考えて教員がサポートすることで、同じクラスの子どもも成長でき、「ともに学び、ともに育つ」ことにつながると思いました。
- 子どもが黒板に集中できるように掲示物を整理したり、学習の見通しを示したり、ロッカーのシールの位置に配慮したりと実践的な例を学べました。また、テニスボールを机と椅子につけるとどこまで音が軽減されるか試してみたいと思いました。
<感想>
- 私は今まで教員は黒子のようにサポートして、すべての子どもが同じラインに立てるようにするのがいいと思っていました。しかし「見える黒子」になることで、支援の仕かたを子どもたちが学ぶことができ、互いに支え合えるような関係づくりにつなげられることが分かりました。また現在、学習支援員として現場に入る中で、「パニックを起こした友たちを温かく見守るクラス」をみました。どうやってこのような温かいクラスをつくったのだろうと思っていましたが、今日の講義を通して、教員がまずその子を理解し受け入れること。そしてクラスの子どもに適切に伝え、一緒に学ぶ機会やコミュニケーションをとる機会をつくることで温かいクラスができあがるのだろうと気づきました。
- 自立活動の具体例を示してもらえたので、理解が深まりました。支援は個別にその子が学ぶやすい環境を整えるというイメージが強かったのですが、周りとのつながりを持てるような支援が必要だと分かりました。
- 教員が子どもに支援の仕かたの見本を見せることが大切だと分かりました。一かたで、子どもは教員の姿やふるまいをよく見ているからこそ、どんな時でも教員は見本となる行動が必要になるということを感じました。