多様な手段で、心をつなぐコミュニケーション~少しの工夫でできること~

コミュニケーション方法に少しの工夫を
日本人の約11人に1人が何らかの障害を持っており日常生活の中で、さまざまな困難に直面しています、
そんなときに支えになるのは、周囲の配慮や手助けであり、その第一歩となるのがコミュニケーションです。
一人ひとりが、お互いにコミュニケーションの方法を少し工夫するだけで、多くのことを話したり、助け合ったりすることができます。
この機会に”心をつなぐコミュニケーション”について考えてみましょう。
例1 聴覚障害のあるかたの困りごと
- 電車の車内でアナウンスが聞こえない、携帯電話の着信音が鳴っていることに気づかない。
- マスクをしていると口の動きが見えず、何を言っているのか分からない。
- 補聴器をつけていても、周りの声などが雑音になって聞こえないことがある。
一人ひとりが工夫できること
- 紙に書いたり、スマホに打ち込んだ文字を見せて伝える。
- 口の動きや表情を見せながら、ゆっくり話す。
- 身振り手振りを交えて話す。
- 音に反応しない人、目で情報を探している人がいたら、「聞こえないのかも」と思って声をかけてみる。
例2 視覚障害のあるかたの困りごと
- 券売機や自動販売機を利用するとき、何がどのように並んでいるか分からない。
- 音響信号のない横断歩道を渡るときは不安を感じる。
- 白杖をもっていると視覚障害があると分かってもらえるが、突然体に触られたり、体の一部や白杖をつかまれて誘導されると、驚いたり方向が分からなくて不安を感じたりする。
- 声を掛けてもらったときに、「あれ」「それ」「こちら」などの指示語だけでは方向が分からない。
一人ひとりが工夫できること
- 「(自動販売機で)お手伝いしましょうか」「(横断歩道で)今は渡っても大丈夫ですよ」などと声をかけてみる。
- 声を掛けるときは、相手に触れずに、なるべく正面から声をかけてみる。
- 誘導するときは、相手に自分のひじや肩を持ってもらって誘導する。
- 道を教えるときなど、「あれ」「それ」「こちら」などの指示語ではなく、「3時の方向に約200m」など、具体的に説明する。
例3 理解力や記憶力に障害のあるかたの困りごと
- お店への行き方などを教えてもらうときに、早口だったり、表現が複雑で説明が長かったりするとうまく理解できない。
一人ひとりが工夫できること
- 具体的な言葉で、簡潔に話す。
- 言葉だけでなく、地図や写真、イラストを交えて説明する。
- 相手のペースに合わせてゆっくり話す。
そのほか さまざまな障害に応じたコミュニケーション方法
障害は多種多様で、障害の現れ方もそれぞれです。外見からはわからない障害のために理解されにくいかたもいます。
さまざまな場面で、周囲の理解や配慮があることで、できることは広がります。
一人ひとり、必要となる配慮は異なりますので、困っている人がいれば声をかけ、必要となる配慮を確認する姿勢が大切です。
障害について知り、コミュニケーション方法を考えるための参考資料
講座やサークル・ボランティア活動にぜひご参加を!
箕面市では、障害について理解を深める講座や、障害のあるかたとのコミュニケーションに役立つ講座を開催しています。
地域のみなさんによるサークル・ボランティア活動も盛んです。
ぜひご参加ください。詳しくは、障害福祉室にお問い合わせください。
講座の実施例
各取り組みは、市広報紙「もみじだより」(「市からのお知らせ」のページ)で随時ご案内しています。毎年、開催しているものもあります。
- みんなで考える障害者福祉啓発講座(令和8年1月~3月 開催予定)
- 「地域で生きる」障害者問題市民講座(令和8年3月 開催予定)
- 要約筆記講習会(令和7年10月 募集終了)
- 中級音訳講習会(令和7年5月~10月 募集終了)
- 初級手話講習会(手話奉仕員養成課程)(令和7年5月~令和8年1月 募集終了)
障害のある人もない人も、互いに尊重し支え合う社会をめざして
箕面市では、障害のある人もない人も、社会の一員として、互いに尊重し支え合いながら、地域の中でともに暮らす「ノーマライゼーション」の理念に基づき、手話、筆談、点字、代読や平易な分かりやすい言葉などのさまざまな意思疎通手段を利用して、意思疎通を図ることができる地域社会の実現をめざすため、2つの条例を制定しています。
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