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更新日:2019年2月15日

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平成31年度(2019年度)施政及び予算編成方針

平成31年(2019年)2月

 箕面市長 倉田 哲郎

 本日、ここに、平成31年度(2019年度)における予算案及び関連諸議案を提案し、ご審議いただくにあたり、新年度における市政の運営方針と予算の概要を申し上げ、市議会議員並びに市民の皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
 新年度は、私が初めて箕面市政をお預かりして11年目となります。これまでの10年を振り返り、次へと生かす一つの節目と捉えて、成果に磨きをかけ、足らずを補い、細やかに暮らしに寄り添うべく着実に歩を進めてまいります。

 

 昨年を振り返りますと、まず何より、災害の多い年でありました。本市でも震度6弱が観測された大阪北部地震に始まり、余震も収まりきらぬうちの7月豪雨、そして西日本広域に大きな被害を及ぼした台風21号など、立て続けての災害でした。本市で大きな地震が起きたのは平成7年の阪神淡路大震災以来23年ぶり、東日本大震災を機に取り組んできた本市の防災改革の成果が試される初めての試練ともなりました。至らなかった点はもちろん多々ありますが、災害対策本部の迅速な初動、組織立った対応、地域の皆さまのご尽力のもと速やかに開設された避難所等について、防災の専門家からも高い評価を受けました。3.11以降7年間、多くの協力のもと取り組みを重ねてきた地域防災の数々のトレーニングが、多くの場面で発揮されたと実感したところです。
 もう一つのトピックとして、北大阪急行線の新駅の名称が正式に決まりました。箕面萱野駅、箕面船場阪大前駅。工事現場に大きな重機が立ち並ぶ様を見るにつけ、この10年間の悪戦苦闘ともいえる道のりが思い起こされます。強い逆風の日もありました。「これでダメなら実現は諦める」と思い定め、いろいろな方々と一緒に取り組んできた日々の結実がそこにあります。
 おそらく、これからの道のりも、決して平坦ではありません。「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」。高村光太郎の有名な詩の一節です。今の私たちが立つ場所は、先達の長きに亘る力強い歩みによって踏み固められた道から続いています。そして、箕面を愛し、箕面のために全力を傾注されている市議会議員の皆さま、そして、市民の皆さまの温かいご理解とご協力に支えられて、私たちは日々歩いています。
 進む先に道はなくとも、着実に歩む一歩が道をつくる、その確信をもとに、信念と実行力と感謝を以て、新年度の市政運営に邁進していくことをお誓い申し上げます。

 

予算編成概要

 一般会計の予算規模は、728億6千万円で、前年度から146億8千万円の増(対前年度比25.2%増)となりました。
 歳入の根幹である市税収入は、前年度から約2億1千万円減(対前年度比0.9%減)の約236億円となる見込みです。
 市債につきましては、北大阪急行線の延伸整備などにより、残高は前年度から約88億円増(対前年度比18.6%増)の約559億円となる見込みです。市債残高は、大きなプロジェクトが本格化する中で一時的に増加していますが、財政運営への影響は限定的であり、変わらず健全な財政を維持しています。

 

 基金につきましては、環境クリーンセンター基幹改良工事の財源として基金を活用するなどにより、残高は25億円減(対前年度比10.1%減)の約219億円となりますが、主要プロジェクトも含めた未来への投資を視野に11年前から着実に積み増してきたことから、一時的な減少は十分想定の範囲内で、現在も高水準を維持しており、類似団体に比べても依然良好です。

 

 当初予算における経常収支比率は97.7%で、直近2か年は職員の大量退職期による連続の悪化はあったものの、再び回復傾向となり、堅実な経費圧縮の積み重ねにより11年連続で安定的に経常黒字を達成しています。

 

 ビッグプロジェクトが続く一方、これらの支出に耐えうる体力を維持するため、コツコツとした経費削減の努力も続けています。例えば、2020年に水銀ランプの製造・輸入が禁止されることを受け、街路灯や学校体育館の高圧水銀灯を交換していくことが必須となりました。LEDへの交換により、ランニングコストの大幅な低減が可能となるため、電球の在庫枯渇を待つのではなく、新年度から4か年で計画的に一斉更新し、財政効果を生み出します。
 このような取り組みを積み重ねた結果、市の財政が健全かどうかを示す4つの指標、「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」、「実質公債費比率」、「将来負担比率」は、全てにおいて、良好な状態を示しています。

 

 病院事業会計につきましては、昨夏に第三次市立病院改革プランを策定し、徹底した患者数の増加と病床稼働率の向上に取り組んでいます。医師の増員、地域の医療機関を訪問する専門職員の増員等により紹介患者数を着実に増やしており、スタートダッシュは少し遅れたものの、第3四半期にはプランの目標に追いつきました。新年度も、ロボット手術をはじめとした手術の増加、今後増加が見込まれる疾患の診療体制の充実のほか、救急患者の受け入れ体制も強化し、プランの実現に向けて引き続き鋭意取り組んでまいります。
 移転リニューアルは、新市立病院整備審議会を立ち上げ、第2期基本計画についての議論を開始するため、新年度早々の開催に向け準備を進めているところです。新たな病院の絵姿を皆さまにお示しできるのはまだ少し先になりますが、愛され、選ばれる病院となるよう検討を深めてまいります。
 競艇事業会計につきましては、新年度も北大阪急行線延伸事業に6億円を繰り出します。これにより、これまでの一般会計への繰出しは累計約1,495億円となり、箕面市民の暮らしを支え続けています。ボートレース業界全体でイメージの一新や広域発売の充実等に取り組み、平成22年度には約8千4百億円まで落ち込んでいた売上が、平成29年度には、業界の目標であった1兆2千億円を達成し、新たな目標として設定された1兆3千億円も平成30年度末までに達成する見通しです。ボートレース住之江においても、専用場外発売場や外向発売所等での360日発売、ナイターレースの通年実施等により売上向上と収益確保に努め、着実な成果を上げてまいりました。新年度は、SG第34回グランプリにおいてグランプリ史上初のナイターレースや、ゴールデンウィーク十連休の開催などを予定しており、「本場30キロ圏内の新規ファン獲得」のための来場促進策も合わせ、さらなる売上向上と収益確保をめざします。

 

 水道事業会計及び公共下水道事業会計につきましては、「箕面市上下水道事業経営改革プラン」の目標である経費回収率100%以上を維持し、水道事業会計で約2億11百万円、公共下水道事業会計で約1億44百万円の黒字を見込むなど、経営の健全化を着実に進めています。平成30年度には水道料金を値下げし、大阪広域水道企業団の供給単価の値下げ額を全額利用者に還元しているところであり、これからも、地道な経営努力を積み重ね、市民の皆さまに安心の水をお届けしてまいります。
 以上、新年度の一般会計に特別会計・企業会計を加えた全会計の予算総額は1,812億円で、前年度から354億4千万円の増(対前年度比24.3%増)となっています。
 新年度も、高いレベルでの財政規律を堅持することはもちろんのことですが、未来の箕面の活力となる投資を惜しまず、積極的な行財政運営を行ってまいります。

 市政の重点運営方針

 (安心・支え合い最優先)
 3年前、今期の就任にあたっての所信表明において、「特に今期は『健康と長寿』をテーマに、できる限り多くの方に、可能な限り長く健康にお過ごしいただきたいという強い願いを、目に見える形で進めていきたい」と抱負を述べ、その後の2か年で様々な取り組みを実行してまいりました。
 老朽化していたスポーツ施設の設備や備品の全面更新を、総額5億円かけて進めてまいりましたが、それも間もなく完了し、新年度からは、常に快適なスポーツ環境の維持をお約束した「スポーツ施設マネジメント計画」が運用フェーズに入ります。
 力を入れてきた、高齢者の皆さまに「出かけて」いただくための仕掛けのうち、特に人気のシニア塾は、内容を「健康に寄与する」「次の活動につながる」という視点で改変・充実し、受講者が前年度の1.5倍となり、そのうち初めてシニア塾に参加する「ご新規さん」は半数を超え、修了後に自主的なサークル活動につながった事例も多数ありました。新年度も、シニア塾を「お出かけ」のきっかけとして活用しつつ、この手ごたえを、次の施策に活かすことを模索していきます。
 今後の効果的な施策展開の基礎データとするため、昨年、65歳から74歳までのかたを対象に「高齢者基本健康調査」を実施しました。この結果、全回答者の実に2割近く、なかでも「週5回以上外出する」と答えたかたにおいては5割のかたが、「ふだんの外出先」として「スポーツ施設」に行かれていることがわかりました。想像以上であり、一方で、箕面市民の健康寿命が長いことの要因の一つでもあるかもしれず、健康長寿をめざす重要なファクターとして、ここを伸ばさない手はないと考えています。
 折しも来年はオリンピックイヤー、これからどんどんスポーツの機運が高まっていきますので、この機をとらえ、改めて「スポーツ人口を増やす」ことを目標に掲げます。

 

 しかしながら、果たしてどんな取り組みが響き、どんな層にリーチするのか、やってみないとわからない部分が多くあります。そこで新年度は、人気のシニア塾をスポーツへ拡張した「スポーツ版シニア塾」、運動から遠ざかっている働く世代が“昔取った杵柄”で競技スポーツに復活するための「リ・スタート大会」など、1年かけて様々なターゲット層にアプローチする取り組みを数多く打ち、その効果を検証する「大人のスポーツ・トライアル事業」を実施します。
 もう一つ、昨年実施したアンケートがあります。新たなプールの可能性を模索するための市民アンケートと、近隣のプールで実施した出口調査です。ここから見えてきたのは、健康増進目的で屋内温水プールを利用したいという箕面市民の意向が強いこと、実際に多くの市民がプールを利用していること、箕面市に手頃な屋内温水プールがないから近隣市のプールを利用していることでした。実は、屋内温水プールは、過去に何度も本市が整備を模索しつつも、長年、なかなか踏み出せなかった懸案です。そこで、前回市長選挙では選挙公約に掲げ、昨年、本気の可能性調査に乗り出し、前述の市民の意向調査、そして整備費用の試算、これを受けての財政シミュレーション等を経て、このたび、決断に至りました。
 夏も冬も一年を通して適切な水温で泳げる屋内温水プールと、夏季に大幅な集客を狙える屋外レジャープールを併設した総合水泳・水遊場の整備に着手いたします。場所は、第二総合運動場に隣接する調整池と農地を想定しており、新年度予算において、その用地取得に必要な経費を計上しています。並行して全体構想及び整備計画を策定し、施設規模や機能の具体化も進めてまいります。

 

 さて、冒頭でも触れましたとおり、昨年は立て続けに災害に見舞われた1年でした。広域かつ数日間にわたる停電、それに伴うマンションでの断水等、二次災害とも言える事態が続く中、災害対策本部や避難所運営もこれまでになく長期化し、数々の課題が浮き彫りになりました。新年度は、これらの課題と反省を次に生かし、ブルーシートの備蓄、バルーンライト等資機材の充実を進めるほか、避難所が混乱する初動期においても迅速に赤ちゃんにミルクを与えられるよう認可されたばかりの液体ミルクの導入などのきめ細かな見直しを行います。
 地域防災の指南役ともなるべき、市職員の防災知識の向上にも取り組みます。市では、全職員にくまなく防災基礎研修を実施しておりますが、災害対応の中心となる職員のさらなるスキルアップをめざし、防災担当職員、消防職員、42名の地区防災スタッフ、総勢161人の防災士の資格取得を進めます。併せて、地区防災委員会の役員を2年以上おつとめいただいた方で、今後も引き続き委員会にてご尽力いただける方にも、防災士の資格を取得していただけるよう費用を全額市が負担します。
 また、昨年は「垂直避難」の考え方を導入し、ハザードエリア内の住民に対して自宅のリスクに応じた避難行動の啓発を開始したところであり、現在も、ハザードエリア内の避難情報伝達強化を進めている最中です。平成30年度は、土石流とがけのレッドゾーン内にあるすべての戸建て住宅への戸別受信機の設置をまもなく完了するとともに、広範囲にクリアな音質で放送できる高性能防災スピーカーの実機テストを実施し、その性能の高さと有効性を確認したところです。今後、まだ日本に入ってきていない最新機種を待っての機種比較テストを予定しており、新年度には、全市の防災スピーカーを高性能機種に更新します。
 昨年12月に開始した、風しんの予防接種に対する独自助成も継続します。妊婦さんが、周囲の無知によって風しんに罹患することは悲劇以外の何物でもありません。新年度は、市内最大の事業所の責務として、制度的に予防接種の機会がなかったすべての市職員、教職員について、毎年の定期健康診断時の血液検査の機会を利用して、風しんの抗体検査を実施します。その結果、抗体を持たない職員については、組織としてしっかり予防接種を勧奨し、地域へのリスクを低減するとともに、公共の役割として範を示してまいりたいと考えています。

 安心の暮らしを足元から支えるインフラ整備、そして将来を見据えた都市計画道路網の再編も、着実に進めています。都市計画道路萱野東西線、芝如意谷線は、地権者の皆さまのご理解をいただきながら用地取得が進み、順次整備工事を実施、国文都市4号線は、測量をほぼ完了し、用地交渉を進めています。都市計画道路桜井石橋線、いわゆる桜井駅前の整備においては、代替地の提供がようやく決まり、ロータリー用地の権利者の皆さまと具体的なお話をさせていただく段階に入りました。新年度は交渉を加速し、ロータリー整備の早期着手をめざします。
 都市計画道路網の見直しは、その方向性の是非について市民の皆さまのご意見を伺う1回目のパブリックコメントを終了しました。早期に具体的な路線の案を策定し、今夏にも成案をとりまとめ、都市計画変更の法手続きに入ります。
 北大阪急行線の新駅周辺整備についても、着実に進めています。昨年は、箕面船場阪大前駅の新文化ホール、図書館、生涯学習センターの運営を担う指定管理者がすべて決まり、地区内デッキやデッキ下駐輪場などのPFI事業者公募も間もなく実施予定で、新たなまちの絵姿が鮮明になりつつあります。

 

 箕面市の都市としての魅力は、豊かな緑と利便性の程よい調和、それらが醸し出す良好な住環境です。利便性の向上に目を奪われて、住環境への細やかな心配りを忘れてはなりません。
 昨年6月、住宅宿泊事業法、いわゆる「民泊新法」が施行され、箕面市でも全域で民泊営業が可能となりました。民泊は、観光振興やインバウンド需要の取り込み等の効果が期待される一方、騒音、衛生問題などで周辺住民とトラブルが起きる事例も多く報告されており、閑静な住宅街で野放図に営業されることは、良好な住環境の維持という視点から好ましいことではありません。民泊の営業制限は、都道府県や政令指定都市にしかその権限が認められていないことから、本市では昨年、特に懸念される防火や衛生保持の面で独自の対策を打ちましたが、ここでもう一歩踏み込み、都市計画法の地区計画及び特別用途地区の仕組みを利用して、住居専用地域での民泊営業の規制に乗り出します。都市計画法に定められた手続きやパブリックコメントを経て、条例案をご提案してまいる予定です。
 安心・安全の礎である、消防力の保全については、東部地域において、市街地の拡大や人口増、それに伴い現着時間が長くなっている状況等から、消防力保全計画において優先順位のトップに位置付けた新たな消防署(箕面東B拠点)の整備を進めています。新年度早々に設計を完了し、整備工事に着手する予定で、1年後の開署をめざします。
 東部地域では、新たなまちづくりの胎動も見られます。川合・山之口地区では、モノレール線の新駅、幹線道路の整備と合わせ技でのまちづくりの機運が生まれており、今後、地域住民の皆さまの機運がさらに高まれば、市としても支援を惜しまない方針です。
 幼い命が失われたあの痛ましいクリスマスから、1年がたちました。私たちは何をすべきだったのか、どうしたら次の事件の芽を摘むことができるのか、模索の1年でした。
 昨年4月、職員10名で立ち上げた児童相談支援センターは、現在、専門職の子ども家庭総合支援員5名を加えて実働体制を整えつつあり、急増している虐待通報や相談にいち早く、そして丁寧に対応しています。様々な家庭がそれぞれの問題を抱えており、迷い、戸惑う毎日ですが、立ち止まることなく、また、先入観で思考停止に陥ることなく、常に危機感を持ってケースに当たろうと職員一人一人が心に命じながら取り組んでいます。

 

 家族の支援を得られず、孤立して産後うつなどに苦しむ方を支援する産後ケア事業も開始します。既存の乳児家庭全戸訪問などと有機的に連携し、よりきめ細やかなケアを展開することで、安心して子育てをスタートすることを支えていきます。こうした地道な取り組みも、長い目で見れば将来の虐待の芽を減らすことにもつながるのではないかと考えています。
 貧困の連鎖根絶の取り組みは、「子ども成長見守りシステム」による定点観測が機能し始めました。市が保有する子どものあらゆるデータを統合して、学力の低下や生活の乱れの兆候のある子どもを客観的に発見するシステムで、昨年、支援や見守りの対象としてリストに挙がった子どもは4700人、そのうち、「重点支援」が必要と判定された小中学生は470人でしたが、このうち半分近い210人は、学校などでは支援が必要な対象とは認識されていなかった子どもたちでした。これらの情報を速やかに学校に提供し、すでに支援や見守りにつなげています。
 見守りシステムは、各種取り組みの成果を定量的に把握する基礎データを得られるという点で、もう一つの真価を発揮します。ある取り組みを行った場合と行わなかった場合の子どもの変化を客観的に比較することで、その取り組みが本当に効果を上げているのかを可視化することができます。これを活用し、これまで行ってきた学習支援事業を検証するだけでなく、もっと効果の高い取り組みを模索すべく、新年度から複数の学習支援手法のトライアルを実施します。現在の、宿題を中心とした自学自習の場を提供するスタディルームを基本に、タブレット学習を加える手法、学習塾代等の補助を行うバウチャー発行、基礎的読解力を測定する「リーディングスキルテスト」の導入などを対象群を分けて実施しながら、効果的な取り組みを探ります。
 もう一つのトライアルは、学校地域ボランティアコーディネーターの導入です。保護者などがコーディネーターとなり、学校からのボランティア要請と、保護者や地域住民のボランティア登録者をマッチングする仕組みで、ボランティアさんには、授業支援や学習支援、校外学習の引率補助などをお願いしていくことを想定しています。学校生活に先生以外の大人が寄り添い、子どもに近い立ち位置で関わることで、先進市では、学力だけでなく、子どもの自己肯定感が上がるなどの効果が見られているとのこと。また、保護者や地域の皆さまが学校と子どもにコンスタントに関わることで地域全体で子どもを育てる意識が醸成されるなどの相乗効果も期待され、学校と保護者と地域がタッグを組んで子どもたちを守り育てる箕面の教育を、さらに一歩進める力となっていただきたいと考えています。
 数年来取り組んできた子どもの体力向上。これについては昨年、一つの手ごたえを得ました。モデル校2校において、これも複数手法のトライアルを実施したところ、1校において体力テストの結果が有意に改善し、全国平均に並ぶ数値が出ました。手法の比較検証はまだ足りないので、さらに期間、サンプル数、手法の組み合わせパターンを増やしてトライアルを継続しますが、「学校という限られた時間で体力をあげる」という難しいテーマであっても、有効な取り組みをすれば、ちゃんと結果につながるということが証明されたと考えており、自信を持って、次のステップへとつなげてまいります。
 学力向上、体力向上、いじめへの対応など、教育現場で取り組むべきことが山積する一方、教員の過重労働の解消が喫緊の課題と認識されて数年、本市でも、パイロット校及びミニパイロット校において、様々な取り組みを試行錯誤してきました。このうち、校務員を2名体制にし、うち1名を教材印刷などの事務を支援する「事務支援員」とする取り組みは、教員の時間外勤務削減効果が有意に出ることが検証され、教職員からの支援依頼の定型化など、業務改善手法が確立しつつあることから、他の学校への横展開を開始します。他校で確立した業務改善手法を、風土の異なる別の学校へ円滑に導入する手順を固めるため、まずは3校に展開し、速やかに全校への導入をめざしていきます。

 以上、この場で申し上げました市政の重点運営方針のほか、「安心・支え合い最優先」「子育てしやすさ日本一」「緑・住みやすさ最先端」の3本柱にかかる主要施策の詳細につきましては、議会提出資料の「予算概要」にてお示しさせていただいております。
 新年度に入ると間もなく、元号が改まります。新年度の箕面市政も、新たな時代の幕開けに相応しい、未来に羽ばたくものとなるよう精一杯力を尽くしてまいる決意でございます。市議会議員並びに市民の皆さまのご理解とご協力を重ねてお願い申し上げ、新年度の施政及び予算編成方針とさせていただきます。

 

 なお、ご提案申し上げました予算案及び関連諸議案につきましては、それぞれご上程の都度、関係職員から説明をさせますのでよろしくご審議のうえ、ご議決くださいますようお願い申し上げます。

 

 

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