箕面市 > 市政 > 市議会 > 会議情報・結果 > 協議又は調整を行うための場 > 箕面市の公立幼稚園及び公立保育所の運営のあり方に関する検討会議 > 【議事録】第4回箕面市の公立幼稚園及び公立保育所の運営のあり方に関する検討会議
更新日:2021年7月20日
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・粟生幼稚園、法泉寺保育園は「仏教保育」を建学の理念として掲げている。
・粟生幼稚園が設立された当時、箕面市西部には5園の私立幼稚園があり、箕面市東部の私立幼稚園としては粟生幼稚園が初めてであった。
・開園当初、当時の箕面市長から「箕面市の幼児教育は私学が担ってほしい」と言われていたが、その後公立幼稚園が次々と開園してきたなかで危機感を感じていた。保育内容には自信を持っていたが、公私間の保育料の格差はどうすることもできないもの。公私間格差の是正を求めて補助金の創設に向けて要望を続けた結果、創設に成功した。公私間格差の是正の協議が行われるなかで、公私間の役割分担と棲み分けがなされていった。
・支援教育と要保護児童の受入は公立幼稚園が大切な役割を担ってきたと感じる。私立幼稚園でも支援児童の受入は行っているがノウハウは公立に蓄積が多い。支援教育が公立の役割となってきた背景には次の4つのポイントがある。
・公立幼稚園が廃止されることで、行き場を失った園児・支援児童・要保護児童を私立幼稚園だけで受け入れるのは、定員、加配職員確保や重度支援児童の受入のノウハウ不足の点から不可能である。さらに、これまで公立幼稚園で蓄積されてきた幼児教育や支援児童に対するノウハウがなくなることは箕面市の幼児教育にとって大きな損失になると考える。せめて公立幼稚園を1園でも残して私立幼稚園が受け入れきれない児童の受入施設として、またこれまで公立が培ってきた幼児教育や支援教育のノウハウを私立と共有できる施設として存続していただきたい。
・私立幼稚園としては「箕面市の幼児教育は私立が担っている」というプライドを持ちつつ、歴史の中で培われた役割分担を継承し、公立幼稚園と共存できる環境を形成することが必要であると考える。
・箕面学園附属幼稚園は「子どもたちに親切に、丁寧に、そして大事に」を建学の理念としている。
・上島市長就任後、箕面市私立幼稚園連盟の思いを次のとおり市長に伝えた。
・新改革プランについて、市長が各園に説明を行った際に、「支援教育について公立幼稚園が果たしてきた役割は大きい。その成果と課題を示してもらえば、それが公立幼稚園廃止後の私立幼稚園の課題となる。」と伝えた。その後、園長会を経て、箕面市私立幼稚園連盟として要望書を提出した。内容は次のとおり。
さらに、連携・協議をしていくうえでの課題について追加で次の要望を行った。
・公立幼稚園の園長会や教育委員とも積極的に交流をしたい。
・議員には通常の園活動をぜひ見ていただきたい。
・一学級定員は原則35人だが、支援児童がいれば加配教員がつくため教室がいっぱいになってしまう等の理由で、実際はできていないのが現状。
・子育て支援だけでなく就業支援の役割を果たしているという自負もある。
・「ともに学び、ともに育つ」という箕面市の理念の考え方は私立幼稚園も同じであり、全ての支援児童を受け入れたいという考えは持っている。教職員の育成には力を入れていることを理解していただきたい。
山下園長:レベルを変えることはしない。目標地点に到達しなくてもいいが、はっきり目標を示すことが大事。締切日を設定し、そこまでに結果を出すように努力を積み重ねる経験が将来に向けて重要。また、職員の熱意が子どもに伝わり本番の素晴らしい発表につながっていると考える。
屋代園長:「こういう子どもを育てたいから、こういう狙いを持って行事を行う」ということがあり、その指導の過程がとても大切でレベルを変える必要はない。箕面学園附属幼稚園の例では、これまで支援児童を含め全員が竹馬に乗れるようになっている。子ども同士で教えあい、応援しあうことでお互いの成長につながっていると感じる。
山下園長:やっていけると思う。行事等においても、子どもに応じて目標を設定して、それを保護者に伝えて理解してもらっている。そこで結果を出すことは職員の使命であり、それぞれの子どもの目標設定とは違うと考えているので、大枠での理念の変更はしなくてよいと考えている。
屋代園長:人材育成については、一朝一夕にはいかない。公立幼稚園に職員を1人ずつ研修に行かせ、公立が現場で蓄積してきたノウハウを学ばせる機会を設けたり、子どもに応じた「今週のめあて」を作成し支援担当会議で共有したりする機会を作っている。財政面では処遇改善を求める。幼稚園は多様性を学ぶ場としてあるべきであるので、公立幼稚園が支援児童だけを受け入れるということにはならないだろうと考えている。
屋代園長:箕面市幼稚園連盟と教育委員会との関係性はとても良い。しっかりと相談できる関係性が作れている。
・開園して42年目となり、箕面市では4番目くらいに古い保育園
・「暮らしの延長線上にあるあたたかい保育」を実践しており、「一人ひとりを大切に」という理念のもと、子どもの成長を丁寧に見守ることを大切に保育を行っている。
・社会を学ぶために3、4、5 歳では異年齢混合クラスでの保育を行い、役割の認識など将来必要となる能力の礎を築く教育を行っている。また、その前提となる身近な大人との信頼関係の構築のために、乳児では育児担当制を取り入れている。
・職員の成長と活躍を支援することにも尽力している。今ある人材をより育てるための仕組みを持ち、育てるための機会を与えるため、具体的にはクラス運営を若い職員中心で行っている。責任と権限を得たことでたくましい成長につながっている。一方で、ベテラン職員によるバックアップ体制の確立や外部講師によるサポートの機会も設けている。
・公立がなくなった後、民間園がその子どもたちを受け入れるには、様々な課題が山積している。具体的な支援策が示されないなかで公立の箱だけをなくしていくということには納得できない。
・認定こども園は公立でやっていただきたい。様々な生活基準の子どもに合わせた教育・保育を行うには、こども園化が適しており、箱を削減することで人材の削減となり、さらにはその削減された教員免許を持っている人材を人材不足に悩む小学校教育の一助とすれば、今後の箕面市の教育環境の向上につながると考える。
・民間保育園では人材不足の問題が大きく、受け入れきれない子どもの受入先として、東西横に長い箕面市においては、東部・中部・西部に1 園ずつの3園は公立保育所が残ってほしい。
・民間保育園は横のつながりで成り立っているが、公立ではその部分があまりないと感じられる。公民で協力していける関係性ができればよい。
・現場を知らない市の職員が増えてしまうことも懸念している。数字ではなく人として判断してもらうためにも、現場での経験が必要であると考える。民間園が困り事を相談できるような公立の現場を知っている職員がいなくなると非常につらい。
定員の調整のやり取りを公立としているという点と普段から公立の先生に相談をされているという点をもう少し詳しく伺いたい。(中嶋)
・箕面市の民間園が43園にもなっているので定員割れはやむを得ない状況があり、民間園の経営のためには公立からの児童の振り分けは必要である。支援教育については、公立と共同で研修をしている。支援児童の判定も市に行ってもらっており、あいあい園との連携もある。また、コロナ禍での運営のあり方等について、民間園ではそれぞれの考え方があるなかで公立を参考にすることで、保護者の理解が得られたりする。そういう意味で公立にとても助けられている。
宗形園長:保育所は市が児童の振り分けを行っている。保護者が市に出す希望保育所に選ばれるように取り組みを行っている。
宗形園長:給食関係では、栄養管理や衛生管理などを池田保健所に聞かなくても市に相談できている。また、公立の経験豊富な先生に支援児童の発達相談などをできるのが民間園としては非常にありがたい。
宗形園長:公立も民間も保育指針に沿ってやっているので、差はないと思っている。
林園長代理:保育指針の変更で計画を変えていかなければならない場面で、公立保育所がなくなって民間園だけになると、どうなっていくのかという不安がある。
宗形園長:派遣の保育士は数としてはいるようだが、園とのマッチングの面で確実に来てもらえる訳ではない。また、年度途中で派遣を確保するのは難しい。派遣を利用する民間園の負担を箕面市がどこまで考えてくれるのか。改革プランではそこが見えていないと感じる。
宗形園長:全くなかった。今年の5月ごろには民間園の代表として市長と話す機会があり、「公立を全てなくすのはやめていただきたい」と伝えた。
宗形園長:園長連絡会がある。一堂に会して行政と各民間園が話し合いできる機会で、年4回行われている。
宗形園長:仮に民間園のみで受入をしなければならなくなった場合、設立要件が緩い認可外保育施設が増えるのではないかと考える。人材確保のために日々、職員の就労軽減などに力を入れてなんとか維持できているので、公立がなくなるとやはり厳しい状況になると考える。
宗形園長:民間園でも3園は「一時保育事業」を行っており枠を確保している。ただし、それをすべての園が行うのは人材確保の面から無理が生じると考える。
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