結核(BCG)予防接種
結核(BCG)予防接種について
- BCGは、結核を予防するワクチンです。乾燥凍結させた生ワクチンを、添付された溶解液(生理食塩液)を用いて溶解し、管針法にて上腕2か所に押し付けて接種をします。
結核について
- 結核菌の感染によりおこる感染症です。患者さんの咳・くしゃみによって結核菌は空気中に飛び散り、周囲の人がそれを吸い込むことによって感染(空気感染)します。
- 結核に対する抵抗力は母からもらうことができません。
- 結核菌に感染した人のうち、約1~2割の人が結核を発病すると言われていますが、乳幼児は結核に対する免疫が弱いため、発病する可能性が高く、発病した場合は粟粒結核(全身性の結核)、結核性髄膜炎など、重症化する可能性や思い後遺症を残す可能性があります。
接種対象年齢及び回数
(推奨接種期間は、生後5か月から8か月になるまで)
接種方法
- 接種の際は母子健康手帳・予防接種予診票を忘れずに持参してください。
- 予防接種予診票は、出生届出時にお渡ししている「予防接種手帳」内にあります。
- この予防接種は集団接種となります。
- 予約不要です。スケジュールをご確認いただき、指定の日時に直接会場へお越しください。
BCG 集団接種スケジュール
接種費用
無 料
※ただし、対象年齢(1歳未満)に当てはまらない場合は任意接種となり、有料となります。
※任意接種の場合、健康被害が生じた際に予防接種法に基づく補償が受けることができないため、ご注意ください。
ワクチンの種類
注射生ワクチン
このワクチンを接種後、次に他の注射生ワクチン(経口生ワクチンであるロタを除きます)を接種する場合は、接種した日の翌日から起算して27日以上(4週間後の同じ曜日以降)の間隔をあけて接種します。
次に不活化ワクチン、経口生ワクチンを接種する場合は、接種間隔の規定はありません。
留意事項
- 生まれてから接種までに結核患者との接触がある場合は、接種前に必ず医師に相談してください。
- 接種当日は、朝からお子さんの状態をよく観察し、普段と変わったところがないことを確認してください。
- 予防接種を受ける予定であっても、体調が悪いと思ったらかかりつけ医とよく相談して接種するかどうか判断してください。
※37.5度以上の明らかな発熱がある場合は接種できません。
- 接種後30分程度は、急な副反応が出たときに備え、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。
- 接種後1週間は副反応の出現に注意し、接種部位の異状な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
- 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は差し支えありませんが、接種部位をこすることはやめましょう。
- 当日は激しい運動は避けましょう。
- 母子健康手帳は、予防接種を受けた大切な記録となります。今後接種歴を確認する機会も多くありますので、大切に保管してください。
副反応について
- 重い副反応がなくても、気になる症状や体調の変化がみられた場合は、接種した医師に相談してください。
- 予防接種によって健康被害(入院が必要な程度の障害など)が生じた場合は、その健康被害が予防接種によって引き起こされたものと認定されると、予防接種法に基づく補償を受けることができる健康被害救済制度があります。
- 予防接種の効果・副反応などを理解した上で接種してください。
コッホ現象について
- BCGワクチン接種後、2週間くらい経つと、針の痕に一致して発赤や硬結が生じ、その後化膿してかさぶたを作ることがあります。このような反応は、BCGワクチン接種後には一般的にみられるものであり、特に接種後5週から6週頃に最も強く現れるとされています。
・写真で見る一般的な接種後の変化(PDF:1,053KB)
- ただし、結核に感染している人にBCGワクチンを接種した場合、接種してから1週間から10日以内(多くの場合は3日以内)に同じような症状がみられることがあります。一種のアレルギー反応によるものと考えられていますが、このような現象を「コッホ現象」と呼びます。
- 接種後早期に局所反応が起こった場合は、コッホ現象を疑い、速やかにかかりつけ医または子どもすこやか室までご相談ください。
- 関連リンク
厚生労働省リーフレット