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令和7年5月9日
箕面の山をテーマに、箕面の山パトロール隊の皆様とNPO法人みのお山麓保全委員会の皆様を講師に迎え、研修を実施しました。
箕面の山パトロール隊 事務局長 村上 竜太 氏
副隊長 森岡 常雄 氏
理事 掛水 正行 氏
NPO法人みのお山麓保全委員会 代表理事 角山 年昭 氏
事務局長 成瀬 英夫 氏
勝尾寺川沿いの不法投棄は北摂の中では一番ではないか、しかも業者が廃棄しているのではないかと思うようなゴミが多い。不法投棄は特定の場所に集中していることが多いと思われ、箕面市や大阪府が防犯カメラを設置するなど対策をしているが、それでもなお不法投棄が続いてしまうというのは、どういったところに原因があるのだろうか。
回答
不法投棄しやすいポイントは車が停めやすいところや防犯カメラがないところと認識している。市や府と連携し、防犯カメラやフェンスを設置すると不法投棄が減る時期は生まれるが、設置場所から離れた山の奥の奥に捨てられるなどもぐら叩きの状態。捨てられた物を回収するだけでは意味がないので、防止に力を入れるため数多くの看板を設置してきたがあまり効果がなく、悩ましい問題。このような箕面市の状況を知ってほしい。
止々呂美の余野川沿いでも資料にある写真と同じようなゴミ袋が廃棄されているのを何度も見た。止々呂美まで清掃活動は行かれていないということだが、周辺の市町村とも連携して何か活動をされているのか。
回答
周辺市町村との連携は基本的にはできていない。ゴミ回収について、他市町村のスタンスが異なることや我々ボランティア団体の立場では箕面市以外との連携は難しいというのが実状である。
日本全国で日本の土地の外国資本による買収が問題になっているが、箕面の山では海外の資本や会社による売買の実態はあるのか。
回答
当団体としてはわからない。
箕面の山の整備に関するボランティアは具体的にどのようなことをするのか。またどのような危険性があって、どのような対応をされているのか具体的に教えてほしい。
回答
間伐はチェンソーではなく「手のこ」で行っている。間伐をする場合、1案件につきほぼ1日(9時半から14時頃まで)で行っており、1年に1回だけ行かせていただくことがほとんどである。平成29年の台風被害による倒木がかなり残っており、行政が一部ハイキング道を通れるようにしてくれたが、山の中はまだ木が倒れたままになっており、それを処理することがメインになっている。
また、将来、山の人工林をどうしていくのか、所有者のかたと相談していきたいと思っている。
いずれにしても、ボランティアの立場として、できる範囲ですることが大原則と思っている。活動の安全性から回収できなかったゴミについては、行政に相談している。
鹿が増えているということだったが、その理由がわかれば教えてほしい。
回答
要因についてはいろいろ言われている。あくまでも個人的な考えとしては、天敵である狩猟者が少なくなったからだと思う。
日本では縄文時代や弥生時代から鹿を食べたり、毛皮を利用したりするなど、鹿は身近なものだった。もともと鹿をかなり食べていたと思われるが、乱獲で非常に数が減ってきたのだろうと思われる。明治期に狩猟禁止の法令が出た。その後、一転して鹿の捕獲可能へと法が変わった。(戦後何年かして、オスのみ1日1頭まで捕獲可能だった。一方、メスの捕獲は戦後から1990年代まで禁止されていた。)そういう法的な規制の影響が大きいのではないかと思っている。それ以上の詳細はわからない。
みのお山麓保全活動助成金は1件あたり25万円までとなっているが、林業の活動としては不足しているのではないか。25万円以上出して管理している所有者はどれくらいいるのか。
回答
法人が所有している山林などで、業者に手入れ管理を依頼しているところもあるが、基本的には山林所有者、水利組合や入会地を持っている自治会などで、自分たちでのこぎりを持ってきて、自分たちでできる範囲のことをしているので、25万円で足りないとは個人的に感じていない。
今の箕面の山にはほとんど人が入らない。昔は山で働く人が多く、それだけ人が鹿を押し込めていたのかもしれないが、このあたりに鹿はいなかったと思う。事例としては少ないが、25万円の助成金で一番困っているのは、住宅のきわにある山の木の処理。近隣の人が「木が危ないから伐ってくれ」と言ってきたときに対応するのに25万円では足りない。
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