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更新日:2025年3月28日
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箕面の森は、東京の高尾、京都の貴船と共に「日本三大昆虫生息地」と称された地域です。
箕面が昆虫の宝庫であることは昔から有名であり、例えば「大阪府史蹟名勝天然紀念物調査報告 第2輯」(昭和7年大阪府編)には箕面山について次のように紹介されています。
また、大阪府史蹟名勝天然紀念物調査報告第2輯には、当時の昆虫目録も掲載されています。
箕面市環境クリーンセンターは、明治の森箕面国定公園にほど近い自然豊かな山あい(標高約330m)に位置しており、四季折々の昆虫を見ることができます。
日本三大昆虫生息地
箕面市環境クリーンセンター
環境クリーンセンターは、ごみを処理したり、焼却したときに発生する熱を活用するために様々な機械を備えています。
大きなファンが一日中多量の風を吸い込んでいたり、場所によっては一日中明かりがついていたりするため、環境クリーンセンターは、その構造的に昆虫が集まりやすくなっています。そのため環境クリーンセンターでは、様々な昆虫が観察されます。
ミヤマクワガタ(Lucanus maculifemoratus)
クワガタムシの仲間では、ミヤマクワガタやコクワガタがよく見られます。環境クリーンセンターは標高約330mに位置していることもあり、ノコギリクワガタはあまり見かけません。
ゴホンダイコクコガネ(Copris acutidens)
ゴホンダイコクコガネはその名のとおり、(オスには)角が5本ある特徴的な昆虫です。コガネムシの仲間は種類が非常に多く、カナブンやカブトムシもコガネムシ科の一種です。
オオムラサキ(Sasakia charonda)
テングチョウ(Libythea lepita)
環境クリーンセンターでは時おり日本の国蝶オオムラサキの姿も見かけます。また、6月頃にはテングチョウの大群が飛来することがあります。
テングチョウは「大阪府史蹟名勝天然紀念物調査報告 第2輯」にも「テングテフの多きは全國比類なく・・」や「箕面名物と稱せられても決して名に背向かない程澤山發生する」と書かれており、箕面市を代表する蝶と言えます。
なお、環境クリーンセンター建設時に実施した環境アセスメント調査(昭和60年)によると、環境クリーンセンター周辺には571種の昆虫が確認されています。
環境クリーンセンターで見られる昆虫の中にも外来種を確認しています。代表的なものをいくつか紹介します。
マツヘリカメムシは、カナダ・アメリカ・メキシコにかけて分布するカメムシですが、平成20年(2008年)に東京で確認され、首都圏を中心に全国へ分布を拡大させています。現在では、環境クリーンセンター周辺でも普通に見られます。
コガシラコバネナガカメムシは中国から侵入したと考えられるカメムシの一種です。ササやタケの茎の内部に生息しています。環境クリーンセンターでも稀に見られます。
アトジロサシガメは中国・ベトナムに生息するサシガメ(肉食性のカメムシの仲間)の一種です。平成26年(2014年)頃に日本国内で記録され、近畿地方を中心に確認されています。環境クリーンセンターでは令和5年(2023年)に初確認して以来、時々見かけるようになりました。一見するとヨコヅナサシガメに似ています。
フェモラータオオモモブトハムシは、主に東南アジアに分布するハムシの一種ですが、平成21年(2009年)に三重県松阪市に定着していることが発表され、その後三重県を中心に生息域を拡大しています。環境クリーンセンターでは令和元年(2019年)の夏に2頭見つかって以来時々見かけるようになりました。箕面市の近隣でも確認されています。
ムネアカオオクロテントウは中国南部や東南アジアに分布する大型のテントウムシですが、平成27年(2015年)頃から日本国内でも確認されるようになりました。マルカメムシを捕食します。環境クリーンセンターでの記録は1件のみですが、箕面市内でも存在が確認されています。
タイワンタケクマバチは台湾や中国南部、インドに分布するハチです。日本国内では平成18年(2006年)に確認されました。在来のキムネクマバチへの影響が懸念されています。箕面市内でも数多く見かけます。
環境クリーンセンターでは外来昆虫だけでなく、外来植物も確認しています。
ナルトサワギクは繁殖力が非常に強く、急速に分布を拡大させている「特定外来生物」です。環境クリーンセンター場内にも少数確認しています。有毒であり、草食動物が口にするなどした場合、中毒症状を起こす可能性があります。
アメリカオニアザミは近年箕面市内でも生育しており、環境クリーンセンター場内でも多数確認しています。非常に鋭いトゲを持ち、また繁殖力も強いため、除去作業が困難です。
外来種が新しい地域で繁殖すると、その地域は自然のバランスが保てなくなり、生態系が崩れる可能性があります。
なお、外来種は「外国から持ち込まれた生物」だけではありません。国内でも違う場所から持ち込まれた生物は国内由来の外来種となり、やはりその地域の生態系を崩す可能性があるので注意が必要です。
環境クリーンセンターでは工場内で見られる昆虫の一部を展示しており、主に市内小学校の社会見学時に箕面の自然環境について理解が深められるよう啓発に努めています。
環境クリーンセンター内の展示スペース
市内には、箕面の滝近くに箕面昆虫館があります。身近な昆虫から遠い海外の昆虫まで幅広く学ぶことができます。
よくあるご質問
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