箕面市 > 子育て・教育・文化 > 生涯学習 > 箕面市生涯学習推進基本計画 > 1.知りたい・学びたい
更新日:2021年11月5日
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No |
分類 |
前期実施項目(取り組み概要) |
2年以内 |
6年以内 |
備考 |
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1 |
「学び」の豊富化 |
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引き続き実施 |
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ニーズの把握・反映 |
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学習情報の提供 |
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箕面市の生涯学習活動の状況をみると、各種公共施設などにおいて、さまざまな活動が活発に展開され、同好の仲間とともに生き生きと自己実現を図っている。これらの自発的な生涯学習活動を支え、また、新たな層へのきっかけづくりを行うなどして、さらに市民の生涯学習活動の促進を図っていく必要がある。
「学び」の欲求は顕在化しているとは限らない。人が一生涯を送るうえではさまざまな困難に出会うことがある。今日の社会は変化も激しく生活が大きな影響を受けることがある。
インターネットなどのICT(情報コミュニケーション技術)の革新は、国境も時間も超えた世界的な規模でのコミュケーションと個人での情報発信手段をもたらしたが、一方でネット犯罪といわれる新たな危険性もはらんでいる。複雑化、重層化する社会関係のもとで、海外で生じた金融不安が瞬時のうちに日本の金融や生活に大きな影響を与えたり、地球温暖化防止をはじめとする環境問題など地球的規模で取り組みが必要な課題も山積している。「食」「住」といった生活の根幹に関わる基本的なことにおいても、いわゆる「偽装」「有害物質」などが発覚している。
しかしながら、原因と結果が簡単に見えないような今日の社会においては、困難に直面して初めて、ことの重要性や自分との関わりに気づくことが少なくない。特に、人権の課題、地球環境のことなどは、自分自身のこととして気づきにくいことがある。地域社会、国際社会を含めて社会に起こっていること、人生を送っていくうえでの大切なことを学ぶための機会を豊富化するとともに、自身に引きつけて学ぶ欲求を引き出せる取り組みが必要である。
何も課題がないという年齢階層があるわけではないが、とりわけ、今日取り組みを強化する必要があると考えられる年齢階層別の課題について述べる。
1)高齢層(健康・社会参加・団塊の世代)
日本では高齢社会が進展し高齢者層がますます増加する。特に健康スポーツに関わる取り組みが要請される。また、高齢者自身が長年培った経験をいかすことのできる機会づくりはもちろんのこと、「生涯現役」という考えから新たなことにチャレンジできる機会づくりも大切である。
2)子育て層(ひとり親家庭・子育て不安)
少子化社会の流れにあって、子どもを産み育てることを躊躇させるような社会的制度的な障壁は取り除く必要がある。また、核家族化や地域のつながりの希薄化、過多な子育て情報などによって、子育てに不安を抱き、悩みを抱え込んでいる保護者が少なくない。ひとり親家庭では日常的に気軽に相談をできる機会を求めているかもしれない。「箕面市新子どもプラン」などと連動して、子育て層が、悩みを共有しながら少しでも不安を解消し、安心して子育てができるための取り組みが一層必要である。
3)学齢期(学校支援)
小中学校に通う子どもたちを取り巻く環境は大きく変化している。核家族化、少子化のもと、異年齢のなかで育つ経験機会が少なくなっている。また、安心して遊べる地域の居場所も限られ、ケータイ、インターネットなどを通じて危険な情報にさらされており、自ら情報を識別し安全を確保するための手だてを学ぶことが不可欠となっている。
また、放課後などでの活動のみならず、生活の大半を過ごす小中学校における生活、学習に対しても、地域の総合的な教育力によって支援することが一層求められている。
4)青年層(「ニート」・「引きこもり」・仕事・社会参加)
いつの時代も「近頃の若い者は…」と年配者から嘆かれる対象ではあるが、近年の青年たちの多くは、バブル経済崩壊後の先行きの不透明な経済情勢や雇用形態の多様化(非正規雇用)のなかで、なかなか安定した職に就くことができず、将来展望を描くことが困難な状況にあるにもかかわらず、「ニート」「引きこもり」などと個人の責任に帰すかのような非難のニュアンスを伴って言及されがちである。
社会情勢も含めて青年層の姿を理解するとともに、青年自身が社会との関わりを増やしたり、社会的な自立のために必要な「基礎的な力」を身につけるための学習機会や、なぜ仕事をするのか、自分のやりたいことは何かなどを考え「生きる力」を培う機会、スキルアップ、技能取得、高校卒業や大学卒業の資格取得、「就業能力」の育成など再学習、再チャレンジできる機会の提供が求められる。実施にあたっては、当事者自身が参加を躊躇することも想定できるため、保護者を対象とした取り組みから展開するなど多様なアプローチなど工夫も必要である。
また、要因は複雑であり、学習や資格習得だけではなく、就労支援、精神保健福祉などとの連携や、社会の青年理解を促す啓発などの取り組みが必要である。
市民一人ひとりの安全や豊かな生活を実現するためには、地域共同体のつながりが有効な力を発揮する。しかしながら、今日ではますます地域のつながりは希薄化し、共同体意識も薄れてきている。
また、急速な少子高齢化も進展しており、子どもや高齢者の安全と生き生きした暮らしを実現するための手だてを講じていく必要がある。地域には、子ども、高齢者に限らず、女性、障がい者、外国人など社会的な障壁を感じ暮らしている市民が存在している。社会的障壁を取り崩す取り組みとともに、違いや多様性を尊重しながら、ともに生きていく地域づくりの必要性はますます高まっている。
地域的な課題に対応し解決していくための力の養成を図り、地域での世代を超えたつながりを再生し、みんなで地域のことを話し合い、課題を発見し、一緒に支えあっていく地域づくりが求められている。
これまでの先人が生活のなかで営々と築き上げてきた郷土箕面について、多面的に学ぶことのできる機会を提供し、箕面のよさを次世代に引き継ぎ発展させていくことが重要である。
とりわけ箕面市においては、地域に根ざす有形無形の伝統文化や芸術文化をはじめとした豊かな市民文化が息づいている。なかには、若手継承者が育たず担い手が高齢化している状況もみられる。箕面の豊かな文化をとぎれさせることなく、次の世代へ継承し、発展・創造していくための取り組みが求められる。
「学び」の欲求は、普段の生活の中から生み出されてくる。日常のちょっとした疑問や悩み、困ったことがきっかけになる場合もあれば、本やテレビ、友人の話から実際にしてみたくなる場合もある。しかし、ニーズがいつも明確な形で意識されているとは限らない。施設の窓口対応のときはもちろんのこと、世間で交わされている「雑談」の中にも、市民の学習へのニーズが見え隠れしていることがある。常にアンテナを張ってニーズをつかむことが大切である。
参考:具体的に希望のある講座(順不同)アンケートから
健康、文学、中高生が参加できる音楽会や演劇、語学、時事問題、絵手紙、子どものバレエ、中級レベル、講座の夜間開催、コミュニティビジネス、コミュニケーション講座、自然保護、園芸、年金、情報通信技術(IT)講習、市民大学講座(日本経済と暮らし)、伝統文化を高齢者から子どもに伝承、中高年向けパソコン講座、税金・確定申告の講座、「地域ぐるみの防犯を考える」、箕面の歴史、平和学習、年配者のなじめる体操教室、自己表現講座、ボイストレーニング、朗読の基礎と発展、ホームページ制作、老人との接しかた、沖縄三味線、異世代交流、資格取得講座、読書会、夏山登山教室、地震災害対応、社会環流のきっかけとなる講座、生活に密着した役立つ講座、仏像・古建築・庭園研究、源氏物語など
ニーズを反映する手法として「市民企画」形式をとることは有効である。応募者の拡大、企画内容の豊富化、選考方法の検討などの見直しを行いながら、充実をはかっていく必要がある。初回からの公募型の市民企画、講座受講修了生の有志による継続した企画など多様な手法が考えられる。
人は「学び」の欲求をもっている。しかし、日常の忙しさなどから自分自身の学習欲求を意識できないことがある。学習機会が、わかりやすく、しかも自分にとって大切なことであると心に訴えかけてくるようなメッセージ性をもった学習情報が提供されることによって、学習意欲が掘り起こされることがある。また、参加することによって何を学ぶことができるのか、わかりやすく伝える必要がある。
さまざまに提供されている学習機会をわかりやすく体系化し的確に情報提供することが重要である。ホームページの講座イベント情報の充実、FMタッキーとの連携強化、生涯学習情報紙の発行、各地域の広報媒体(コミセン便り、地区福祉会会報など)との連携などが考えられる。
また、口コミなど、人と人とのふれあい、コミュニケーションのある中での宣伝勧誘も大切である。窓口対応においても生涯学習の機会選択のアドバイザー、相談者としての機能の強化が必要である。
情報は、「お知らせ」だけではなく、終了した事業の結果概要をまとめて情報発信することも、当日参加できなかった市民への還元となり、生涯学習の関心を拡大することにつながる。
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