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川や湖、地下水のように自然にある水ではなく、人工的・化学的に衛生的で安全にした水で、(1)病原菌が入っていない(2)有害なものが基準以下(3)有毒なものが入っていない(4)へんな味やにおいがしない(5)異常な酸・アルカリ性ではない(6)無色透明のものを水道水といいます。
この水道水を作るため、水源から家庭まで送り届ける蛇口までの施設が「水道施設」です。
私たちが使う水の量は、平均とすると1人1日あたり約300リットルです。
その使いみちはトイレ、風呂、炊事、洗面そのほかで、それぞれ約25%ずつとなっています。
海外では生水を飲むなと言われますが、これは消毒がよくできていないために病原菌が入っているおそれがあることと、硬度が高いために硬水になれていない日本人が飲むとおなかをこわしてしまうからです。
水には硬水と軟水があって、水の中に含まれているカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量(ミネラルといわれています。)によって硬度が違ってきます。
日本では多くの地域で硬度が1リットル中に20~80ミリグラム程度の軟水ですが、ヨーロッパでは200~400ミリグラムと硬度が高いのです。
硬水と軟水を見分けるには、石けんの泡立ちが良い水が軟水、反対に悪い水が硬水です。
私たちの体は約70%が水分でできています。この体から1日に出ていく水の量は、尿や便で約1.3リットル、皮膚や呼吸で約0.9リットルになります。
体の中の水をいつも一定にしておくためには、毎日約2リットルの水を補給する必要があります。
コーヒーやジュースなどの飲み水で約1.2リットル、ご飯やおかずで約1リットル、体内の代謝で作られるのが約0.2リットルとされています。
浄水器には水質管理のためにごく微量入っている塩素を除去するものがあり、その水を長くおくと雑菌が繁殖しやすくなります。水筒や水差しに入れる水は水道水がおすすめです。
水温が体温に比較して20~25度低いとき、気温の高いときやカラッとしていて湿度の低いとき、健康状態の良いときや運動した後などに水がおいしく感じられることが多いようです。
ただし、水を飲む容器や周囲の雰囲気などによっても左右され、においがあるとことさらまずく感じられます。
また、不純物をまったく含まない水はおいしくはなく、含まれる成分の量とそのバランスによって水の味は微妙に変わります。
より質の高い水道水の供給をめざすために設定された「水質管理目標設定項目」の目標値、昭和60年に厚生省の「おいしい水研究会」が示した「おいしい水の要件」は次のとおりです。
|
水質管理目標設定項目目標値 |
おいしい水研究会の水質要件 |
---|---|---|
蒸発残留物 |
1リットル中30以上200ミリグラム以下 |
1リットル中30~200ミリグラム |
カルシウム、マグネシウム等(硬度) |
1リットル中10以上100ミリグラム以下 |
1リットル中10~100ミリグラム |
遊離炭酸 |
1リットル中20ミリグラム以下 |
1リットル中3~30ミリグラム |
有機物等(過マンガン酸カリウム消費量) |
1リットル中3ミリグラム以下 |
1リットル中3ミリグラム以下 |
臭気強度(TON) |
3以下 |
3以下 |
残留塩素 |
1リットル中1ミリグラム以下 |
1リットル中0.4ミリグラム以下 |
水温 |
- |
最高20度以下 |
蒸発残留物:一般にミネラルの含有量を示すもので、量が多いと苦みや渋みなどが増し、適度に含まれるとコクのあるまろやかな味になる
硬度:ミネラルの中で量的に多いカルシウムとマグネシウムの含有量を示すもので、硬度の低い水はクセがなく好き嫌いはないが、高いとおいしく感じる人とそうでない人が出てくる
遊離炭酸:水に溶けている二酸化炭素で、水にさわやかな味を与えるが、多いと刺激が強くなる
塩素には強い殺菌力があり、病原菌などを消毒してくれます。しかし、塩素は水にカルキ臭を与えます。
ところが、水が汚れていなかったら、塩素があってもカルキ臭はまったくしません。水が汚れているとアンモニアが現れ、そこに塩素が加わるとカルキ臭となります。
大阪広域水道企業団が採用している高度処理と呼ばれる浄水方法ではアンモニアも除去できます。
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