更新日:2021年11月24日

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令和3年第10回箕面市教育委員会定例会会議録

日時:令和3年10月21日(木曜日)午後1時
場所:箕面市役所本館3階委員会室

出席委員

  • 教育長 藤迫稔君
  • 代表教育委員 教育長職務代理者 山元行博君
  • 委員 髙野敦子君
  • 委員 大橋亜由美君
  • 委員 中享子君
  • 委員 稲田滋君 

付議案件説明者

  • 副教育長兼子ども未来創造局担当部長 尾川正洋君
  • 子ども未来創造局長 岡裕美君
  • 子ども未来創造局担当部長 浅井文彦君
  • 子ども未来創造局副部長 藪本正博君
  • 子ども未来創造局学校教育監 金城忠君
  • 子ども未来創造局担当副部長 今中美穂君
  • 子ども未来創造局担当副部長 小西二朗君
  • 教育政策室長 乾敬一朗君
  • 学校生活支援室長 宇根彩美君
  • 児童生徒指導室長 高取貞光君
  • 保育幼稚園利用室長 福田浩子君
  • 子どもすこやか室長 坪田忠宏君
  • 子育て支援室長 松澤ひとみ君
  • 文化国際室長 小林和幸君

出席事務局職員

  • 教育政策室参事 門田美奈子君
  • 教育政策室 林由記君 

議事日程

1.議事日程

日程第1:会議録署名委員の指定
日程第2:教育長報告
日程第3:箕面市学童保育に関する条例施行規則等改正の件
日程第4:箕面市子育て短期支援事業実施要綱改正の件
日程第5:箕面市ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金事業実施要綱改正の件
日程第6:箕面市助産の実施に関する要綱改正の件
日程第7:箕面市母子保護の実施に関する要綱改正の件
日程第8:箕面市ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業実施要綱改正の件
日程第9:箕面市産後ケア事業実施要綱改正の件
日程第10:箕面市ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金等事業実施要綱改正の件
日程第11:箕面市新型コロナウイルス感染症対策事業費補助金交付要綱制定の件
日程第12:箕面市教育委員会人事発令の件
日程第13:箕面市教育委員会会議録の承認を求める件
日程第14:生徒指導の件
日程第15:生徒指導の件
日程追加第1:奨学生選考委員会委員解職及び任命の件
日程追加第2:社会教育委員解職及び委嘱の件

(午後1時開会)

◯教育長(藤迫稔君):ただ今から、令和3年第10回箕面市教育委員会定例会を開催いたします。議事に先立ちまして事務局に「諸般の報告」を求めます。
(事務局報告)
◯教育長(藤迫稔君):ただ今の報告どおり、本委員会は成立いたしました。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、日程第1「会議録署名委員の指定」を行います。本日の会議録署名委員は、箕面市教育委員会会議規則第5条第2項の規定に基づき、稲田委員を指定いたします。
◯教育長(藤迫稔君):次に、日程第2「教育長報告」を行います。まず、内容に入ります前に、すでに中央教育審議会の初等中等教育分科会の下に置かれました幼稚園教育と小学校教育の架け橋特別委員会の専門委員に私が就任したことはご報告させていただきましたが、先月それに加えまして、1つは内閣府の子ども・子育て会議の専門委員と、これも内閣府ですが行政改革推進会議の下に置かれた子供の貧困・シングルペアレンツチームの専門委員に委嘱されましたので報告させていただきます。はじめに、教育委員関係ですが、前回の第9回の教育委員会定例会以降、4回の協議を持っていただきました。特にいじめ重大事態第三者調査委員会からの報告に基づいて、今後どうしていくのかという取り組みを中心に、その他の重要な課題と共に協議いただきました。教育長関係ですが、令和3年第3回箕面市議会定例会が9月3日から10月19日の期間、開催されました。9月21日に文教常任委員会の決算委員会が行われまして、学校における先端技術活用事業について他、多岐にわたって質疑が行われました。文教常任委員会としましては、全員異議なしということで認定いただきまして、最終的に10月11日の本会議で認定されたところです。10月11日、12日の本会議においては、一般質問が行われまして、こちらも日本一安心・安全な歩道の整備に向けて他、多岐にわたってご質問いただき、答弁したところです。教育行政の課題等ですが、10月1日に令和3年度大阪府池田保健所運営協議会が開催されました。昨年度もコロナの関係で開催が中止になっていた訳ですが、緊急事態宣言も解除されたということで、10月1日に開催されました。やはり議題の中心となりましたのは、新型コロナウイルス感染症対策についてということで、お話を聞いておりますと、保健所は大変なご苦労をしていただいたと思っております。保健所の所長からは、箕面市が職員を派遣したことについては非常に感謝しているとお礼の言葉がありました。10月8日に大阪府都市教育長協議会10月定例会がホテルアウィーナ大阪で行われました。国・府に対する予算要望についての最終のまとめ、それと富田林市からいろいろな教育に関する取り組みについて情報交換を行ったところです。行事報告ですが、まず学校教育・子育て関係ですが、9月22日に臨時箕面市いじめ等調整委員会、10月4日に箕面市いじめ重大事態第三者調査委員会、10月13日に臨時校長経営会議、これはいずれもいじめの第三者調査委員会からの提言を受けて今後どうしていくべきかという情報について共有した会議であります。保育所、幼稚園、中学校でそれぞれ運動会、体育祭が行われております。私も10月16日に、第三中学校、第四中学校と2校まわらせていただきましたが、コロナ対策を充分にした上で、昼食なしで午前中で終了、保護者の観覧も交代制、などとプログラムを工夫しながら、どこの学校も行っていた様です。体育祭ができるということで、非常に子どもたちも先生も喜んでおりました。ここには記載されておりませんが、10月4日から小中学校の修学旅行等の宿泊行事が始まりました。今のところ順調に実施できておりますので、このまま子どもたちがみんな行けたらいいと願っております。生涯学習関係は、9月19日、20日に第61回ジュニアソフトボール大会が野球場で行われました。年々参加チームが減ってきているのが非常に残念ですが、なんとか参加チームが増えるように取り組んでいけたらと思っております。10月10日は第54回市民スポーツカーニバル&ふれあいフェスティバルが第二総合運動場、武道館で行われ、合計568人のかたが参加されたということです。以上、教育長報告とさせていただきます。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、議事に入ります前に、本日の日程のうち日程第14、報告第93号及び日程第15、報告第94号「生徒指導の件」は、人事案件その他の案件となりますので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項の規定により非公開とし、日程追加第1、報告第95号「奨学生選考委員会委員解職及び任命の件」及び日程追加第2、報告第96号「社会教育委員解職及び委嘱の件」を先に審議した後に、当該案件を審議したいと思いますが、いかがでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。皆様の総意により、当該案件については、非公開で審議することといたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、日程第3、議案第54号「箕面市学童保育に関する条例施行規則等改正の件」、日程第4、議案第55号「箕面市子育て短期支援事業実施要綱改正の件」、日程第5、議案第56号「箕面市ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金事業実施要綱改正の件」、日程第6、議案第57号「箕面市助産の実施に関する要綱改正の件」、日程第7、議案第58号「箕面市母子保護の実施に関する要綱改正の件」、日程第8、議案第59号「箕面市ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業実施要綱改正の件」及び日程第9、議案第60号「箕面市産後ケア事業実施要綱改正の件」は、関連案件ですので、一括して審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、一括して審議することといたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
○子ども未来創造局教育政策室長:本件は、審査請求の取扱いに関する国からの通知に伴い、関係規定を整備するため、教育委員会が所管する5つの規則、6つの要綱を改正しようとするものです。その内容は、いずれも、審査請求手続のため、行政による処分の際に書面で通知するように様式において定めている、審査請求のあて先を「箕面市教育委員会」から「箕面市教育委員会教育長」に改めるものです。議案第54号においては、箕面市学童保育に関する条例施行規則の他4つの規則の改正を、議案第55号から議案第60号までにおいては、箕面市子育て短期支援事業実施要綱の他5つの要綱を、それぞれ改正しようとするものです。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、議案第54号、議案第55号、議案第56号、議案第57号、議案第58号、議案第59号、及び議案第60号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯教育長(藤迫稔君):日程第10、報告第90号「箕面市ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金等事業実施要綱改正の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局子育て支援室長に求めます。
◯子ども未来創造局子育て支援室長:本件は、ひとり親家庭の親が就職の際に有利であり、かつ生活の安定に資する資格にかかる養成機関の受講期間に支給する訓練促進給付金の申請書等の見直しに伴い、関係規定を整備するため、箕面市ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金等事業実施要綱を改正する必要が生じましたため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第1項及び箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同条第2項の規定に基づき報告するものです。主な内容としましては、申請書の書き方をわかりやすくするための様式の見直しに伴い、要綱の一部を改正するものです。この事業は国の通知に基づいて実施するものであり、住民票上の世帯分離の場合においても同一の世帯に属すると規定しているため、申請書においてわかりやすくするため、同一住所の扶養義務者については、住民票上の世帯分離の場合も記入する旨を追記するものです。また、様式の押印廃止と教示につきましては、先にご説明させていただきました規則、要綱と同様に改正するものです。最後に附則におきまして、要綱の施行を訓令の日からとし、令和3年9月17日から適用するものとしております。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、報告第90号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯教育長(藤迫稔君):日程第11、議案第61号「箕面市新型コロナウイルス感染症対策事業費補助金交付要綱制定の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局保育幼稚園利用室長に求めます。
◯子ども未来創造局保育幼稚園利用室長:本件は、保育所等児童福祉施設が実施する新型コロナウイルス感染症対策に要する費用に対し、国の補助金を活用して補助金を交付するため、箕面市新型コロナウイルス感染症対策事業費補助金交付要綱を制定するものです。主な内容としましては、民間保育園、幼保連携型認定こども園、地域型保育事業、認可外保育施設が新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、保育の実施を継続的に提供していくため、各保育施設が感染拡大防止のため、令和3年度中に購入した消毒費等の衛生用品や備品の購入等に要する費用、及び消毒・清掃等、職員の感染対策に関する業務に伴う費用を1施設につき施設の定員に応じ、30万円から50万円、加えまして延長保育事業、一時預かり事業等、各事業の実施につき、1施設あたり施設の定員に応じ、15万円から30万円の補助を行うもので、この補助金の活用により、各保育施設において衛生用品の確保に努め、感染対策の徹底をはかり、安全安心な保育環境を整備するものです。なお、補助金の負担割合は、国の保育対策総合支援事業費補助金、子ども・子育て支援交付金、及び新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、国・府合計10分の10の負担となり、市の負担はありません。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯委員(稲田滋君):これは新型コロナウイルス対策のための衛生用品等ということですが、施設により欲しいものは異なると思いますが、いろいろなものの購入に対応できる補助金になっているのでしょうか。
◯子ども未来創造局保育幼稚園利用室長:施設の方で必要な消毒、マスク等の購入、職員が感染対策をはかるために必要な費用としても、消毒等に要した業務に対する手当、研修等を行ったこと等に対しても支給されるものです。
◯委員(稲田滋君):いろいろな施設から欲しいものに関してのご相談はありますか。
◯子ども未来創造局保育幼稚園利用室長:消毒等の費用については相談なく購入されていますが、例えば、感染対策のための会議等において使うパソコンの購入についてなどのご相談はいただいております。
◯委員(稲田滋君):要するにコロナ対策で必要なものとして理由が成り立っていましたら、ほぼ補助対象になるということですね。施設によっていろいろな要望があると思いますので、その要望に対応できるように進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
◯教育長(藤迫稔君):コロナ感染対策であったら、「備品は対象外」などの規制はないということでいいですか。
◯子ども未来創造局保育幼稚園利用室長:基本的に目的がコロナ感染対策であれば、認められています。
◯教育長(藤迫稔君):特徴的なことで言えば、こういった補助金はたいてい子どものためにという風になっていますが、この補助金は職員が自分を感染から守るために日常的に使う物も補助金の対象となっているという点が、今までのいろいろな補助金と比較すると、特徴的かと思います。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、議案第61号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯教育長(藤迫稔君):次に、日程第12、報告第91号「箕面市教育委員会人事発令の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
◯子ども未来創造局教育政策室長:本件は、人事発令を行う必要が生じましたため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第1項並びに箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により、報告するものです。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、報告第91号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯教育長(藤迫稔君):次に、日程第13、報告第92号「箕面市教育委員会会議録の承認を求める件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
○子ども未来創造局教育政策室長:本件は、去る8月31日に開催されました令和3年第5回箕面市教育委員会臨時会会議録、及び9月9日に開催されました令和3年第9回箕面市教育委員会定例会会議録を作成しましたので、箕面市教育委員会会議規則第5条の規定により、提案するものです。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、報告第92号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯教育長(藤迫稔君):次に、日程追加第1、報告第95号「箕面市奨学生選考委員会委員解職及び任命の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局学校生活支援室長に求めます。
◯子ども未来創造局学校生活支援室長:本件は、箕面市奨学生選考委員会委員の解職及び任命を行う必要が生じましたため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第1項並びに箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により、報告するものです。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、報告第95号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯教育長(藤迫稔君):次に、日程追加第2、報告第96号「箕面市社会教育委員解職及び委嘱の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局文化国際室長に求めます。
◯子ども未来創造局文化国際室長:本件は、箕面市社会教育委員の解職及び委嘱を行う必要が生じましたため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第1項及び箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同条第2項の規定により、報告するものです。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、報告第96号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯教育長(藤迫稔君):各委員から教育行政に係ることで、何かご意見等ありますでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、私の方から、いじめ重大事態第三者調査委員会の提言その他について少し共有をしておきたいと思います。令和3年8月5日箕面市いじめ重大事態第三者調査委員会からの答申を受領いたしましたが、そこには市の取り組みに対する提言も示されております。これまでの間、協議会で協議を重ねていただきましたが、この提言に対する対応について少しこの時間を使って議論をしたいと思います。またこの間、合わせまして先方の代理人である弁護士、あるいは第三者調査委員会、いじめ等調整委員会、臨時校長経営会議等とも協議をしてきましたし、障害者団体ともいくつか話をしていろいろなご意見を聞いて今日を迎えているところです。本市としましては、再発防止には強い決意を持って臨むこととなりますが、市長が掲げる「子育て・教育日本一のまちづくり」を実現するためには、本市の教育の根幹である「ともに学び、ともに育つ」ということはどういうことなのかを再確認する必要があるということを強く感じております。改めて申すまでもありませんが、そもそもいじめ防止対策推進法が制定にいたった経過、あるいは教育委員会と首長の関係を整理された地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正の経過からいきますと、このいじめに対する取り組みは、教育委員会だけで議論して教育委員会だけで決めて、教育委員会だけで取り組むというものではなく、箕面市全体で取り組んでいかなくてはいけないものだと認識しております。今後いじめを未然防止するシステムを構築するなど、いじめ防止体制を確立する必要があること、そしてこれらの取り組みを方針として確立するために、箕面市いじめ防止基本方針を市長と教育委員会が共同して改定する必要があることから、総合教育会議の開催を市長に要請したいと考えております。つきましてはこれらの論点を中心に、答申で示された提言に対する対応についてこの場で確認をした上で、次回の総合教育会議に臨みたいと思いますのでよろしくお願いします。それではこれまで各教育委員と議論したことを加味されています現時点での案について、事務局から報告をお願いします。
◯子ども未来創造局児童生徒指導室長:令和3年8月にいじめ重大事態第三者調査委員会による答申において、いじめ防止基本方針の改定を含め、提言がありました。その提言に対しての本市の取り組み案を作成しておりますので、その概要について説明させていただきます。まず1つ目は箕面市いじめ防止基本方針及び箕面市立学校いじめ防止基本方針の見直しの点について。「常設組織としての構成や指揮系統を明示していない学校が散見される、また、教育委員会及び学校はいじめ防止基本方針が法の規制に沿っているかを確認するべき」、また、「児童生徒の認識に関わらず、障害特性を有する児童生徒の尊厳を損なうことを目的として行われる行為はいじめと認識して基本方針に明記するべき」だという提言の対応としましては、校内いじめ対策委員会を常設組織として位置づけ、市、学校のいじめ防止基本方針に明記する、児童生徒の認識に関わらず、障害特性を有する児童生徒の尊厳を損なうことを目的として行われる行為はすべていじめと認識し、法に沿った対応を行う、という内容をいじめ防止基本方針に記載していくということを考えております。2つ目、本人の希望や想いを汲み取った支援について。「個別の指導計画では本人の希望に関する欄が不足している」、また、「大阪府教育委員会の被害者救済システムについて広報を行う」。これらの提言の対応としましては、個別の指導計画の様式に本人の希望に関する欄を作成するように指導し、また、箕面市教育委員会が作成した「箕面市相談窓口のお知らせ」に「被害者救済システム」を掲載して、すでに9月に全校児童生徒に配布して周知を行ってきておりますが、引き続き、定期的に周知していくことを考えております。3つ目、ケース会議の開催及び専門職による支援内容の実施について。「専門的知見を入れた個別の生徒のケース会議が適切に実施される必要があること」、また、「専門職との連携が求められるかについてのチェックリストを使用するなどの工夫をすることも有効であること」「ケース会議等の記録については指導要録に準ずる方法での作成、保管と保存年限が吟味されるように取り扱うこと」。これらの提言の対応としましては、支援学校リーディングスタッフ、支援教育相談員など専門職が学校を巡回しておりますが、専門職を積極的に活用するように学校に指導し、また、チェックリストなどの作成や、より有効なケース会議の運営を指導していきます。また、今後、箕面市教育委員会が『いじめ情報共有シート綴』の保存期間の見直しを行い、5年保存から10年保存として学校に指導をしていきます。4つ目、保護者・家庭との生徒に関する情報共有、及び保護者支援の実施について。「保護者、家庭支援が確実に実施されるように支援体制を構築することが求められる」。この提言の対応としましては、保護者との信頼関係を構築することが非常に重要であるとして、これまでも「「安心感・信頼感を与える学校」をめざして」というパンフレットを作成し、すでに周知は徹底しております。令和3年8月に日本大学の藤平教授を招聘し、全校の管理職や生徒指導担当者などを対象に、いじめに対する正確な理解と学校組織での対応についての研修を実施してきました。また、立命館大学の仲教授による「児童生徒への聴き取りの仕方について」、また、桃山学院教育大学の松久教授による「支援教育について」の研修の実施を予定しております。5つ目、生徒本人の利用施設・サービス等との確実な支援方針・支援内容の共有の実施について。「学校は生徒本人の利用施設、サービス等の確実な連携をはかり、積極的に関係性を構築することが望まれる」。この提言の対応としましては、平成28年度の文部科学省による「放課後等福祉連携支援事業」の調査研究実施により箕面市としても進んでおります。定期的に放課後等デイサービスとの連携について研修の実施や学校と放課後デイサービスの連携の持ち方について、関係部署との協議を進めていきます。6つ目、生徒の自治性を活かしたいじめ防止の取り組みの発展について。「生徒自身の自治性と主体性を高めるための方策としての検討、工夫をされることを期待する。」「学校側に伝えることのできる相談体制の構築など、生徒の主体性をはかるための具体的な教育的実践活動の実施を求める」。この提言の対応としましては、「いじめ防止に係る箕面市中学校生徒会学習会」において、各校の生徒会でのいじめ防止についての意見交流を行い、取り組みにつなげていく。また、文部科学省が教材例として示している「SOSの出し方に関する教育」を参考に、SOSを出すことができるように授業等で実践するように指導していきます。また、令和2年9月から全児童生徒端末に利用している学習支援システムを活用して、相談メッセージボードを設定し、担任にはなかなか言えない悩みや自分から声をかけることが苦手な児童生徒が相談しやすく、子どもが自ら発信できるシステムの構築を検討しております。7つ目、教職員・支援教育関係者の研修機会の充実について。「介助員を含めた教職員に対しての支援教育に関する研修機会の検討・確保が必要」また、「生徒本人や保護者のニーズ等もふまえ、学校での支援上で活かすことが可能な研修内容の検討を行うことが望ましい」。この提言の対応としましては、発達障害の理解や合理的配慮などについての研修を実施してきております。今後も経験年数ごとに分けて実施するなどの研修内容の充実を進めていきます。また、国立特別支援教育総合研究所の地域支援事業において、研修の持ち方についても助言をいただいております。また、保護者ニーズについては、教育相談を通じて意見をいただいており、研修内容に生かしていきたいと考えております。8つ目、市の公的施策としての子どもの権利擁護に関するシステム構築の必要性について。「市及び教育行政全体として条例に示されている子どもの人権救済についての体制を具現化して早期に実施すべき」とのことですが、全児童生徒端末に導入している学習支援システムを現在活用しており、今後、その日の児童生徒本人の心の状況を4段階から選択する「まいにち天気(仮)」を設定し、児童生徒がtomoLinksを開いた際に必ず本人の状況を4段階から選択する仕組みの導入を現在検討しております。児童生徒が毎日の心の状況を入力することで、直接的に言えない場合でも心の状況を踏まえ教職員が確認することで子どもの目に見えないサインや心の変容をキャッチし、組織的に子どもの権利を守っていきたいと考えております。続いて、支援教育についてになります。1つ目、箕面市の支援教育における指針と教育体制の現状と課題について。「一人ひとりの教育的ニーズに応じた『ともに学び、ともに育つ』体制作りが必要」「インクルーシブ教育に新たに実践するためには、多様性を包含するシステムや教育的支援が必要な生徒にとってトータルな支援が必要。教育委員会として体制の見直しや、教員研修に役立ててほしい。」。これらの提言の対応としましては、新たに箕面市における今後の支援教育の充実に関する検討会議を設置して、専門家の意見を聞き、支援教育の具体的な充実策を決めていきます。また、『ともに学び、ともに育つ』意義について、大阪府が作成しているリーフレットを活用し、多様性を認め合う集団づくりについて教職員全員を対象とした研修を実施していきます。また、経験年数に関わらず、教員が児童生徒の教育的ニーズに応じた教育を保障できるように、支援ツールの活用を検討していきます。2つ目、本件中学校における支援教育体制の現状と課題について。「未然防止の取り組みを強化する方策を提示して指導にあたることが望ましい。」「教育的支援が必要な生徒にとってトータルな支援が必要。教育委員会として体制の見直しや教員研修に役立てるべき。」また、「専門家の意見を反映させて支援を見直す体制づくりも必要」、この提言の対応としましては、令和3年度からいじめ情報共有シートを現在活用しており、法の趣旨に沿って対応しているかどうかを確認し、学校に対して指導をしております。また、同時に生徒指導担当者の人材育成も進めております。また、支援教育の理念や通常学級担任の役割なども記されている資料を初任者研修や二年目研修で配布し、支援教育の体制づくりや教職員に活用をしていきます。専門家を交えたケース会議の実施も含めて進めてまいります。3つ目、本件生徒クラスにおけるいじめ事案発生原因と課題について。「学校教育の課題に対処するためにインクルーシブ教育の一環として、定期的な福祉学習の時間を入れてほしい」。この提言の対応としましては、すでに小学校では車椅子体験や点字、高齢者の体験事業、中学校では当事者の講話などを実施しています。全て、継続的な学習を続けるよう指導していきます。4つ目、本件中学校における一連の対応に関する評価について。「学校全体で総合的ないじめ対策が適切に機能しているかどうか、心理、福祉等の専門職も交えて定期的な検証が必要」また、「入学前からからかいを受ける可能性を指摘されていた。今回の校内のチームや保護者とも共有して、入学当初から慎重に対応することが必要」。この提言の対応としましては、箕面市教育委員会として各校に対しSCやSSWなどの専門職を交えて1回は校内のいじめ対応についての検証を行うよう指導しています。小学校で起きたいじめ事案が確実に進学先に引き継ぐよう指導をしてまいります。また、保護者と連携して相互理解のもと対応を進めるようにしてまいります。以上、概要になりますが、提言を受けての対応についての説明になります。
○教育長(藤迫稔君):基本方針もあわせて説明してください。改正のところを中心に説明してくれると思いますが、今、説明した第三者調査委員会からの提言を受けて改定した部分と、特に言われていないけれども事務局内で一から見直して改定するべきだという部分があったと思いますので、それが分かるように説明してください。
○子ども未来創造局児童生徒指導室長:先ほどの提言を受けての取り組みについてにも記載している「いじめの定義」に関わるところになりますが、法によりますと「当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているもの」となっていますが、心身の苦痛を感じていると訴えることが難しい児童生徒がいることから、いじめ行為の対象となる児童生徒の認識に関わらず、障害特性を有する児童生徒の尊厳を損なう行為は、すべて「いじめ」と認識し、その上で法に沿った対応を行うということを新たに記載しています。また、常設組織についての話がありましたが、校内いじめ対策委員会はいじめの対応において中核として組織的な対応をすることになっていますが、校内いじめ対策委員会を常設組織として位置づけ、いじめ事案の有無、いじめの早期発見、いじめの早期対応について協議するだけでなく、いじめの未然防止、解消に向けて取り組んでいくことを、法に沿って、方針に記載をしています。4月からすでに始めている「いじめ事案情報共有シート」については、学校でいじめが起これば教育委員会に報告し、教育委員会も学校と一緒に対応方針が法に沿ったものになっているかということを確認し、関わっていくという点から新たに記載をしています。主な内容はその2点です。
◯教育長(藤迫稔君):それでは説明が終わりましたが、大きく2つあるので、基本的には初めに提言を受けての今後の方針の取り組みについて、考え方について意見をいただきたいと思います。提言の中でいじめの基本方針がこうではないかというところは言ってもらっても結構ですが、基本的には取り組みのところについて、さらにもう一度見た上で、どこからでも結構です。
◯委員(中享子君):早期発見につながるいじめ調査なども活用されていないということが第三者調査委員会から指摘されていますが、今の状況はどうなっているのか教えてください。
○子ども未来創造局児童生徒指導室長:早期発見につながっていないと調査報告書に記載があった点ですが、実際には例年9月と12月にi-check、10月と2月に無記名のいじめ実態把握アンケートを、トータル年4回実施しておりまして、調査後に学校においては、いじめられていると回答している児童生徒に面談をして早期対応に努めております。この調査によって発覚して、いじめの対応を行い、解消されたケースもあります。またアンケート調査の結果を踏まえて、学級の絆、学級の規範意識の分析もしております。現在、その傾向に則した対応をしており、教育委員会としても学校に訪問して状況確認しております。自己肯定感が高まる集団作りの取り組みや学級のルール意義の確認等の見直し等にも繋げていくような取り組みをしております。
◯委員(稲田滋君):「提言を受けて本市の取組」の中で、調査の結果「Jアラートが鳴るぞと伝える行為」がいじめだと書いているが、これだけではわかりにくい。怯えさせる行為がいじめだということですよね。少し言葉を足してもらった方がいいかと思います。それと、いじめの調査やi-checkの調査等のお話がありましたが、今回、特に問題になっている障害があることによって自分の言いたいことが言えない件が問題になっているのであって、そういう子どもたちがi-checkやいじめの調査をきちんと受けられているのかどうか、そのあたりは検証されましたか。
○子ども未来創造局児童生徒指導室長:実際、支援に関わっている児童生徒に関して保護者の方とも学校は相談しながら、実際に受ける受けない等、いろいろ判断していくところはあるが、今回の件に関しても実際にi-checkに関しては受けていないと聞いております。先ほど、提言の対応にもありましたように、意思表明というあたりを本人に対して支援できる救済システムが大阪府のほうにあると聞いておりますので、こういったものの活用も踏まえて、今後調査を活用していけるようなことも必要でないかと思っております。
◯委員(稲田滋君):調査を受けることもできていない子どもたちがいることを充分に認識して、より教員の目が届くようにしていかないと、このような問題はいつまでもなくならないのではないかと思います。今後、調査を受けられない子どもたちをきちんとフォローできる体制をどう作っていくのかは、提言に入っていなくても市として考えていかないといけない問題だと思うので、そのあたりを注意しておいてほしいと思います。
◯委員(髙野敦子君):いじめ全般に関して、いつも懸念していることですが、いじめ対応というのは早期発見、早期対応が大切だと言われていますが、今回の事案も含め、今までの事案も振り返ってみると、なぜ発見や対応が遅れるのか、分析されていることがあれば教えてください。
○子ども未来創造局児童生徒指導室長:いじめの早期発見が、この事案に関しても遅れている現状がある訳ですが、それ以外にも様々ないじめ重大事態、いじめ事案等を分析していますと、具体的に言えば、学校で起こるいじめ事案だけでなくSNS等や校外など、発生場所が多岐にわたるいじめに対応していく必要が法律上あるわけですが、そういったいじめそのものに気づくことが遅れることもありますし、また、児童生徒の困り感に気づくことができず、後に気づいたがその時には気付けなかったというケースもあり、また、児童生徒が担任やその他教職員に実際に相談するケースもあるが、相談できなかった、なかなか相談できるほどの関係性が作られていないというケースも上げられています。そういったことも含めて、今回、ICT等を活用して児童生徒の困り感に気づくような仕組みや、児童生徒が相談しやすい環境を築いていくことが今回の提言の対応にも繋がっていくと思っております。
◯教育長(藤迫稔君):今回、私がずっと気になっていた部分なんですが、法の23条でいじめの対応について触れていて、まず、教職員でも地域の人でも市役所の職員でも、何か気がついたらその子が通う学校に知らせることが定められています。それを聞いた学校は、常設した委員会にかけないといけない。それがいじめであるのかないかは置いておいて、相談を受けた場合、もしくは自分がいじめではないかと思った時点で、あるいは子どもが言った時点で常設の委員会にかけないといけない。それからいじめかどうか判断するという手順になっています。しかし、学校の先生というのは、まず、何か聞いたらそれがいじめかどうかを聞き取りたいという。その気持ちはわからなくもない。相談を受けてたらまずはいじめかどうかの確認に動きたい。しかし法はそんな風に言っていない。相談等があればまずは組織にかける。組織で動いて、いじめかどうかの確認をすると。その順番になっているんですが、今までは、見立てを立てないまま動いていました。重大ないじめ問題は初動の動き方が問題になるので、そこの順番の切り替えが学校現場でできていくのかどうかが、気になっています。
○子ども未来創造局児童生徒指導室長:まず、すぐに動いて、子どもたちに話を聞いて、組織として動く前に、担任が動いてしまうのは心理的な問題かと思います。低学年は非常に人数が多く、短い休み時間を使って対応していかないといけないので、すぐに授業が始まるという焦り感が出てきたりするのが実際の現状かと思います。
◯教育長(藤迫稔君):小さい事案か大きい事案かはそこで判断ができないから、難しい。小さいことはその程度で収まることもあるし、大きなことにもなるということで。われわれもそうですが、何か判断しようと思った時に、一人で判断するのか、複数で判断するのか、多数で判断するのかによって違います。自分たちだけでは気づかなかったことが、多数で判断したら過去の経験もあり、いろいろな意見が聞けるので、法はそういう意味で、常設のいつでも動ける組織を作っておいて、そこで議論し、見立てを立てた上できちんと取り組みの方法を決めて動くように義務付けているということなので、そこは徹底してやっていかないといけないと思っています。
◯委員(中享子君):いじめの事案や記録の関係書類の保存について、各学校に指示を徹底したとありますが、いじめがその時に終わるわけではなくその後も続くかもしれないし、その時は終わっていても1年後に同じように起こってしまうことがあるかもしれない。今後どのように毎年確認していくのか知りたいです。
○子ども未来創造局児童生徒指導室長:提言と対応で説明させていただいた延長上の話だと思いますが、まず、現状ではすでに文書分類表に基づき、学校が作成しているいじめ情報共有シートは5年保存としていますが、小学校から中学校へ引き継いでいくことであるという点を含めると10年保存で、中学校3年生でいじめが起こったとしても、その時に小学校1年生の時に起こった情報を中学校の教員が見ることができる形を取る必要があります。それが保存期間を設定させていただいた理由でもあります。同時に、6年生から中学1年生への引き継ぎというところでも、しっかりとしていくことも重要になってきますので、そういった点も含めて学校に対して指導していく必要があると考えております。
◯委員(中享子君):担任の先生が毎年変わりますし、小学校から中学校へと学校が変わるということもあり、いじめにおいては引き継ぎがとても大事になってくると思いますので、ここはちゃんとやっていただけたらと思います。
◯教育長(藤迫稔君):学校現場というのは、公文書という概念が希薄で、自分の担任クラスのデータ等は個人のもの、という意識が強いので、それを払拭していく必要があると思います。学校全体で共有していかないといけない情報と認識してもらい、共有した時点で公文書となるわけです。いじめに限らず、子どもたちのいろいろな特性や、必要な配慮等の情報はずっと保存していく必要があるし、中学校に通う子どもが小学校時代のデータを見たい時においても同様です。今は当時の担任の先生に話を聞いていますが、そうでなく、学校で共有されたデータを参照できるようにしなければいけません。ただ、ICT環境が充実して、情報の共有を簡単にできるようになると、今度は個人情報の取り扱いに注意する必要があります。そこもきっちり守りながら、子どもたちのデータというのは組織として持っておかないといけないというのも今回の反省点と思っています。
◯委員(大橋亜由美君):今回のいじめ防止の取り組みの中で、各校の生徒会を対象に意見交換を行って、それを学校にフィードバックしていくという、自分達で考えるという取り組みがさらに進んでいったら非常にいいと思いました。いじめの問題に対してSSWやSCのかたがたの存在は大変大きいと思います。定期的に検証するということが第三者調査委員会からの指摘としてありましたが、これに関して現状の予算的措置でどのように体制を実現していくのかという懸念があるのですが、その点はどうでしょうか。
○子ども未来創造局児童生徒指導室長:現行の箕面市いじめ防止基本方針ではSSWやSC等専門家を講師とした研修、具体的な事例研究等を計画的に実施しております。更に、初任者等経験の浅い教職員に対しては、校内でのOJTが円滑に実施されるように配慮が必要であると記載をしております。このような対応をすることは必要でありましたが、第三者調査委員会の報告書では、学校全体で総合的ないじめ対策が適切に機能しているかどうか、心理、福祉等の専門職も参加し、定期的に検証する機会も必要となるという記載がありました。そのため、今回、基本方針で心理、福祉等の専門職も参加して定期的に検証する機会も必要という趣旨を踏まえて、いじめ事案発生後のみならず、常設組織として校内いじめ対策委員会を位置づけて、いじめの未然防止、いじめの早期発見、いじめ事案の有無、解消に向けて取り組んでいる事案の進捗状況を常に学校組織で確認していく必要があるということで、そういった内容を基本方針の中に記載しております。心理、福祉等の専門職とともに学校組織で対応することを意識できるように繋がっていけたらと考えております。ただ、予算については、今後充実していきたいということもありますので、大阪府への要望による特定財源の充実等、そういった努力をして専門職の増員に繋げていきたいと思っております。
◯教育長(藤迫稔君):SSWの効果と必要性をわれわれは強く感じておりますが、国の補助制度が間接補助になっていまして、大阪府のほうで予算を絞られています。府に要望はしているものの、希望の額をもらうことが難しいので、国から直接もらう方法はないかと検討しています。政令指定都市の豊中市は直接もらえるので、われわれも間接でなく直接でと、言っていきたいと思っております。SSWの役割はいじめ対応だけに限りませんし、実際にとても効果があるので人数は増やしていきたいと思っていますので、こちらは総合教育会議で議論させていただきます。
○委員(稲田滋君):現在、箕面市には何人のSSWがいるのでしょうか。
◯子ども未来創造局児童生徒指導室長:現在市内で3名になります。
◯教育長(藤迫稔君):どれくらいの頻度で学校に回ってきますか。
◯子ども未来創造局児童生徒指導室長:月に1、2回、1回の時間が3、4時間ほどです。
◯教育長(藤迫稔君):せめて1週間に1回は相談やアドバイスをもらうことが必要だと思っています。
◯委員(髙野敦子君):今回、この件に関しましては、いじめのことはもちろんですが、対象となった児童が支援学級の児童生徒であったことが大きな問題となっているところもあります。支援学級の児童生徒への対応について、学校だけで決定するのではなく外部の専門家を交えながら実施するということが提言の中にあるのですが、具体的にそれはどのようにして対応していくのかについて確認させてください。
◯子ども未来創造局児童生徒指導室長:外部の専門家との連携についてですが、これまでも、例えば支援の具体的な方法について有事の際には早期療育の療法士であったり、支援学校のリーディングスタッフ、支援教育相談員などの専門家が各学校の巡回をし、必要に応じてケース会議を実施するなどの体制を整えてまいりました。しかし、これらの巡回につきましては、学校からの依頼がなければ実施がされないということもございますので、今後は、例えばチェックリストを作成して、その中で巡回の必要性について明らかにしていくなどの検討とともに、仮の会議になりますが、箕面市における支援教育の充実に関する検討会議というものを設けて、その中で巡回相談の効果的な活用や指導方法の検討等を行っていきたいと考えております。
◯教育長(藤迫稔君):なかなか支援学級に入る、入らないというところは学校と保護者との話し合いで進められることが多いのですが、それが本当に子どもたちのためなのかどうかを客観的にアドバイスできる人が教職員の他にいてほしいと、今回の提言を受けてわれわれの中で議論していて思いました。学校は基本的に保護者の思いに添います。それはそれでいいと思いますが、今回の件を反省すると、医療的な観点、もしくはその子どもの長いスパンの将来、社会に出て行くところまでも見据えて、第三者的に見た意見を得た中で、合意して方向性を決めていかないといけませんので、学校としても第三者的意見を言ってもらえるとありがたいです。それが将来、子どもたちのためになると思います。通常クラスにいるのが正解なのか、逆に、箕面市ではしていませんが100%別教室にいるのがいいのか。両極端でなく、いろいろな意見を聞きながら、一人ひとりに合った対応をしていくべきかと思います。箕面市の支援教育はこれしかないではなく、それぞれの子どもの特性に合った形で箕面市の支援教育はやっていくんですという言い方に変えないと、われわれは今まで箕面市の支援教育に自信を持っていましたが、「ともに学び、ともに育つ」という範囲はもう少しバリエーションの幅の広い展開をしていかないとだめかと思います。そういう意味で、ここに書いています「箕面市における今後の支援教育の充実に関する検討会議(仮称)」といったものを立ち上げて、いろいろな観点から意見をいただきたいと思っています。これは時間がかかる大きなテーマなので、積み重ねてきた支援教育について総括するという意味も含めての話なので、しっかりやっていきたいと思っています。今回の重大事態の中で一番重いテーマかと思っていますので、いろいろ反省すべき点はたくさんあります。あと、私の方から、初めから気になっていて何回も言ってますが、提言の対応の、「いじめの行為の対象となる児童生徒の認識に関わらず、障害特性を有する児童生徒の尊厳を損なうことを目的として行われる行為は「いじめ」と認識し」というところですが、「目的として行われる」というのは必要でしょうか。何が言いたいかというと、「児童生徒の尊厳を損なう行為は「いじめ」」ではだめなのでしょうか。たぶん、提言がそうだから変えたのだと思いますが、いじめは被害者の気持ちで決めるべきではないでしょうか。加害者がどんな気持ちでやったかより、被害者が傷ついていたらいじめと認識して、障害のある子でなかなかいじめと思えない子がいたとして、やった方がどんなつもりでやってるのかはどうでもよく、それは客観的に見て、あの子の尊厳を損なっているとなった時点でいじめなのではないでしょうか。他で書かれているなら統一しておいてください。
◯委員(稲田滋君):提言を受けての取り組みですが、tomoLinksを活用して担任に言えない悩みや自分から声をかけることが苦手な児童生徒が容易に相談できるシステムの構築を検討するとありますが、担任には言えない悩みを誰に言うのでしょうか。いろいろな人に言えるような形をとっていただきたいと思っております。どこまでシステム的にできるのかわかりませんが。tomoLinksの仕様でここが限界というのがあれば、tomoLinksにこだわらなくていいし、いろいろな方法でいろいろなところに相談ができる、学校関係以外でも相談ができるというようなシステムを考えていただきたいと思っています。先ほど出ていた支援教育の充実に関する検討会議ですが、イメージとして、専門家ばかりが集まり検討するのか、専門家も入っているが今の利用者や保護者も入って、いろいろな人が入って検討するようなイメージなのか、だいたいのイメージがあるなら教えてください。
◯教育長(藤迫稔君):そこまでイメージできていないと思いますが、2人より3人、複数人の方が良いというのと一緒で、偏った人が集まっても仕方がないので、医学的なこともありますし、当事者、保護者の方もいますので、できるだけ幅広い角度から意見をもらえるようなメンバーに入ってもらいたいというイメージです。
◯委員(稲田滋君):その会議に専門家に来てもらっても、箕面の現状がわからないということもあるので、箕面市議会でされたように、いろいろな関係者を会議に呼んで話を聞くような方法を取れて、箕面の現状をいろいろな人から話を聞く機会があればいいように思います。これは期待している会議なので、ぜひ充実して検討していただきたいと思います。
◯教育長(藤迫稔君):1つ目の稲田委員の質問のところで、いじめの予防と子供たちの安全対策は一緒だと思っています。これだけしておけばいいというのはありません。防犯カメラをつけたらそれでいいのか、危ないところにポールを立てたらいいのかではなく、防犯カメラ、ポールも、地域のかたがたにお願いしての活動も、子ども110番も、青パトもと、編み目をどれだけ小さくしていくかというのが安全対策で、いじめについても同様に、相談窓口を作りました、システムも作りましただけで終わりではなく、幾重にも重ねて、相談できる人は学校にも学校以外にもいる、システムでもできるということでいじめの未然防止をしていかないといけないと思うので、われわれがチャンネルをいろいろ増やしていって、子どもたちがいくつもあるチャンネルの中でどこなら行きやすいのかというものを作っていかないといけないかという観点で取り組んでいきたいと思っています。
◯委員(大橋亜由美君):学校全体でいじめを防止するといった時に、子どもたちが逃げやすい場所として保健室や図書室があると思います。そこは大事だと思うので、司書や養護教諭もチームとして加わっていくような体制づくりをしていただきたいと思っています。養護教諭の先生と担任の先生とで対応が違うという話を現場で聞きますし、いい機会ですのでぜひよろしくお願いします。
◯教育長(藤迫稔君):子どもたちが養護教諭の先生には本音を話すということは少なくないので。これまでも、協議会でもいろいろ議論いただいて、今日も重ねていただきましたが、大きくやろうとしているところは異論はなかったかと思います。文言や期待を込めてのもう少し前向きな表現にする等の意見はいただきましたが、大きくやろうとしていることはよかったのかと思っています。第三者調査委員会に言われていることですが、取り組みの資料ができました、これで終わり、ではないですよということで、大事なのは取り組みを作り上げていき、これが本当に、今、この段階で取り組んでいくということをずっと続けられるのかを検証していくことが大事なので、最終的に総合教育会議を経て、箕面市として基本方針を決めますが、決めてよかったね、で終わりではなく、しっかりやっていくことが必要です。その時々にあわせて、もう一度議論して、新しい要因がでてきたら対応ができないことも出てくると思いますので、それも引き続きお願いします。概ね、基本方針の話はこの取り組みの中である程度共有できていますし、今まで積み上げてきたところなので、特に議論はしません。ただ、総合教育会議に向けて、われわれももう一度見直しますし、皆さんも気がつきましたら言っていただき、総合教育会議に臨みたいと思います。ぜひ、総合教育会議では教育委員会の考え方を言っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◯教育長(藤迫稔君):他、事務局からどうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):それでは次に、日程第14、報告第93号及び日程第15、報告第94号「生徒指導の件」を議題といたします。冒頭で決定されましたとおり、非公開といたしますので、当該案件に関係する事務局職員以外の事務局職員及び傍聴のかたは、退席してください。

(傍聴者及び当該案件に関係する事務局以外の事務局職員の退席)
(報告第93号及び第94号に係る審議)

◯教育長(藤迫稔君):以上をもちまして、本日の会議は全て終了し、付議された案件、議案8件、報告9件は、全て議了いたしました。これをもちまして、令和3年第10回箕面市教育委員会定例会を閉会いたします。

(午後2時30分閉会)


以上のとおり会議の次第を記し、相違ないことを認めたので、ここに署名する。


箕面市教育委員会

教育長(本人自署)

委員(本人自署)

 

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