更新日:2018年10月25日

ここから本文です。

行政改革緊急行動指針(案)

平成11年(1999年)10月

箕面市行政改革推進本部

はじめに

21世紀の到来を目前に控え、環境問題や少子・高齢社会の進展、情報通信技術の高度化、国際化、分権化など社会情勢の変化により、行政需要は量的にも質的にも拡大化、複雑化の一途をたどっており、社会全体が従来のシステムでは対応できず、構造的な変革を迫られている。

加えて、バブル経済の崩壊以降、長期の不況という経済情勢の影響を大きく受け、本市の財政は、市税収入の伸び悩み、競艇事業収益の減少、経常経費の増大等により、財政の硬直化が一層進むという深刻な状況である。

また、17年間続いた地方交付税の不交付団体から平成11年度において、交付団体になったことからも本市の財政力が低下していることを如実に表した結果となっている。

平成8年(1996年)3月に行政改革大綱を策定し、組織機構の見直し、職員数の適正化等の人事管理制度の見直しなど、内部管理の改革に取り組むとともに、施策の再構築の視点で事務事業の見直しを実施してきたところである。

しかし、地方分権の推進、介護保険制度の導入など、新たな行政課題に対応し、生活者、納税者及び地域経営の視点に立ち、限られた財源及び人材を有効に活用し、市民福祉の最大化を実現するためには、構造的な改革を推進し、財政の健全性を高め、時代に適合した簡素で効率的な行財政運営システムを緊急に確立しなければならない。

この指針は、平成8年(1996年)3月に策定した箕面市行政改革大綱及び平成10年(1998年)9月に策定した行政改革大綱(改革項目)実施計画書を補完するものとして位置付け、この指針に沿って、改革内容及び成果目標を明確にし、行政改革の実効性をさらに高めるものとする。

1 重点方針

地方分権の推進は、地方公共団体の自由度を高め、地域における「自己決定」の領域を質と量の両面において拡大させる一方で行財政運営について、一層重くかつ明確な「自己責任」と市民に対するアカウンタビリティ(説明責任)が課されるものである。
行政改革の推進においても同様の視点で、次に示す4つの重点方針に基づき平成11年度(1999年度)から15年度(2003年度)までの期間とする「行政改革推進5カ年計画」を策定し、行政改革を推進する。

(1) 政策の改革

限られた財源・人材などの経営資源を無駄なく利用して最大の効果を上げる「効率性」だけでなく、技術革新や多様化する市民ニ-ズの変化を機敏に察知し、地域の潜在的可能性を引き出す価値ある知識・情報を創造する「創造性」、新しい問題に自発的、積極的に対応する能動的な行政責任を果たす「自律性」重視へと行政の行動原理を転換することにより、質の高い行政運営を推進する。

(2) 業務の改革

新たなニーズに応える施策を推進するためには、思い切って古い構造や体質をスクラップし、費用対効果の視点からコスト意識を徹底し、業務の見直しを行い、行政のスリム化を実現する。

(3) 組織運営の改革

簡素で効率的な組織運営により、行財政能力を高めるとともに、意思決定の迅速化を図るとともに、情報技術を活用し、横断的・機動的な組織行動を展開し、市民に分かりやすく、市民サービスの向上を基本とした確固たる組織・機構を確立する。

(4) 人事・給与の改革

人事の活性化を図るため、能力・業績を重視した人事制度を推進し、人件費を抑制するための給与制度の改革を推進する。

2 行政改革推進5カ年計画

(1) 計画の位置付け

行政改革大綱の計画年度である平成12年度(2000年度)までに、原則として実施する内容とするが、新たな課題及び平成12年度(2000年度)までに実現できない改革項目については、改革内容及び実施時期を明確化し、実効性を高めるため、行政改革大綱の計画年度を3カ年延長し、平成15年度(2003年度)を目標とする計画とする。

(2) 数値目標

行政改革推進5カ年計画を推進するに当たり、できる限り数値目標を掲げ、改革の内容が明確化した計画とする。

(3) 進行管理

行政改革推進本部において、計画を取りまとめ、実現に向けての進行管理を行い、行政改革推進委員会に報告し、市民に公表する。

(4) 実現化に向けた取り組み体制

行政改革推進5カ年計画の実現を図るため、所管部局室ごとに「行政改革推進チーム」を設置し、職員参加による推進体制を確立するとともに、行政改革推進本部に助役、収入役、教育長及び水道事業管理者で組織する「行政改革会議」を設置し、実効性を高める推進体制により、行政改革を推進する。

3 行政改革推進委員会からの提言の実現化

平成11年 (1999年)5月25日、箕面市行政改革推進委員会から市長に提出された提言書の趣旨を踏まえ、行政改革推進5カ年計画と並行して、実現に向けた取り組みを実施する。

(1) 広域行政施策の推進

事務事業の性格によって、市町村が単独で行うよりも他の地方公共団体と共同して行ったほうが効率的であり、住民サービスの向上につながる業務について、調査検討を行い、広域行政施策を推進する。

(2) 市民に対するアカウンタビリティ(説明責任)の確保

事業の計画から推進、評価に至るあらゆる段階での市民と協働した行政運営、各論段階における市民との対話の仕組みの推進、職員の意識改革、情報を迅速に提供できる体制の整備、積極的な情報公開及びホームページの開設による各種情報の公開とPRについて、具体化に向けた取り組みを行う。

(3) 行政評価について

計画、実施及び評価に至る一連のシステムについて、市民による評価と第三者による評価を組み込んだアカウンタビリティ(説明責任)・情報公開・市民参加をセットとすべきとの提言の趣旨を計画に反映すべく取り組むものとする。

(4) 三大プロジェクト事業の推進

  • ア.箕面市のまちづくりにおいては自らのコンセプトを活かしていくという姿勢の下、国際文化公園都市及び水と緑の健康都市の両プロジェクトの事業主体にも箕面市の意見を積極的に発言し、事業を推進する。
  • イ.事業コストを下げるために事業内容を見直すといった努力を行うとともに事業の採算性を勘案したスケジュールを策定し、社会経済情勢の変化に対応して点検と見直しを行い、事業を推進する。

4 新たな課題に対する取り組み

(1) PFI(プライベート・ファイナンス・イニシャティブ)導入の検討

民間の知識・技術や資金を活用した社会資本整備及び公共サービスの提供において、今後の行政需要に対応し、新設及び建て替えが必要となる公共施設や既存サービス等について、PFIによる整備を推進することは、財政の健全性、民間市場の活性化に重要であり、民間によるPFIによる整備の可能性、実現性及び手法等を検討し、明らかにする必要がある。

(2) NPO(民間非営利組織)と協働した施策展開

平成10年 (1998年)12月に「特定非営利活動促進法」が施行され、本市においても、「箕面市非営利公益市民活動促進条例」が平成11年(1999年)6月29日に制定され、同年10月1日から施行されたものであり、平成12年度(2000年度)からの介護保険法の実施、市民参加によるまちづくりの推進など、これまで行政が担ってきた行政サービスのNPOへの委託の環境が整備されつつあり、行政の効率化を図り、望ましいサービスの提供を行うため、NPOに対する業務委託の可能性、実現性及び手法を検討し、実現に向け施策展開を図る必要がある。

むすび

平成7年(1995年)7月4日に箕面市行政改革推進委員会に本市の行政改革について諮問し、数次の答申を受けながら行政改革を推進してきたところである。

しかし、成果が市民に見えない行革との指摘を受けている。その反省をもとに、市民に見える行動を起こし、実行することが真の行政改革につながるものであり、今一度原点に立ち返り市議会をはじめ市民各位の貴重なご意見をいただきながら、行政改革を推進するものである。

よくあるご質問

お問い合わせ

所属課室:総務部財政経営室 

箕面市西小路4‐6‐1

電話番号:072-724-6708

ファックス番号:072-723-2096

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

質問:このページの内容は分かりやすかったですか?
質問:このページの内容は参考になりましたか?
質問:このページは見つけやすかったですか?