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更新日:2024年10月3日
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日時:令和6年8月22日(木曜日)午後1時00分
場所:箕面市役所本館3階委員会室
1.議事日程
日程第1:会議録署名委員の指定
日程第2:教育長報告
日程第3:中学校用教科用図書採択についての請願の件
日程第4:中学校用教科用図書採択についての請願の件
日程第5:中学校用教科用図書採択についての請願の件
日程第6:中学校用教科用図書採択についての請願の件
日程第7:中学校用教科用図書採択についての請願の件
日程第8:令和7年度(2025年度)使用箕面市立中学校用教科用図書採択に関する答申の件
日程第9:令和7年度(2025年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件
日程第10:箕面市立社会教育施設等の長寿命化計画策定の件
日程第11:箕面市学童保育に関する条例施行規則改正の件
日程第12:箕面市保育の利用に関する規則改正の件
日程第13:箕面市保育の利用に関する要綱改正の件
日程第14:箕面市認可外保育施設指導監督要綱改正の件
日程第15:箕面市母子・父子自立支援プログラム策定事業実施要綱改正の件
日程第16:箕面市ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業実施要綱改正の件
日程第17:令和5年度箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告の件
日程第18:箕面市スポーツ推進委員解職及び委嘱の件
日程第19:箕面市教育委員会人事発令の件
日程第20:箕面市教育委員会会議録の承認を求める件
日程第21:箕面市教育委員会職員分限懲戒審査委員会への諮問の件
日程第22:箕面市立学校職員の非違行為に関する箕面市教育委員会職員分限懲戒審査委員会の審査結果及び同職員の処分の件
(午後1時開会)
◯教育長(藤迫稔君):ただ今から、令和6年第8回箕面市教育委員会定例会を開催いたします。議事に先立ちまして事務局に「諸般の報告」を求めます。
(事務局報告)
◯教育長(藤迫稔君):ただ今の報告どおり、本委員会は成立いたしました。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、日程第1「会議録署名委員の指定」を行います。本日の会議録署名委員は、箕面市教育委員会会議規則第5条第2項の規定に基づき、稲田委員を指定いたします。
◯教育長(藤迫稔君):次に、日程第2「教育長報告」を行います。教育委員会委員関係ですが、本日の案件になっております箕面市教育委員会活動の点検及び評価に伴う箕面市教育委員会活動評価委員との懇談会、並びに教科書採択に向けての教育委員学習会を3回行いました。次に教育長関係ですが、敦賀市の視察のみ補足説明します。現在、みのおサンプラザの建て替え工事中ですが、建て替え後の公のフロアにつきまして、ぜひ教育委員会の子育て関係のスペースをとってもらいたいということで、敦賀市の「ちえなみき」の視察に行ってまいりました。「ちえなみき」とは、本を通じて人と地域と世界がつながるということをコンセプトに、公設書店を中心に絵本ワンダーランド、知育玩具やゲームなどの探究心を育むコーナー、キッズプレイスなど親子で楽しめるようなスペースです。ぜひみのおサンプラザが建て替わった後につきましては、市長部局に対して教育委員会として視察で得たことを積極的にPRしていきたいと思います。行事報告ですが、7月29日から計6回、船場の新設校と新校区に関する説明会を開催しております。この場で担当室長から概要の報告をお願いしたいと思います。
◯子ども未来創造局教育政策室長:新設校と新校区に関する説明会の実施状況を報告いたします。説明会の実施を7月29日から8月6日にかけて、時間や場所を変えまして、計7回実施しました。参加人数は1回当たり2人から5人で、合計の参加人数は延べ25人でした。参加者からのご質問として、主に保護者のかたからは、小中一貫教育の内容に関して、地域のかたからは、船場の人口増加に伴う児童生徒数の推計に関する質問などが寄せられました。
◯教育長(藤迫稔君):以上、教育長報告といたします。
◯教育長(藤迫稔君):何かご質問・ご意見ございますか。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、議事に入ります前に、本日の日程のうち、日程第21、報告第62号「箕面市教育委員会職員分限懲戒審査委員会への諮問の件」、及び日程第22、議案第81号「箕面市立学校職員の非違行為に関する箕面市教育委員会職員分限懲戒審査委員会の審査結果及び同職員の処分の件」は、人事案件その他の案件となりますので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項の規定により非公開とし、当該案件を審議したいと思いますが、いかがでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。皆様の総意により、当該案件については、非公開で審議することといたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、箕面市教育委員会会議規則第4条の規定に基づき、山元代表教育委員を指名し、ここからの議事進行をお願いいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):ただいまご指名いただきましたので、ここからの議事を進行いたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、日程第3、請願第1号「中学校用教科用図書採択についての請願の件」から日程第7、請願第5号「中学校用教科用図書採択についての請願の件」までは関連案件ですので、一括して審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって一括して審議することといたします。請願の説明を子ども未来創造局学校教育室長に求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長:本件は、請願書のとおり2024年3月12日付けで「日本出版労働組合連合会」から、2024年4月5日付けで「子どもと教科書大阪ネット21」から、4月20日付け並びに6月15日付けで「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」から、2024年7月10日付けで「自由法曹団大阪支部」から要望書等の提出がありましたので、箕面市教育委員会請願等処理規則に基づきお諮りするものです。教科書採択において教員や保護者などの意見を尊重させること、選定委員会「答申」の専門的な調査研究の結果として順位付け、絞りこみを行うこと、市民の意見も参考にして採択の手続きを踏むこと、採択関係者が利害関係者でないことを事前にチェックすることなどが主な内容となっております。本市における教科書採択につきまして申し上げますと、本市では教員代表や保護者代表を含む箕面市立学校用教科用図書選定委員会を設置し、教科用図書採択に関する調査・研究を行っています。また、各種目、種目代表1名、選定調査員3名、総勢52名の教職員による選定調査員を置き、本市の児童・生徒の実態に即した教科用図書採択に向け、調査研究を進めています。他にも見本本展示として、中学校の巡回や市民展示により、教職員や市民の意見を求めているものです。選定委員からの答申を受け、市民の皆様からの意見も参考に教育委員会において、公正かつ適正な教科書を採択されることとなります。また、調査対象となる教科書は、学習指導要領に基づいて作成されたもので、かつ、文部科学大臣の検定を合格したものが対象となっています。なお、令和6年3月29日付け文部科学省から「教科書採択における公正確保の徹底等について(通知)」において「教科書採択については、教科書発行者に限らず、外部からのあらゆる働きかけに左右されることなく、静ひつな環境を確保し、採択権者の判断と責任において公正かつ適正に行われるように努めること」と通知されています。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):請願の趣旨及び教科書採択に向けた本教育委員会の取組は学校教育室長の説明のとおりですが、私の方から補足説明をさせていただきながら3点申し上げたいと思います。まず1点目です。ただいま議題となっております請願等はそれぞれ名称が、「陳情」「要請書」「要望書」となっておりますが、箕面市教育委員会請願等処理規則第2条に定める提出要件を満たしておりますので、同規則に定める「請願等」として受理し、かつ、箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則において私に委任されていない「教科用図書の採択に関すること」に該当する重要事項であることから、その採否の決定を本日の会議に諮っているものです。次に2点目です。私たちは選定委員会の答申結果に基づいて、すべての種目において、調査・研究を行い、学習会を経て、本日の教育委員会会議に臨んでいます。説明にもありましたように、本日に至るまでに、いろいろな面で適正に取り組んできた上で、さらに本日、主体的かつ責任をもって、箕面市の子どもたちにふさわしい教科書選定を行おうとしているものです。3点目です。そしてなによりも重要なことは、文部科学省の通知にありますように、教科書採択については、教科書発行者に限らず、外部からのあらゆる働きかけに左右されることなく、静ひつな環境を確保し、採択権者の判断と責任において、公正かつ適正に行われることです。我々教育委員会は、これまでと同様に、国、大阪府の方針に基づきながら、採択教科書の決定にあたっては採択権者の権限と責任において、公平、公正、中立な立場で取り組んでおりますので、本請願等については、不採択が適当かと考えています。なお、教育長と教育委員会委員につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律において、「従事する業務に直接の利害関係のある事件についてはその議事に参与することができない。」という規定がありますが、今回の教科書採択にあたっても、私たちの中には教科書発行者等と関わりを持つ者はいないことを相互に確認済みであることを申し添えておきます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、請願第1号から請願第5号までを採決いたします。本請願を採択すべきと思われるかたの挙手をお願いいたします。挙手なしですので、採決の結果、本請願を不採択といたします。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第8、報告第59号「令和7年度(2025年度)使用箕面市立中学校用教科用図書採択に関する答申の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局学校教育室長に求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長:本件は、令和7年度(2025年度)使用箕面市立中学校用教科用図書の採択に関する教科用図書の調査及び研究について、箕面市立学校用教科用図書選定委員会から答申を受けたので、報告するものであります。令和6年5月16日の第5回箕面市教育委員会定例会において、箕面市教育委員会が行う令和7年度使用の箕面市立中学校用教科用図書の選定に関して、選定委員会に中学校用教科用図書の調査及び研究を行い、答申するよう諮問する議決がありました。選定委員会は、校長、教頭、教員、教育委員会事務局及び保護者の代表者など、8名で構成されています。5月24日の第1回選定委員会で、選定委員会委員長に対して諮問を行い、5月30日の第1回調査員全体会以降、調査研究を進めてきました。調査員会議は、教科書見本本の種目ごとに校長推薦の教員3名と、種目代表としての校長等管理職1名の計4名で構成され、各種目の教科書見本本について、「目標・内容の取り扱い」「人権の取扱い」「組織・配列」「学び方の工夫」「補充的な学習・発展的な学習」「独自項目」の調査研究項目に基づき、専門的見地から調査研究を行い、全ての見本本について調査研究項目別にそれぞれの特長を文章で表記し、調査報告書として提出されました。選定委員会は、調査報告書を基に7月2日に種目代表へのヒアリングを実施し、各種目の全ての見本本についての説明、報告を受けました。また、その際、見本本を各学校に巡回した際の学校からの意見についても参考意見として聴取し、7月23日に報告第59号の別記のとおり教育委員会教育長宛てに答申がなされたところです。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、本答申の調査及び研究内容を踏まえ、令和7年度に使用する教科書の採択を審議することといたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは次に、日程第9、議案第71号「令和7年度(2025年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を、子ども未来創造局学校教育室長に求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長:本件は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第21条第6号並びに義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条及び同法施行令第14条第1項の規定により提案するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):では、教科書採択に向けての法定展示等の取組等について、続けて説明を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長:市民・保護者への教科書展示について、市の広報紙「もみじだより6月号」及び市ホームページで法定展示の日時・場所をお知らせしました。法定外展示については、場所及び日時を市ホームページにおいて、お知らせしたところです。場所について、今年度は静ひつな環境を確保するために、市役所別館5階を展示場としました。まず、法定展示ですが、市役所別館5階において6月14日から7月3日まで実施しました。また、法定外展示ですが、市役所別館5階において6月3日から6月13日、7月4日から7月18日まで実施するとともに、中央図書館、桜ヶ丘図書館、西南図書館、らいとぴあ図書コーナー、船場図書館、小野原図書館、東図書館コーナーにおいて、6月1日から7月18日までの間で、それぞれ期間を定めて展示を行いました。展示した場所には意見箱を設置し、保護者・市民のかたがたから21件のご意見をいただきました。
◯代表教育委員(山元行博君):続いて、今回の採択について、文部科学省の通知及び大阪府教育委員会の通知などの内容を簡潔に説明してください。
◯子ども未来創造局学校教育室長:採択にあたっては、一つは「地域や生徒の実態に応じて最も適切な教科用図書を採択すること」、もう一つは「大阪府教育委員会が別に提示する種目ごとの中学校教科用図書選定資料を活用すること」とされています。なお、文部科学省から、「教科書採択については、教科書発行者に限らず、外部からのあらゆる働きかけに左右されることなく、静ひつな環境を確保し、採択権者の判断と責任において公正かつ適正に行われるように努めること」とされています。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、まず令和7年度使用小学校用教科用図書の採択については、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条及び同法施行令第15条第1項の規定により、同一の教科用図書を採択する期間は4年とすることが定められていますので、令和7年度は令和6年度と同一の教科書を採択することについて確認します、ご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、令和7年度(2025年度)使用小学校用教科用図書については原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):続いて、中学校用教科用図書の採択に向けての教育委員会の学習会の開催状況等を振り返っておきたいと思います。教育長から説明をお願いいたします。
◯教育長(藤迫稔君):まず、教育委員会の学習会に先駆け、各委員が事前に教科書の見本本に目を通していただくため、7月1日から各委員宅に見本本をお届けさせていただきました。その後、大阪府教育委員会から示された選定資料も参考に、教科ごとに教科書の内容や特徴、子どもたちが学びやすいかなどの観点から時間をかけて確認作業を行いました。その後、7月23日の選定委員長からの答申を受け、3回にわたって、答申及び調査報告書、市民や保護者からのご意見等を参考に、学習会を開催しました。学習会では、教科ごとに検討を深めていただき、本市の生徒が使うのにより適切だと思われる教科書が見えてきたと考えますが、本日最終決定に向け、議論が必要かと思います。箕面市では、組織的に「箕面の授業の基本」をもとに授業づくりを行っており、「課題をつかむ」「自力解決」「学び合い」「まとめ・ふりかえり」という4つの学習活動を重視した課題解決型の学習に取組んでおります。子どもたちの思考力・判断力・表現力を育成できるものになっているか、子ども同士が対話的に学習に取り組めるようなものかどうか、また、子どもが主体的に学習に取り組むために深く考えてみたい、取り組んでみたいと思えるものになっているのかなどを各調査員においては意識してもらい教科書の選定を行ってもらうよう伝えております。
◯代表教育委員(山元行博君):選定委員会は4回、調査員の調査員会議は、見本本の種目によって異なりますが、4回から5回開催されました。選定委員会からの答申等を読ませていただき、調査研究等の作業を丁寧に行っていただいたことに、教育委員を代表して改めて感謝を申し上げたいと思います。また、委員の皆さまにも、7月以降、学習会で延べ3日間に渡ってご議論いただきましたことを感謝いたします。今回選定委員会からの答申は、絞り込みや順位付けは行わず、各者にわたって意見をいただきました。学習会では、選定委員会の答申の内容を尊重しつつ、再度、採択の基準など様々な観点から検討を加え、本市の生徒が使う教科書として適切であると考えられる発行者2、3者についてさらに検討しました。それでは、提案されている令和7年度(2025年度)使用中学校用教科用図書案についてどのように審議を進めていけばよいでしょうか。皆さんにお諮りします。
◯教育長(藤迫稔君):教育委員会学習会で、時間をかけて審査しましたが、慎重を期して再度、1種目ごとに確認をしてはいかがでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):再度、1種目ごとに確認することに異議はありませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。では1種目ごとに学習会で検討したことを踏まえて審議を進めたいと思います。それでは、国語からはじめていきます。国語について事務局から説明を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長:国語は、「東京書籍」「三省堂」「教育出版」「光村図書」の全4者を学習会で検討しました。各者の特長について説明させていただきます。まず、「東京書籍」では、巻頭の「言葉の学習を始めよう」で、学ぶべきことが明確に示されていることが特長です。また、社会問題や平和をテーマにした、道徳と関連の深い教材が多く取り上げられています。次に、「三省堂」では、主体的に学ぶきっかけとして、漢字の学習にクイズを用いたり、最近の歌の歌詞を掲載したりと生徒が国語に親しむための工夫がされています。説明文の題材では環境問題などを扱っており、社会科などの関連が見られます。次に、「教育出版」では、自分の到達度が確認できるよう「目標」に対応した「振り返り」になっています。また、小学校から中学校へと意欲が高められるよう1年のはじめに「言葉と出会う」「聞くということ」といった基本的な教材が配置されています。最後に、「光村図書」では、2年生の古典の内容が他者より豊富であること、教科横断的な学びやSDGsの達成すべき17の目標を意識していることが特長です。また、単元ごとの学習のまとめにおいては、「読むこと」「話すこと聞くこと」「書くこと」の3つでわかりやすくまとめられています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(稲田滋君):先ほど「光村図書」においては、教科横断的な学びをしているところが特長であるとの説明がありました。3年生の教科書に記載のある教材「実用的な文章を読もう」では、資源とごみの分け方、出し方など身の回りのことが題材として取り扱われ、生活の中でできることと関連しているところがとてもよいと感じました。生活の中に活かせる、活用できる教科書というところがよいと感じました。他にも「情報収集の達人になろう」という教材では、2つの方法を比較して情報の信頼性を考えさせるなど、今の時代に必要な見方・考え方を学ぶことができると期待できます。私はさまざまな教材が取り上げられている「光村図書」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):「光村図書」は従来と変わったと感じました。言い方は適切かどうかわかりませんが、以前は「さあ、読め」という感じでした。それにファンがついているところもあったと思いますが、今回は丁寧に書かれていて雰囲気が全く変わったと思いました。あとの2者もそうですが、中学生同士で俳句の句会を作って活動しようと記載されています。これは教科書に留まらずに地域に出て行こうというメッセージかと思います。これからの時代の教科書はそのような教科書であって欲しいと思いますが、そのように「光村図書」は変わっていったと思います。「三省堂」については、「空中ぶらんこ乗りのキキ」という教材は、感動いたしました。深い物語で、人が生きていくということはどういうことか、命が輝くとはどういうことかを考えさせられます。ちょうどテレビでオリンピックの鉄棒の最後の着地のところを見ておりまして、キキの四回転の着地のところが私の脳裏に映し出されました。最後に四回転に挑戦して成功するも姿を消してしまったというキキの物語は、全国でも音楽劇としてしてやっていますよね。劇が終わったら中学生たちを舞台に上げて、キキの気持ちを確かめてみようというワークショップを開いていますよね。この物語はインターネットでも沢山のコメントが寄せられており、非常に深い物語だと思いました。また、「東京書籍」の「私が一番きれいだったとき」という詩も感動しました。YouTubeで多くのかたがBGMをつけて朗読をされていて、これについても教科書に留まらずに出て行こうというメッセージかと思い、非常によいと思いました。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):4者ともそれぞれに優れた特長をもっておりますが、採択のポイントとして、国語科を含めてどの教科でも、子どもたちがいかに主体的に学習をすすめていくことができるかが大事なことであると考えています。このことは、本市で進めている「箕面の授業の基本」に沿った考えです。そういう意味では「三省堂」と「光村図書」が優れていると思いました。また、冒頭に「三省堂」においては「つけたい力を確かめよう」、「光村図書」においては「学習の見通しを持とう」ということで、教材ごとの学習内容が整備されているのですが、私はこの観点に関しては「光村図書」のほうがどのような学習活動をするのか、どのような力を身につければよいのかがわかりやすいと感じました。しかし、両者とも全般を見ますと、教材ごとに「まとめ・振り返り」ができるしくみが含まれており、経験の浅い教員が教えやすい教科書になっていると感じております。正直、教育委員の中でも一番意見が分かれたと思っておりますが、私としてはその中でも「三省堂」「光村図書」がよかったと思います。
◯委員(飯田ひとみ君):私は、「三省堂」の挿絵が大変綺麗だったと印象に残っています。挿絵は子どもたちが国語に親しみを持つきっかけになるのではないかと思います。小学生から中学生になった子どもたちが初めて漢文・古文に触れる時に、物語を感じることができやすいのではないかという印象を受けました。また、どの学年においても、最終単元「振り返って見つめる」の最後のページに「歌の言葉」として最近の歌の歌詞が掲載されています。話題曲を歌の詞(ことば)として味わうことで、表現力を高めるきっかけとなるのではないかと思われます。以上のことから、私は「三省堂」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(高橋太朗君):私は、「三省堂」の巻末の資料編が充実しているところがとてもよいと感じました。巻末資料編には、「読書の広場、社会生活に生かす、参考資料」がありますが、特にその中の「社会生活に生かす」において著作権と引用について記載があります。文章を含め、音楽や絵画などインターネットの資料などを流用する時の注意点が書かれていて、レポートなどを作成する重要なことが記されていると思いました。このような内容は、国語のみならず教科横断的な学習へと発展させる活用も期待できるのではないかと考えます。先ほどから名前があがる「光村図書」もよいと思っています。SDGsの達成すべき17の目標を意識しているとのことでしたが、中途半端に学習する内容にSDGsの番号をつけなくてもよかったのかなと思っています。両方よいですが、どちらかというと「三省堂」がよいと考えます。
◯教育長(藤迫稔君):先ほど、高橋委員より「三省堂」について教科横断的な学習への発展が期待できるとのご意見がありましたが、「三省堂」の説明文の題材が環境問題などを扱っており、社会科などとの関連が見られます。また、1年生の説明文「ペンギンの防寒着」では、序論・本論・結論と説明文の基本構造が明記されており、小学校で学習した説明文の読解の基礎が確認できるようになっています。箕面市では、小中一貫教育を推進しているところでありますが、中学校の学習に円滑に接続できるように意識しているところは、「三省堂」のよさであり、子どもたちにとってもわかりやすいのではないかと感じます。
◯代表教育委員(山元行博君):国語については、先ほど教育長よりお話がありましたが、「光村図書」、「三省堂」においては、非常に均衡しておりました。なかなか結論が出ないという状況もありましたけれども、私も「光村図書」のよきレトロが「三省堂」に残っていると感じました。私個人は「三省堂」がよいと感じております。子どもたちが古典などを含めて挿絵がきれいなことで親しみを持てること、教科横断的な内容を取り入れていること、また、「学びの道しるべ」が子どもにとってわかりやすく、かつ、先生は教えやすいだろうということに加え、小学校から中学校への接続を意識していることなどから現在も使用している「三省堂」がよいかと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):国語について他、何かご意見はありませんか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、国語については「三省堂」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて書写について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:書写は、「東京書籍」「三省堂」「教育出版」「光村図書」の全4者を学習会で検討しました。各者の特長について説明させていただきます。まず、「東京書籍」では、発達段階に応じて、楷書から行書、応用の流れで配列されています。巻末の「書写活用ブック」では、手紙や新聞、ポスターなどの書式が整理して示されていて、生活の様々な場面で役立つ書式が載っています。次に、「三省堂」では、「硬筆のなぞりがき」を練習する項目が多い特長があります。また、てほんに文学作品や故事成語を取り扱っており、国語との関連が意識されています。次に、「教育出版」では、3年間を通して学ぶこと、各学年で学ぶ目標がはじめに示されています。また、願書の書き方、お世話になった地域のかたに手紙を書く活動など、進路指導、キャリア学習との関連がみられます。最後に、「光村図書」では、「毛筆学習をなぜ学ぶのか」、書写の意義について書かれていることが特長です。また、QRコードを読み取ると、左右両方の利き手に配慮した動画が視聴できます。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(高橋太朗君):事務局からの説明において、「光村図書」では、左右両方の利き手に配慮した動画が閲覧できる点がとてもよいと感じます。加えて、「タブレットを使う姿勢」では、書字が苦手な子どもへの配慮が感じられるため、私は「光村図書」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(酒井康生君):「三省堂」は、硬筆のなぞり書きの練習項目が多いと説明がありましたが、「光村図書」においても、硬筆練習帳「書写ブック」があるところが使いやすいと感じました。また、SDGsとの関連、キャリア学習につながる内容など、他者に比べて内容が充実していることからも、私も「光村図書」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):書写について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、書写については「光村図書」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて地理について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:社会・地理は、「東京書籍」「教育出版」「帝国書院」「日本文教出版」の全4者を学習会で検討しました。まず、「東京書籍」では、「持続可能な社会の実現に向けて」を真ん中に据えて、「環境・エネルギー」「防災・安全」「情報・技術」「伝統・文化」「人権・平和」の学習内容で世界を眺めていけるように題材を取り上げていることが特長です。また、補充的な学習・発展的な学習としての活用が期待できるデジタルコンテンツについて、動画やクイズ、単語帳など多くの機能が備わっています。次に、「教育出版」では「LOOK!」という導入の項目と「THINK!」という資料を読み取りながら、考察する項目が設定されており、1時間の授業の見通しがつきやすい構成となっております。また、世界の中の日本の位置において、日本が地図上で東側にあるように掲載しています。次に、「帝国書院」では、「世界の諸地域」においてどの州の学習も「写真で眺める、自然環境、産業、地球的課題」と決まった配置で地域的特色が理解できるよう構成されている特長があります。最後に、「日本文教出版」では、太文字で学習内容の大切を主張したり、学習内容を読み取りやすいよう文章を多く活用したりしています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(高橋太朗君):個人的な意見としましては、「日本文教出版」や「帝国書院」は、一番最初に地理を学ぶ目的や意義、地理的な見方・考え方とは何なのかということにしっかりと触れていただいているところがよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):子どもたちの学びを深めるという観点で「東京書籍」がよいと思っています。私たちに身近な存在である千里ニュータウンの写真が3枚も載っています。千里ニュータウンはどのような場所に造られたのか写真から読み取ることができます。その後のページでも再度千里ニュータウンの写真を載せており、学びを深める活動が組み込まれています。北大阪急行が千里中央から2駅分箕面市に向けて延伸したことに繋げることができて、子どもたちの興味・関心を高めるきっかけになるのではと考えております。単に交通が便利になったということだけでなく、鉄道延伸によりこれまでの私たちのまちの課題がどのように解決するか、鉄道と人口の関係性、自動車から鉄道へという自然環境への負荷軽減の効果、鉄道を拠点としたまちづくりなど多面的・多角的な地理としての学びについて、自分ごととして学びを深めることができると期待ができます。そのため、私は「東京書籍」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(酒井康生君):「東京書籍」は以前よりも文章量が少なくなってきているという印象を受けますが、その反面どの単元も写真や資料などが大きく掲載されており、文章で読み取るというよりイメージに合わせて学習を進めていくというのが今の時代に合っており、よい方向性でないかと思います。「未来にアクセス」「もっと知りたい」「スキルアップ」など、学習内容を基礎からさらに応用発展と繋げていき、意欲的に学び合い学習ができるような工夫をされている点もよいと思うため、私は「東京書籍」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):地理について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、地理については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて歴史について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:歴史は、「東京書籍」「教育出版」「帝国書院」「山川出版」「日本文教出版」「自由社」「育鵬社」「学び舎」「令和書籍」の全9者を学習会で検討しました。学習会で特に検討を深めていったのが、「東京書籍」「教育出版」「日本文教出版」の3者であり、内容に偏りもなくバランスのよい文章量・精選された資料などで授業者・学習者にとって使いやすい教科書となっています。まず、「東京書籍」では、思考をまとめるためのツールとして「くらげチャート」や「Yチャート」などが例示され、それらを活用することで班学習などへと展開しやすい工夫がされています。学習者用デジタル教科書では、総ルビ・分かち書きがされており、支援を必要とする生徒への配慮がされています。誰もが学習に取り組みやすいための工夫だといえます。次に、「教育出版」では、見開きページごとのタイトルが他者にはない興味を引きつけるタイトルになっており、かつ、生徒が1時間で学べるような本文の量で、その周囲に理解を深めるための資料が多く掲載されています。最後に、「日本文教出版」では、基本用語の説明が多く、人権での取り扱いも丁寧で充実していることや、文化史のページは資料が多いことが特長です。組織・配列の観点では、外国で起こった事象が日本の歴史に影響を与えていることがわかりやすい配列になっています。
◯代表教育委員(山元行博君):私から意見を述べさせていただきます。「東京書籍」については、扱われている資料が東京近辺中心が多いのは仕方ないかと思いますが、大阪の子どもたちにとっては、馴染みのない印象を受けます。「日本文教出版」については、「大阪市に行きましょう。」や奈良の平城京や京都など関西を重点的に取り扱っておられます。私はこの教科書どおり大阪市の歴史博物館へ行ってきました。歴史の教科書もですが、子どもたちが教科書から飛び出て、地域へ出て、自分できちんと歴史を確認していこうという方向性に合っていると思います。歴史博物館に行って「学芸員と話しましょう。」という問いかけもありますが、資格を持った人に歴史の話を聞くことは大切なことだと思います。そのような関係のものがあったので、私は「日本文教出版」の身近なところで扱われている歴史の課題というのはよいと思いました。また、いくつかの教科書で大きく扱われていると思ったのは、「蝦夷」のリーダーである「阿弖流為(アテルイ)」です。今まであまり見なかった存在ですが、多くの歴史の教科書の中で「阿弖流為(アテルイ)」が大きく扱われてきています。多くの教科書で「阿弖流為(アテルイ)」がカタカナで表記されているのは仕方ないと思っていますが、どういう人物なのか誤解を与えることがあります。そのような中、漢字で表記しているのは「日本文教出版」だけだったため、この点もよかったと思います。私は「阿弖流為(アテルイ)」の首塚に行ってきました。首塚は地域の人たちが丁寧に保存してくれていますが、そのようなことも含めて大阪は歴史の町だと思います。歴史は京都や奈良のイメージがありますが、実はまだまだ掘り起こされていない大阪の歴史は沢山あり、大阪こそが歴史の町だと思っております。そのため、「日本文教出版」がよいと思いました。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(飯田ひとみ君):資料について比較したときに、例えば鎌倉時代の人物について「東京書籍」はイラストですが、「日本文教出版」は昔の資料で大きく取り扱っています。古代の資料は見えにくい傾向にありますが、わかりやすい資料、きれいな写真を活用されていると感じます。私は、「日本文教出版」がよいのではないかとの印象を受けます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(酒井康生君):表記のあり方や資料については、子どもたちにとってわかりやすいことが重要ではないかと思います。また、子どもたちには、教科書だけで完結せず、視野を外へ広げる資料はとても大切であると考えます。そのような観点で見てみますと、「東京書籍」はデジタルコンテンツがかなり充実しており、QRコードでリンクした先で、教科書から外の世界へ行く仕組みが充実していると思います。また、支援の子どもにとっても有効な手立てであると思いますので、私は「東京書籍」がよいと思います。
◯教育長(藤迫稔君):いろいろな意見が出ていますが、私も「日本文教出版」か「東京書籍」のどちらかがよいと思います。「日本文教出版」と「東京書籍」について、近代史を子どもたちにわかりやすく教えるという視点で内容構成を比較しました。 「日本文教出版」は、第1次世界大戦からアジアの民族運動まで時系列に基づき説明をしています。それも大事だと思いますが、「東京書籍」は、まとまりを作り「ロシアの動向」「国際協調の情勢」「アジアの動き」となっています。このことは、学習者である子どもたちにとって理解しやすく、授業者である教員も教えやすいため、現在「東京書籍」を使用している理由にもなるのかと思います。今回の採択についても、私は「東京書籍」がよいのではないかと思われます。
◯代表教育委員(山元行博君):大阪を中心に取り扱っている「日本文教出版」のよさもありますが、「東京書籍」はデジタルコンテンツが豊富で誰にとってもわかりやすく活用することで教科書から外へ出ることが可能なこと、まとまりで構成されていることから、学習者も授業者も使いやすいと思います。皆さんの意見や選定委員会の資料を見て、私も再度考えてみると、「東京書籍」がよいかと思います。
◯委員(稲田滋君):先ほどの地理もですが、地理や歴史の教科書というのは複数年使用するので、そのような観点も含めて、現在使用している「東京書籍」がよいのではと思います。複数年使う教科書はずっと変えられないというわけでなく、複数の出版者のどちらもが素晴らしい教科書の場合は、現在使用している教科書を選ぶ方がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):稲田委員がおっしゃるとおり、やはり現在と同じほうがよいと私も改めて思いました。
◯代表教育委員(山元行博君):歴史について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、歴史については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて公民について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:公民は、「東京書籍」「教育出版」「帝国書院」「日本文教出版」「自由社」「育鵬社」の全6者を学習会で検討しました。各者の特長を説明いたします。「東京書籍」では、各単元の導入部分に小学校で学習した内容を振り返るページを設けています。また、QRコードを使って動画を視聴することができ、インタビュー動画やNHK for Schoolなど、授業で活用できる短時間の動画が多数あることが特長です。「教育出版」では、「持続可能な社会に向けて」という特設ページがあります。また、小学校社会に登場したキャラクターを採用し、小中での学びの連続性を意識させる工夫がされています。「帝国書院」では、「節の振り返り」や「探求学習への準備」など、振り返りや学びを深めるページが設定されています。社会参画を疑似体験できるシミュレーション学習も設定されています。「日本文教出版」では、「単元を貫く問い」があり、第1章の大きな問い、その後、節ごとの小さな複数の問いを考察することを繰り返して、その章の大きな問いが解決できるようになっていることが特長です。また、社会参画を促す特設ページが複数あります。「自由社」では、各章で学習したことから一歩先に進んだ現代の問題について学習するページや学びを深めるページが設定されています。最後に、「育鵬社」では、1時間の学習の最後に「確認・探究」が設定されており、学習の振り返りや発展的な学習に取り組めるようになっています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(稲田滋君):事務局からの説明において、「日本文教出版」は「単元を貫く問い」があり、第1章の大きな問い、その後、節ごとの小さな複数の問いを考察することを繰り返して、その章の大きな問いが解決できるようになっていることが特長とのお話がありましたが、箕面市の社会科の先生たちが大切にしているポイントと一致しており、使いやすいとのことから「日本文教出版」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):私も「日本文教出版」は、「万博からみる社会の課題」として、1970年の大阪万博、2005年の愛・地球博、そして、2025年の大阪万博について丁寧に取り扱っている印象を受けます。「私たちの社会参画」の「まちのバリアフリーを探そう」のページは、そのページが厚紙になって点字が掲載されていて触れるという工夫もあり、非常に優れていると感じます。
◯委員(高橋太朗君):SDGsの扱いという観点で、私も「日本文教出版」がよいと思います。SDGsについては、2030年までに達成するべき目標とされていますが、できればもう一歩踏み込んで、この項目の中で私たちが日本社会の中で達成できていない課題は何か、何をするべきかを記載していただけたらさらによいと思います。次の教科書採択の4年後になると、SDGsは時代に遅れたものになっているかもしれません。そのため、今回のこのタイミングでSDGsについてしっかりと教えていただければと思っておりますので、「日本文教出版」がよいかと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):私は前回の採択でも公民については同じことを申し上げましたが、公民に関しては地方自治のところにかなり注目をしています。国政については、現在まさにそのような状況ですが、多くのメディアで取り上げられます。スケジュールや経過等、かなり詳しいところまで情報が入ってきますが、なかなか地方自治についてはそこまで取り上げられません。若干はメディアで取り上げられますが、そのしくみ自体は取り上げられないので、仕組みについては教科書で学んでほしいと思っています。どの教科書についても学んだことはつなげて、より学びを深めていこうという取り組みが組み込まれていますが、その中でも「東京書籍」と「日本文教出版」が丁寧に扱っており、子どもたちには自分ごととして考えてほしいという思いが伝わってきます。ただ、テーマについて比較してみますと、「東京書籍」は「条例を作ろう」、「日本文教出版」は「首長を選ぼう」となっています。正直、子どもたちにとって、条例は最終の出口が非常にわかりにくいのではないかと思います。おそらく条例のイメージを持ちにくいため、もしこれをテーマにするならば、もう少しページを割いて具体的な条例を参考として掲載しないとなかなか難しいと思います。その点、首長を選ぶというのは非常にシンプルであり、かつ18歳の選挙権というのは中学生にとって身近なテーマになっており、地方自治を学ぶ上でイメージができやすく、学びを深めることができるのではないかと思っておりますので、「日本文教出版」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(酒井康生君):公民の分野というのは社会生活に関することで非常に重要なことですが、中学生が学ぶにあたっては身近に感じにくいことが課題であると思います。その観点から、子どもに対するインパクトが大事かと思います。「東京書籍」はQRコードを使って動画視聴できたりと身近に感じやすいしかけが非常に素晴らしいと感じました。「日本文教出版」には、箕面市の中学校がウクライナ支援を行った写真が掲載されており、箕面市の生徒たちも親しみやすいと感じます。
◯代表教育委員(山元行博君):公民について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、公民については「日本文教出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて地図について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:地図は、「東京書籍」、「帝国書院」の全2者を学習会で検討しました。2者ともに、SDGsの17の開発目標を意識しており、配列などはよく似ております。「東京書籍」では、SDGsの開発目標をしっかりとおさえた学習指導をすすめられる内容を取り上げています。また、「ミツバチーズ」が世界旅行しながら疑問に思ったことなどを吹き出しに入れ、多面的かつ多角的に捉えられる資料をもとに、生徒も一緒に世界旅行しながら学習内容を主体的・対話的で深い学びとなるよう工夫されています。「帝国書院」では、世界の生活・文化において各地の人々の言葉や宗教を、人権を考慮しながら丁寧にわかりやすく提示し、地図や資料を見て人権問題など考えるべき学習課題が探求できるよう適切に取り扱われています。また、日本の自然災害・防災を大きく取り上げて生徒の防災意識が高まるような工夫がされています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯代表教育委員(山元行博君):私から意見を述べさせていただきますと、これまでも使用している「帝国書院」は、やはり使いやすいと思われます。特に大阪湾周辺の地形のページには、夢洲のところに「大阪関西万博会場予定地」と載せてくれているのは非常に嬉しいです。最新情報が記載されているのは大事なことですので、大変評価できると思います。
◯委員(高橋太朗君):両方ともよい教科書だと思っております。1カ所気になったのが、「ブルネイ」の表記の仕方に違いがあるところです。国名の記載が「帝国書院」は「ブルネイ」に対し、「東京書籍」は「ブルネイ・ダルサラーム」と地図内での表記の仕方に違いがあります。しかし、「帝国書院」においても、巻末統計ページには正式名称で記載がありますので、地図の見やすさ等から考えて全体的に「帝国書院」が私もよいと思います。
◯教育長(藤迫稔君):高橋委員から見やすさとありましたように、地図については、配色がよく見やすいというのがポイントかと思っています。そのような観点で、「帝国書院」は海の深さや山の高さがわかりやすくイメージしやすいように思いますので、「帝国書院」がよいかと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):地図について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、地図については「帝国書院」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて数学について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:数学は、「東京書籍」「大日本図書」「学校図書」「教育出版」「啓林館」「教研出版」「日本文教出版」の全7者を学習会で検討しました。どの教科書も教科横断的な内容が盛り込まれており、子どもたちにとって見やすく、興味をもって学習に取り組むことができるよう作成されていますが、特に検討を深めた「大日本図書」「教育出版」「教研出版」の3者について説明します。まず、「大日本図書」では、小学校算数で学習した単元が目次に明記してあることによって、既習事項の確認がしやすいよさがあります。また、課題解決的な学習を深く意識しており、「学びにプラス」が対話的な学習の教材として活用することができます。次に「教育出版」は、2年生の箱ひげ図の学習において、QRコードを読み込むとアプリ「スグラパ」が表示され、数値を入力するだけで簡単にヒストグラムや箱ひげ図などを作成することが可能です。対話的な学びに誘導するための「Q」で課題を明確にするとともに、「学びのプロセス」や「話し合おう」など「学び方の工夫」がされています。また、身の回りの事象を活用することを重視していることや子どもが興味を持つ教材が多いことが特長です。最後に、「教研出版」は、デジタルコンテンツが豊富であり中身も充実している特長があります。また、対話的な学びについて補足する「対話シーン」、章末に「学んだことを活用しよう」と少し考える問題が用意されているなどの工夫がされています。
◯代表教育委員(山元行博君):私のほうから1点だけ述べます。ここからあとの種目について、「大日本図書」が参加しています。去年のニュース等を見て「大日本図書」は中学校の採択に参加できないと理解をしていましたが、今回の採択に参加しているということだったので、「大日本図書」のホームページを見てどのような形で参加しているのか確認をさせてもらいました。4年前の教科書で参加をしているということですので、この場で教育委員さんと共通認識を図っておきたいと思います。後の種目もですが、4年前のそのままの教科書での参加ということを理解していただいて採択をするという形をとりたいと思いますのでよろしくお願いします。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(酒井康生君):数学は自治体によっても採択される教科書にかなりばらつきがあり、箕面市においても、継続して同じ教科書が採択されないことが確認できていますが、その点も、どのように考えていくのかというのも大きな点かと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):数学の教科書は継続して同じ教科書を採択してないということがありますが、教育委員が変わっていくなかで教科書をずっと継続するというのもどうなのかという見方もあると思います。特に学習指導要領が改訂された時に、数学の見方、考え方が変わり、その中身についてもいろいろな場面で学習内容が中学校から小学校に下りたり、高校から中学校に下りたりしています。そのことも踏まえて教科書採択を決めた時に変わっていると理解をしています。今回も数学の教科書を見ていると、だんだん現実の生活と密着しているところで数学をやっていきましょうというふうになっていると私は感じました。新しい感じになってきたと思います。今まで高校入試突破のためにただただ問題を解くという教科書が見受けられましたが、数学も現実の生活と向き合っていることが見えるようになってきました。そのため、今回も教科書は現在と変わって採択されることはあるのかなと思っています。数学の見方というのは変わるのかなと思っています。
◯教育長(藤迫稔君):前回は啓林館を採択しましたが、今回調査員から、「現在使用している教科書は、『箕面の授業スタンダード』である課題解決学習の観点では若干課題がある」という意見があったため、今回はそれを踏まえてどうするのかということで議論を立てるべきかと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(稲田滋君):先ほど事務局より説明があった「教育出版」については、身の回りの事象を活用することを重視していることや子どもが興味を持つ教材が多いことが特長と説明がありました。1年生の教科書の1番最初に「第1章整数の見方」が出てきますが、「自然界にも数学の秘密が隠されている」というサブタイトルがついています。そこにせみの話が書かれています。アメリカ大陸には、13年ごとに大量発生するせみと、17年ごとに大量発生するせみがいます。せみが地上に出てきて活動するのは1月程度のため、その短い間に子孫を残すためにほかの種類のせみとはできるだけ出会わないほうが都合がよいと言われています。そのような中、13と17という数字を出してきています。13年ごとに大量発生するせみと17年ごとに大量発生するせみが同じ時期に出るのは221年かかります。221年経って、13年目のせみと17年目のせみが同じ時期に出ますが、それがちょうど今年ですね。2024年が221年目ですが、その前は江戸時代だったそうです。教科横断的な形でせみの話題を出して子どもたちの興味関心を高めるところが非常に素晴らしいと思います。そのため、私は「教育出版」がよいと思います。
◯委員(飯田ひとみ君):算数から数学に変わるところで、数字の美しさというところを表現した「教育出版」がよいのではないかと思っております。巻末にあえてアナログで多面体が作られる付録がついています。そこからスタートして好きな子どもはさらにのめりこむことができるのではないかと思います。そのため、私は「教育出版」がよいと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):「教育出版」は、どの学年においても、指導内容にPPDACサイクルが記載されているところが使いやすいと感じます。例えば3年生の「標本調査」の単元では、身のまわりのことがらを調べていくために、「プロブレム」課題を決める、「プラン」計画を立てる、「データ」標本を集める、「アナライズ」分析する、「コンクルージョン」結論をまとめるという流れが見開き2ページでわかりやすく記載されており、さらにヒントになる言葉をキャラクターが吹き出しにて伝えているので、生徒たちが調べ学習を進めていく手助けとなります。稲田委員よりご意見がありましたが、身近な話題を取り入れている点や子どもたちが主体的に学習する意欲を持たせるための工夫をしている点から「教育出版」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):数学について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、数学については「教育出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて理科について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:理科は、「東京書籍」「大日本図書」「学校図書」「教育出版」「啓林館」の全5者を学習会で検討しました。各者の特長を説明いたします。「東京書籍」では、探究的な学習ができるよう探究の流れのプロセスが細かく設定され、どの単元においてもその流れに沿って学習できます。結論は自分でまとめる形になっているところも特長です。また、二次元コードで動画や問題などさまざま用意され生徒の理解を深めるコンテンツが充実しています。「大日本図書」では、「くらしの中の理科」「科学のあしあと」などで、学習と関連する身の回りの内容を扱い、日常生活や社会と関連付けて考えることができるように工夫されています。「学校図書」では、単元のはじめに既習事項や目標などがまとめられ、学習の見通しがもてる工夫がされています。また、「Can-doリスト」でどのような力がつけばよいか明示されているので、学習の見通しがつき、主体的に学べるように工夫されています。「教育出版」では、本文はページ全体にあり、写真や図は右側や中央に多く配置されていて、探求の進め方を視覚的に理解しやすいページ構成となっています。最後に、「啓林館」では、科学的に探究する活動の中で、見方・考え方について、生徒のキャラクターの発言でヒントを示すように工夫されています。また、人権尊重の観点から、文章、写真、挿絵、図、資料などが適切に取り扱われています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(稲田滋君):少し気になったことがありましたので、それだけお伝えしておきます。「学校図書」は、表紙が非常に綺麗で、子どもたちが興味、感心を持つ表紙になっていますが、サブタイトルとして「智に働けば役に立つ」との記載がありました。個人的には引っ掛かって、これがタイトルとしてふさわしいのかと感じました。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(高橋太朗君):「東京書籍」は、扱われている写真がとても印象的でよいと思います。「なぜこうなっているのか」、「何が起こっているのか」等、私が見ても非常に引き込まれるものがあってよいと思います。また、内容についても、探求的な学習ができるようにプロセスが細かく設定され、教科書の下部に今の学習の位置がわかるよう示されていて、見通しをもって学習に取り組むことができる工夫がされている点が評価できます。
◯代表教育委員(山元行博君):「学校図書」は、フォントが小さいということと、実験結果が教科書に書かれており、子どもたちは実験する前に結果がわかってしまうということは、どうかと思います。現在、使用している「大日本図書」は、4年前に採択した時は、実験を大切にしてくれていたり、教科書として非常にシンプルだったため、子どもたちにとって最適だと思いましたので、残念に思います。「東京書籍」については、4年前は教科書のサイズが大きかったのですが、4年経ってサイズの見直しがあり、適切なサイズになったことから生徒にとって使いやすくなったと感じます。
◯教育長(藤迫稔君):山元代表教育委員のご意見にもあるように、実験結果を想像する前に結果に触れてしまうのは、子どもたちの学びになるのかどうか疑問です。むしろ実験は失敗から学ぶことが多いため、そこを学んでほしいという思いもあります。また、高橋委員のご意見にもありましたように、探究的な学習ができるように工夫されている「東京書籍」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(飯田ひとみ君):「東京書籍」は、単元ごとに内容を整理して、基本的な確かめ問題、その後に活用問題があり、教科書と参考書が一緒になっているような印象です。見方・考え方を示しつつも、知識・理解を深める教科書になっていると思います。デジタルコンテンツが充実していることからも、私も「東京書籍」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):理科について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、理科については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて音楽(一般)について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:音楽(一般)は、「教育出版」と「教育芸術社」の全2者を学習会で検討しました。この2者の特長を説明します。まず、「教育出版」では、人権尊重の観点から、ユニバーサルデザインの配慮がなされており、文字の大きさや写真の活用など視覚的に捉えやすくなっていることが特長です。また、鑑賞や創作で、生徒自身が感じたことや気づいたことなどを共有する活動が多く設定されています。次に、「教育芸術社」では、共通事項としての指導内容がどの教材においても明示されており、学習者・授業者どちらにとっても「何を目標に学んでいるか」が掴みやすいことが特長です。また、学び方の工夫として、単元ごとに「学びのコンパス」というコンテンツが用意されています。ここでは「どのように歌いたいか、どのように演奏したいか」という思考・判断・表現につながる発問が用意され、「どのようなポイントに力点を置くのか」わかりやすくなっています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(高橋太朗君):「教育芸術社」の教科書は、表紙を含めポップで明るい印象を受けます。表紙をめくると写真が飛び込んでくるようなインパクトがあるところもよいと感じます。
◯委員(酒井康生君):2者の内容、取り上げられている曲をみると、「教育出版」はどちらかというと昔ながらの曲が多い傾向を感じます。一方、「教育芸術社」は時代とともに新しいものを上手に取り入れており、生徒が入りやすい、興味を持ちやすいような印象を受けました。そのため、私は「教育芸術社」がよいと思います。
◯教育長(藤迫稔君):事務局から指導内容が明示されている話がありましたが、共通の「赤とんぼ」を比較してみました。例えば「教育出版」は、指導内容に自由度がありますので、授業者に自由の幅があるという意味ではよいと思いますが、逆に指導経験の有無によって、指導にばらつきが出る可能性があると思っています。一方、「教育芸術社」は具体的に指導のポイントが書かれています。例えば、「教育出版」の「赤とんぼ」に関しては、「曲の形式を理解して表現を工夫しよう」、「歌詞の内容や曲調を感じ取って歌おう」と記載されていますが、一方、「教育芸術社」は、「赤とんぼは作詞者の幼い日の想い出が描かれた歌詞とそれを表すような曲調が特徴的な曲です。4分の3拍子で作られた旋律の特徴や強弱の変化を生かし表現を工夫して歌いましょう。言葉の美しい響きを生かしながら、発音に気をつけて歌いましょう。」というようにかなり具体的に書かれいてるため、授業者にとっても教えやすく、また子どもたちにとっても学びやすいではないかなと思います。
◯委員(飯田ひとみ君):私も「教育芸術社」の方が指導内容や目標を記載しているので、先生たちが同じ方向で教えられるのではないかと思っております。また、どの学年においても「君が代」について説明がわかりやすく書かれております。そこが私はよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):歌唱教材である「ふるさと」と「君が代」の双方を全学年で取り扱っている「教育出版」がよいと思っていましたが、皆さんのご意見や選定委員会の答申の中から、現場の先生たちが使いやすいという点で、私も「教育芸術社」がよいと思いました。
◯代表教育委員(山元行博君):音楽(一般)について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、音楽(一般)については「教育芸術社」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて音楽(器楽合奏)について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:音楽(器楽合奏)は、「教育出版」と「教育芸術社」の全2者を学習会で検討しました。この2者の特長を説明します。まず、「教育出版」では、QRコードを読みとると、学習している教材が演奏されている様子を視聴することができたり、楽器について学ぶことができたり、生徒たちが主体的に学んでいける工夫がなされています。次に、「教育芸術社」では、デジタルコンテンツが豊富で、内容としては各界の著名人の動画や、パート別の音源などを視聴することができ、自主的に学びの姿勢をもたせやすい特長があります。リコーダーにおいて、ソプラノ・アルト両方に対応しています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(酒井康生君):一般の教科書と同様に、子どもたちが学びやすい工夫がされているか、指導者が授業をしやすいかという視点で比べたときに、生徒の興味関心をひきつけるために、「映画音楽」「POP音楽」「ミュージカル」など親しみやすいものを多く取り扱っている「教育芸術社」がよいと思います。演奏方法を身につけるとともに、「合わせて演奏したい」という音楽の授業への大きなモチベーションになるのも大切だと思われます。
◯委員(飯田ひとみ君):事務局より説明がありましたように、デジタルコンテンツが豊富であり、各界の著名人の動画やパート別の音源などを視聴することができることから、指導者である先生たちも音源を自身で探す必要がなく、生徒に指導ができるのではないかと思いますので、「教育芸術社」が優れていると思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(稲田滋君):そもそもなぜ音楽について一般と器楽合奏を分けるのかよくわからないので、一緒に決めたらよいのではないかと思っています。そのため、一般と同じ教科書がよいと思います。選定委員のかたがたも「教育芸術社」がよいとおっしゃっているので、「教育芸術社」がよいと思います。
◯教育長(藤迫稔君):一般のときに述べたことと重なりますが、近年、経験の浅い教員が増えている中で、指導する内容が共通項目として、具体的に提示され、学びの方向性が示されているのは非常に心強いと思われます。「教育芸術社」は、その点が、一般、器楽合奏に共通して優れています。単元ごとにセットで用意されている「学びのコンパス」というコンテンツには、「どのように歌いたいか、どのように演奏したいか」という思考・判断・表現につながる発問が用意され、共通項目を意識しながらもどのようなポイントに力点を置くのかわかりやすくなっていることは、子どもたちも課題意識をもって取り組むことができると考えます。私も「教育芸術社」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):音楽(器楽合奏)について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、音楽(器楽合奏)については「教育芸術社」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて美術について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:美術は、「開隆堂出版」「光村図書」「日本文教出版」の全3者を学習会で検討しました。この3者について説明します。まず、「開隆堂出版」では、イラストレーションやピクトグラム、最新のアーティストの紹介など新しい美術の授業内容が盛り込まれており、現代社会に応じた学習が進められる内容であることが特長です。また、著作権についての記載があり、作品の持つ権利問題など学んだことを生活に生かしたりすることができるように配慮されています。次に、「光村図書」では、写真や動画作成、漫画、アニメなど映像に関する内容が盛り込まれており、現代社会に合った学習を進められる内容となっています。また、左利きの場合の作業風景等その人らしさやユニバーサルデザインの記載があります。様々な技法や素材について詳細な内容が記載されている別冊資料があることも特長です。最後に、「日本文教出版」では、日本の伝統文化や漫画、動画など表現及び鑑賞についての幅広い内容が適切に取り上げられ、発達段階に応じて学習が進められるようになっています。また、生徒作品を多く掲載し制作者の意図を読み取れる工夫や、グループワークで相談しながら協働して造形活動を行う様子が紹介され、主体的・対話的で深い学びが実現するよう工夫がされています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(稲田滋君):「開隆堂出版」の表紙は素晴らしいと思います。どの教科書を見ても楽しく、美しいため、どれをとってもよいと思います。ただ、事務局の説明にあったように、現代社会に合った学習を進められる内容になっているのは「光村図書」だと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(高橋太朗君):私もどれも見やすくて甲乙つけがたいと思っています。印象的なところでの判断になってしまいますが、3者の中から選ぶのならば、私も「光村図書」がよいと思います。
◯委員(飯田ひとみ君):私もどれも遜色ないと思いますが、「日本文教出版」は、現代アート、空間デザインを多く掲載している印象を受けました。これからの未来を背負う子どもたちは空間デザインがキーポイントになっていくのではないかと思っておりますので、「日本文教出版」がよいと思います。
◯委員(酒井康生君):私は個人的に美術が苦手だったという経験から、学びの目標が具体的に書かれている「日本文教出版」がよいと思いました。発達段階に応じて学習を進められるようにしているのはとても大事だと思っております。他方で「光村図書」の資料も非常に素晴らしいと思っていますので、この2者が甲乙つけがたいかと思っています。
◯教育長(藤迫稔君):学習会でも色々議論があったのですが、皆さんのご意見を伺っていますと、どの教科書もよいとなり、後は授業者がしっかり教えられるのかというところの方が課題となりました。そこは教員の資質を高めることを今後も頑張っていきたいと思っています。あえて言うならば、「光村図書」は、漫画を大きく掲載したり、鑑賞教材「季節感のある暮らし」において、和菓子の写真を大きく取り上げるなどのしかけを作っており、また全般を比較しますと、「風神雷神図屏風」や「ゲルニカ」など作品がダイナミックに取り入れられており、これらを使うと指導はしやすいという点で、「光村図書」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):総合的に「光村図書」が優れていると思いましたが、一点だけ申し上げますと、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」は版画を想定して紙の質を変えられたと思います。しかし、「神奈川沖浪裏」をページ前で挟むべきでないと思います。見開き1ページで載せるべきと思います。「日本文教出版」は見開き1ページで載せていました。そこで少し差があると思いましたが、総合的には「光村図書」がよいという結論に至りました。
◯代表教育委員(山元行博君):美術について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、美術については「光村図書」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて保健について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:保健は、「東京書籍」「大日本図書」「大修館書店」「Gakken」の全4者を学習会で検討しました。学習会で特に検討を深めた「大修館書店」「Gakken」の2者について説明します。「大修館書店」では、文章がわかりやすく簡潔な記述であり、分量とともに生徒の発達段階を考慮した内容になっています。また、「性の多様性」について取り上げ、差別や偏見を生むことのないよう、基本的で正しい情報を掲載し、当事者が抱える不安や悩みについても理解できるよう配慮されています。「Gakken」では、「とりくメーター」などを設け、学習への取組度合いや興味関心などのメタ認知がわかるように、主体的な学びの循環を促す工夫がされています。また、生徒の身近なケースとして考えさせるヒヤリハットの紹介など、ケーススタディーを取り入れている特長があります。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯教育長(藤迫稔君):この中で気になったのは、「健康・安全に留意する」観点で熱中症についてです。熱中症対策については、本市は日本全国でみても真摯に取り組んでいると思っています。そのため、熱中症のところを中心に比較しました。やはり子どもたちには、身体には環境に対してある程度適応能力があること、そしてその適応能力を超えた環境が健康に影響を及ぼすこと、場合によっては死に至らしめることも教科書で学んでほしいと思っています。そのような意味で比較しますと、「大修館書店」はかなりのページを割いて、湿度との関係、場合によると死に至ること、そのデータを暑さ指数で図解しWBGTが31度になれば運動は控えることを丁寧に書いております。また対応策として、「暑熱順化」についてその仕組みや対応方法が書かれていて、私は秀逸だと思いました。一方で「Gakken」も「学びの活用」で、「真夏の暑さではないのに6月に熱中症にかかることが多くある。」という問いを投げかけており、またその対策を考えさせているところがよいしかけだと思いました。非常に悩みましたが、その他の点も含めて総合的に判断したところ、「Gakken」のほうがよいのではないかと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):私から意見を申し上げますと、「Gakken」は、巻末資料の「新体力テストの行い方」の説明が丁寧でわかりやすいと思いました。また、コロナウイルスの感染も流行しましたが、その前に流行したエイズの感染もなくなったわけではないので、エイズについて予防も含めていろいろな細かいことが記載されており、優れていると思いました。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(稲田滋君):2者それぞれのよさがあると思いますが、現在も使用していて子どもたちも慣れており、また先生たちも慣れていて教えやすいというところで総合的に「Gakken」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):保健について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、保健については「Gakken」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて技術について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:技術は、「東京書籍」「教育図書」「開隆堂出版」の全3者について説明いたします。まず、「東京書籍」では、学習内容のまとまりが、見開きに収まっており、また、図や写真が見開きでページを横断することがなく、見やすい配置になっています。技術の見方・考え方については、折り込み式の「最適化の窓」を広げることで、いずれの学習をしている時でも、見方・考え方を働かせて学ぶことができます。デジタルコンテンツについては、教材の種類が豊富で、音声による補足説明が入っていてわかりやすいです。次に、「教育図書」では、基礎的な学習から実習へという流れになっています。また、1編ごとにまとめのページがあり、復習がしやすくなっています。実習時に必要になる情報などは、別冊の「スキルアシスト」に記載されております。デジタルコンテンツについては、プログラミングの分野について、教材「スクラッチ」を扱っている範囲が多いことが特長です。最後に、「開隆堂」では、課題設定から解決への進め方が見開きで見やすくまとめられています。図や表などはわかりやすく、深い学びにつながる内容となっています。デジタルコンテンツについては、情報が多く、様々な点から問題を捉えており、豊富な内容になっていることが特長です。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(高橋太朗君):「東京書籍」は、巻頭に「技術分野のガイダンス」があり、その中に記載されている「技術の見方・考え方」がとてもよいと思います。「技術の最適化とは?」との問いに社会・安全性・環境への負荷・経済性の4つの視点をさし示し、安全で安くてみんなが使えるもの、値打ちがあるもの、基本をおさえた上で技術があり、技術の匠がいること、技術で学んだことが活かしていける見通しが持てる内容の教科書なのではないかと考え、私は「東京書籍」の教科書がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(飯田ひとみ君):他の教科同様にデジタルコンテンツが重要視されて、QRコードが載っている教科書ばかりになっているところですが、今回、いろいろな教科書を見る中で、QRコードから深く入っていくと、クレジットカードが必要になってくる画面に辿り着くこともありました。利用する上で、学校でも、必ず使い方の指導やデジタルコンテンツを有効活用するときにクレジットカードが不可欠な会員サイトにいかないように、注意して教えていただきたいと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):デジタルコンテンツについては、全者工夫されていると思います。特に、中学3年生になると、授業において動画を有効に活用することは非常に大切なことだと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(稲田滋君):プログラミング教育は小学校から習っていますが、中学校では技術において、「プログラミングによる問題解決」などとして取り扱われています。小学校から中学校の技術のプログラミングに接続するのに何か学校で工夫されていることや教員が気をつけていることはありますか。
◯子ども未来創造局学校教育室長:プログラミング教育において、子どもたちが情報活用能力を高めていくという観点におきまして、小中一貫教育の視点から1年生から9年生までのカリキュラムを作成しておりまして、それに基づいて小学校から中学校への接続を意識して取り組んでおります。
◯委員(稲田滋君):中学校の技術の教員は小学校でどのようなことをやってきたのか把握しているという理解でよいですか。
◯子ども未来創造局学校教育室長:完全に把握できているのかということに対しては、「そのとおりです」とお答えできるまでには至っていないかもしれませんが、そのようなことを意識して取り組んでいるところです。
◯委員(稲田滋君):その点は、中学校の教員に充分に意識していただきたいです。小学校で一体どのようなことをやってきたのか、どこまでやったのかということを把握した上で、中学校の技術でプログラミングを教えていくということをやっていただければと思います。私も「東京書籍」の教科書がよいと考えています。
◯教育長(藤迫稔君):私も「東京書籍」がよいと思っております。私は生物育成の技術のところを比較して見ました。私もささやかながら家庭菜園をしていますのでそのような観点から見ていましたが、非常に丁寧でわかりやすいです。おそらく子どもたちがこれを授業で使って学ぶと、非常に学びがつくのではないかと思います。非常に丁寧に書かれていると思いますので、この観点で私は「東京書籍」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):技術について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、技術については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて家庭科について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:家庭科は、「東京書籍」「教育図書」「開隆堂出版」の全3者です。各者の特長について説明いたします。まず、「東京書籍」では、「考えてみよう」「やってみよう」「調べてみよう」「話し合ってみよう」など実践的・体験的な活動を通して学びを深める工夫がされています。「ミシン」の使い方のポイントについては、見開きで示されており、教科書を見ながら実習を進めていくことが可能となります。また、野菜類について緑黄色野菜のマークがついており、分類の難しい点がわかりやすく表示されています。実物大の野菜や食品が示されている特長もあります。次に、「教育図書」では、「家族・家庭生活」「衣食住の生活」「消費生活・環境」の順に配列され、各分野の目標や内容をふまえて、効果的な指導が行われるように組織・配列されている特長があります。「食品成分表」は食品名の左側に6つの食品群をサイコロに見立てて示されており、わかりやすいものとなっています。最後に、「開隆堂出版」では、「ミシン」の使い方のポイントについては、見開きで示されており、教科書を見ながら実習を進めていくことが可能となります。生徒が苦手とする上糸のかけ方、下糸のことが大きく表示されており、気をつけるポイントも的確に示しており、ミシンが苦手な生徒もポイントを見ながら、自分で解決できるよう工夫されています。また、ヤングケアラーや里親制度、子どもの相談窓口など、家族関係を支える制度について深く紹介されている特長があります。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(稲田滋君):事務局からミシンの使い方に重点を置いて各者の特長についての説明があり、ミシンの使い方が重要な視点となっていますが、今現在、箕面市の子どもたちの家庭のミシンの普及率はどれぐらいですか。
◯子ども未来創造局学校教育室長:今のご質問ですが、学習会の中でも調査委員のほうでは、実際、今、ご家庭でミシンが使われているかということに関して少し話題にはなったところです。普及率につきましては情報を得ていませんが、やはり子どもたちに指導するときには、各ご家庭でミシンを使っている状況が少ないという前提のもとで指導することが必要なのではないかと思っています。
◯委員(稲田滋君):学校でミシンの使い方を学んでも、その後家では全く使わない、そもそも家にミシンがないというような状況ならば、何のために一生懸命教えるのかわかりません。ミシンの使い方を教えること自体に意義があるというわけではないとは思います。家にミシンがあり、家でもミシンを使って学校で習ったことをいろいろやっていくならよいと思います。家にミシンもないのに何のために習うのかわからないという状況にならないように、一度調査等をしていただき、ミシンの取扱いをどうするのかということも含めて考えていただきたいと思います。3者の中では、「開隆堂出版」の教科書がよいと考えています。
◯代表教育委員(山元行博君):私も3者見せていただいて、保育・幼児教育のところが充実してると特に感じました。教育長は中央教育審議会の委員や内閣府の子育て委員をされています。大阪のメンバーがそのような委員に選ばれることは珍しいので凄いことだと思っています。そのようなところから幼保小の架け橋プログラム等を作って国と一緒に行っています。そのため、次回採択の時には幼保小の架け橋プログラムを載せていただけると、非常に嬉しいなというふうに思っています。非常に幼児教育・保育のところが充実していると感じました。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(高橋太朗君):「開隆堂出版」は、女性差別撤廃条約に関する記載があり、「男は外で働く女はうちで働くではない」と書いてあります。ほかの教科書でもSDGsに関して触れているものもありますが、日本で一番問題になっているのはジェンダーに関してです。具体的に男女平等に関することを書いていただいています。ほかのページには子どもの権利条約のことも記載していただいており、家庭科の部分だけではなく、それを下支えする考え方の部分についても触れられているというところから私は「開隆堂出版」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):学校現場では学校給食の残渣が課題になっているように、今日的な課題としてフードロスが大きなテーマとなっている中で、やはり子どもたちにはそのようなことをしっかり学んでほしいという思いがあります。また同じような切り口で、「消費生活・環境」の観点では、やはり持続可能な社会を構築していく必要があるということと子どもたちが自分ごととして捉えてほしいという意味で注目しました。「開隆堂出版」は、てんびんを使って日本の食品ロスと世界の食糧支援量を一目瞭然で分かるように記載しており、また、消費の段階から常に環境に配慮していかなければならないしかけがいくつも載っております。そのような観点で私は「開隆堂出版」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):家庭科について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、家庭科については「開隆堂出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて英語について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:英語は、「東京書籍」「開隆堂出版」「三省堂」「教育出版」「光村図書」「啓林館」の全6者を学習会で検討しました。各者どの教科書も、新学習指導要領にある「主体的・対話的で深い学び」をめざし、小中の接続を意識したつくりとなっていますが、学習会で特に深めていった「東京書籍」「三省堂」「啓林館」の3者について説明いたします。まず、「東京書籍」では、1ページあたり1時間を基本としているため、単元をとおして指導しやすい教科書となっています。小学校で学んだ単語を「音と文字の関係」とともに復習する「サウンドアンドレター」が設けられている特長があります。また、個別最適な学びを実現するデジタルコンテンツが豊富で自立学習のサポートとして活用できます。次に、「三省堂」では、単元のはじめに「スモールトーク」という言語活動を取り入れ「話す」活動が充実している特長があります。デジタルコンテンツには、辞書機能が搭載され、生徒の主体的な取組ができるための工夫がされています。文法解説ページ「ランゲージフォーカス」のできばえが秀逸で、最初に短いマンガで文法事項が使われる場面を確認することができます。最後に、「啓林館」では、「聞く」目的意識を持たせ、内容を捉える言語活動コーナー「レッツリッスン」があり、リスニングが苦手な生徒の聞く力を育成する工夫がされています。 また、中学1年の教科書の巻頭にある「レッツスタート」では、小学校英語での学習事項が振り返れるようになっています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(酒井康生君):「三省堂」は、以前は少し難しい印象がありましたが、今回は内容が非常にシンプルで丁寧になったと感じております。事務局から説明がありましたように、単元のはじめに「スモールトーク」という言語活動を取り入れて「話す」活動が充実しているところや、デジタルコンテンツに辞書機能を搭載しているのは「三省堂」のみだったというところから、「三省堂」がよいのではないのかと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(飯田ひとみ君):私も「三省堂」に辞書機能がついているところが大変よいと思っております。デジタルコンテンツで発音等々ありますが、デジタルコンテンツには家庭学習における自立活動のサポートが求められていると思いますので、「三省堂」がよいかと思っております。
◯教育長(藤迫稔君):英語に関しましては、箕面市においては、就学前から英語に慣れ親しみ、小学校で段階的に英語を学習してきています。また箕面市の特徴として、70名に及ぶALTを配置しているということで、授業の中で小グループにおいて、ALTに箕面市のよさを英語で伝えたり、インタビューテストを複数のALTで効果的に実施したり、英語コミュニケーション科も箕面市独自に位置付けるなど、「英語を話す・聞く」活動を多く取り入れてきているところです。そのため、今回、話す活動に力を入れていること、かつ自立学習をサポートできるコンテンツが豊富であることから、家庭学習における活用にも期待できる「三省堂」の教科書が適しているのではないかと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(高橋太朗君):私も皆さんがおっしゃるようにデジタルコンテンツ等も含めて「三省堂」の教科書が一番よいと思います。他にも、短い漫画で文法事項が使われている場面を入れる等、子どもの関心を高め、興味を引くような工夫をしている点や見やすさ、また個人的には絵柄なども含めて「三省堂」の教科書がよいと思います。
◯委員(稲田滋君):小学校で学んだ語句や表現が「三省堂」の「マイディクショナリ」に掲載されています。また、中学校1年生で扱う題材が、箕面市の児童が一度触れているものが多く、小学校での学びを振り返りながら中学校への学びへとスムーズに繋ぐことができることから、私も「三省堂」がよいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):英語について、他、ご意見はありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):特にないようですので、英語については「三省堂」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて道徳について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育室長:道徳は、「東京書籍」「教育出版」「光村図書」「日本文教出版」「Gakken」「あかつき教育図書」「日本教科書」の全7者を学習会で検討しました。学習会において、特に深めていったのが「教育出版」「日本文教出版」の2者でした。この2者について、説明します。まず、「教育出版」では、いじめやSNSのトラブルといった生徒にとって身近な題材について、生徒が話し合いをしやすいような現実味のある内容になっています。全体的に文章教材を中心としてシンプルな構成になっていますが、タイトルの下に明確にめあてが示されており、発問が3つ示されていることも、授業で活用しやすいポイントになっています。振り返りのワークシート、教科との関連表等、授業に必要な内容が網羅されています。「日本文教出版」では、読み物教材に、定番の教材も含めて、心温まる話が多く掲載されています。また、いじめ問題については、「いじめと向き合う」というユニットが3学年通じて設定されるなど、重点が置かれていることが特長です。道徳ノートが別冊で付属していることで、振り返りや発展的学習につなげる工夫がなされており、補充的な学習が充実しています。
◯代表教育委員(山元行博君):委員から何かご意見はありますか。
◯委員(稲田滋君):非常にシンプルで使いやすいという印象を受けたのが「教育出版」です。また、「日本文教出版」についてですが、別冊ノートがついていることが特徴になっていますが、これは「どこに行ったのかわからない」というようなことになったりするので、このあたりは賛否両論あるところではないかと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):前回の教科書採択の際も「日本文教出版」は別冊ノートが付いていました。4年経つと「日本文教出版」も別冊ノートはやめているだろうと思っていましたが、現場では好評らしいです。驚きました。学校現場の話を聞いてると、道徳のノートは用意するのが非常に難しいみたいです。テストに出たり、高校入試で役立つというようなことであればノートにまとめやすいですが、そうではないので難しいです。また、道徳の授業というのは、先生たちが黒板に子どもたちの発言をまとめながら丸や矢印を沢山書くため、非常にノートに写しにくい授業です。「日本文教出版」の言うとおり、別冊ノートを付けた方がよいのかと改めて思ったことがありました。どちらも利点があると思いました。「東京書籍」では、「左手のピアニスト」という題材がありますが、箕面市で世界コンクールをやっているので箕面市の話です。また、「東京書籍」は3年生の教科書のはじめに大きくヒカキンさんが出てきています。当時議論している際は、ヒカキンさんが8月にYouTubeで何か発表すると言っていましたので、活動を辞めるのではないかとインターネットで話題になっていました。その場合は次に採択できないと思っていました。他の教科書会社では、大谷選手と水原一平さんの大きな見開きの写真を載せているところがありましたが、エンターテイメントでもスポーツ選手でもそのような若い人を扱うのは道徳では非常に難しく、リスクが大きいと思いました。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(酒井康生君):色々なご意見があるかとは思いますが、私は総合的には「日本文教出版」の方がよいのかなというイメージではあります。
◯委員(高橋太朗君):私は、先ほど事務局からの説明にもありましたが、全体的に文章教材を中心としてシンプルな構成になっている「教育出版」の教科書がよいと思います。先ほど他の教科では絵がポップでよいと申し上げましたので逆のようなことになってしまいますが、「日本文教出版」の漫画「キャプテン翼」やバレーボールの漫画、「村人B」等については、正直少し自分には分からないところがありました。シンプルに「教育出版」の教科書がよいと思います。内容についても、道徳観を押し付けるというものではなく、議論をする場を多く設けています。皆がどのように考えてどのように合意を作っていくのかというところが、道徳の根本にあると思いますので、そのような場を多く設けられている教科書はどちらであるかと考えると、「教育出版」がよいと思います。また、巻末には「道徳科の学びをふりかえろう」とのワークシートが毎学期用意されているところも、使いやすくてよいのではないかと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(飯田ひとみ君):私も高橋委員と同じ意見です。道徳は自分軸を作るために必要な学びだと思っています。議論やディベートを大切にすべきです。子どもたちには、人の意見を聞いて、自分はどう考えるかという傾聴の場所が必要だと思っております。そのため、「教育出版」を上手に使えばよいのではないかと思っています。
◯教育長(藤迫稔君):各者を比較するという意味で、一年生の教材「裏庭での出来事」で検証をしました。その中で「教育出版」「光村図書」「日本文教出版」が教材として記載するだけではなく、その後にロールプレイ等のワークが含まれているため、学びが深められてよいのではないかと思っております。その中でも「日本文教出版」は、アプローチの仕方が他者とは少し違いました。物置のガラスを割ってしまった健二が本当のことを先生に言わずに家に帰った後、たった3行ですが、「僕は、僕自身はどうしたいんだろう・・・」と悩む場面があります。私はこの教材の肝はここだと思っています。この3行は他者では見られません。「日本文教出版」では、この3行を含み、後ほどの発問でも同じようなことが出てくるため、この教材の比較に関しては、「日本文教出版」がよいかと思っています。しかし、全般を見ますと、先ほどからご意見がありますように「教育出版」は学習のパターンがシンプルです。どの教材を通しても始めに問いかけがあり、終わりに学びの道しるべがあるため、非常にシンプルです。子どもたちや経験の少ない指導者には、とてもわかりやすいと思っておりますので、全体的な評価で言うと、「教育出版」がよいと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):道徳については「日本文教出版」と「教育出版」で議論となり甲乙つけがたいところではありましたが、「主体的・対話的で深い学び」を進めるために、生徒間で議論へ発展するように教材を扱っている「教育出版」が一歩リードしているのかなということでございました。ただ、別冊ノートの扱いについて、また4年後に議論になるかと思いますが、当然「日本文教出版」が逆転をする可能性もあると思っております。今回は「教育出版」でよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。以上で全教科の検討を終えたことになりますので、確認したいと思います。令和7年度(2025年度)使用中学校用教科用図書について、国語は「三省堂」、書写は「光村図書」、地理は「東京書籍」、歴史は「東京書籍」、公民は「日本文教出版」、地図は「帝国書院」、数学は「教育出版」、理科は「東京書籍」、音楽(一般)は「教育芸術社」、音楽(器楽合奏)は「教育芸術社」、美術は「光村図書」、保健は「株式会社Gakken」、技術は「東京書籍」、家庭は「開隆堂出版」、英語は「三省堂」、道徳は「教育出版」、このように決定いたしてよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。中学校用教科用図書については、ただいま申し上げましたとおり採択することに可決されました。事務局は、ただいま決定した各教科・種目を、会議終了までに一覧表にし、委員に配布するとともに、傍聴の皆様にもお渡しできるよう準備してください。
◯代表教育委員(山元行博君):これをもって、中学校用教科用図書の全ての採択を行いました。今回、採択をさせていただきましたが、今回の採択にあたって2名の指導主事が重たい教科書を家に運び込んでくださったので、この教科書を全部家中にばらまいてずっと見ていました。次の朝起きると頭が痛かったのですが、この教科書の匂いが原因ですね。これが昔に言っていたシックスクール症候群だと、一瞬その恐怖が蘇ってしまいました。教科書会社はシックスクール症候群で話題になった時からインクの改良を重ねて、子どもたちのために何とかやらなければいけないということで非常に努力していただきました。改めて今回全部見せていただいて、これだけのレベルの中学校の教科書を国民一斉に配ることができる地球上の国は日本だけだと思いました。この教科書こそが、日本の国力そのものだと実感しています。そのため改めて、教科書こそが、日本の宝だと思っています。またこの宝を作ってくださる教科書会社が日本の宝だと改めて思いました。今回このような形で採択に参加させていただいて、改めて感謝をしております。他、いろいろな学校現場の先生がた、調査員のかたがた、選定委員のかたがた、教育委員の皆さん、また事務局も含めて、いろいろな関係者のかたがたが様々なご努力をいただきまして、このような形で採択をすることが決定いたしました。改めて感謝を申し上げますとともに、この教科書を大切に扱っていきたいと思っております。
◯教育長(藤迫稔君):山元代表教育委員からもありましたが、私のほうからも一言申し上げます。新学習指導要領を踏まえて、学習会を実施し、多くの時間を教科書採択に費やしてきました。委員の皆様、審議会のメンバー、教科の担当の教員の皆様に大変ご苦労いただきました。今回の教科書の採択に当たっては、5月から時間をかけ、調査員が調査・研究したことを基に、私たち教育委員会委員も全ての見本本に目を通し、学習会も時間をかけ、様々な視点、観点から協議、検討を行い、次年度から中学校で使用する教科書が決まりました。本当にありがとうございました。子どもたちが、興味・意欲・関心を持つとともに、主体的に「学ぶ」あるいは「学ぶことができる」授業、そして対話ができる授業を、教科書を効果的に使用することによって達成できるのだと思います。今後とも、箕面の子どもたち一人ひとりに「豊かな育ち」と「確かな学び」を一層育むために、各学校において、授業方法、授業内容などを含めた指導方法の工夫・改善に努めるとともに、学校現場の様々なニーズに迅速に対応、指導、助言していきます。事務局一丸となって、子どもたち、学校を支援するとともに、教育環境の整備に努めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◯教育長(藤迫稔君):長時間になりましたが、この後、まだいくつか議案も残っておりますので、ここで一旦10分間の休憩をとりたいと思います。事務局は先ほどの採択結果の資料を休憩時間中に配布してください。
(休憩)
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第10、議案第72号「箕面市立社会教育施設等の長寿命化計画策定の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局文化国際室長に求めます。
◯子ども未来創造局文化国際室長:本件は、箕面市が設置する社会教育施設等について、維持管理に係る将来的な財政負担の平準化を図りながら、社会教育施設に求められる機能を確保することを目的とした計画を策定するため提案するものです。従来の公共施設では60年とされていた目標使用年数を、計画的な保全を行うことで、80年まで伸ばすことを想定して、建て替えや改修工事の計画をシミュレーションしています。また、指定管理者との契約期間や市民利用の利便性を確保しつつ、財政負担を平準化する試算を行っています。その計画期間といたしましては、2024年度から2062年度までの38年間とするものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):1点だけ確認です。この計画について市民や利用者への影響については見込んでいるのかを共有したいです。
◯子ども未来創造局文化国際室長:今のご質問につきましてですが、施設によっては築年数が同じ施設もあるため、実際に改修する際には個別に改修箇所等を調査いたしまして、緊急性などを考慮したうえで、利用者に不利にならないようなスケジュールで実施する予定でございます。また、そのような場合には工期をずらすことで財政上の負担の平準化も併せて行う予定でございます。特に複合施設につきましては、できる限り短い工期で一気に行うなどして利用と工事が並行することをできるだけ避けたいという考えでございます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(稲田滋君):一覧表の中で、郷土資料館が1993年となっています。市民会館は会議室棟だけですね。郷土資料館は最新の年数を載せておいてください。
◯子ども未来創造局文化国際室長:郷土資料館は教育センターを改築したため、建物自体はこの年数が経っています。内装を改修して郷土資料館になっておりますので、建物自体の築年数としてはこれくらい経っており、この記載です。
◯委員(稲田滋君):もう31年経っているということですね。目標使用年数が60年の場合は、あと29年ということになるのですね。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第72号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第11、議案第73号「箕面市学童保育に関する条例施行規則改正の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局放課後子ども支援室長に求めます。
◯子ども未来創造局放課後子ども支援室長:本件は、「特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令」が改正され、特別児童扶養手当証書の交付に関する事務等が廃止されたことに伴い、添付を求める書類を変更する必要があるため、本規則の一部改正をご提案するものです。様式第6号(第11条関係)におきまして、学童保育料(延長保育料)減免申請書の添付書類について、「特別児童扶養手当証書の写し」を「特別児童扶養手当受給証明書の写し」に改めるものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第73号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第12、議案第74号「箕面市保育の利用に関する規則改正の件」、及び日程第13、議案第75号「箕面市保育の利用に関する要綱改正の件」は、関連案件ですので、一括して審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって一括して審議することといたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局保育幼稚園利用室長に求めます。
◯子ども未来創造局保育幼稚園利用室長:本件は、子ども・子育て支援法施行規則において定められている、保育所等を利用できる要件となる就労時間等にかかる特例の適用期間が終了することに伴い、1日平均概ね4時間以上、かつ、週平均4日以上の就労時間の制限を撤廃するため、箕面市保育の利用に関する規則の一部改正をご提案するものです。また、この改正に伴い、保育所等の利用を必要とする程度を認定するための利用調整選考基準を整備するため、箕面市保育の利用に関する要綱の改正を併せてご提案するものです。そのほか、同要綱におきましては、就労内定及び就学内定の取り扱いの変更、収入実績ではなく源泉徴収票等から雇用形態を確認し点数化できる仕組みへの変更、2歳卒園児の3歳児入園に関する配点の変更です。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第74号及び議案第75号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第14、議案第76号「箕面市認可外保育施設指導監督要綱改正の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局保育幼稚園利用室長に求めます。
◯子ども未来創造局保育幼稚園利用室長:本件は、こども家庭庁成育局長通知「認可外保育施設に対する指導監督の実施について」及び「認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書の交付について」が改正されたことに伴い、関係規定を整備するため、箕面市認可外保育施設指導監督要綱の改正をご提案するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第76号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第15、議案第77号「箕面市母子・父子自立支援プログラム策定事業実施要綱改正の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局子育て支援室長に求めます。
◯子ども未来創造局子育て支援室長:本件は、国の「母子・父子自立支援プログラム策定事業の実施について」の一部改正に伴い、関係規定を整備するため、箕面市母子・父子自立支援プログラム策定事業実施要綱の一部改正を提案するものです。対象者の拡大として、対象要件としていた児童扶養手当受給相当の所得要件を撤廃するとともに、ひとり親家庭に加え、離婚前から当該事業による支援が必要な者を対象者に加えるものです。なお、附則におきまして、この要綱は訓令の日から施行し、改正後の当要綱の規定は、令和6年8月1日から適用するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第77号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第16、議案第78号「箕面市ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業実施要綱改正の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局子育て支援室長に求めます。
◯子ども未来創造局子育て支援室長:本件は、国の「ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業の実施について」の一部改正に伴い、関係規定を整備するため、箕面市ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業実施要綱の一部改正を提案するものです。対象者の要件として、児童扶養手当受給相当の所得要件を撤廃するとともに母子・父子自立支援プログラムの策定等の支援を受けている者を要件に加えるものです。なお、附則において、本要綱は、訓令の日から施行し、令和6年8月1日から適用することとし、同日前に対象講座の指定を受けた者については、なお従前の例によるものとするものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第78号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第17、議案第79号「令和5年度箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
◯子ども未来創造局教育政策室長:本件は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項において、教育委員会は、その権限に属する事務の管理及び執行の状況について点検及び評価を行い、その結果に関する報告書を作成し、議会に提出するとともに公表することと規定されていることから、令和5年度箕面市教育委員会活動の総括を箕面市教育委員会活動評価委員3名にお示しし、教育委員会委員との意見交換を経て、教育委員会活動の点検及び評価に関する報告書にまとめていただきましたので、これらを市議会に報告するため、提案するものです。報告書の「はじめに」には、本報告書の位置づけと構成を記載し、次の「令和5年度箕面市教育の概要」のうち、6ページから22ページまでは「全般的事項」として、令和5年度の重点施策、令和5年度の主な取組と決算について記載しています。また、23ページから121ページまでの「分野別取組結果」は、教育委員会の活動を分野ごとに、取組の概要、課題と今後の方向性、新規(拡充)事業一覧に分けてまとめ、122ページから125ページには、「分野別取組結果各項目の定量的な評価指標」を掲載しています。また、126ページから143ページに参考資料を掲載しています。また、144ページ以降には、箕面市教育委員会活動評価委員からの意見書を添付しております。本件については、この会議でご承認いただきました後、来る9月6日から開会予定の令和6年第3回箕面市議会定例会へ報告する予定としております。なお、この報告書について、文章表現の誤り等があった場合の修正については、事務局に一任していただきたいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):この報告書につきましては、本当に長い時間をかけてご議論をいただいて報告書の作成に至っております。またわれわれ教育委員会の活動の点検評価についてもたくさんの意見をいただき、ありがとうございました。重ねて3名の評価委員さんからは多岐にわたっていろいろなご示唆や課題をご指摘いただいております。ぜひそれを踏まえて今後取り組んでいきたいと思いますのでどうかよろしくお願いいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):他、よろしいでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第79号を採決いたします。本件を、原案を基本として、文章表現を修正する必要がある場合の修正については、事務局に一任することとして、可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第18、議案第80号「箕面市スポーツ推進委員解職及び委嘱の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局保健スポーツ室長に求めます。
◯子ども未来創造局保健スポーツ室長:本件は、箕面市スポーツ推進委員1名から辞職願が提出されたため、これを承認のうえ解職し、その後任として新たな委員1名を任命する必要が生じたため、スポーツ基本法第32条第1項の規定に基づき、提案するものでございます。スポーツ推進委員は、各小学校区青少年を守る会会長から推薦を受けた小学校区ごと2名ずつを選出することとしております。また、その職務は、住民の求めに応じてスポーツの実技指導を行うことや、スポーツ活動促進のための組織の育成を行うこと、住民に対してスポーツについての理解を深めるための啓発及び宣伝に努めること、行政機関の行うスポーツに対する行事又は事業に関して協力することでございます。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第80号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第19、報告第60号「箕面市教育委員会人事発令の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
◯子ども未来創造局教育政策室長:本件は、人事発令を行う必要が生じましたため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第1項及び箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定に基づき、教育長が臨時に代理しましたので、同条第2項の規定により報告するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、報告第60号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第20、報告第61号「箕面市教育委員会会議録の承認を求める件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
○子ども未来創造局教育政策室長:本件は、去る令和6年7月18日に開催いたしました令和6年第7回箕面市教育委員会定例会会議録を作成しましたので、箕面市教育委員会会議規則第5条の規定により、提案するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、報告第61号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯代表教育委員(山元行博君):各委員から教育行政に係ることで、何かご意見等ありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):他に事務局から「その他、教育行政に係る報告」があれば、申出を受けますが、いかがですか。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは次に、日程第21、報告第62号「箕面市教育委員会職員分限懲戒審査委員会への諮問の件」を議題といたします。冒頭で決定されましたとおり、非公開といたしますので、当該案件に関係する事務局職員以外の事務局職員は、退席してください。
(傍聴者及び当該案件に関係する事務局以外の事務局職員の退席)
(報告第62号に係る審議)
◯代表教育委員(山元行博君):以上をもちまして、本日の会議は全て終了し、付議された案件、請願5件、議案11件、報告4件は、全て議了いたしました。教育長にお返しいたします。
◯教育長(藤迫稔君) : これをもちまして、令和6年第8回箕面市教育委員会定例会を閉会いたします。
(午後3時57分閉会)
以上のとおり会議の次第を記し、相違ないことを認めたので、ここに署名する。
箕面市教育委員会
教育長 (本人自署)
委員 (本人自署)
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