更新日:2019年11月12日

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令和元年第8回箕面市教育委員会定例会会議録

日時:令和元年8月8日(木曜日)午後1時
場所:箕面市役所本館3階委員会室

出席委員

  • 教育長 藤迫稔君
  • 代表教育委員 教育長職務代理者 山元行博君
  • 委員 髙野敦子君
  • 委員 大橋亜由美君
  • 委員 中享子君

付議案件説明者

  • 子ども未来創造局担当部長 木村均君
  • 子ども未来創造局副部長 岡裕美君
  • 子ども未来創造局学校教育監 石橋充久君
  • 子ども未来創造局担当副部長 今中美穂君
  • 教育政策室長 藪本正博君
  • 青少年育成室長 今峰秀樹君
  • 学校施設管理室長 西田昭浩君

出席事務局職員

  • 教育政策室参事 乾敬一朗君
  • 教育政策室 林由記君

議事日程

日程第1:会議録署名委員の指定
日程第2:教育長報告
日程第3:小学校用教科用図書採択についての請願の件
日程第4:令和2年度(2020年度)使用箕面市立小学校用教科用図書採択に関する答申の件
日程第5:令和2年度(2020年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件
日程第6:市立学校屋内運動場等設備の使用に関する条例施行規則改正の件
日程第7:箕面市立学校施設開放事業実施要綱改正の件
日程第8:平成30年度箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告の件
日程第9:箕面市子ども・子育て会議に対する諮問の件
日程第10:箕面市教育委員会人事発令の件
日程第11:箕面市教育委員会会議録の承認を求める件
日程第12:生徒指導の件

(午後1時開会)

◯教育長(藤迫稔君):ただ今から、令和元年第8回箕面市教育委員会定例会を開催いたします。議事に先立ちまして事務局に「諸般の報告」を求めます。
(事務局報告)
◯教育長(藤迫稔君):ただ今の報告どおり、本委員会は成立いたしました。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、日程第1「会議録署名委員の指定」を行います。本日の会議録署名委員は、箕面市教育委員会会議規則第5条第2項の規定に基づき、山元委員を指定いたします。
◯教育長(藤迫稔君):次に、日程第2「教育長報告」を行います。まず教育委員会委員関係ですが、7月5日に社会を明るくする統一活動ということで、子どもたちの登校指導に、各教育委員に出務いただいております。7月18日に箕面市教育委員会活動点検評価委員と教育委員会委員との懇談会が行われました。これはのちほど議案となりますが、評価委員と教育委員とで色々と議論いただきまして、評価委員さんからはお褒めの言葉もございましたし、少し厳しいご示唆もございました。今年度あるいは来年度に向けて教育委員会でそのご意見を生かしていきたいと思っております。7月26日と29日は、教科書採択における学習会を実施しました。次に教育長関係ですが、大阪府都市教育長協議会の7月定例会が7月5日に行われております。内容については、令和元年度教育費等実態調査他ですが、情報交換として今回は藤井寺市の教育の取組みについて報告がありまして、箕面市でも参考にできることが多くあったのかなと感じております。また、大阪府都市教育長協議会夏季研修会が7月26日に行われました。これは大阪府内の教育委員会の「教員の負担軽減(働き方改革)」をテーマに、それぞれどういうことが行われているかということについて、情報交換を行いまして、それぞれのいいところはお互いに学び合うということが行われました。また、部門別研修では、文部科学省あるいは大阪府教育委員会への要望事項のとりまとめを行っております。次に、行事報告の学校教育・子育て関係ですが、7月12日、26日の2日間ですが、箕面市要保護児童対策協議会の児童虐待部会において、要保護児童についての進行管理、全件ケースの見直しと進行管理を行いました。生涯学習関係ですが、7月13日に、第29回箕面手づくり紙芝居コンクールの最新審査がありました。全国から93点の作品が寄せられまして、第1次、第2次の審査を経て、最終審査に残りましたのがジュニアの部が11作品、一般の部でこれまでに受賞経験のあったグループ7作品、受賞経験のないグループ6作品、どれも作品としては優れておりますので、選考は難しかったですけども、それぞれ選ばせていただいております。翌日の第31回紙芝居まつりと合わせまして、のべ1000人のかたが紙芝居まつりを楽しんでいただいたということです。
◯教育長(藤迫稔君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、議事に入ります前に、本日の日程のうち、日程第12、報告第65号「生徒指導の件」は、人事案件その他の案件となりますので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項の規定により非公開として審議したいと思いますが、いかがでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯教育長(藤迫稔君):異議なしと認めます。皆様の総意により、当該案件については、非公開で審議することといたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、箕面市教育委員会会議規則第4条の規定に基づき、山元代表教育委員を指名し、ここからの議事進行をお願いいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):ただいまご指名いただきましたので、ここからの議事を進行いたします。まず、日程第3、請願第1号「小学校教科用図書採択についての請願の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局学校教育監に求めます。
○子ども未来創造局学校教育監:本件は、請願書のとおり令和元年(2019年)5月6日及び6月8日付けで「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」から提出がありましたので、箕面市教育委員会請願等処理規則に基づきお諮りするものです。議案書5ページからです。なお、本市における教科書採択につきまして申し上げますと、本市では教員代表や保護者代表を含む箕面市立学校用教科用図書選定委員会を設置し、教科用図書採択に関する調査・研究を行っております。また、各種目、種目代表1名、選定調査員3名、総勢48名の教職員による選定調査員を置き、本市の児童・生徒の実態に即した教科用図書採択に向け、調査研究を進めております。他にも見本本展示として、中学校の巡回や市民展示により、教職員や市民の意見を求めているものです。選定委員からの答申を受け、市民の皆様から意見も参考に教育委員会において、公正かつ適正な教科書を採択されることとなります。また、調査対象となる教科書は、学習指導要領に基づいて作成されたもので、かつ、文部科学大臣の検定を合格したものが対象となっています。また、平成31年3月29日付け30文科初第1853号「教科書採択における公正確保の徹底等について(通知)」において「採択教科書の決定にあたっては、静ひつな採択環境を確保するため、外部からの働きかけに左右されることなく採択権者の権限と責任において公正かつ適正な採択を行うこと」と通知されています。
○代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受け致します。
◯代表教育委員(山元行博君):本請願につきましては、国の通知によりまして、教科書採択におきましては、静ひつな環境のもとで採択するということが明記されております。われわれ教育委員も調査研究ならびに学習会を、ずっと積み重ねてきましたし、学校現場からの意見も重々にお聞きをしましたので、そういったことを踏まえまして、われわれ教育委員が責任と権限をもって選定をするということでございますので、今回の請願については不採択としてよいと思います。
◯教育長(藤迫稔君):教科書採択の考え方や進め方等については、山元代表のおっしゃる通りです。加えて請願の中に、「採択関係者が利害関係者でないことを厳密にチェックしてください。」という項目がありますので、このことにも触れておかないといけないと思って喋らせていただいているのですが、教育長と教育委員につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律におきまして、従事する業務に直接の利害関係がある事件についてはその議事に参加することができない、つまり参与することができない、という規定があるわけですが、今回の教科書採択にあたりましても、私たちに教科書発行者等と関わりを持つ者がいないということは、事前にきっちりと確認しているところです。改めて、本日この定例会の場で再度確認したいと思います。よろしいですよね。そういう点におきましてもこの請願を採択する必要はないものと考えます。
○代表教育委員(山元行博君):他にございませんか。
○代表教育委員(山元行博君):ないようですので、請願第1号を裁決いたします。本請願書を採択すべきと思われる方の挙手をお願い致します。
(挙手なし)
○代表教育委員(山元行博君):挙手なしですので、裁決の結果、本請願を不採択といたします。
○代表教育委員(山元行博君):次に日程第4、報告第62号「令和2年度(2020年度)使用箕面市立小学校用教科用図書採択に関する答申の件」を議題といたします。子ども未来創造局学校教育監に報告を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育監:本件は、令和2年度(2020年度)使用箕面市立小学校用教科用図書の採択に関する教科用図書の調査及び研究について、箕面市立学校用教科用図書選定委員会から答申を受けたので、報告するものです。その内容といたしましては、別冊1になります。令和元年5月16日の第5回箕面市教育委員会定例会において、箕面市教育委員会が行う令和2年度使用の箕面市立小学校用教科用図書の選定に関して、選定委員会に小学校用教科用図書の調査及び研究を行い、答申するよう諮問する議決がありました。選定委員会は、校長、教頭、教員、教育委員会事務局及び保護者の代表者など、8名で構成されています。5月21日の第1回選定委員会で、選定委員会委員長に対して諮問を行い、5月30日の第1回調査員全体会以降、調査研究を進めてきました。調査員会議は、教科書見本本の種目ごとに校長推薦の教員3名と、種目代表としての校長等管理職1名の計4名で構成され、各種目の教科書見本本について、「目標・内容の取り扱い」「人権の取り扱い」「内容の程度」「組織・配列」「創意工夫」「補充的な学習・発展的な学習」「独自項目」の調査研究項目に基づき、専門的見地から調査研究を行い、全ての見本本について調査研究項目別にそれぞれの特長を文章で表記し、6月27日の選定委員会に調査報告書として提出されました。選定委員会は、調査報告書を基に7月2日に種目代表へのヒアリングを実施し、各種目の全ての見本本についての説明、報告を受けました。また、その際、見本本を各学校に巡回した際の学校からの意見についても参考意見として聴取し、7月23日に報告第62号の別記のとおり教育委員会教育長宛てに答申がなされたところです。
○代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見はございますか。
○代表教育委員(山元行博君):それでは、報告62号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご意議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
○代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は報告とおり承認されました。本答申の調査及び研究内容を踏まえ、令和2年度に使用する教科書の採択を審議することといたします。
◯代表教育委員(山元行博君):次に日程第5、議案第40号「令和2年度(2020年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局学校教育監に求めます。
◯子ども未来創造局学校教育監:本件は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第23条第6号並びに義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条及び同法施行令第14条第1項の規定により、提案するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):では、教科書採択に向けての法定展示等の取組等について、続けて説明を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育監:市民・保護者への教科書展示について、まず、市の広報紙「もみじだより6月号」及び市ホームページで法定展示の日時・場所をお知らせしました。法定外展示については、場所及び日時を市ホームページにおいて、お知らせしたところです。まず、法定展示ですが、教育センターにおいて6月14日から7月1日まで実施しました。また、法定外展示ですが、教育センターにおいて法定展示に先駆け6月1日から6月14日まで実施するとともに、市役所本館ロビー、市民活動センター、中央図書館、西南図書館、東図書館、桜ヶ丘図書館、小野原図書館において、6月1日から7月30日までの間で、それぞれ期間を定めて展示を行いました。展示した場所には意見箱を設置し、保護者・市民のかたがたから合計27件のご意見をいただきました。
○代表教育委員(山元行博君):続いて、今回の採択について、文部科学省の通知及び大阪府教育委員会の通知などの内容を簡潔に説明してください。
◯子ども未来創造局学校教育監:採択にあたっては、一つは地域や児童の実態に応じて、最も適切な教科用図書を採択すること、またもう一つは大阪府教育委員会の提示する小学校用教科用図書選定資料を活用することとされています。なお、文部科学省から、教科書採択の公正確保については、静ひつな採択環境を確保していくため外部からの働きかけに左右されることなく、採択権者の権限と責任において公正かつ適正な採択がなされるよう、適切に対応すること、また円滑な採択事務に支障をきたすような事態が生じた場合には、毅然とした対応をすることとされています。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、まず令和2年度使用中学校用教科用図書の採択については、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条の規定により、政令で定められた採択期間がありますので、令和2年度は令和元年度と同一の教科書を採択することについて確認します、ご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、令和2年度(2020年度)使用中学校用教科用図書については、原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):続いて、小学校用教科用図書の採択に向けての教育委員会の学習会の開催状況等を振り返っておきたいと思います。教育長から説明をお願いいたします。
◯教育長(藤迫稔君):まず、教育委員会の学習会に先駆け、各教育委員に事前に教科書の見本本を見ていただくため、5月31日から各教育委員宅に見本本をお届けさせていただきました。その後、大阪府教育委員会から示された選定資料も参考に、6月28日から教科ごとに教科書の内容や特徴、子どもたちが学びやすいかなどの観点から時間をかけて意見交換を行いました。その後、7月23日の選定委員長からの答申を受け、さらに3回にわたって、答申及び調査報告書、市民や保護者からのご意見等を参考に、学習会を開催しました。学習会では、教科ごとに検討を深めていただき、本市の児童が使うのにより適切だと思われる教科書が見えてきたと考えますが、本日最終決定に向け、議論が必要かと思います。箕面市では、組織的に「箕面の授業の基本」をもとに授業づくりを行っており、「課題をつかむ」「自力解決」「学び合い」「まとめ・ふりかえり」という4つの学習活動を重視した課題解決型の学習を授業に取組んでおります。子どもたちの思考力・判断力・表現力を育成できるものになっているか、子ども同志が対話的に学習に取り組めるようなものかどうか、また、子どもが主体的に学習に取り組むために深く考えてみたい、取り組んでみたいと思えるものになっているのか、などを各調査員においては意識してもらい教科書の調査を行ってもらうようにあらかじめお伝えしておりました。
◯代表教育委員(山元行博君):選定委員会は4回、調査員の調査員会議は、見本本の種目によって異なりますが、4回から6回開催されました。選定委員会からの答申等を読ませていただき、調査研究等の作業を丁寧に行っていただいたことに、教育委員を代表して改めて感謝申し上げたいと思います。また、委員の皆さまにも、7月以降、毎週1回から2回の学習会で延べ10日間に渡ってご議論いただきましたことを感謝いたします。今回選定委員会からの答申は、絞り込みや順位付けは行わず、各社にわたって意見をいただきました。学習会では、選定委員会の答申の内容を尊重しつつ、再度、採択の基準など様々な観点から検討を加え、本市の児童が使う教科書として適切であると考えられる発行社2、3社についてさらに検討しました。それでは、提案されている令和2年度(2020年度)使用小学校用教科用図書案についてどのように審議を進めていけばよいでしょうか。皆さんにお諮りします。
◯教育長(藤迫稔君):教育委員会学習会で、時間をかけてていねいに審査しましたが、慎重を期して再度、1種目ごとに確認をしてはいかがでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは再度、1種目ごとに確認することに異義はありませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。では1種目ごとに学習会で検討したことを踏まえて審議を進めたいと思います。それでは、国語からはじめていきます。それでは、国語について事務局から説明を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育監:国語は、「東京書籍」「学校図書」「教育出版」「光村図書出版」の全4社を学習会で検討しました。学習会で特に検討を深めていったのが、「東京書籍」「光村図書出版」の2社でした。この2社について、説明します。まず、「東京書籍」は、物語文では、単元を通して取り組む言語活動がすぐにイメージできる単元名としたり、ゴールとなる言語活動を児童の作品例や吹き出しなどで具体的に示したりすることで児童の意欲を高めながら読む能力を身につけるように工夫されています。また、発問数が多く、一つひとつ細かく書いているところが特徴です。「ひろげる」や「言葉の力を活用しよう」において、国語科で学んだことを他教科や学校生活で活用する視点を具体的に提示しています。全体的に、児童の意欲を高めながら読む能力を身につけられるように工夫されています。次に、「光村図書出版」は、他社と比べて、全学年において「読むこと」領域の教材数が多く、また、「話すこと・聞くこと」「書くこと」といった言語活動を取り扱っている箇所もとても多く充実しています。また、つけたい力と言語活動が単元の冒頭に取り上げられていること、活動の流れを示していることから、子ども自身が自ら目的意識を持ち見通しを持って、主体的に学習に取り組めるよう工夫されています。また、物語文は原作に忠実に記載されており、各単元の手引きにおいて、身につける力や習得のポイント、言語活動の進め方、ゴールとなる言語活動例、参考となる関連図書を示すことで、言語活動を通して読む能力を身につけられるよう工夫されています。また、発問数が適切で、文書全体を踏まえた発問になっており、幅広く子どもの意見をひろい、対話につなげられるような問いかけになっています。さらに、巻頭にこれまで学習したことを「いつも気を付けよう」として示し、年間を通していつでも活用できるようにすることで、主体的に学習習慣が身につくよう工夫されています。また、人権尊重の観点から点字教材を取り上げ、実際に触れて学べる点字資料も設けられていて、実際に体験ができるようになっているのが特徴です。
◯代表教育委員(山元行博君):何かご意見はありますか。
◯教育長(藤迫稔君):「東京書籍」「光村図書出版」は、それぞれに優れた特徴を持っておりますが、採択のポイントとして、国語科を含めてどの教科でも、子どもたちがいかに主体的に学習をすすめていくことができるかが、大事なことであると考えます。このことは、本市でも進めている「箕面の授業の基本」に沿ったものであります。その点から、「光村図書出版」の方が単元の進め方等がていねいに盛り込まれていると思います。子どもの意見を幅広く引き出すことができ、主体的・対話的に子どもたちが学べるのではないかと、感じました。子どもが主体的に力を育む観点から、私としては、学習会での意見を踏まえ、「光村図書出版」が良いのではないかと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見は、ありますか。
◯委員(大橋亜由美君):先ほどの事務局からの説明に「「光村図書出版」に記載の物語文は原文に忠実」とありました。両社の5年生の教科書には「大造じいさんとがん」の教材が取り上げられています。このお話は大造じいさんの若い時の話ですが、それは前書きがあることで読み取れるようになっています。「光村図書出版」は原作と同様にその前書きが丁寧に記載されており、そのことにより内容に誤解のない読み取りができます。また、6年生の「海のいのち」の教材でも「光村図書出版」は原文どおり記載されています。このような点から、私は、「光村図書出版」がいいと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見は、ありますか。
◯委員(高野敦子君):「光村図書出版」は、本編の内容につきましても、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の各領域がバランス良く配置されていると考えます。1年生のはじめての学習で「あ行」を学ぶ内容がありますが、単に文字だけが記載されているのではなく、その文字をつかった簡単な文章でリズムよく読めるようになっており、1年生の子どもたちが楽しみながら文字を読み習得することができるようになっていると思います。「光村図書出版」については、興味をもって主体的に学習に取り組めると思いますので、私は、「光村図書出版」が良いのではないかと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他に何かご意見はありませんか。
◯代表教育委員(山元行博君):国語につきまして、「東京書籍」、「光村図書出版」においては、非常に均衡していて学習会でも議論になりました。確か4年前もこの2社で議論になったと記憶しています。「光村図書出版」は先生の努力や創意工夫が求められる教科書になっていますが、そういったことを含めても私は子どもたちがより主体的に学ぶことができる「光村図書出版」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):国語について、他に何かご意見はありませんか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、国語については「光村図書出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて、書写について審議します。まずは事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:書写についてですが、「東京書籍」「学校図書」「教育出版」「光村図書出版」「日本文教出版」の全5社でした。学習会で論議をすすめ、特に検討を深めたのは、「教育出版」「日本文教出版」の2社でした。学習会での論議を踏まえ、この2社について、説明します。まず、箕面の授業の基本に沿った授業展開となりやすいかどうかという観点では、2社ともそれぞれの言葉や表現で、箕面の授業の基本に対応する「めあて・課題」「学びあい」「まとめ」「振り返り」が示されており、次期学習指導要領を意識したものとなっています。3年生から始まる毛筆の指導として、初めて書く漢字の文字が、2社とも横角から始まっており、「教育出版」は「二」という漢字からとなっています。また、横角のみで構成されるほかの漢字が例示されており、とても分かりやすくなっています。さらに学んだことを、教科書の順にそってすぐに他の漢字で練習できるつくりにもなっています。一方、「日本文教出版」は「一」と「二」という字が両方とも大きく扱われています。毛筆で横文字を書く時の注意点を学ぶということに加え、文字の構成として、線と線の間隔や、一字の中でも文字のバランスなどを意識するという点においても「日本文教出版」は丁寧な構成になっているということがわかります。3年生の初期段階でしっかりとこれらのことを意識させることは、今後の学習に大きく関わってくるものであると考えます。また、4年生で「左右」という漢字を扱いますが、「教育出版」は、字の見本は先にきているものの、注目すべき視点が示されており、教科書側が疑問・課題を示しています。一方、「日本文教出版」は、あえてバランスの悪い「左右」という字を示すことで、子ども自身に気付かせるしかけがあり、主体性を持たせる構成となっています。
◯代表教育委員(山元行博君):私から少し意見を言わせていただきますが、おおよその教科書会社によっては水書きシートが低学年についています。我々教育委員の前で、指導主事に実演をしてもらいました。色が会社によってそれぞれ異なり、黒になるのが一般的かと思いますが、赤になったり緑になったりという会社もありました。また、1年生にだけついているのと、1年生2年生についているのと、こちらも違いがありました。しっかりした台紙についているのと、そうでないのもありました。実践をして見せていただいて、しっかり作られているのは「日本文教出版」であると感じました。
◯代表教育委員(山元行博君):少し意見をのべさせていただきましたが、他ご意見がありましたらお願いします。
◯教育長(藤迫稔君):「日本文教出版」ですが、それぞれ考える、確かめる、生かす、できたかな、という一連の流れが徹底しておりまして、まずは子どもたちに課題を考えさせるという仕組みが良いのかなと思っています。事務局からの説明にもありましたけれども、4年生の「左右」のところですが、あえてバランスが悪いことを示して、ますは考えさせて子どもたちに気づかせるというのは、字のポイントを印象づけるのにつながって、とても良い工夫だと思っております。学習会でも、他の委員さんの意見も同様だったかと思いますので、「日本文教出版」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員(髙野敦子君):意見が重なる部分もありますが、書道では、特に書き始める3年生にとっては、半紙に一文字を書くだけでも難しいと思います。その中で横書きを重視して始めていくことや、どのようにしたらバランス良くきれいな文字を書けるかを子どもたち自身に気づかせる工夫がされているところはとても良いと思います。そうしたことから「日本文教出版」で良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他に何かご意見はありませんか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、書写については「日本文教出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて、社会について審議します。それでは、事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:社会は、「東京書籍」「教育出版」「日本文教出版」の3社を学習会で検討しました。学習会で特に検討を深めていったのが、「東京書籍」「日本文教出版」の2社でした。まず、「東京書籍」は単元構成というとらえ方がしっかりできています。「見つめる、つながる、つくりだす」を大切にして授業が行なえるようになっており、「つかむ、調べる、まとめる、いかす」と、単元の流れが分かりやすい構成となっているため、経験の浅い先生や社会科の苦手な先生も授業を行いやすいと考えられます。また、3年生の各単元後にはまとめにつながる活動がバラエティに富んだものとなっており、1年間でいろいろな活動が実施できるよう、その方法が掲載されております。また4年生の新単元(自然災害、郷土の伝統、文化、先人)も、内容が分かりやすく、資料等も見やすく掲載されています。一方、「日本文教出版」は、各時間の問いやめあてが分かりやすく掲載されており、1時間の授業の進め方を考えやすい教科書となっています。また、人権の取り扱いでは、6年生の政治の単元で障害者差別解消法が掲載されており、農業の単元では食肉についても取り扱っていることから、人権学習へとつなげやすくなっております。ジェンダーフリーの観点からみても、憲法の学習において権利を表すイラストの女子が青色のズボンをはいているなど工夫がされています。また、第二次世界大戦終戦直後の人々のくらしの様子を写真で掲載したりイラストが描かれていたりと詳細にわかりやすく掲載しています。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見はありますか。
◯委員(高野敦子君):4年生の学習で、「くらしをささえる水」という単元で浄水場や下水場について学習します。4年生の子どもは実際に社会見学に行くことも多く、事前学習や事後学習において教科書の内容は大事な情報になります。「日本文教出版」は、浄水場と下水場のぞれぞれのしくみがわかりやすくイラストで記載されています。また子どもたちは、社会の学習で資料を読み解く力もつけていって欲しいと考えていますが、そのためには適度な知識がないと読み解けません。そういった意味でも十分な内容、知識を載せておくことは大事だと考えます。わたしは、学習会での論議を踏まえ、「日本文教出版」が適していると思います。
◯代表教育委員(山元行博君):私から少し意見を述べさせていただきます。まず、教科書に政治家の顔を載せることは、配慮がいることだと考えています。事務局からの説明にもあったように、「日本文教出版」の方が人権に配慮した内容になっていると思いました。特に歴史的分野の中では非常に細かく人権についての経緯を書いているという印象を受けました。特に、6年生においては、「日本文教出版」だけ、子どもの権利条約と障害者差別解消法が載っていましたし、いじめの問題も取り扱っています。現代の課題に切り込んだ内容になっていると感じました。今起きている生徒指導の課題を、社会科で受け取るということも大切かと思いますので、適していると思いました。また、夜間中学や夜間学級の記事が載っているのは「日本文教出版」だけです。先だっても、大阪市で夜間学級のシンポジウムがあったばかりで、戦争で被害を受けて学ぶことができなかった人たちもまだまだいますので、そういった人たちが取り組んでいることを小学生でも知っておくべきだろうと強く思いました。よって、学習会での論議を踏まえ、私は「日本文教出版」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見、ご質問はありますか。
◯委員(中享子君):「日本文教出版」の5年生の教材では、関西の中小企業や東大阪市の中小工場のことが載っており、関西の中小企業は色々な技術を出し合って社会に貢献していることが、子どもたちに身近に感じられてとても良いと感じました。また、「東京書籍」は社会の教科書を「歴史編」と「政治国際編」と2冊に分けてありますが、紛失することもあるので、教科書は1冊の方が良いと思いました。以上のことと学習会での論議を踏まえ、「日本文教出版」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見、ご質問はありますか。
◯教育長(藤迫稔君):山元代表委員の意見と重なるのですが、わたしも「東京書籍」の6年生の「政治国際編」を見ていますが、やはり政治に参加する権利という流れの中で、憲法改正については国政の重要事項であるので間接民主主義ではなく直接民主主義の国民投票に委ねられている、それだけ国政にとっては大切なテーマであるにも関わらず、そのことが政治家の顔写真とともに出てしまうというのはどうしても違和感を否めないと、率直に思いました。また、「日本文教出版」は、わりと馴染みのある関西や近畿の記事が取り上げられていますので、子どもたちにも馴染みやすいのではというのと、インターネットの問題やメディアの弊害も子どもたちに分かりやすく記載されているかと思いましたので、「日本文教出版」が良いと考えています。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見、ご質問はありますか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、社会については「日本文教出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。それでは、地図について事務局から説明を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育監:地図は、「東京書籍」「帝国書院」の全2社について検討、比較しました。小学校3年生から地図帳を活用することについては、新学習指導要領において、基礎的な地理的知識、地理的な空間認識や地理に関する情報を活用する力である「地理空間情報リテラシー」の向上、グローバル化への対応などが求められるようになりました。地理空間情報リテラシーを高める一環ということや小学校3年生から外国語活動の時間も設定されたことから、外国語活動や他教科等で小学校3年生から地図帳の活用が期待され、配布されることになります。「東京書籍」は、見開きで日本列島の地形、交通網の特色が理解できるよう、400万の1の地図を掲載しています。また、日本史上の出来事と世界の様子を関連づけた地図が時代毎に掲載されています。その他、登場人物の吹き出しによって、そのページの補充的な学習などをたくさん説明しています。北海道のアイヌ語に由来した地名等にも触れています。「帝国書院」は、防災マップをつくってみようなど「防災」について掲載されております。また、「風水害」、「地震」などの内容項目を独立させ、「自然災害から人々を守る活動」となっており、新学習指導要領にしっかりと対応した内容となっております。さらに、近畿地方の主な防災拠点や浄水場が掲載されており、暮らしを守るためにどのような活動をしているかなどの調べ学習につなげられるという意見がありました。また、全体的な地図の配色も見やすいようになっております。
◯代表教育委員(山元行博君):私から意見を申します。これまでは4年生から地図を活用していましたが、新学習指導要領では、3年生からの地図の活用が始まります。3年生にとって、絵やイラスト、写真も多く馴染みやすいのは、「東京書籍」ではないでしょうか。他に何かご意見はありませんか。
◯委員(中享子君):「帝国書院」では、さきほどの事務局の説明にもあったように、「防災」について掲載されており、学習指導要領にしっかりと対応した内容となっております。さらに、近畿地方の主な防災拠点や浄水場が掲載されており、暮らしを守るためにどのような活動をしているかなどの調べ学習につなげられるのではないかとのことで、わたしは「帝国書院」が良いのではと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):もう一度私から意見をのべさせていただきますが、両社とも、北方領土については記載があり写真で掲載していますが、「東京書籍」は、加えて、「北方問題対策協会・キッズコーナー」を紹介したりしています。また、他にも世界地図では、太平洋、大西洋、インド洋も英語で表記されています。箕面市は英語に力をいれていて、活用できて良いのではないかと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見、ご質問はありますか。
◯委員(髙野敦子君):英語表記の件についてですが、帝国書院は、三つの海洋の英語表記はありませんが、国名を一部英語表記しているところはあります。英語の学習でも資料として活用できるのはとても良いことだと思います。その他にも、地図は資料として活用されることが多く、グラフなども授業で使用されると聞いています。「帝国書院」は、日本の統計で「農産物の生産」や「工業の生産額」など生産の多い都道府県名を記載したグラフが掲載されており、子どもにとっても活用できる資料ではないかと考えます。また、「帝国書院」には「地図の約束」というページがあり、地図での方位について確認するページがあります。教室でも工夫して掲示して理解を促すことも多いので、初めて使用する3年生にとっても非常に役立つ内容だと思います。以上のことから、私は「帝国書院」が良いのではないかと考えます。
◯委員(大橋亜由美君):地図は、配色もよくわかりやすくて子どもたちにとって見やすいものであることが大事であり、私は「帝国書院」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):3年生から活用が始まるということなので、地図嫌いになったら困ると考え、楽しいのが良いのではと思ったのですが、皆さんと議論する中で、最後の方に出ている統計資料を見たときに、「帝国書院」が見やすいなという実感がありましたので、総合的には私も「帝国書院」が良いと考えます。
◯教育長(藤迫稔君):事前の学習会の中でも、各委員で意見が分かれたというのが正直なところで、かなりの時間をかけて議論をしました。地図は情報が多く、その時に必要な情報を見つけるためにも、子どもにとっての見やすさは大事であると考えています。そういった意味では「帝国書院」の方が良いと考えます。また、防災関係についても、かなりていねいに書かれていましたので、総合的に見ますと「帝国書院」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見、ご質問はありますか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、皆さんの意見から、地図については「帝国書院」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて、算数について審議します。事務局から説明を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育監:算数は、「東京書籍」「大日本図書」「学校図書」「教育出版」「新興出版社啓林館」「日本文教出版」の全6社を学習会で検討しました。学習会で特に検討を深めていったのが、「東京書籍」「新興出版社啓林館」の2社です。「東京書籍」については、基本的な問題からはじまり、学習課題・めあてが示されて、最後にまとめが出てきており、「箕面の授業の基本」にそった授業展開に適しています。現在、「東京書籍」の教科書を使用していますが、現行の教科書と比較すると、どの単元も数学的な見方・考え方に関する部分がプラスされています。6年生の教科書では、虫眼鏡マークで見方・考え方を示しており、「見方・考え方」を確認するためのページが組まれています。一方、「啓林館」は、キャラクターの「えんぴつくん」が、ヒントや考え方の方向性を示し、子どもの意欲を引き出せることや、オリンピックやパラリンピック、防災、食肉など今日的な課題にも対応しています。また、間違いやすい問題に、★(星)マークをつけて、注意喚起していることや、登場するキャラクターの性別を、服装や言葉遣いなどで、固定的なイメージで区別しないように配慮しています。
◯代表教育委員(山元行博君):意見等はありますか。
◯委員(高野敦子君):「啓林館」について意見を述べさせていただきます。例えば1年生のくり上がりくり下がりの計算において、二つの考え方について同程度に紹介をしており、幅広い解き方を引き出させる教科書ではないかと思います。また、5年生の「単位量あたりの大きさ」「割合」「速さ」の学習は、難しいと感じる児童も多いのではないかと思います。「啓林館」は、目次も分かりやすく学習内容を示したり、内容もしっかり取り上げていると感じました。「割合」は数直線図だけでなく、線分図でも説明してあるので、大変理解も深まるのではと思います。中学、高校と数学を学習していく時に、ただ式を立てて解くだけではなく、図をかいて考えていくことは大事になっていくので、今後につながる内容になっていると感じました。また、「割合」「速さ」ともに、今後理科でも「濃度」、「音速」、「光速」で扱っていく内容であるので、しっかり学んでほしいと考えます。それらの点を踏まえて、わたしは「啓林館」が良いのではないかと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見、ご質問はありますか。
◯代表教育委員(山元行博君):私の方は「東京書籍」の1年生の最初、大きい版で書き込めるように使い易くなっているという工夫があったなと思いました。新学習指導要領ではデータの活用が大きく取り上げられてるなかで、「東京書籍」の算数がデータの取り扱いについては非常に丁寧だと感じました。私の方は「東京書籍」が総合的に勘案して、本市の教科書にふさわしいのではと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、ご質問はありますか。
◯教育長(藤迫稔君):正直なところ、この算数も事前の学習会でかなりの時間をかけて色々議論したところです。それぞれの教科書で様々な意見が出尽くして、冒頭にも言いましたが「箕面の授業の基本」にそって授業がしやすいのかどうか、あるいは次の新学習指導要領のポイントでもあります「数学的な見方・考え方を働かせる」というポイントについてしっかり示されているかという2つの観点で、授業をする上で重要なポイントかと思っております。「東京書籍」については毎時間、めあてとまとめが設定されておりますし、学びあいの視点でも明確であり、「箕面の授業の基本」にそった授業展開が可視化されているのではないかと思います。総合的には色々な意見が出ましたが、最終的には「東京書籍」がいいのではと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見、ご質問はありますか。
◯委員(中享子君):事務局の説明と重なる部分もありますが、「東京書籍」はオリンピックやパラリンピック、防災、国際理解、環境教育、伝統文化など総合的学習においても児童が関心を持って探求していくきっかけとなるような学習展開が工夫されており、私も「東京書籍」が良いのではないかと思っております。
◯代表教育委員(山元行博君):算数については「啓林館」と「東京書籍」のそれぞれを推す意見が出ていますがいかが致しますか。
◯委員(髙野敦子君):先ほど「新興出版社啓林館」について意見を述べさせていただきましたが、みなさんの意見を聞き、学習会等々の議論を全て含めまして、総合的な観点においては「東京書籍」で良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):ないようですので、算数については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて理科について審議します。事務局からご説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:理科については「東京書籍」「大日本図書」「学校図書」「教育出版」「新興出版社啓林館」の5社から発行されておりますが、学習会での意見をふまえて、「東京書籍」と「大日本図書」の2社に絞って、説明いたします。各学年の段階に応じた問題解決力が身につくような組織・配列になっているかどうかと言う観点について、「東京書籍」は、巻末資料「理科の調べ方を身につけよう」が「書く・話す」「観察」「実験」「深める」と、各学年の発達段階や内容に合わせて詳しく書かれており、特に理科の学習が始まる3年生にとっては、学び方がわかりやすくなっています。また、学習の流れが「問題」「観察・実験」「まとめ」とシンプルな構造になっており、先生の力量によって「予想」や「計画」を入れて授業展開ができるので、どんな先生でも扱いやすいつくりになっています。また、他社と比較して判が一回り大きいので、写真や挿絵が多く子どもたちにとって実験などのイメージが持ちやすくなっており、字も大きく見やすくなっています。その反面、ノートを書くときに邪魔になったり、理科室へ移動する時に、持ち運びにくいというデメリットも考えられます。次に、「大日本図書」は、巻末資料に「理科のノートの書き方」や「使い方を覚えよう」が各学年の発達段階や内容に合わせて、わかりやすく書かれていますが、「東京書籍」と比べると字や写真・挿絵が小さくなる分、少し見にくく感じられます。学習の流れは、「問題」「予想」「計画」「観察・実験」「結果」「考察」「結論」と流れが明確に示されており、授業の展開がしやすいものの、「予想」が必ず書かれていることで、子どもたちの自由な意見に対応できず、経験の浅い教員には使いにくいとも考えられます。また、実験の結果から何がわかるのかを考える「考察(考えよう)」が学習の流れに入っていることは、とても良いのですが「結果からいえることを話し合いましょう」としか書いていないので、ここについても先生の力量が求められるいう意見がありました。
◯代表教育委員(山元行博君):私の方から意見を述べさせていただきます。「大日本図書」の方が実験、観察については丁寧に書いてあったと思います。他と比べて注意事項等が徹底していると感じました。熱さに対する対策や防護めがねの対策である等、非常に丁寧に扱っておられると感じました。各実験について簡素にまとめてられ、やりやすいと感じました。他は丁寧には書いておられたが、簡単に理科室で出来るかなと疑問に思ったところもありましたので、私は「大日本図書」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見はありますか。
◯委員(大橋亜由美君):私は「東京書籍」の方が、写真や図、文章といったもののデザインやバランスが良く、理科が苦手な人には大変わかりやすい教科書だと思います。特に3年生の夏休みの宿題を想定した自由研究について、どの出版社も扱ってはいるのですが、「東京書籍」の場合、計画通りにいかなかった場合といったところについても記述されておりました。こういった記述は家庭でも大変助かると思います。けれどもこれまでの委員の中での議論を踏まえると「大日本図書」がよいと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見はありますか。
◯委員(中享子君):「大日本図書」は、全体的にとても見やすくて、内容も理科が苦手な子にとってもおもしろいと感じるように工夫されてるように思えましたので、私は「大日本図書」がいいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他ご意見はありますか。
◯教育長(藤迫稔君):理科は、他の教科と違って実験があるというところで、先ほど代表委員の言葉でもありましたが、子どもたちが実験を安全、安心に取り組んで欲しいということからすると、よりその部分のところに安全性を出せているということで、「大日本図書」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。事務局から説明がありましたように、理科室への移動ということも含めて、本を持ち運びすることもあるので、そのことについての議論も委員の中で充分させていただきました。以上をふまえまして理科については「大日本図書」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて生活について審議します。まずは、事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:生活の教科書は、「東京書籍」「大日本図書」「学校図書」「光村図書出版」「教育出版」「新興出版社啓林館」「日本文教出版」の7社から発行されておりますが、学習会において、特に評価の高かった、「東京書籍」「新興出版社啓林館」「教育出版」の3社について説明いたします。はじめに、「東京書籍」は、植物に関わる単元で、主に7種類の花を扱っています。まず、植物のスタートである「種」に着目させて、「私の花を咲かせたいな。」と女の子が言って種を植える写真が載っています。次のページでは、「種」が発芽した写真が掲載されていますが、次に種のとなりに「発芽」した状態が掲載されるような紙のサイズを小さくしています。「花」も同様に「種」「発芽」の次に並んで見られるようになっており、ページをめくる毎にそれぞれの植物の成長過程を感じられるように工夫されています。さらに、小学校1年生は観察カードを記載することが難しいため、記載例を大きく載せており、見つける、比べる等のポイントも記載されています。児童がこのページを参考にしながら、植物を観察カードにまとめていくことができるようにされており、子どもたちが主体的に学習できるよう工夫されています。次に、「啓林館」は、教科書の単元構成が「わくわく」、「いきいき」、「ぐんぐん」という3段階での構成となっており、「わくわく」で単元導入、「いきいき」で主な活動、「ぐんぐん」で振り返り活動を行うようになっており、学びの連続性の深まりが分かる3段階構成になっています。また、「子どものやってみたい」と学習活動をリンクさせる「わくわくボックス」は、子どもが自ら探しに行こうと動き出したくなる主体的な学びへとつながっていきます。さらに、「生き物はどこにいるかな」の写真を見ると、何がいるかなと関心を寄せる仕掛けがあります。「いきいき」の部分では、「対象に直接働きかける学習活動」が展開され、生き物を飼育する、育てることから、観察カードをつけることにつなげています。これは、気づきの質を高めるために取り入れられているもので、そのことが教科書でも触れられています。「ぐんぐん」の部分では振り返り活動を行います。ここでは、言葉、絵、動作化、ICTの活用を通じて行います。国語、図工、体育など他の教科と関連づけされています。最後に、「教育出版」は、巻末に、各教科に通じる知識や技能を整理しています。「みようかんがえよう」、「伝えよう」、「どうぐをつかおう」とありますが、生活科で学んだことを他教科で、他教科で学んだことを生活科で、相互に発揮することできるようになっています。また、各単元の始めに、「学びのポケット」を必ず載せています。ここで、この単元では、これまで培った力のこの分野が、生活科と相互に発揮できるような学習のサポートがなされていて、子どもたちはこれをヒントに自分で考えて各単元を学んでいく、そして学んだことがどんどんつながって力を付けていく仕掛けとなっております。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見はありますか。
◯代表教育委員(山元行博君):私から意見を述べさせていただきます。「東京書籍」は、ページをめくるたびに種の発芽から花を咲かせるまでの成長過程がわかるところは、とても工夫されていると感じます。小学生にはとても印象に残る取り組み、工夫だと思います。楽しくてそのページを開けることがいつも学習の際に楽しくなってしまうと感じました。学習会の議論も踏まえ、私は「東京書籍」が良いと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見はありますか。
◯教育長(藤迫稔君):生活だけではないのですが、これまでも教科書の本の大きさは学習会でもかなり議論があって、どちらかというと大きい教科書はマイナスのイメージで我々は捉えている。机の大きさとか、特に低学年の子どもたちがランドセルに入れて行くとか、大きいのは良くないねという流れで話をしてきているのですが、この生活に限っては「東京書籍」の本ですが逆に大きいというのが優位にはたらいているかなと感じています。写真やイラストもそうですし、先ほどから何度も出ているページをめくるたびに植物の変化が見てとれるというところは大きいというメリットを最大限に生かして、見せ方の工夫をされていると思ってます。また、植物を観察カードにまとめていくことができるように、ポイントが示されており、子どもたちが主体的に学習できる教科書だと感じており、「東京書籍」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他ご意見はありますか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、生活については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。それでは、次に音楽について事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:音楽の教科書は、「教育芸術社」と「教育出版」の2社から発行されています。この2社の特長を説明します。まず組織・配列について、「教育出版社」の5年生の教科書では、オーケストラの紹介に「透明のシート」を使い、視覚的に分かりやすい工夫をしています。しかし次のページには別の単元になってしまいます。一方、「教育芸術社」の同様の内容では、写真を交えて紹介し、その次に鑑賞からリズムアンサンブルと音を重ねてみる学習に進むような単元の配列が工夫されています。創意工夫について、「教育芸術社」の1年生の「うみ」では、見開きのページ左上には「本時のねらい」が1年生にも分かりやすい言葉で示されています。「うたいましょう」だけでなく、キャラクターの、「よいうたいかた」「ともだちをまねて」といったコメントがあることで、子どもたちが本時の学習課題をつかみ、子どもたち同士で学びあえるよう工夫がされています。一方、「教育出版」の「うみ」は、課題設定は左下に「曲に合わせて体を動かしながらうたってみよう」という記載のみとなっています。「教育芸術社」は、子どもたちが学習課題をつかみやすく、主体的に学習にむかっていけるような構成になっており、授業の最初に、本時のねらい・学習課題を明確に提示して、そのねらいと授業の終末「まとめ・ふりかえり」の整合を図る「箕面の授業の基本」の授業展開に合っていると考えます。発展・補充の観点について、「教育出版」の4年生の写真では、「さくら」・「まきばのあさ」など大きな写真を載せていて、子どもが歌をイメージしやすいよう工夫されています。「教育芸術社」では、リコーダーの「サミングの指使い」についての写真を載せていて、子どもが使用する際にはわかりやすく教員も指導しやすいものになっています。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見はありますか。
◯代表教育委員(山元行博君):私から意見を言わせていただきます。国歌「君が代」を扱っている箇所では、「教育芸術社」は、全学年、発達年齢に応じて国歌に関する解説を変えたり、学年ごとに違う写真を掲示したりするなど工夫をしており、子どもたちが取り組みやすいよう工夫されていると思います。総合的に見て、私は音楽は、「教育芸術社」が良いと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見はありますか。
◯教育委員(中享子君):「教育芸術社」の教科書は、めあてなど学習課題をわかりやすく明確になっており、音楽の授業で何を学ぶのかという子どもたちの理解につながるので、私も「教育芸術社」が良いと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、音楽については「教育芸術社」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。次に図工について審議します。事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:図画工作の教科書は「日本文教出版」と「開隆堂出版」の2社になります。目標・内容の取り扱いの観点について、「日本文教出版社」は、タイトルに「かたちをかえよう。できたかたちを見て、なにができそうかな」と、児童の活動の流れとめあてがわかりやすく示されています。「開隆堂出版」はタイトルが「つまんでむぎゅ」となっており、次にめあてが「どんなむぎゅたんが生まれてくるのかな」となっており、子どもにとっては少しわかりにくい抽象的な表現になっています。また、活動の流れについては「日本文教出版」は、「にぎる」、「じっくり見る」というように、順を追って活動内容を示しています。また、気をつけること、片付けについても明記されていますが、「開隆堂出版」は、手順を載せているのではなく、作品の最終形を載せているケースが多いです。次に創意工夫の観点について、3・4年生の教科書の同じ「光」を扱った題材を比較すると「日本文教出版」は「光とかげ」に注目させています。光とかげ、身近な生活の中にある形や色に注目させています。「開隆堂出版」は、「光」に注目させています。活動内容については光を扱うということで一見同じような題材に見えますが、「日本文教出版」は領域で言うと「造形遊び」で、身近な材料から発想を働かせ、作ることを楽しむという目標となります。「開隆堂出版」は領域で言うと「工作」です。工作は作り出す喜びを味わうこと、光の美しさを味わうことが目標となっています。「造形遊び」では、学習指導要領の目標に示されている「生活や社会のなかの形や色と豊かに関わる」という部分に沿っています。これはプロジェクションマッピングという技術にも関連しており、この「造形遊び」がなくては生まれなかっただろうと言われています。「造形遊び」領域の題材ですが、「日本文教出版」は5つの題材が掲載されていますが、「開隆堂出版」は2つで、「日本文教出版」の方が新学習指導要領に意欲的に対応しています。
◯代表教育委員(山元行博君):府や市の選定資料では、「日本文教出版」に良い評価を与えられておりましたけど、私もゲルニカなどの取り扱いは非常に印象深い写真もあって子どもたちへのインパクトがあると思います。私は「日本文教出版」が良いと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他にご意見はありますか。
◯委員(中委員):「日本文教出版」の写真は良いと思います。開いてすぐの折り込みを開くと、絵や写真が載っていて、それが子どもたちの興味をひきすごく面白いと思いました。大阪万博のシンボルの太陽の塔の写真があるのも身近に感じてとても良いと思います。子どもも楽しんで見られる教科書だと思います。学習会の議論も踏まえて、「日本文教出版」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、図画工作については、「日本文教出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続きまして、家庭科について審議します。事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:家庭科は「東京書籍」と「開隆堂出版」の2社から発行されております。この2社について説明をさせていただきます。まず、「目標・内容の取り扱い」について、「東京書籍」は3ステップの学習の流れが児童にとって取り組みやすく、またステップごとに「めあて」と「振り返り」が示されており、児童にとってわかりやすく、ポイントもおさえやすいという調査員の評価でした。「開隆堂出版」は、単元の始めに「なぜ~するのだろう」という問いかけ式で始まっています。「なぜ縫うのだろう」で始まっています。哲学的な問いかけで、児童にとっては取りかかりにくいのではないかという調査員の評価でした。次に2つめに「人権の取り扱い」について、「東京書籍」は、教科書の挿絵や写真が、性別・世代・障害のある人、外国の人などバランスよく配置されており、またユニバーサルデザインに配慮した字体(UDフォント)になっている点も調査員の中でも高い評価でした。「開隆堂出版」は、性別・世代・障害者など共生の観点で挿絵や写真が掲載されていますが、挿絵においては、問題点が指摘されておりました。「安全に実習をしよう」というタイトルで、児童に危険な場面を認識させることを目的としていると思いますが、はさみや箸を他人に向けている箇所は、インパクトが強すぎて適切ではないという意見が多数でました。この点、「東京書籍」では写真・イラストを用い、わかりやすくにまとめられています。「創意工夫」の観点について、「東京書籍」は、先程も触れましたが、ユニバーサルデザイン教科書体を使用していたり、包丁の使い方、はさみの使い方、縫い方を示す場面で、右利きの場合・左利きの場合を写真で示しており、児童の配慮がなされているところが高い評価でした。「開隆堂出版」でも、包丁の使い方を示す場面で、右利き・左利きの場合の写真が掲載されており、児童の配慮がなされています。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見はありますか。
◯委員(中享子君):生活の議論にもあったように、教科書の大きさの話がありましたが、家庭科でも「東京書籍」の教科書の大きさが見やすくて良いと思います。包丁を使ったいろいろな切り方が写真で紹介されていますが、写真の大きさが、自分の手の大きさとおおよそ同じであることから、教科書の上に手をあてて、お手本から学ぶことができると思います。また、ミシンの扱い方のポイントを示しているページでも、大きい教科書のため、細部も明確に示していて、難しいミシンの糸の通し方など子どもたちにとっても非常にわかりやすのではないかと思います。学習会の意見を踏まえて、「東京書籍」で良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):私も特に直近でじゃがいもを食べて食中毒の事件があり大きくニュースで取り扱われていたので、「東京書籍」が非常にわかりやすくじゃがいもの皮むきや芽の取り方などを示していて、他は少しわかりにくいなと思いましたので、「東京書籍」が良いと思ってます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、家庭科については、「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて、保健について審議します。事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:保健の教科書は「東京書籍」「大日本図書」「文教社」「光文書院」「学研教育みらい」の5社から発行されていますが、学習会で特に検討を深めていったのが「光文書院」「東京書籍」でしたので、この2社に絞らせていただき説明をさせていただきます。まず1点目として、子どもにとって分かりやすく、学習意欲を高める工夫があるかについて、「光文書院」ですが「どうして保健を学ぶのか」について説明し、次のページに目次を示して「何を学ぶのか」を分かるようにし、さらに学習の流れや学び方について説明しています。次に、授業ごとの導入の工夫ですが、単元ごとに、まず自分の生活を振り返ることからはじめ、これから学ぶ内容に興味をもたせるとともに、課題をもって学習に入っていけるようにしています。また、同じページに学習内容も順に書かれているので、どんなことを学ぶのかも大まかにわかるような仕掛けになっています。「東京書籍」では、すべての単元で学習の目標が示され、どんな内容をどんな順で学んでいくのかが示されています。また、同じページに他教科とのつながりが書かれています。次に、導入の工夫ですが、「東京書籍」は学習内容ごとに導入のページを設けています。単元によって、写真から身近な場面を思い起こしたり、チェックリストで生活を振り返ったりと、導入の方法は様々工夫されており、これから学習することについての課題を見つけたり気づいたりできるよう工夫されています。「光文書院」は、自分の生活を振り返るなど、身近なところから入って興味を持ちやすくするなどの工夫はありますが、比較的コンパクトに扱われています。次に、内容の取り扱いについてですが、3・4年生の「性教育」の内容において、正しい知識を学ぶ必要がありますが、性については、不安や悩みを抱える子どもへの配慮も必要であり、あまりリアルな描写でない方が良いと考えられます。その観点から考えれば、「光文書院」は「体の中にあらわれる変化」が見開き2ページにまとめていて見やすく、分かりやすくイラストや写真を添えつつ説明されています。「東京書籍」は丁寧に内容が書かれているのですが、シルエットを見て男子か女子かを考えて書き込むページがあります。性についての悩みを持っている児童がいるかもしれないという現状のなか、書き込ませたり細かく考えさせたりすることまでは、必要ないのではないかという意見が出されました。また、実際の学校生活に必要な内容が載っているかを見比べたとき、医薬品の使い方が話題になりました。児童は、体質やその日の体調に応じて様々な薬を学校に持ってきています。医薬品の正しい使用は、中学校3年生の内容ですが、用法・容量を守って飲むなどの知識は、小学校段階から大切であるという意見があり、その観点からすると、両者とも同様の内容が掲載されていますが、「光文書院」は、気をつけることが端的に書かれており、コンパクトにまとめられておりました。使用されている字体については、「東京書籍」のみユニバーサルデザインフォントが使用されています。次に、課題解決的で、箕面の授業の基本に即した授業ができるようになっているかについては、「光文書院」は学習内容ごとに学習課題が示され、学習の流れが分かりやすくなっています。活動の順序や重点は学習内容によって様々ですが、箕面の授業の基本に沿っていて、使いやすいものになっているとの意見でした。次に、「東京書籍」は、どの授業も同じ流れで学習を進められるよう工夫されています。また、学習を進めるにあたっては、学習内容に対する問いが多く掲載されていて、教科書の流れに沿って進めれば、課題解決的な学習に取り組めるようになっています。このような教科書のつくりから、箕面の授業の基本に沿った授業がしやすいのではないかという評価でした。3点目、人権的な配慮についてご説明します。「光文書院」ですが、3・4年生、5・6年生のどちらの表紙の裏にもパラスポーツ選手のインタビューが掲載されています。スポーツのことに加え、障害による苦労や努力、楽しく過ごすための考え方や工夫など、わかりやすく書かれています。また、教科書の最後に、「共に生きる社会のために」のタイトルで共生社会を作ることの大切さが書かれています。また、5・6年生の教科書の「エイズ」についてですが、「差別で苦しんでいる人がいる」と、差別について言及したうえで、共生社会をつくる大切さについて書かれています。「性についての悩み」として、「性的マイノリティ」にも配慮した内容が掲載されています。東京書籍は、パラスポーツ選手のインタビューが載っています。また、さまざまな「職業」を紹介する写真では、警察官・消防士には女性を、看護師には男性を起用するなど、職業による性差が意識されないよう配慮されています。他のページのイラストでも、外国の子どもも一緒に描かれていたり男女のバランスを良く描かれていたり、固定観念を抱かないように配慮されているとのことでした。以上です。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見はありますか。
◯委員(中享子君):保健について、「性的マイノリティ」のことを考えることはとても大事だと思います。そのことで苦しんで隠そうとしている子どもも増えてきていると思いますので、その子達が自己を認められる社会になるように配慮した内容がある教科書も必要ではないかと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君):教科書全般に関しての意見ですが、薬物依存のところではほとんどの教科書がシンナー中毒について扱っておりますが、現代の日本社会では有機溶剤中毒のほとんどは仕事によるものであること、薬物の種類が増え、若者にとって大変手に入れやすくなっているような状況であること、人の移動や地球温暖化に伴う気候変動によって、子どもたちの身近な感染症や病気が変化してきていると思います。保健は子どもたちが自分の心と体の健康を考える大切な教科なので子どもたちを取り巻く状況にあった教科書であって欲しいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):性教育については、今、事務局から説明がありましたが、事前の学習会でもかなり議論をしたところで、「東京書籍」がシルエットを見て男子か女子かというところは少し丁寧さにかけるというか、いかがなものかという議論もありましたが、教科書としては生物的視点ということで捉え、多様性、色々な人がいるとか、子どもたちの成長のスピードは速い子も遅い子もいるというようなところは、教師の指導でフォローしていけばいいのではと、私としては思ってます。私は「東京書籍」が良いと思ってますが、その中で、箕面が独自に力を入れている2点で良いと思ったのは、1つは自転車のヘルメットです。「光文書院」もメインのところではきっちりヘルメットをかぶった子どもの姿が出てきますが、少し小さなイラストにはかぶってないものがある。「東京書籍」はかなり意識して大きい写真でもヘルメットをかぶっているし、他でも自転車に乗る子どものシーンは必ずヘルメットをかぶっているところが箕面的に1ついいのかなと思っております。もう1熱中症対策ですが、箕面は子どもたちの命を守るということで力を入れているのですが、「光文書院」はもし熱中症になったらどうなりますかのところで、「頭が痛くなる」「気持ちが悪くなる」「めまいがする」などで終わっています。「東京書籍」の場合は「ひどくなった場合は意識がなくなる、死亡してしまうこともあります」とそこまで踏み込んでくれているので、その点でも箕面的には「東京書籍」の教科書が良いのではと感じております。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):中委員、先ほど性的マイノリティについて言及されていましたが、いかがですか。
◯委員(中享子君):学習会での議論や、みなさんの意見を総合的に判断して「東京書籍」がいいのではないかと感じました。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、保健については、「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて、英語について審議します。事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:英語の教科書は「東京書籍」「開隆堂出版」「学校図書」「三省堂」「教育出版」「光村図書出版」「新興出版社啓林館」の全7社を学習会で検討しました。本市では、複数のALTがおり、本市独自で作成した「Enjoy English」を使用し授業を進めてきていることから、このような授業を受けた子どもたちや転入してきた子どもたちにとって何がふさわしいのかを検討してきました。学習会で特に深めていったのが、「開隆堂出版」と「教育出版」です。まずは、「開隆堂(Junior Sunshine)」は、5年生の「なりたい職業になるための時間割を作ろう」の活動の内容は、子どもの興味・関心を非常に高める内容になっています。また、小学校高学年の発達段階を考えた活動が多く盛り込まれ、ALTが活躍できる場面も多く、「Enojy English」と併用した際も使いやすい内容になっています。また、単元ごとの振り返りやわかりやすいCAN-DOリストもあり、さらに巻末にある中学校への接続を考えられた単元がとても丁寧に構成されています。一方、「教育出版(ONE WORLD)」は、活動数も豊富で、クラス全体で行う活動もあり学級経営にもつなげることができます。5年生「できることの木づくり」では、グループ活動が多く盛り込まれており、ALTの活躍の場面もたくさん作ることができます。また、単元ごとに振り返りができるようになっていたり、扱う文章が低学年のときに国語で学んだ内容なため、読みやすくなっているのが特徴です。
◯代表教育委員(山元行博君):私の方からは、教科書の大阪府の選定資料を見ても、なかなか区別がつかないような内容だったので、どの社がいいのか迷っていましたが、やはり箕面は1年生から英語を始めて6年、独自に「Enojy English」という教科書に代わるものを作って、それもバージョンアップして積み重ねてやってきましたので、今回の英語の教科書の議論とちょっと違うなという感じがしました。例えば会社によっては映像資料の豊富なところもあったのですが、それは数えられないくらい箕面は持っていると事務局から説明を受け、そうなのかと思いましたし、ALTの様々なジョイントの授業の指導資料が載っている会社もあるという話がありましたが、とっくにたくさんのALTが入っていて、子どもたちはすでに慣れていると説明もあって、手前味噌ですが今回の英語の教科書よりも「Enojy English」のほうが勝っていると感じましたので、ちょっと今回の教科書の選び方については、今回、箕面は独特になったかと感じています。皆さん、ご意見はいかがでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君):ご説明があったように、箕面市では小学1年生から英語を学習してきていますが、やはりなかには英語が苦手な子たちも当然います。「教育出版(ONE WORLD)」に関しては、導入部でアルファベットの学び直しが出来るので、そういった意味で子どもたちも英語力に関して発展や応用がしやすいのではないかと感じます。また教科書が全体に渡って様々な世界や文化を取り上げていて、取り上げられているトピックに関しても、「スポーツ」「食べ物」「職業」等大変多様であり児童にとって考えやすい話題となっています。そのため、会話やコミュニケーションの練習や応用がしやすい作りとなっているので、箕面の英語の授業に合っていると思うので「教育出版」が良いと考えました。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):代表教育委員がおっしゃっていただいた通りで、英語の取り組みについては我々は長い期間積み上げてきましたし、1年生からもやってますし、ALTも多数採用し、特殊な事情のなかでどの教科書がヒットするのかと考えますと活動数が豊富であるとかその他総合的に考えて「教育出版(ONE WORLD)」が良いと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、どうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):英語の学び直しに適した教科書議論というのが箕面のなかでは行われて、やはり1年生からやっていることで、つまづく子もいますので、そういった子がもう1回学び直そうといった時に一番適した教科書はどれかといったら「教育出版(ONE WORLD)」が学び直しには一番適した教科書だと、どこかでつまづいてももう1回ここでやり直せる工夫ができているという意見があったように思います。私も「教育出版(ONE WORLD)」が一番良いかと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、何かご意見はどうでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、外国語については「教育出版(ONE WORLD)」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。続いて、道徳について審議します。まずは、事務局から説明をお願いします。
◯子ども未来創造局学校教育監:道徳の教科書は、「東京書籍」「学校図書」「教育出版」「光村図書出版」「日本文教出版」「光文書院」「学研教育みらい」「廣済堂あかつき」の8社から発行されております。学習会において、特にすぐれていると評価された「東京書籍」「光村図書出版」の2社に絞り説明させていただきます。「光村図書出版」は、従来からの読み物教材を多く使い、子どもたちが対話を通して道徳的価値を深められるように工夫されています。「光村図書出版」の読み物教材は、子どもの心や生活に触れる読み物教材が多く取り上げられています。また、この教科書は「話し合う」ことを意図したりしかけや発問が多いことも特徴で、子どもたちが互いに話し合う中で、自分の考えを見つめ直したり、多面的多角的に考えたりすることができるよう工夫されています。「光村図書出版」は、今話題の図書からも教材に取り入れられています。例えば全学年にあるヨシタケシンスケさんの「なんだろうなんだろう」。これは、道徳の授業時間以外でも「考えること」を楽しめるようになっています。また、見えない障害について扱われていたり、6年生の最後に「日本ドリームプロジェクト」が取り上げられたりしています。こうした子どもたちの身近な事柄を取り上げることにより、興味関心を引きつける内容となっています。次に「東京書籍」ですが、「東京書籍」は問題解決的な学習、アクティブラーニング的な学習を取り入れていることが特徴となっています。「東京書籍」の読み物教材も、「光村図書出版」の教材と同じく、子どもにとって身近な話題や出来事を多く扱っており、子どもたちにとって共感できる葛藤や悩みを通して道徳的価値を深められるよう工夫されています。道徳的価値について自分事として考えさせよう、日常の出来事や行動と結びつけさせようとしています。自分と問題を結びつけながら、自分はどのような生き方をしたいのか考え実践に活かすという、道徳教材における「問題解決的な学習」が進められるようになっています。
◯代表教育委員(山元行博君):私から質問しますが、現在の道徳の教科書は「日本文教出版」を使用しているが、前回の議論の中では別冊ノートがついていることが非常に効果的だと、保護者との意見交換もできるということで、丁寧に道徳を進められると採択を決定したのですが、今、どんな状況になっているのかということが知りたいのと、もう1つは、自己評価のことは、道徳のことで議論になっていたのですが、「東京書籍」と「光村図書出版」では自己評価の学年により差があるなということがあったので、その辺りを事務局から聞きたいです。
◯子ども未来創造局学校教育監:代表教育委員からの質問についてですが、教育委員会において調査員から色々聞き取りをしたところ、現在、「日本文教出版」の教科書を使用していますが、「日本文教出版」の教科書は、道徳ノートがお話にありましたようについており、初めての使用にあたってよかったという意見を聞いております。ただ、ノートでは、すでに発問が用意されているので、授業展開が固定されがちで、クラスの課題に応じた授業展開や多様な子どもたちの意見が固定してしまうという意見が今現在、現場の方から寄せられております。自己評価についてですが、「光村図書出版」は1・2年生はまだ文章による自己表現が難しいので、3段階で丸をつけるような形になっているのではないかと。3年生からは文章での自己評価ができるのではないかという意見もいただいています。
◯代表教育委員(山元行博君):私は3年生からも3段階の自己評価がつけれるようになっていた方がよいと思います。「東京書籍」はもともと道徳教育が導入される時に体験的な活動を特に重視しようということであったと思うのですが。例えば5年生の教材の「ハローフォックス」は映像もついていてなかなかいいと思ったのですが、全盲の折り紙大使が作るキツネの折り紙を私の孫が、小学3年生ですが、知ってると言ってましたので、これ、教科書を見ながら一緒に作れるなと、そういう取り組みもできると思ったのですが、そういう体験活動を重視しようということがあったので私はそちらがいいなと思ったのですが、ただ物語が良いという委員さんの意見も多かったので、私の意見と少し違っていたなと感じがしますが、どうでしょうか。
○委員(高野敦子君):私は「光村図書出版」が良いと考えます。自己評価についてですが、3・4年生からは文章で具体的に自己評価をしていって欲しいなと思います。事務局からの報告にもありましたが、「光村図書出版」は、子どもの身近な話題やテーマが多く取り上げられていて、私は特に道徳については「いじめ」について考えました。「光村図書出版」の6年生の「この胸の痛みを」という教材がありましたが、最後は完結しておらず、その後は自分達で考えるような工夫されています。本当は実生活の中で考えて欲しいところではあるのですが、そういった機会が少なくなっている中、人の気持ちを理解することが非常に難しくなっているのが今の子どもたちの課題ではないかと考えています。だからこそこの道徳の授業を通じて、一度立ち止まって考えて欲しい、自分の考えを見つめ直して欲しいと考えて「光村図書出版」が良いと思いました。
◯代表教育委員(山元行博君):他に、どうでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君):私は今使っている「日本文教出版」のノートがあるものの方がどの先生が授業をされても同じ方向性が見られるのではないか、また保護者から理解が得られやすいのではないかと思っていましたが、「光村図書出版」について、やはり内容やテーマもはっきりしていて、何を求めているのか大変わかる作りになっていると思いました。中には問いが国語の教材のように感じるものもありましたが、みなさんのご意見を伺っていくと、「光村図書出版」が箕面市の道徳の教科書にふさわしいと考えています。
◯代表教育委員(山元行博君):他に、どうでしょうか。
◯委員(中享子君):私は「光村図書出版」の方が、いじめについての教材が身近に感じるものが多くて、読んだ時に子どもたちに、どう感じたか幅広く深く考えさせられるように感じました。「東京書籍」は問いかけのようなものがあって、子どもたちがその答えを考えてしまうだけになって、幅広く色々な意見を述べることが難しくなるのではないかと感じました。ですので「光村図書出版」のほうが良いと考えました。
◯代表教育委員(山元行博君):他に、どうでしょうか。
◯教育長(藤迫稔君):両社ともいじめの問題やネットで人権をというテーマは本当に学校現場で実際にある、リアル感が両方ともにありまして、たぶん子どもたちには自分ごととして捉えてヒットするのかなと、これは両者ともそうなのかと思います。私は素朴にこれはどうかと思ったのは「東京書籍」に池江璃花子さんが出てくるのですが、今と全く違う状況になっているので、ここは教員は難しいだろうなと。どういうゴールに持っていくのかと悩ましいなと、単純に思いました。代表教育委員の方からは自己評価について1・2年生しかないじゃないかとのことですが、事務局からもありましたように、学びの記録ということで3年生からは記述式である一定の単元のグループごとに最後これらを総括して自己評価の部分もきっちりあるということで問題ないと思いますし、各委員さんの話も総合して「光村図書出版」が良いかと考えます。
◯代表教育委員(山元行博君):私も池江璃花子選手の写真は気になりました。あまりに大きく綺麗な写真だったのでどう扱うのか気になりました。今の教育長の意見の通り、総合的にみて「光村図書出版」が良いのではと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):道徳について、他に何かご意見はありませんか。
◯代表教育委員(山元行博君):他にないようですので、道徳については、「光村図書出版」を採択するということでよろしいですか。
◯代表教育委員(山元行博君):以上で全教科の検討を終えたことになりますので、確認したいと思います。令和2年度(2020年度)使用小学校用教科用図書について、国語は「光村図書出版」、書写は「日本文教出版」、社会は「日本文教出版」、地図は「帝国書院」、算数は「東京書籍」、理科は「大日本図書」、生活は「東京書籍」、音楽は「教育芸術社」、図画工作は「日本文教出版」、家庭は「東京書籍」、保健は「東京書籍」、外国語は「教育出版」、道徳は「光村図書出版」、このように決定いたしてよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、小学校用教科用図書については、ただいま申し上げましたとおり採択することに可決されました。事務局は、ただいま決定した各教科・種目を、会議終了までに一覧表にし、委員に配布するとともに、会議終了後、傍聴の皆様にもお渡しできるよう準備してください。
◯代表教育委員(山元行博君):これをもちまして、小学校用教科用図書の全ての採択を行いました。箕面市では、子どもたちが生きる力、つながる力、このようなことをはぐくむために、学力向上、体力向上に向けた様々な取り組みを進めてきたところです。今後とも、英語教育やICTを活用した新時代にふさわしい教育を今後とも進め、子どもたちの学力・体力・豊かな心、いわゆる「生きる力」の総合力を向上に向けた取り組みを更に進めていくことを委員の皆さんとともに改めて確認させていただきます。
○教育長(藤迫稔君):新学習指導要領の改訂を踏まえて、外国語の教科書が増え多くの時間を採択に費やしてきました。委員の皆様、選定委員会のメンバー、教科の担当の方々、、大変ご苦労様でした。今回の教科書の採択にあたっては5月から時間をかけ、調査員が調査・研究したことをもとに私たち教育委員会委員も全ての見本本に目を通し、学習会も時間をかけ様々な視点・観点から協議・検討を行い、次年度から小学校で使用する教科書が決まりました。本当にありがとうございました。子どもたちが、興味・意欲・関心を持つとともに、主体的に「学ぶ」あるいは「学ぶことができる」授業、そして対話ができる授業を、教科書を効果的に使用することによって達成できるのだと思います。まさに、よりきめ細かい、丁寧な授業研究が求められます。今日、教科書の採択は終了する訳ですが、改めて申すまでもなく、これはゴールではなく、大切なのはこれからのことです。今後とも、箕面の子どもたち一人ひとりに「豊かな育ち」と「確かな学び」を一層、はぐくむために、各学校において、授業方法、授業内容などを含めた指導方法の工夫・改善に努めるとともに、学校現場の様々なニーズに迅速に対応、指導・助言していきます。事務局一丸となって、子どもたち、学校を支援するとともに、教育環境の整備に努めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◯教育長(藤迫稔君):それでは、長時間になりましたが、この後、まだいくつか議案も残っておりますので、ここで一旦、10分間休憩を取りたいと思います。先ほどの資料について、休憩時間中に配布できるようでしたらお願いいたします。

(10分間休憩)

◯教育長(藤迫稔君):それでは審議を継続いたします。山元代表教育委員、お願いいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第6、議案第41号「市立学校屋内運動場等設備の使用に関する条例施行規則改正の件」及び日程第7、議案第42号「箕面市立学校施設開放事業実施要綱改正の件」は関連案件ですので、一括して審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
○代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、一括して審議することといたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局学校施設管理室長に求めます。
○子ども未来創造局学校施設管理室長:本件は、中学校及び彩都の丘小学校及び同中学校において施設開放事業を開始すること、及び全ての学校において、箕面市立公共施設予約システムを利用した予約を開始するため、市立学校屋内運動場等設備の使用に関する条例施行規則及び箕面市立学校施設開放事業実施要綱の一部改正を提案するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):条例施行規則の改正と要綱改正の件ということで、内容は事前に協議会等で話をしてきましたが、かいつまんで、何をするためにこの改正をするのか、みんなで共有できるようにアウトラインを説明してください。
○子ども未来創造局学校施設管理室長:要綱の改正でございますが、今、学校の施設開放事業は小学校につきまして行っております。中学校につきましても今まではどなたでも借りれる状況になっておりましたが、小学校と同じように地域の方、子ども中心とした活動をされる方に優先的に使っていただこうということで、施設開放委員会を設置するということが1つでございます。これに合わせまして、小学校、中学校におきましても現在紙ベースの申請書で申請をいただいております。小学校につきましては施設の方で打ち合わせをした際に提出していただく、中学校につきましては市役所の窓口で紙で申請していただくとしておりますが、今後はこれらを公共施設予約システムを利用しまして、パソコンやスマートフォンからでも予約を取れるようにしようとすることから、この要綱、規則を改正するものでございます。
◯代表教育委員(山元行博君):他、よろしいでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):ないようですので、議案第41号及び第42号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第8、議案第43号「平成30年度箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
○子ども未来創造局教育政策室長:本件は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項において、教育委員会は、その権限に属する事務の管理及び執行の状況について点検及び評価を行い、その結果に関する報告書を作成し、議会に提出するとともに公表することと規定されていることから、平成30年度箕面市教育委員会活動の総括を箕面市教育委員会活動評価委員3名にお示しし、教育委員会委員との意見交換を経て、教育委員会活動の点検及び評価に関する報告書にまとめていただきましたので、これらを市議会に報告するため、提案するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯教育長(藤迫稔君):この報告書は事前に協議会等で何度かみなさんに見ていただきまして、内容を議論したものを加筆修正してできあがったもので、これによりまして、評価委員さんと懇談会を持ったということで、先ほども教育長報告で申しましたが、評価委員さんから色々意見をいただいております。今日のところは事務局から説明がありましたが、箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告書の決定をいただきまして、評価委員さんの意見については教育委員会の権限内のことではございませんので、今、平行して微修正をかけているところですので、意見書については評価委員さんの意見ですので、今日のところはその前段の報告書までの決定をいただきたいと思います。
◯代表教育委員(山元行博君):他、よろしいでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第43号を採決いたします。本件を、教育委員会活動評価委員の意見書に係る部分を除き、原案どおり可決することとし、同意見書に係る部分については事務局に一任することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は、教育委員会活動評価委員の意見書に係る部分を除き、原案どおり可決されました。同意見書に係る部分については事務局に一任されたので、よろしくお願いいたします。
○代表教育委員(山元行博君):次に、日程第9、議案第44号「箕面市子ども・子育て会議に対する諮問の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
○子ども未来創造局教育政策室長:本件は、子ども・子育て支援法第61条に規定する市町村子ども・子育て支援事業計画として定める「第三次箕面市子どもプラン」の計画期間が、令和元年度末をもって満了することに伴い、後継計画を策定するため、箕面市子ども・子育て会議条例第2条第2項の規定に基づき、同計画の策定について、箕面市子ども・子育て会議に諮問するため、提案するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、議案第44号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は原案どおり可決されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第10、報告第63号「箕面市教育委員会人事発令の件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
○子ども未来創造局教育政策室長:本件は、人事発令を行う必要が生じましたため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第1項並びに箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により、報告するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、報告第63号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯代表教育委員(山元行博君):次に、日程第11、報告第64号「箕面市教育委員会会議録の承認を求める件」を議題といたします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局教育政策室長に求めます。
○子ども未来創造局教育政策室長:本件は、去る令和元年7月18日に開催されました令和元年第7回箕面市教育委員会定例会の会議録を作成いたしましたので、箕面市教育委員会会議規則第5条第2項の規定により報告するものです。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯代表教育委員(山元行博君):それでは、報告第64号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯代表教育委員(山元行博君):各委員から教育行政に係ることで、何かご意見等ありますでしょうか。
◯代表教育委員(山元行博君):他に事務局から「その他、教育行政に係る報告」があれば、申出を受けますが、いかがですか。
◯子ども未来創造局青少年育成室長:その他、案件外の報告となります。別紙となります。箕面市立青少年教学の森野外活動センター消費税率引き上げに伴う改定料金表についてでございます。利用料金の引き上げを行うことにいたしましたので、報告いたします。令和元年10月1日の消費税率引き上げに伴う料金の値上げとなります。
◯代表教育委員(山元行博君):ご質問、ご意見をお受けいたします。

◯代表教育委員(山元行博君):ないようですので、次に、日程第12、報告第65号「生徒指導の件」を議題といたします。冒頭で決定されましたとおり、非公開といたしますので、当該案件に関係する事務局職員以外の事務局職員、及び傍聴の方は、退席してください。

〈報告第65号「生徒指導の件」に係る審議〉

◯代表教育委員(山元行博君):それでは、報告第65号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。

(“異議なし”の声あり)

◯代表教育委員(山元行博君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯代表教育委員(山元行博君):以上をもちまして、本日の会議は全て終了し、付議された案件、請願1件、議案5件、報告4件は、全て議了いたしました。教育長にお返しします。
◯教育長(藤迫稔君):ありがとうございました。これをもちまして、令和元年第8回箕面市教育委員会定例会を閉会いたします。

(午後3時23分閉会)

以上のとおり会議の次第を記し、相違ないことを認めたので、ここに署名する。

箕面市教育委員会

教育長(本人自署)

委員(本人自署)

 

 

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所属課室:子ども未来創造局教育政策室 

箕面市西小路4‐6‐1

電話番号:072-724-6762

ファックス番号:072-724-6010

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