更新日:2022年4月25日

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平成28年度第1回箕面市人権施策審議会議事録

日時:平成28年7月25日(月曜日)午後6時半から午後8時半

場所:箕面市役所本館2階特別会議室

出席者:山本会長、松本副会長、窪副会長、乃木委員、西條委員、松木委員、谷垣委員、池谷委員、加藤委員、若松委員(全員出席)

事務局:人権文化部:濵田部長、岡副部長、半沢副理事

人権施策課:柴田課長、男女協働・家庭支援室:江口室長

人権施策課:寺島グループ長、辻

傍聴者:なし

 

議事録

議事:(凡例…◎会長、〇委員、◇事務局)

 

案件1.子ども・子育て施策、人権教育に関する提言について

◇資料説明…略

 

◎子育てに関する提言について、任期をまたがって論議されているので、できるだけ早めにまとめていきたい。また、子ども向けの提言、大人から子どもへのメッセージもあればよいと思い、吹田市で作られた「じんけんカルタ」を参考として紹介したのと、追加資料で「暮らしづくりネットワーク北芝」の取組が紹介されている。

〇若者が自発的に活動をしている北芝の取組は高く評価できる。若者に接する大人が、上から目線でなく、対等に接していることが非常によい。

〇北芝が支援している18歳以上の若者たちは、小学校時代に周りとの関係性を上手につくれなかったり、勉強でうまくいかなかったりという子が多い。地域の中で無理せず活動できる環境づくりに努めているが、若者がしんどい思いを抱える前に、できることはないのだろうか。家庭と学校と地域との関係性が希薄ではないか。

◎今までは、家庭、学校、地域がタテ割りでそれぞれに動いてきたので、それをどうつなぐかが課題である。

〇若者が支援を受ける状況になる前にできることを考えていかなければならない。

〇北芝の支援の中では、過去をふりかえることを大切にしている。辛い過去からは目を背けたいとは思うが、ふりかえりをすることでこれからどうすればよいかが見えてくる。また、地域活動は強制ではなく「時間があればおいで」というスタンス。そして決して排除することはない。学校現場ではそのように「個を認める」ということができているのかが疑問である。

〇前回も話に出たが、文部科学省が作成した「家庭教育手帳」には、「自分を大切にできないならば子どもを大切にできない」とある。子どもを育てるのは「大人」であるが、子どもの尊厳を認めることができない大人が多い。親が子どもに自分で判断する時間を与えないために、自発性のない子どもが育ってしまう。自発性のない子どもが自然に育つことはない。周りの大人のサポートが足りないのではないか。子育ては「親育て」でもある。また、学校の先生も個人の尊厳について理解を深める必要がある。子どもの尊厳を認めることができていないから、いじめに関する子どもの意識と学校の認知件数に大きな開きがあるのではないか。

◎具体的に、起きている問題について学校現場の工夫をどのように地域につなげていったらよいか。

〇学校の中で起きている「いじめ」というものは、子どもが成長する過程のひとつではないか。「いじめ」を「問題」として捉えるから、教師や親のせいだと言って敵視したり、責任の追及が始まる。学年や学校全体で取り組んでいくことが必要だ。

〇子どもがいじめられていることを先生に言えないというのは、先生との間に壁があり信頼感を得られていないからだ。「いじめの実態が見えにくくなっている」とされているが、なぜ子どもたちは相談することができないのか。

◎いじめに対して様々な対策がなされているが、何が足りないのか。学校の先生だけの問題ではない。

〇家庭、学校、地域が一体となって環境づくりをしていかなければならない。

〇大人と子どもが対等でないから子どもたちは相談できないのではないか。学校という場所は、点数によって個を評価する。自分が否定されると思うと、先生の間違いを指摘したり、相談したりできないのだと思う。

〇相手との距離が近すぎて相談できないということもあるのではないか。第三者に相談する手立てはないのか。

◇箕面市では、「箕面市いじめ・体罰ホットライン」を開設している。子ども本人から、また多くは保護者のかたから相談が寄せられている。箕面市としてはいじめ対策に真摯に取り組んでいる。市で統一のいじめ実態調査を無記名方式で年3回、記名方式で年1回、計4回実施しており、いじめがあった場合には全員に対して面談を行っている。早い段階で対処していくことが大切だと考えている。

〇以前PTAの集まりで学校側がいじめの実態について報告してくれたことがあった。学校の中のことを家庭に知らせてくれることは非常によいことである。

〇いじめは古くからの問題であるが、担任の先生任せではなく、現在はスクールカウンセラーの先生を配置したり保健の先生が研修を受けたりしていると聞いたことがある。実際には、学校としてはどういった仕組みでこの問題に取り組んでいるのか。

◇担任と管理職が中心となっている。ただ、ケースバイケースで、子どもの気持ちや本心を上手く引き出せないときには、かつて担任をしていた先生やスクールカウンセラーに入ってもらうこともある。その子が話しやすい環境をつくっている。

〇かつては、障害児に罵声を浴びせたり石を投げたりする子どももいたが、今の子どもはそういった生の感情をぶつけない。「人々は微笑み、そっと目をそらす」という言葉もあるように、確かに実態がわかりにくくなっている。障害者と社会との接点がないから、「障害者=異質なもの」として捉えてしまう。障害者施設と地域や学校がつながれば、障害者に対する差別・いじめもなくなっていくのではないか。ある中学校から施設で職業体験をしたいとの相談があったが、そういった話がどんどん増えればよいと思う。北急延伸などの都市経営と同じように力を入れてほしい。

〇学校の先生は忙しいとのことで、講演会などにも来られないことがある。また、医療的ケアは、研修を受ければ行える行為もあるので、先生に研修を受けていただくことはできないのだろうか。

◇学校の先生は、子どもたちが登校してから下校するまで気を引き締めておかなければならず、また放課後も子どもたちや保護者とのやりとりが多々ある。更に授業研究もこなさなければならず、中々時間が取れないのが現状である。

◎先生の忙しさは客観的な検証が必要だろうが、教職員を増員する必要はあると思う。今は、現場の先生にしわ寄せが来るような状況が生まれている。

〇ちょっとした喧嘩でも電話をかけてくださるので、先生は忙しいだろうと思う。いじめについて子どもは先生や親には言わないだろうと思う。厳しい親もいるので、丁寧に対応されているのだろう。

〇北芝の支援活動にアスペルガー症候群の若者が来ているが、ふりかえりの中で中学校時代の先生がもっと自分に寄り添ってくれていたら、という話になった。当事者もふりかえりが必要であるが、この場合は先生もふりかえることが必要ではないかと思い、その子と先生とが話をする機会をつくった。学校側もこちらの提案に応じてくれたので、その子のふりかえりが上手くいったのではないかと思っている。

〇障害のある人と離されているからいじめが起きるのではないか。近くにいればそれが当たり前で、いじめる対象にならないのではないか。例えば30年前、横浜で周辺住民に建設を反対された障害者施設があるが、地域交流しているとやがてその施設に勤めたいという看護師が出てきたという。一方、本市では「パオみのお」の事件があったので、横浜との差はどうしてできるのだろうと思う。「施設建設はいいけれど、ここにはつくらないで」という意見をよく聞くが、これらを解決しないとモデル例にはならない。

〇大阪府の障害者差別解消条例ができたのは一つの手段だが、本市では動きが分かりづらいので、我々の力不足もあるだろうが、分かりやすく進めることが必要と思う。

◎一つのセクションだけで取り組むのではなしに、つながりをもつことが大事である。他にももう少し意見があったら出してほしい。

〇いじめに対して皆が諦めているように感じる。メキシコのクエルナバカ市の学生が箕面市に来たときに、「メキシコにもいじめはあるのか?」と聞いたところ、「ない!」と即答した。「いじめがない世界」というのもあるのではないか。成長過程というのも分かるが、いじめではなく小さないざこざで終わらないのはなぜか?

〇イタリアの場合も、個人の尊厳を非常に大事にしている社会なので、「いじめ」があったとなると皆が大騒ぎする。

〇いじめを生み出す背景にはいったい何があるのか。見えないいじめかたというのも実際には存在すると思う。いじめが起こらないような育てかた・環境づくりが必要なのではないか。

〇いじめにも様々なものがある。当事者にとってはどれも重大で、そのいじめが大きいか小さいかは関係ない。しかし、対応の仕方には工夫がいると思う。何人もの当事者や先生を巻き込むのが、唯一の解決方法ではないと思う。

 

案件2.その他

 

◇今年4月の教育委員会の組織再編により、「子ども見守り成長室」が新設された。乳幼児期から高校まで切れ目なくサポートする専任組織として、「貧困の連鎖」を根絶するために設置された。当面は実態把握や聞き取り調査を予定しているが、次回の審議会では子ども成長見守り室との意見交換会を行った上で、11月~12月に開催したい。

◇次々回審議会については、若手職員で構成される人権行政研究会との意見交換会を事前に行った上で年明けに開催したい。

◇日程については、いずれも後日調整させていただく。

 

以上

お問い合わせ

所属課室:人権文化部人権施策室 

箕面市稲1-14-5

電話番号:072-724-6720

ファックス番号:072-725-8360

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