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箕面市 > くらし > 教育 > 教育委員会 > 教育委員会会議の概要と会議録 > 平成27年第8回箕面市教育委員会定例会会議録(その1)

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更新日:2015年10月14日

平成27年第8回箕面市教育委員会定例会会議録(その1)

日時:平成27年8月10日(木曜日)午後1時30分

場所:箕面市役所本館3階委員会室

出席委員

  • 委員長 山元行博君
  • 委員長職務代理者 中享子君
  • 委員 丹澤直己君 
  • 委員 大橋亜由美君
  • 委員 髙野敦子君
  • 委員(教育長) 具田利男君

付議案件説明者

  • 子ども未来創造局長 大橋修二君
  • 子ども未来創造局担当部長 樋口弘造君
  • 子ども未来創造局担当部長 木村均君
  • 子ども未来創造局副部長 小西敏広君
  • 子ども未来創造局担当副部長 岡裕美君
  • 子ども未来創造局副理事 半沢芳寛君
  • 子ども未来創造局学校教育室長 石橋充久君
  • 子ども未来創造局副理事兼教育センター所長 南山晃生君
  • 子ども未来創造局副理事 吉田卓司君
  • 子ども未来創造局副理事兼早期療育室長 稲野文雄君
  • 子ども未来創造局副理事 斉藤堅造君
  • 教育政策室長 村田麻子君
  • 教育政策室担当室長 野津麻衣君
  • 教職員人事室長 巣組悦子君
  • 人権施策課長 柴田大君
  • 学校教育室担当室長 高岡真仁君
  • 学校生活支援課長兼広域学校生活支援課長 坪田忠宏君
  • 学校生活支援課青少年育成室長 一階世志明君
  • 学校給食室長兼子育て支援課幼児教育保育室担当室長 佐治功君
  • 子育て支援課長兼広域子育て支援課長 西尾直人君
  • 子育て支援課幼児教育保育室長兼広域幼児育成課長 今中美穂君
  • 生涯学習・市民活動室長 小林和幸君
  • 天然記念物室長 岩永幸博君
  • 中央図書館長 大迫美恵子君

出席事務局職員

  • 教育政策室参事 松野真里君
  • 教育政策室 巣組裕子君

議事日程

日程第1:会議録署名委員の指定
日程第2:箕面市情報開示審査会に対する諮問の件 
日程第3:平成28年度(2016年度)使用箕面市立中学校用教科用図書採択に関する答申の件
日程第4:平成28年度(2016年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件
日程第5:箕面市保育士確保対策支援事業学生補助金交付要綱制定の件
日程第6:箕面市保育士確保対策支援事業生活支援補助金交付要綱制定の件
日程第7:平成26年度箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告の件
日程第8:箕面市立公民館運営審議会委員及び箕面市立生涯学習センター運営審議会委員委嘱の件
日程第9:箕面市教育委員会人事発令の件
日程第10:箕面市教育委員会会議録の承認を求める件
日程第11:教育長報告


(午後1時30分開会)


◯委員長(山元行博君) : ただ今から、平成27年第8回箕面市教育委員会定例会を開催いたします。議事に先立ちまして、事務局から「諸般の報告」をしていただきます。
(事務局報告)
◯委員長(山元行博君) : ただ今の報告どおり、本日の出席委員は6名で、本委員会は成立いたしました。
◯委員長(山元行博君) : それでは、日程第1「会議録署名委員の指定」を行います。本日の会議録署名委員は、箕面市教育委員会会議規則第4条第2項の規定に基づき、委員長において大橋委員を指定いたします。
◯委員長(山元行博君) : では次に、日程第2、報告第63号「箕面市情報開示審査会に対する諮問の件」を議題といたします。 議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局学校教育室長に求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長 : 本件は、箕面市教育委員会が行った、行政文書非開示決定処分に対する異議申立てに係る決定について、箕面市情報公開条例の施行に関する箕面市教育委員会規程により準用する箕面市情報公開条例第19条の規定に基づき箕面市情報開示審査会に対し諮問する必要が生じましたが、委員長において教育委員会会議を招集する時間的余裕がないとお認めいただき、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第25条第1項並びに箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により、報告するものです。
◯委員長(山元行博君) : ご質問、ご意見をお受けいたします。
◯委員長(山元行博君) : ないようですので、報告第63号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯委員長(山元行博君) : 次に日程第3、報告第64号「平成28年度(2016年度)使用箕面市立中学校用教科用図書採択に関する答申の件」及び日程第4、議案第64号「平成28年度(2016年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件」は関連案件ですので、一括して審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。よって、一括審議することとします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども未来創造局学校教育室長に求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長 : 本件は、平成28年度使用箕面市立中学校用教科用図書の採択に関する教科用図書の調査及び研究について、箕面市立学校用教科用図書選定委員会から答申を受けたので、報告するものです。その内容といたしましては、別冊1になります。平成27年5月21日の第5回箕面市教育委員会定例会において、箕面市教育委員会が行う平成28年度使用の箕面市立中学校用教科用図書の選定に関して、選定委員会に対し、中学校用教科用図書の調査及び研究を行い答申するように諮問する議決がありました。選定委員会は、校長、教頭、教員、教育委員会事務局及び保護者の代表者など、8名で構成されています。5月22日の第1回選定委員会で、選定委員会委員長に対して諮問を行い、5月27日の第1回調査会全体会以降、調査研究を進めてきました。調査員会議は、教科書見本本の種目ごとに校長推薦の教員3名と、種目代表としての校長等管理職1名の計4名で構成され、各種目の教科書見本本について、「目標・内容の取扱い」「人権の取扱い」「内容の程度」「組織・配列」「創意工夫」「補充的な学習・発展的な学習」「独自項目」の調査研究項目に基づき、専門的見地から調査研究を行い、全ての見本本について調査研究項目別にそれぞれの特長を文章で表記し、6月29日の選定委員会に調査報告書として提出されました。選定委員会は、調査報告書をもとに7月8日に種目代表へのヒアリングを実施し、各種目の全ての見本本についての説明と報告を受けました。また、その際、見本本を各学校に巡回した際の学校からの意見についても参考として聴取し、7月23日に報告第64号の別記のとおり教育委員会委員長宛てに答申がなされたところです。続きまして、議案第64号「平成28年度(2016年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件」につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第21条第6号並びに義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条及び同法施行令第14条第1項の規定により、提案するものです。
◯委員長(山元行博君) : この答申に関する報告案件に関して、何かご質問、ご意見ございますか。
◯委員長(山元行博君) : ないようですので、報告64号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。よって、本件は、報告どおり承認されました。
◯委員長(山元行博君) : では、教科書採択に向けての法定展示等の取組等について、続けて説明を求めます。
◯子ども未来創造局学校教育室長 : 教科書採択に向けての法定展示等の取組等についてですが、市民・保護者への教科書展示については、まず、市の広報紙のもみじだより6月号及び市ホームページで法定展示の日時・場所をお知らせいたしました。法定外展示については、場所及び日時を同ホームページにおいて、お知らせしたところです。まず、法定展示ですが、教育センターにおいて6月1日から7月4日まで実施しました。また、法定外展示ですが、教育センターにおいて法定展示に先駆け6月3日から6月18日まで実施するとともに、市役所本館ロビー、みのお市民活動センター、中央図書館、西南図書館、東図書館、桜ヶ丘図書館、小野原図書館において、6月2日から7月13日までの間で、それぞれ期間を定めて展示を行ったところです。展示した場所には意見箱を設置し、保護者や市民のかたがたから、41件のご意見をいただきました。また、7月の教育委員会定例会にお諮りしました、請願書1件と要望書等8件が提出されています。
◯委員長(山元行博君) : 続いて、今回の採択について、文部科学省の通知及び大阪府教育委員会の通知などの内容を簡潔に説明してください。
◯子ども未来創造局学校教育室長 : 平成28年度使用中学校用教科用図書の採択については、中学校用教科書目録に登録されている教科書のうちから採択することとし、採択権者の権限と責任において公正かつ適正な採択がなされるよう、適切に対応することとされています。また、平成28年度使用小学校用教科用図書の採択については、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条の規定により、政令で定められた採択期間は4年となりますので、別冊2の1ページ目にありますように、平成27年度と同一の教科書を採択することを提案いたします。
◯委員長(山元行博君) : 続いて、教科書採択に向けての教育委員会の学習会の開催状況等を振り返っておきたいと思います。教育長から説明をお願いします。
◯教育長(具田利男君) : 教育委員会の学習会に先駆け、各委員に事前に教科書の見本本に目を通していただくため、6月4日から各委員宅に見本本をお届けしました。その後、大阪府教育委員会から示された選定資料も参考に、6月28日から5回にわたって教科ごとに教科書の内容や特徴、子どもたちが学びやすいかどうかなどの観点から、時間を掛けて意見交換を行いました。その後7月23日の選定委員長からの答申を受け、さらに4回にわたって、答申及び調査報告書、市民や保護者のかたがたからいただいたご意見等を参考に、学習会を開催しました。学習会では、教科ごとに検討を深めていただき、本市の生徒が使うのにより適切だと思われる教科書が見えてきたと考えますが、本日最終決定に向け、議論がさらに必要かと思います。
◯委員長(山元行博君) : 選定委員会は4回、調査員会議は、見本本の種目によって異なりますが、4回から6回開催されました。選定委員会からの答申等を読ませていただき、調査研究等の作業を丁寧に行っていただいたことに、教育委員会を代表して改めて感謝申し上げたいと思います。また、委員の皆さまにも、7月以降、日曜日の2回に加えて毎週1回から2回の学習会で延べ9日間にわたってご議論いただきましたことを感謝いたします。それでは、新たに採択することとなる中学校用教科用図書の審議に入る前に、平成28年度使用小学校用教科用図書について、平成27年度と同一の教科用図書を採択することについて確認します。ご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。よって、平成28年度使用小学校用教科用図書については、原案どおり可決されました。
◯委員長(山元行博君) : 続いて、平成28年度使用中学校用教科用図書の採択審議に移ります。選定委員会からの答申は、絞り込みや順位付けは行わず、各者に対してそれぞれの意見が付されたものとなっています。学習会では、先ほど教育長からの報告にありましたように、選定委員会の答申の内容を参考にしつつ、再度様々な観点から検討を加え、各教科とも選定すべき教科書が一定見えてきたかとは思います。本日は、学習会での委員の皆さまのご意見を踏まえ、本市の生徒が使う教科用図書の発行者2、3者について、さらに検討を深め、本日採択したいと思いますが、審議はどのように進めていけばよいでしょうか。
◯教育長(具田利男君) : 学習会では、本市の中学校の生徒たちが学びやすく、教員が効果的に指導しやすい教科書の採択を大前提として、学習指導要領に掲げられている「基礎的・基本的な知識・技能の習得」「思考力・判断力・表現力等の育成」などをポイントに、また、「言語活動の充実」「理数教育の充実」などの教育内容に関する主な事項に加えて本市が取り組んでいる「箕面の授業の基本」の視点についても考慮して、時間を掛けて議論をしましたが、本日は慎重を期して再度、1種目ごとに確認をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 再度、1種目ごとに確認することにご異議はございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。では1種目ごとに、学習会で検討してきたことを踏まえて審議を進めたいと思います。
◯委員長(山元行博君) : まず、教科書を1種目ごとということで進めていきたいと思いますが、先ほども述べましたとおり調査員、選定委員、教育委員の皆さまがたには大変ご苦労をおかけしました。改めて感謝申し上げます。もう1つは教科書採択に関わっていつも感心するのは、各教科書会社のかたたちが本当に子どもたちのことを考えて、教科書を一所懸命作っておられるというのが手に取るように分かるということです。今日も来ておられるかもしれませんが、改めて感謝を述べたいと思います。それでは1種目ごとに確認をしていきます。まず、種目ごとに分担を我々教育委員の中で決めました。全員で全種目を見て検討会は何度も行いましたが、各自が家に帰って、もしくはいろいろな場所でそれぞれの種目を見るときに、あまりに量が膨大なので各種目の担当を決めました。それでは国語について始めたいと思います。国語については、大橋委員からご意見をお願いします。
◯委員(大橋亜由美君) : 国語は、「東京書籍」「学校図書」「三省堂」「教育出版」「光村図書」の全5者を学習会で検討しました。学習会で特に検討を深めていったのが、「東京書籍」と「三省堂」の2者です。まず「三省堂」は、内容の説明の部分で特徴が見られます。特に「読み方を学ぼう」では、ある作品を例にして、長文を読むための技術を図解で示していて、これを読むだけで、朗読の説明としては十分な記述になっています。また、登場人物の「人間相関図」など、読解の方法が大変詳しく説明されています。「東京書籍」は、資料が大変充実しているのが特徴的でした。例えば、古典の単元には綺麗なカラー刷りの折り込み資料が付いていて、本文以外の作品や解説が付してあり、古文の世界に興味を引くような工夫をされています。また、巻末にも本編とは別に補充的内容、発展的内容を扱う資料が非常に充実していました。この資料編では、本編に関係する内容には本編のページが記載され、本編において関係する資料がある場合はそのページ数が付されています。このように、主体的に学習できるように本編と資料編がうまく構成されていました。「東京書籍」「三省堂」の2者は、それぞれ良い教科書ですが、学習会での議論を通して、生徒が主体的に学習を進めていくことができるかどうか、また、国語教科の特徴として生徒が「教科書で学ぶ」というより、「教科書を学ぶ」といった、読み物としての視点からも、広く質の良い内容を取り扱っている「東京書籍」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 大橋委員からのご意見について、事務局から補足説明等はございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 選定委員会から受けている報告から、委員がお話されました「東京書籍」「三省堂」における資料の扱いについてお伝えします。「東京書籍」は、資料編に、語彙を扱うページがあります。国語科の教員にとって、近年の子どもたちの語彙不足は共通の悩みであり、こうした資料編は、本編で扱っている様々な語彙について、意味ではなく、用例を記載しており、活用の幅が広いものです。言葉の意味は授業の中で調べることが多いのですが、こうして使い方の例が記載されていることは、子どもたちの語彙量を、より増やしていくためには非常に有効であるという報告を受けています。具体的には、資料編は、授業における活用はもちろん、子ども自身が自学自習を行う際にも、活用できる部分であり、主体的な学びを促すために、資料編の活用は有効であるということです。一方「三省堂」にも、全学年の資料編に「情報探しのヒント」「情報活用のヒント」という項目が記載されています。具体的には、図書館や情報機器の活用について取り上げている部分でございます。また「三省堂」の方には新たな視点からの内容が多く盛り込まれ、その説明が丁寧だという報告も受けています。あわせまして、すでに学習会でお伝えしましたとおり、市民等からいただいたご意見では、詩歌などを含めた、女性作家の作品の取り上げ方の割合についてなど様々なご意見等をいただいていることをお伝えいたします。
◯委員長(山元行博君) : 大橋委員からのご意見、事務局の補足説明について、何かご質問、ご意見はございますか。
◯委員(中享子君) : 「東京書籍」は、本編の内容につきましても、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の各領域がバランス良く配置されていると感じました。説明文教材を読んだ後の「学びの扉」での課題提示は、子どもたちの話す・聞く・書く・読むといった、国語の4技能を伸ばすことにつながると考えます。また、資料編の「学びを支える言葉の力」という項目によって、習得した知識・技能が繰り返し活用できるよう、領域間の関連が図られていると考えます。「東京書籍」は全般的に非常にバランスがとれていると思いますので、私は、「東京書籍」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他、何かご意見ございませんか。
◯委員長(山元行博君) : ないようですので、国語については「東京書籍」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、書写について審議します。同じく大橋委員からご意見をよろしくお願いします。
◯委員(大橋亜由美君) : 書写は、「東京書籍」「学校図書」「三省堂」「教育出版」「光村図書」の全5者でした。学習会で議論を進め、特に検討を深めたのは、「学校図書」「教育出版」の2者でした。学習会では文字を正しく整えて速く書くことができるようにするために、適切な指導内容となっているか、という観点で議論をしました。「学校図書」は、「ためし書き」「練習」「まとめ書き」「硬筆で書く」という教材の配置により生徒たちが主体的に学習できるよう工夫されています。また各教材において目標が明確に示され、それを達成するための説明が赤字でわかりやすく解説されており、行書の特徴が捉えられるような指導内容となっています。「教育出版」は、各単元の構成を「考えよう」「生かそう」「振り返ろう」の3段階に分け、学習の内容や順序を明確にして、子どもたちが意欲的に、主体的に学習できるようになっています。行書に関しては、穂先の動きを朱で、画のつながりを実線で、意識させることを点線で示すなど、工夫されています。また、行書の基本の穂先の動きを、筆だけでなく手のイラストも使って示しており、画のつながりが意識できるように工夫されています。学習会での議論を踏まえ、私は「学校図書」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 大橋委員からのご意見について、事務局から何か補足説明等ございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 選定委員会から受けている報告では、「学校図書」の最も大きな特長は手本の大きさでございます。「学校図書」は手本が見開きで大きく書いてあります。さらに、大きい手本が複数記載されているのは、「学校図書」だけでした。やはり手本が大きいと、子どもたちが見たままを書くことができるので、子どもたちにとっても、教える側にとっても非常に使いやすいという報告を受けています。また、資料として「篆刻(てんこく)」の活動が掲載されています。これが載っているのは「学校図書」のみです。一方「教育出版」は、分かりやすい内容になっていて、説明も丁寧です。具体的には、色で筆の向きを表すなど、工夫が見られました。また、詩など、国語の教科書と関連性を持たせているのが特長でありました。しかし、手本については小さいものが多く、やや見にくい印象を受けると、選定委員会からの報告を受けています。
◯委員長(山元行博君) : 大橋委員からのご意見、事務局の補足説明について、ご質問、ご意見はございませんでしょうか。
◯委員(丹澤直己君) : 「教育出版」は、楷書に対する行書の割合が多いのが、特長だと感じたのですが、これについては、書写が苦手な子どもにとっては、やや難しいようにも思われますがいかがでしょうか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 委員のご指摘のとおり、選定委員会の報告の方でも同じような意見は出ていましたことをお伝えいたします。なお、書写の指導に配当する授業時数でございますが、第1学年及び第2学年では年間20単位時間程度、第3学年では年間10単位時間程度の指導となっております。
◯委員(丹澤直己君) : 書道の授業時数から言いますと、書くことに集中するのが大切だと考えますので、教科書は中身の説明よりも、字を美しく書くためのお手本が良いと思うので、私は「学校図書」がふさわしいと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他に何かご意見はございますでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 他にないようですので、書写については「学校図書」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、社会、地理的分野について審議します。まずは、私の方から意見を述べさせていただきます。
◯委員長(山元行博君) : 社会、地理的分野は、「東京書籍」「教育出版」「帝国書院」「日本文教出版」の全4者でした。学習会で論議する中で、特に、「教育出版」「帝国書院」について検討を深めました。学習指導要領の目標にあるように、社会、地理的分野は、日本や世界の地理的事象に対する関心を高め、広い視野に立って日本や世界に関する地理的な見方や考え方の基礎を培う観点があります。「教育出版」は、「世界の諸地域」「日本の諸地域」では、学習の初めに大きな地図が掲載され、その地域を大観できるよう設定されていました。また学習のページ数が多く確保されており、地域的特色や課題などの学習が深められるよう配慮されていました。一方、「帝国書院」は、「世界の諸地域」「日本の諸地域」では、冒頭でまず、学習のテーマについて解説し、広い視野に立って各地域の学習が進められるよう配慮されていました。また、「教育出版」では、資料の読解力を伸ばすため「読み解こう」「ふりかえる」等が設定されており、思考、判断、表現する力が付くように工夫されていると感じました。「帝国書院」は、世界と比較した様々な地図や資料を活用し、地方的特殊性と一般的特殊性を理解できるよう構成されていました。「教育出版」は、学習のページが多く確保されており、地域的特色や課題などの学習が深まる点では、「帝国書院」よりも、優れていると考えます。私は、学習会での意見も踏まえ、「教育出版」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : それでは、事務局から今の話について何か補足説明等はございますでしょうか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 社会、地理的分野は、今ご意見のあった「教育出版」「帝国書院」の2者について選定委員会からの報告をさせていただきます。まず、内容の程度についてですが、「教育出版」は、「地理にアプローチ」と題して、教科書の初めに各種グラフの読み方や書き方などを復習するページが用意されていました。この学習を踏まえて、本編での各種資料の読み込みができるように配慮された構成になっています。一方、「帝国書院」は、教科書見開きページで掲載されているグラフなどの資料の読み取り方や書き方について、同じページ上で解説がされており、子どもたちにとって分かりやすいように配慮されています。選定委員会からは、地図やグラフの読み取り方を巻頭に組み込むことで、子どもたちの事前学習や、必要なときに随時確認できる形態が良いという評価でした。次に、人権の取扱いについてでございますが、「教育出版」は「さまざまな宗教と人々の暮らし」という単元を教科書見開きで構成し、世界の主な宗教の分布図や、各地域の服装の写真を掲載したりすることで、地域ごとに多様性があることを分かりやすく記載しています。「帝国書院」は、「宗教と生活のかかわり」の単元をそれぞれ教科書見開きで構成し、世界三大宗教を中心に紹介しています。2者ともに、工夫のある内容ですが、「教育出版」は「宗教と人間」の項目のように、人の存在を通じて、子どもたちが自ら考え、「生きる力」が育まれることに繋がるものだと、選定委員会からの報告を受けているところです。
◯委員長(山元行博君) : ここまでで、何かご質問、ご意見はございますか。
◯委員(丹澤直己君) : 人権の観点で、私も気づいたことなのですが、「教育出版」は、「さまざまな言語と人々の暮らし」という単元を教科書見開きで構成し、そして「世界の共通語・公用語」という地図の掲載、新潟県に設置されている5か国語の行政看板の写真を掲載したりすることで、各地域による多様性が存在していることが、分かりやすいと感じました。また、巻頭に点字のしくみ、ユニバーサルデザインについて紹介されている箇所もあり、実際に点字が表示されているつくりとなっています。このことからも、私は「教育出版」が優れていると考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他に何かご意見はございますでしょうか。
◯教育長(具田利男君) : 私の方は、創意工夫の観点から、領土問題の取扱いについて述べます。「教育出版」は、見開きページでうまくまとめ、詳しい記述となっています。領土問題に関する、全ての島の地図を掲載することで、子どもたちにわかりやすく簡潔にまとめていると思います。同様に、「帝国書院」も、領土問題となっている場所の位置関係やその地域、島の特徴が見開きページでまとめており、詳しい記述になっています。特に「教育出版」は、字の大きさであったり、ふりがなのふりかたであったり、また、全体的に子どもたちが理解を深める上で、配慮のある表記となっている点も優れていると思います。よって、私も「教育出版」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 私は社会科の中学校、高校の免許を取っていますので、その分野は専門です。いつも地理を考えるときに、学習指導要領の改訂で振り回されたなと腹立たしい思いをすることがあります。日本の諸地域を3つだけ教えたり、世界の諸地域を3つだけ教えたら後は子どもたちが自然に勉強する。とんでもない改訂をしたなということで、結果として国土に対する認識とか、領土問題に対する認識もそうだと思いますけれど、子ども達の中に根付かないものになってしまったなということで、元々の学習指導要領に戻って、全地域をきちっと教える。地理を知らないと歴史や公民を学ぶのは難しいです。そのためにも新しく学習指導要領が改訂されて、全地域をきちっと教えるということになって良かったなと思っています。その教科書の候補にふさわしいのが今回みなさんに議論された教科書だと思っております。特に他にご意見はございませんか。
◯委員長(山元行博君) : 他にないようですので、社会、地理的分野については「教育出版」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて地図について審議をします。まず、私から意見を申しあげます。
◯委員長(山元行博君) : 地図は、「東京書籍」、「帝国書院」の全2者について検討、比較しました。内容の程度の観点で見てみると、「東京書籍」は、日本と世界の各地域では、「各地方の基本資料」「各地方のテーマ資料」として、基本地図の他に、江戸時代の地図や同地域の現在の様子を撮影した写真など地図に関連した資料を示すことで、子どもたちが自主的に調べ学習ができるような工夫がなされています。「帝国書院」は、基本的に各州・地方ごとに、基本図、拡大図、資料図などがひとまとまりになって掲載されており、各地域の地域的特色を効果的に学ぶことができるよう配慮されています。さらに、世界の州ごとに鳥瞰図が設定されており、地形や、地形と生活の関係が捉えられるようになっています。私としては、学習会での意見を踏まえて、「帝国書院」が優れているのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 事務局から何か補足説明等はございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 地図については、子どもたちが使いやすく、興味関心を高める構成になっているか、また、学習活動を効果的に進めるように適切に考慮されているか、それから、表記や表現についてどのように工夫されているかといった観点から選定審議会の報告を受けております。2者とも写真や資料を多く取り入れ、見やすい構成になっていますが、それぞれ異なる特長があります。「東京書籍」は、関東地方のページで、「関東地方の基本資料」「関東地方のテーマ資料」等で、基本図の他に、テーマ別の地図や同地域の現在の様子を撮った写真を掲載しています。さらに2020年東京オリンピック・パラリンピックの概要の図を記載し、子どもの興味・関心に対応しながら、同時に、地図に関連した資料を示すことで、生徒が自主的に調べ学習を進められるよう工夫がされています。一方、「帝国書院」は、次の2点において工夫がありました。1点目は、場所にまつわるできごとを表記しているところです。ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボの場所に「サラエボ事件(1914年)」と記載があります。これは、社会、歴史的分野とリンクして地図を確認することで、多角的に事象を捉えることができ、子どもの学びの大きな助けになると報告を受けています。また2点目は、表記の工夫です。アジア州のページで、鳥瞰図を用いて立体感を出し、面の要素を表現しています。視覚的に捉えることで、イメージを大きく子どもたちに拡げさせることができると報告を受けております。
◯委員長(山元行博君) : 事務局の補足説明について、ご質問、ご意見はございますでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君) : 地図は、資料として活用するものですから、特に地理的分野、歴史的分野に活用できるデータが整理され、わかりやすく掲示されていることが大事なことだと考えます。資料が最新のものであり、生徒たちが見やすいものであることは、地図帳の重要な点であり、これまでの学習会での検討を踏まえ、私は「帝国書院」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他にご意見はございますでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : ないようですので、地図については「帝国書院」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、社会、歴史的分野について審議をいたします。まずは、私から意見を申し上げます。
◯委員長(山元行博君) : 社会、歴史的分野におきましては、「東京書籍」「教育出版」「清水書院」「帝国書院」「日本文教出版」「自由社」「育鵬社」「学び舎」の全8者でした。学習会では全者を議論し、私からは、特に検討を深めた「東京書籍」「教育出版」について申し上げます。観点として、学習指導要領の目標にある「歴史的事象に対する関心を高め、我が国の歴史の大きな流れを、世界の歴史を背景に、各時代の特色を踏まえて理解させる」ことに着目しました。「東京書籍」は、各章の始まりのページに半分以上の大きな写真、年表やコラム「歴史にアクセス」を記載し、学習する時代への興味・関心を高める工夫がされていました。「教育出版」は、同じく大きな写真、年表やコラム「歴史の窓」を載せ、興味・関心を高める工夫がされ、大きな違いはありませんでした。次に、小学校での学習内容との関わりについて見てみました。「東京書籍」は、各章の初めに、小学校の学習内容を振り返り、次単元で学習する時代を概観できるようになっていました。「教育出版」は、小学校で学習した人物と、中学校で新たに学習する人物をマークで区別し、小学校の学習内容を思い出し、学習できるように工夫されていました。2者をみると、「東京書籍」は、小学校での既習事項を振り返り、次の学習に繋げるために、学習の出発点をわかりやすく整え、その時代のイメージを思い出させることに効果的であると考えます。次に、子どもたちが、我が国の歴史と世界の動きを関連付け、大きな流れで捉える観点から見てみました。「東京書籍」は章の最終ページと次の章の最初のページが見開きになっており、年表で日本の政治、経済・社会・文化と、東アジア、欧米などの出来事とを関連づけながら、時代の流れを理解するよう工夫されていました。「教育出版」は、各章の終末に見開き2ページの「学習のまとめと表現」の2ページを設け、章のまとめをしながら日本や世界の動きを比較できるように工夫されていました。子どもたちが、歴史を学ぶという連続性の点からは、「東京書籍」の方が優れていると考えます。「教育出版」は、学習したことのまとめとして見やすくなっていますが、子どもたちが主体的に学びを進めていくには、連続性を重視した「東京書籍」が優れていると思います。私は、学習会での議論を踏まえ、「東京書籍」が良いのではないかと思います。
◯委員長(山元行博君) : 事務局から何か補足説明等はございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 社会、歴史的分野におきましては、学習会では全8者を議論していただきましたが、委員長がおっしゃるとおり、特に検討を深めていただいた「東京書籍」と「教育出版」について申し上げます。選定委員会からの報告の観点の1つに、「箕面の授業の基本」に沿った授業であるかどうかという視点があります。「東京書籍」は、例えば、「○○時代の人々は、どのような暮らしをしたか。」と学習課題を立て、まとめのヒントとしてキーワードを提示し、より多くの子どもたちに使いやすいとの報告を受けております。他の単元でも、「○○を30字程度にまとめる」など、「書くこと」にも意識して示しています。一方、「教育出版」は、「○○時代には、民衆のどのような暮らしや文化が生まれたか。」と学習課題を立て、「○○の生産が高まった理由」「○○時代の文化と比較」と段階的なまとめやふりかえりができるよう工夫されています。次に、先ほど教科書採択に向けての法定展示等の取組等についての説明でも触れ、委員の皆さまには既にお伝えしていますが、社会、歴史的分野に関して、市民等のご意見や要望書、請願書をいただいています。社会、歴史的分野は、事実を正確に捉え、公正に判断できる力を育む教科書の採択を望むといったご意見のほか、全体的には、内容の取り上げ方について、歴史の教科書が我々の生活とどう密着しているかに注目したいといった様々なご意見や要望をいただいています。
◯委員長(山元行博君) : ご質問、ご意見はございますか。
◯委員(髙野敦子君) : 私は、伝統・文化に関する内容について見てみたのですが、「東京書籍」は、「深めよう」という項目で、神話や考古学、室町時代や江戸時代の生活・文化などについて、現代の生活と関連付けて記述されていました。「教育出版」では、「郷土の歴史を探ろう」という項目で、その時代の資料から各時代の人々の生き方や考え方が紹介されていました。また、文書資料が記載されている箇所の数については、「東京書籍」が「教育出版」を含めた他者よりも充実していると思いました。子どもたちに歴史を通して大切に引き継いでもらいたい多くのことがらを、「東京書籍」は記載していると思います。私は、学習会の検討も踏まえて「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君) : 人権の取扱い、いわゆる生命や基本的人権を尊重する立場に立った内容の扱いについてみますと、「東京書籍」は、部落差別、男女平等、在日外国人、琉球やアイヌの歴史、公害や震災などの幅広い視点から生命や人権について記載しています。「教育出版」においては、特にアイヌ文化について詳しく記述されていました。今回は多くの教科書で歴史上における女性の活躍についての記載が以前より多く見られました。中でも「東京書籍」は、それぞれの時代の女性の姿に言及するコラムがあり、社会参画など現代の人権のあり方も扱っていました。学習会の検討を踏まえ、私も「東京書籍」がよいと思います。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯委員(丹澤直己君) : 昨年から各地の火山活動が活発になっていますが、歴史上、火山の噴火、地震や津波、土砂くずれなどによって起こった災害など具体的な記載はどの教科書にもありますが、「東京書籍」は、目次に記載ページについて印を付け、子どもたちへの指導の際に、教える側が配慮するように指示しているところが、優れていると考えます。子どもたちにとって、歴史が単純に過去のことでなく、生命という観点をもって、思考できるものと思います。私も、学習会の検討を踏まえ、「東京書籍」が優れていると考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯委員(中享子君) : 私は、「東京書籍」「教育出版」どちらの教科書も、学習課題が具体的な文章で示され、それに対応したまとめの問いかけも用意されていると考えます。「箕面の授業の基本」に沿った授業展開がしやすい構成という観点でも、大きな違いは無いと感じました。ただし、「東京書籍」は、「教育出版」と比較して、用語解説、人名索引、事項索引と3種の索引数が多く、充実していました。また、大阪について記載されている箇所も「東京書籍」は多く見られました。身近な地域の歴史や具体的な事象の学習を通して歴史に対する興味・関心を高め、様々な資料を活用して歴史的事象を多面的・多角的に考察し、より深く、自主的に学ぶときに「東京書籍」は有用であると考えます。私も学習会の検討を踏まえ、「東京書籍」が優れていると考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯教育長(具田利男君) : 学習指導要領の目標にもある、歴史に見られる国際関係や文化交流のあらましを理解させ、我が国と諸外国の歴史や文化が相互に深く関わっていることを考えさせる観点から、日本の領土と隣国の関係について見てみます。「東京書籍」「教育出版」どちらの教科書も、領土問題について、見開き2ページで日本の固有の領土であることを表記するとともに、地図や写真の記載がありました。「教育出版」は、「隣国と向き合うために」と題し、冷戦後の隣国や地域の状況についての文章記載がありました。一方、「東京書籍」は、竹島、北方領土、尖閣諸島と表記し、大きな写真と文章での歴史的な背景の説明を視覚的に配慮して記載されています。こちらの方が子どもたちが学びやすいように思いますので、私も学習会の検討を踏まえ、「東京書籍」が優れていると考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 私からですが、よく近現代史の授業のことが話題になりますけれども、私も社会科を教えているときに近現代史は時間が足りないから教えられないと言われましたが、しかしそんなことはないと思っていました。教えるには整理がついていないし、非常に教えることはこわいです。何か語れば偏っていると言われ、結果教えられないということがありました。国で、「歴史総合」という近現代史だけの科目を設けるという動きがありますので、整理をしていただいて、中学校の教員がきちんと近現代史を教えられるようにしてほしいという願いを強く持っています。そういう思いも込めて、最後ほかに意見がなければ、社会の歴史的分野については「東京書籍」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、社会、公民的分野について審議します。まずは、私から意見を申しあげます。
◯委員長(山元行博君) : 社会、公民的分野におきましては、「東京書籍」「教育出版」「清水書院」「帝国書院」「日本文教出版」「自由社」「育鵬社」の全7者でした。学習会では全者を議論し、特に検討を深めた「東京書籍」「教育出版」について申し上げます。観点として、社会科であるので「地理、歴史を学習した上で学ぶ公民」を重点としました。「東京書籍」は、国際社会で現在も起こっている戦争や紛争を、物語とイラストを使って考えさせる構成や、様々な国際・環境問題に対する対応策を議論させる際、進める手順、流れを、理解しやすい構成になっています。また、随所に内容項目に地理的・歴史的分野の関連が分かるような「マーク」を付け、効果的に公民を学習する工夫がされていました。また、「社会集団の中で生きる私たち」の単元では、討論学習の事例を取り上げ、グラウンド使用をめぐる問題といった、子どもたちにとってより身近な事例を取り上げ、現代社会を捉える見方、考え方を学べる工夫がなされています。一方、「教育出版」は「よりよい社会を築くために」の単元では、学校生活上体験しそうな例を挙げ、合意形成に向け「対立と調整」という観点から「学び合い」が深められるよう示しています。参考資料としては、「東京書籍」は、巻末に「参考法令集」があり、日本国憲法などを子どもたちが自分で確認できるよう解説を細かく設け、条文を理解しやすいように工夫されています。「教育出版」は、終章「私たちにできること」で持続可能な未来のために「未来への私の約束」をつくる課題を設定しています。これからの社会を担う市民として、今後どのような生活や学習を行って行くか具体的な提言を考えさせる工夫がされています。私としては学習会での意見を踏まえ、「東京書籍」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 事務局から何か補足説明等ございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 社会、公民的分野につきましては、学習会では全7者を議論していただきましたが、おっしゃるとおり、特に検討を深めていただいたという「東京書籍」、「教育出版」について申し上げます。まず、人権についての取扱いですが、「東京書籍」は、人権思想の成立の歴史が丁寧に説明されており、男女平等、同和問題、アイヌ民族、在日外国人問題など多岐にわたって考えを深められるようになっています。また「あってよいちがい」「あってはならないちがい」を考えることで、人権意識の基礎を身につける工夫がされています。さらに、「深めよう」では、共生社会についての中学生の作文が紹介され、身近な問題として考えさせる内容になっていると選定委員会から報告を受けています。また、「教育出版」も同じく、男女平等、同和問題、在日外国人問題など、現代の人権問題を幅広く学習できるよう工夫されるとともに、識字学級の取組や、ハンセン病問題に関する中学校の実践が紹介されており、子どもたちが身近な問題として捉えられる内容となっていると、選定委員会から報告を受けています。次に、社会、公民的分野に関しても、市民等のご意見や要望書、請願書をいただいています。社会、公民的分野は、「公民」の字が示すように、子どもたちが、地域・日本・世界などの「公」から時事的な社会的事象に対する関心を高め、事実を正確に捉え、公正に判断できる力を育む教科書の採択を望むといった、様々なご意見や要望がございました。
◯委員長(山元行博君) : 社会、公民的分野について、事務局の補足説明と合わせて、何かご質問、ご意見等はございますでしょうか。
◯委員(髙野敦子君) : 子どもたちにとって個人の尊厳と人権の尊重の意義を認識させることは、公民的分野において私は大事なことだと思います。「東京書籍」「教育出版」以外の出版社でも、世界人権宣言や国際人権規約、児童の権利に関する条約に触れ、国際的な視点で人権保障を捉えることができる工夫がされていると感じました。私は学習会の論議も踏まえて、「東京書籍」が良いと思います。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君) : 公民は、様々な社会の流れの中で、バランス良く物事が取り上げられていて、可能な限り最新の記述が望ましいと考えます。今年の6月に選挙権年齢が18歳に引き下げられる法改正が行われましたが、時期を考えると今回の教科書にまだ記載されていないのは当然ですが、「東京書籍」は個人の尊重の単元で選挙権について、世界の多くの国が満18歳からであることの紹介をしています。また、「東京書籍」、「教育出版」5者とも、昨年12月ノーベル平和賞を受賞した子どもたちと同世代のマララ・ユスフザイさんについて写真入りで記載しています。「東京書籍」は、さらにこの演説について部分要約を載せるなど、本編全体に細かい工夫があります。学習会の論議を踏まえて、私も「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他はどうでしょうか。
◯教育長(具田利男君) : 国際的な相互依存関係の深まりの中で、各国が相互に主権を尊重することの大切さを自覚させるという観点から、近年の「領土問題」について見てみますと、「東京書籍」は、日本の領土をめぐる問題の現状を、日本の領土・領海・排他的経済水域の地図や島の写真、新聞記事などとともに見開き2ページにわたり説明しています。「教育出版」も「日本の領土をめぐって」の見出しで、同じく地図や島の写真を1ページで説明していますが、2者に質的な違いが感じられました。学習会の議論を踏まえ、私も「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他に、社会、公民的分野について、何かご質問等はございますでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 私も公民を教えているときにいつも思っていたのですが、一番今の社会に即していることを教えられないのが公民だということです。いつも歯痒い思いをしてきました。まるで駅で駅員さんが切符を切る時代のような中身の教科書だなと、もう少し何とかならないのかなと感じていました。今回は、できるだけ子どもたちが意見を戦わせられるような教科書であればよいなということで、皆さんに議論していただいて、最終的に「東京書籍」ということになったと思います。「東京書籍」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、数学について審議をいたします。髙野委員からご意見をお願いします。
◯委員(髙野敦子君) : 数学は、「東京書籍」「大日本図書」「学校図書」「教育出版」「啓林館」「数研出版」「日本文教出版」の全7者を学習会で検討しました。「数学科の目標達成のために適切な内容が取り扱われているか。」を前提に、学習会で特に検討を深めていったのが、「東京書籍」と「教育出版」の2者です。数学的活動の楽しさや数学の良さを実感し、それらを活用して考えたり判断したりしようとする態度を育てることを踏まえて、子どもたちが基礎的・基本的な知識・技能を習得するためにはという観点、「箕面の授業の基本」に沿っているかの観点で検討を進めました。1年生で習う文字式の計算は、子どもたちにとって、自分の間違いがわかりにくい単元です。「東京書籍」「教育出版」ともに、計算で、間違えやすい箇所を強調して、計算の過程を丁寧に記載しています。また、子どもたちに定着させたい方程式の解き方について、「東京書籍」は天秤の図を使って、2x+1=9の方程式を解く説明を、順番に式を変形しながらしています。「教育出版」も、天秤の図を使って3x+2=41の方程式を解く説明をしていますが、空欄に数値を考えて記入する形で説明しているといった、両者の違いが見られました。次に「箕面の授業の基本」に沿ってどうかと見ますと、「東京書籍」、「教育出版」ともにノートの取り方の記載がされていました。ちなみに、ノートの取り方については、全者とも記載されていました。「東京書籍」は、教材と子どもたちの写真を活用し、1時間の授業の流れをイメージしやすくなっています。「教育出版」との違いが現れているところでした。1時間の授業の「めあて」、「言語活動の充実」、「基礎の定着」を常に扱っていることから、私としては、学習会での意見を踏まえて、「東京書籍」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 髙野委員からのご意見について、事務局から何か補足説明等ございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 選定委員会からの報告でございますが、「東京書籍」は、目次で小学校で学習した項目を振り返り表記されていると受けております。「教育出版」は、単元を始める前に、既習事項の中で活用する内容の復習があります。例えば中学校の数学で最初に学ぶ「正の数、負の数」では、「東京書籍」、「教育出版」とも導入問題の1つに、富士山と小笠原海溝をイラストで示して、子どもたちにわかりやすいように、正負の数を理解させようと工夫しています。また、「東京書籍」、「教育出版」ともに、類似した題材をくりかえし用いて丁寧に子どもたちに学習させようとしていると報告を受けています。しかし、乗法と除法で、正の数、負の数のかけ算、わり算に関してのイメージでは、理解させようという項目で、「東京書籍」は、シンプルな形で説明し、新しい用語は、色ではなく、太字で説明、表記をしているということでした。一方、「教育出版」は、東と西、時間の前後などを、様々な色分けをして説明していましたが、色使いが多く、かえって分かりづらいのではとの報告を選定委員会から受けております。
◯委員長(山元行博君) : 髙野委員からのご意見、事務局の補足説明について、ご質問、ご意見はございますでしょうか。
◯委員(丹澤直己君) : 子どもたちが、数学や算数で、理解しにくい問題の1つに「道のり・速さ・時間」があります。小学校でも習う項目ですが、多くの子どもたちが間違いやすいと考えます。中学校では、一次方程式や連立方程式の単元で「道のり・速さ・時間」が扱われていました。両発行者とも、説明ページは、子どもたちに大事なところを注目させようと、多くの色を用いて説明していましたが、「東京書籍」は、「教育出版」に比べて、見た感じがよりすっきりしているように感じます。理解しづらい問題を、より子どもたちに集中させて考えさせることは大事です。その点を踏まえて、私は、「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 丹澤委員からのご意見について、ご質問、ご意見はございますでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 私も中学校の現場で長く教員をしていましたが、先生が足りないときもあったため、様々な教科を教えました。中学校2年生の数学だったと思いますが、計算の学習のときは子どもたちも食いついてくれて、よくできるんです。けれども、図形の学習に入ると、証明問題などが続くせいか、ピタリとついてこなくなってしまったことがあります。図形の分野について、どなたか意見はございますでしょうか。
◯委員(中享子君) : 図形領域では、立体図形については、巻末に実物を製作できるような工夫が、「東京書籍」、「教育出版」ともにあります。また昨年度から各教室に電子黒板が入りましたので、それらを活用して子どもたちにはわかりやすい授業が取り組まれていると事務局から報告を受けています。しかしながら、見るだけ、聞くだけの1時間の授業ではなく、実際に書く、手を動かす、周りと考えを共有するといった、子どもたちが、より主体的、活動的に取り組む学習になることが、数学科にとって、大事なことだと私は考えます。
◯委員長(山元行博君) : 数学について、他に何かご意見等はございませんか。
◯委員(髙野敦子君) : どの教科にも通じることですが、数学科も、教員が「教科書を教える」のでなく、「教科書で教える授業」の姿勢を基本に進めていただきたいと思います。子どもたちの力を伸ばすために、教科書の問題数だけでは練習量として、足りないと思います。数学は練習が大切であると考えます。これは計算技能の習得やスキルアップが目的だけではありません。小学校の算数から、中学で数学となり、内容も複雑になります。充分な理解がないと問題を解いていけないため、練習することは、自分が本当にわかっているのかの確かめにもなります。現在も各中学校でされていることですが、是非、子どもたちに合わせた副教材を引き続き使っていただくことを、要望させていただきたいと考えます。それを踏まえて、改めて私は、「東京書籍」が良いと考えると申し上げます。
◯委員長(山元行博君) : 数学について、他に何かご意見、ご質問等はございますでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 特にないようですので、数学については「東京書籍」を採択するということでよろしいしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、理科について審議します。理科は教育長からご意見をお願いします。
◯教育長(具田利男君) : 理科は、「東京書籍」「大日本図書」「学校図書」「教育出版」「啓林館」の全5者でした。学習会で論議する中で、特に、「大日本図書」「東京書籍」について検討を深めました。学習指導要領の理科の目標には、「自然の事物・現象についての理解を深め、科学的な見方や考え方を養う」とあります。そこで、内容の程度を観点とし検討しました。「東京書籍」は、各学年とも、各単元の課題について、クエスチョンマークを使って明示され、観察や実験を踏まえて、「まとめ」、「学びを活かして考えよう」という項目で構成されており、課題を探求していく過程を、言語活動に結び付けています。子どもたちにとっては、単に課題に対する知識を得て理解するだけでなく、思考力・表現力を養う工夫がなされています。「大日本図書」は、各章に、「これまでに学習してきたこと」という項目が設けられ、習ってきた内容について、振り返りやすいような構成になっています。次に、実験・観察に関しては、「東京書籍」では、課題を解決するための実験・観察では「予想しよう」「考察しよう」などを設けて、主体的に探求的な学習に取り組めるよう工夫されています。「大日本図書」は、目的意識をもって主体的に観察・実験が行えるよう、予想したり着目点を確かめたりする場面が設けられ、観察・実験のコツや注意が、示されています。私としては、学習会での意見を踏まえ、「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 教育長からのご意見について、事務局から何か補足説明等ございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 選定委員会から受けている報告から、委員がお話されました「東京書籍」「大日本図書」についてお伝えします。「東京書籍」は、「理科室のきまり」や、「教科書に登場する主な薬品のとりあつかいの注意」により、実験する際の安全確保のために、理科室での心得や応急処置、薬品の性質や注意事項を確認できるよう記載されています。また、「科学でGO!」などの項目を設け、身の回りの環境や生命について考える構成になっております。「大日本図書」では、「化学実験を安全に行うために」を設け、実験中の注意事項や薬品を使う時の注意が示されています。また、実験などの注意は黄色枠で囲み、際立つように工夫されているとの報告を受けております。また、「東京書籍」に関しましては、火山活動を学ぶ単元では、「火山の噴火、地震や津波、土砂崩れなどによって起こった災害の写真を取り扱っています。ご指導の際には、配慮をお願いします。」といった旨の記載は、他の発行者に見られない配慮があると、選定委員会から報告を受けております。
◯委員長(山元行博君) : 教育長からのご意見、事務局の補足説明について、ご質問、ご意見はございますでしょうか。
◯委員(髙野敦子君) : 私は基礎・基本の力をどう付けるかという点について意見を述べたいと思います。例えば1年生の水溶液の濃度を求める単元ですが、ここは、子どもたちがつまずきやすい内容であると思われます。「東京書籍」「大日本図書」ともに例題で、計算過程を丁寧に説明してあり、わかりやすいと感じました。「東京書籍」では、説明の中でイラストを用いて示してあり、よりわかりやすく表現する工夫がしてありました。加えて、例題の後にある、練習・確認の問題で、濃度を求める計算問題もあり、基礎・基本が定着するように工夫されていました。また、濃度を求めて、割り切れないときに、四捨五入をして求める場合についても扱ってあり、充実していると感じました。それから、教科書全体についてなのですが、1年生の教科書の字が、大きさを比較すると、「東京書籍」の方が「大日本図書」より大きくなっているので、小学校から進級した子どもたちにとって、見やすいと感じました。私は、学習会の検討も踏まえて、「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他は、どうでしょうか。
◯委員(中享子君) : 理科実験は、やはり、子どもたちを引きつける授業となるので、教科書の扱いは大事なことだと考えます。丁寧な説明は必要ですが、結果だけを求めるという実験ではなく、自分で考える力を子どもたちにしっかりつけてもらいたいと考えます。「東京書籍」は、物質の状態変化の単元では、図や写真とともに、考えさせる問いかけがありました。「大日本図書」は、同じ単元では、文章での説明が多く、ポイントがわかりにくいように感じました。私も、学習会の検討を踏まえ、「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他は、どうでしょうか。
◯教育長(具田利男君) : 私の方からもう1点、昨年度の箕面子どもステップアップ調査の結果では、箕面の子どもたちの理科における課題は、主体的に観察・実験に取り組むこと、理科の教具の使い方、用語を正しく理解し、自分の考えたことを表現する力を育成することという結果が出ています。子どもたち一人ひとりが自然・科学の事象に対して、問題解決を自分事として捉え、多くの体験活動を踏まえた理科の学習を進めることが望まれると考えます。つまり、自然と出会う体験活動をを通してどんなことに気がついたか、「おや、何だろう?」と子どもの声を出させる、見つけさせる、子どもから問いを出させる、そのような学習活動を大切にした理科学習を進め、子どもたちが力をつけられるような教科書が良いと考え、先に申しましたように、「東京書籍」が良いと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他は、どうでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 理科については、最後の最後まで議論を深めました。観察・実験については、今回、全者とも充実が図られていたと思います。教育長のご意見にありましたように、子どもたちが、問題解決を自分事として捉え、理科の学習を進めることについては同感です。他にご意見がないようでしたら、理科については「東京書籍」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。 それでは、次に、音楽・一般と音楽・器楽合奏を合わせて、髙野委員からご意見をお願いします。
◯委員(髙野敦子君) : 音楽についてですが、音楽・一般と音楽・器楽合奏があり、ともに「教育芸術社」と「教育出版」の全2者について比較、検討してきました。まず音楽・一般からです。「教育出版」は、歌唱の中に鑑賞の取組を設けたり、鑑賞の中に実演できる取組を設定するなど、1つの単元の中に複数の観点で取り組むことができるよう工夫されていると感じました。「教育芸術社」は、鑑賞の中にも技能の実演が可能な項目があり、同じように1つの単元の中に複数の観点で効果的に学習できるように配慮されていると感じました。「教育出版」の方が全体的にバランス良く構成されていると思います。私は、学習会での意見を踏まえて、音楽・一般については、「教育出版」が良いのではないかと思います。 次に、音楽・器楽合奏です。中学校になりアルトリコーダーやギターなど、子どもたちが出会う楽器の種類が増えるので、指使いや写真の枚数が多かったり、演奏時に見開きで見ることができる工夫がある方が、具体的でわかりやすいと思います。「教育出版」は、姿勢・演奏方法・指使いの写真の枚数が多く、具体的でわかりやすく配置されています。一方、「教育芸術社」は、ギターの種類や演奏スタイルの写真が豊富ですが、演奏方法などの写真は「教育出版」に比べると少ないです。私は、学習会での意見も踏まえて、音楽・器楽合奏についても、「教育出版」が良いのではないかと思います。
◯委員長(山元行博君) : 髙野委員からのご意見について、事務局から何か補足説明等はございますか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : まず、音楽・一般から申し上げます。内容の程度につきまして、「教育出版」は、どの学年もページの左端に、同じ場所に、活動のポイントが示されていますが、「教育芸術社」の方は統一性に欠けるという選定委員会からの報告を受けております。また、「教育出版」は、「箕面の授業の基本」の趣旨にも合っていると報告を受けています。続きまして、音楽・器楽合奏についてですが、「創意工夫」の観点から具体的に、楽器の弾き方の写真の枚数とコード表について見ますと、「教育出版」は、見開きで使いやすく、写真があるのでコードの押さえ方がわかりやすくなっているという報告を受けています。また、キーボードのコードもあるという点で、調査員から高い評価を受けているという報告も受けています。
◯委員長(山元行博君) : 髙野委員からのご意見、事務局の補足説明について、ご質問、ご意見はございますでしょうか。
◯教育長(具田利男君) : 音楽・一般について2者の発展的な学習を少し比較してみました。「教育出版」では、音の三要素についての説明のほかに音楽療法など、音楽を生かせる仕事が紹介されており、社会に目を向ける広がりがあるなど、生涯にわたって音楽に親しむ態度が養われるように配慮されているように思います。「教育芸術社」では、音楽作品と日本の時代背景が説明されており、それぞれのつながりに配慮した構成になっていると思いますが、生涯にわたって音楽に親しむ態度が養われる「教育出版」の方が、良いのではないかと思います。
◯委員長(山元行博君) : 他は、どうでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君) : 音楽・一般ですが、両者とも、昔から歌いつがれている「花」や「荒城の月」や「浜辺の歌」などが記載されていますが、「教育出版」は歌詞の背景が、大きな美しい情景の写真となっており、見せ方が大変工夫されていると思います。今までの議論も合わせて、私も音楽・一般については、「教育出版」が良いのではないかと思います。
◯委員長(山元行博君) : 他は、どうでしょうか。音楽・一般、音楽・器楽合奏について、ご質問、ご意見はございませんでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 他にないようですので、音楽・一般については「教育出版」、音楽・器楽合奏についても、「教育出版」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、美術について審議をします。中委員からご意見をお願いします。
◯委員(中享子君) : 美術は、「開隆堂」「日本文教出版」「光村図書」の全3者を学習会で検討しました。学習会で特に検討を深めていったのが、「日本文教出版」、「光村図書」の2者です。美術についてですが、「箕面の授業の基本」に沿って、課題をつかむ場面で目標を明確にし、自力解決、学び合い、まとめ・ふりかえりと学習を展開しているかを見ました。2者とも1時間の授業の目標を示しています。「光村図書」は、「Q」マークをつかって、「若葉の柔らかさは、どのような線や色であらわせるだろう?」などと問いかけ、子どもたちの主体的な発想を生み出すよう工夫されています。また、美術の教科書は、多分に作品制作のための資料としての役割も担っていると考えます。「光村図書」は、絵画や立体作品の一部を拡大して原寸大で紹介しています。「日本文教出版」にも絵画などの平面の取扱いは見られますが、立体物は見られません。以上から、私としては、学習会での意見を踏まえ、「光村図書」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 中委員からのご意見について、事務局から何か補足説明等はございますでしょうか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 選定委員会から受けている報告から、委員がお話されました「光村図書」、「日本文教出版」について、人権の取扱いの観点からお伝えします。まず、ユニバーサルデザインについては2者とも取扱いがありますが、「光村図書」は2・3年生用教科書で、10点ほどのデザインが記載されています。「日本文教出版」は1年生用教科書で、デザイナーのインタビューを含めて、製品が記載されています。また、選定委員会からは、2・3年生用の自画像の扱いについての違いの報告を受けています。「光村図書」は、有名な歌手の歌詞を紹介しつつ、単に自分を正確に描写するだけではなく、今を生きる自分、なりたい未来の自分をテーマに、ふさわしい表現方法を選んで表現させるという、生徒のキャリア形成や生き方を強く意識した構成となっております。また、巻末には、谷川俊太郎の「生きる」という詩を引用し、メッセージを投げかけています。「日本文教出版」も、巻末に桜吹雪の中を走る電車と文章で、子どもたちの心に訴え、生きること、表現することを考えさせる内容になっているという報告を受けております。
◯委員長(山元行博君) : 中委員からのご意見、事務局の補足説明について、ご質問、ご意見はございますでしょうか。
◯委員(丹澤直己君) : 私は資料の取扱いについて述べさせてもらいます。「光村図書」は、基本的な技法や道具の扱いを1年用の巻末にある学習を支える資料として22ページにわたって集中的に扱っています。「日本文教出版」は、10ページ程度です。この違いは2・3年の教科書ではさらに顕著になっています。子どもたちが、授業や試験勉強で自学自習する際のことを考えますと、「光村図書」が活用しやすいと思います。私は、学習会の論議を踏まえて、「光村図書」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 他、美術について、ご意見、ご質問等はございますでしょうか。
◯委員長(山元行博君) : 特にないようですので、美術については「光村図書」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、保健体育について審議をします。中委員からご意見をお願いいたします。
◯委員(中享子君) : 保健体育は、「大日本図書」「大修館書店」「学研教育みらい」「東京書籍」の全4者でした。学習会で議論する中で、特に、「学研教育みらい」と「東京書籍」について検討を深めました。授業の流れが明確か、子どもたちにとって理解しやすいかなどの観点から検討しました。「東京書籍」は、ページの右上に「今日の学習」として、1時間の授業の学習内容が示されていました。いずれの単元でも同じところに「今日の学習」が示してあり、授業のめあてがわかりやすくなっています。また、「考えてみよう」「生かそう」で、発展的な思考や実生活への活用などについて学習内容がまとめられていました。「学研教育みらい」でも、ページの右上に「学習の目標」が示してあり、学習の見通しを立て、本文と資料を関連させながら学習が進められるように配慮されていました。また、小学校の学習を振り返るとともに、「活用しよう」で自分の言葉で説明して、学習内容を深める流れがありました。「箕面の授業の基本」の「課題をつかむ」、「自力解決」、「学び合い」、「まとめ・ふり返り」の流れに沿っているかを考え、学習会の議論を踏まえて、私は「東京書籍」が良いのではないかと考えます。
◯委員長(山元行博君) : 中委員からのご意見について事務局から何か補足説明等はございますでしょうか。
◯子ども未来創造局学校教育室担当室長 : 人権の取扱いについて選定委員会からの報告をお伝えいたします。「東京書籍」では、章末資料などで国際スポーツや障がい者スポーツで活躍する有名選手のインタビューを扱い、フェアプレーやチーム力に触れ、スポーツが多様な人々を結びつけ、国際平和の発展に寄与する態度を養うよう配慮されています。「学研教育みらい」でも、スポーツマンシップなどスポーツに求められる社会性を通じて、他者を尊重することに基づいた、スポーツが様々な違いを超えて、人々と交流できることが理解できるよう、配慮されています。両者とも内容について充実していますが、1時間ごとの学習の目標のわかりやすさ、資料の量など、違いがあったと報告を受けております。
◯委員長(山元行博君) : 中委員からのご意見、事務局の補足説明について、ご質問、ご意見はございますでしょうか。
◯委員(大橋亜由美君) : 「東京書籍」は、全体的に子どもたちにとってわかりやすく作られていると思いますが、生殖機能の単元で、男女の体つきの裸のイラストが記載されていたり、異性の尊重の単元の導入箇所で、異性に対して求めるチェック項目が設けられています。こうした記載が、必要なのだろうかと疑問に思います。昨今社会的にもLGBTなど性的マイノリティへの配慮がうたわれるようになっています。今年4月に文部科学省から「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かい対応の実施等について」という文書によって、子どもたちの悩みや不安を受け止める必要性が求められています。このように心体が多様化する現在、教科書へのそのような記載は考慮されるべきではないかと私は考えます。ただ、他の教科書も、性的マイノリティへの配慮は不十分です。教育現場ではこの点に充分に配慮していただきたいと思います。次に社会的に放射能と健康との関連に関心が高まっている中で、この点に関して、「学研教育みらい」の教科書には、記述がありましたが、「東京書籍」には見られませんでした。私としては、このように一部疑問点はありますが、生徒たちの学びやすさを考えると、「東京書籍」が良いと思います。
◯委員長(山元行博君) : 他は、どうでしょうか。私は大橋委員の意見に同感です。いろいろ議論した中で、いくつか提案していただいて、そういう観点で教科書を見ていきました。私は保健体育の教科書はずっと変わらないなと思っていましたが、スポーツ根性論とかスポーツ精神論から脱却した、もっと正しいスポーツ科学についての記述を増やしてほしいなと願います。体罰の問題などから脱却するためには体育が変わってくれないと、なかなかできないのかなと思います。特に子どもたちが身体的なことを学ぶ保健体育という科目だからこそ、様々な背景のある子どもたちへの人権的配慮をした授業と同時に、自分が中心となって取り組める授業、いろいろな自分のプログラムが組めるような授業になっていってほしいなと思います。そういった願いを込めて、特にご意見がないようでしたら、保健体育については、「東京書籍」を採択するということでよろしいでしょうか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(山元行博君) : 異議なしと認めます。続いて、技術について審議をいたします。教育長からご意見をお願いします。


容量が大きいため、2つのページに分かれています。続きはこちらから平成27年第8回箕面市教育委員会定例会会議録(その2)

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