更新日:2024年4月10日

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令和5年度第3回箕面市人権施策審議会議事録

日 時:令和6年2月22日(木曜日)午後7時から午後8時35分
場 所:箕面市役所 第三別館2階 会議室
出席者:山本会長、細見副会長、小野委員、山田委員、山口委員、釣井委員、池谷委員、
          東委員、門田委員、鄭委員(委員10名中10名出席)
事務局:人権文化部…浅井部長、濵口担当副部長兼人権施策室長、人権施策室…寺島室長補佐、東、林
傍聴者:なし

1.案件

議事:(凡例…◎会長、○委員、◇事務局)

案件1.箕面市人権行政の現状について

◎この審議会は、箕面市の行政をどうしていったらいいかという意見をとりまとめる役割を担っている。まずは箕面市の施策について事務局から聞いて、我々がこれからどういうことを話し合うかを含めて議論していきたい。まずは箕面市の人権行政の現状について事務局から説明をお願いする。

◇資料説明〈略〉

◎自治体が何をしているか知られているようで知られてない。特に雇用者などは、行政と関わる機会がないと分からない。例えば医療保険で言うと、自営業者などを対象にした国民健康保険など、生活を支えるための基本的なことをするのが自治体の大きな役割。しかし、雇用者の場合、雇用者を対象とした医療保険に加入しているので、医療保険のことで自治体の窓口に行くことは、退職まではない。だから、この自治体の役割を意識する機会があまりないといえるかもしれない。また、自治体には戸籍や婚姻届といったいろいろな届出をする窓口もあるし、税金を払いに行くなど、私たちが生活するためのいろいろな制度を運用している。ある意味では全て人権に関わる。自治体で行うのは日本国憲法で基本的人権の保障が規定されているから、いろいろな人権課題は、自治体の行政全体について関わる構造となっている。

◇資料説明〈略〉

◇府パートナーシップ宣誓証明をしていても、それを各自治体で使える制度があるかどうかなど、受け皿の課題がある。箕面市では実施できていないところもあるのでこれからやっていかないといけない。女性相談については、コロナ禍の影響もありニーズが増えて全国的には件数が増えている。SNS相談など窓口が増えていることも理由。市での件数が減ったからといって問題が解決したわけではなく、我々の課題だと認識している。

◎パートナーシップ制度とは、「同性同士のカップルなどを結婚に相当する関係として自治体で証明したり、宣誓を受け付けたりして、一部の行政サービスなどを受けやすくする制度」といわれている。新しい言葉が出てくるとどうしても横文字になってしまうため工夫が必要だと思うが、今までもやもやしていたことがある程度言葉で表現できるのは、それだけ社会の中で課題として意識されているということだと思う。DVについて言うと、親しい間柄でも人間関係の取り方が意外に難しい部分がどうしてもある。今まであまり議論されてこなかった。酷くなり子どもへの虐待などの問題が出てくると、第三者が介入せざるを得ない状況になる。児童虐待でも行政が関わってうまくいかなかった場合にいろんな課題が出てきて批判される。行政の全体の中ではそういう課題が出てきている。また、人権侵害を受けた人の救済をどうするのかということ。今ネットの問題などもある。裁判はお金も時間もかかる。個々の救済をどうしたらいいか、日本は法務省に人権擁護局があり、そこで選ばれた人権擁護委員が法務省の管轄の中で対応している状況。それでも不十分なこともあるし、国全体としてどういう制度を作っていったらよいかという大きな課題もあるし、自治体としてどこまでできるのかという課題もある。自治体でいろんな相談窓口を設けていて、生活相談も含めて行っている。ポイントだけお伝えしたが、今後こういった資料をもとにしながら議論をする時に振り返って参照したり意味を考えていきたいので、この会議で配布した資料は保管いただきたいと思う。

◎行政の審議会なので、基本的には箕面市では今こういうことが課題なので審議会で議論をして意見をくださいませんか、というのが流れ。前回の審議会では、去年11月に改定した「箕面市人権のまち推進基本方針」の改定作業について意見をとりまとめた。その時に委員のみなさんから基本方針について、質問も含めて私が全員に聞き取りをさせていただき、それを取りまとめて意見書というかたちで加えさせていただいた。今回、行政から審議会でこういう議論をしてほしいというものがあれば出していただきたい。

◇主にジャンルとしては3つ。前回の審議会の中で、基本方針をかみ砕いて中学生にも分かるように工夫をして啓発をしないといけないという話があったので、啓発の工夫を考えていくという課題が一つある。同時に、こども家庭庁がいろんな発信をしているがこどもの意見表明の場、発信できる機会がなかなか持ちづらいという課題もある。2つ目は、今すぐではないが、「箕面市国際化指針」を策定して10年くらいたっているので、その間に入管法が変わり外国人がどんどん増えて状況が変わっているため指針の改定が必要である。直接検討する作業は別の委員会が立ち上がってすることになるが、人権施策室も深い関わりがあるので、国際化の課題について話し合っていただく必要がある。3つ目は、今年4月から「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(女性支援新法)」が施行される。それに関して間もなくできる府の計画によって市町村の動きが変わってくるのでその対応など。また性的マイノリティに対しての取組が不十分なことなど、そういったところが必要だと思っている。羅列したが、啓発・広報の工夫の仕方、子どもの意見表明、外国人の問題、女性支援新法、性的マイノリティへの取組など、そういったところが直近で事務局として課題だと感じていること。一つの例なので、みなさんの話し合いの中でテーマを決めていただけたらと思う。

◎今日どれにするか決めることはできないが次回には決めたいと思っている。ただしいずれのテーマにするにしても適切な人に来ていただいて話を聞かないといけないと思う。例えばLGBTのことでも、私も最近いろいろな本を読んでいるが、そんなに詳しいわけではない。子どもの問題については分かりやすいかもしれないが、女性政策の話でもそうだが、箕面市での最近の動向を知ることも必要であるし、そういうことをしたうえで議論を始めることになるのではと思う。もちろん、そういったことをしないで、みんなで議論し合っても良いが。

○委員のかたに、資料を読まれた感想を話していただき、次につなげるのはどうか。知らなかったでもいいし、やり過ぎではないかでもいいし、もっと良いアピールの仕方があるのではないかでも良いし。もし箕面市で学生時代を過ごされたかたで、市の施策の勉強会に出たことがある、DV防止のパンフレットを見たことがある、といった人生の中で人権施策との引っかかり、経験などがあれば伺いたい。

○いろんな課題に行政が関わっていること、DVなど昔は個人の問題だと思っていたことも行政が考えてくれる場があることを初めて知った。もみじだよりで相談窓口一覧なども目にしていたことはあったが、市に相談することは大ごとなのかなと思っていたので、注目して見ていなかった。利用されている人は利用しているのだろうと思ったし、同じ悩みを抱えていても一歩につながっていない人はたくさんいるんだろうなと思う。

○DVなどは、夫婦間、パートナー間のことなので、個人の間の問題ではないかと思っていたことが、人権の話につながるんだと感じた。子どもの虐待は第三者が入ることも必要だと思うが。人権のことに取り組むのは多分教育しかない。子どもの頃に教育を受けても自分がその課題に関与していないとあまり分かっていないこともあると思う。大人になってからこういうことだったんだと分かることもあると思う。人権教育には力を入れなければいけないと思う。また、個人的には30年、50年後には日本は移民国家になると思っているので、そういったことも議論していかなければならないと思う。自分は子どもの頃、部落の子と遊んでいた経験もあり、逆に言うとそんなに重い問題なんだと感じた。まわりの人がそんなに関心を持って差別をしているんだということも新たに深く考えさせられた。せっかくの審議会なので、発信や学習ができたらいいなと思う。

○NPO法人などの外部機関がこれだけ連携しているのを知らなかったので、すごいと関心した。自分は正直、部落問題・同和問題についてはあまり分からない。知識が足りなくて申し訳ない。デートDVとは?

◇交際している恋人同士の間で、暴力や束縛などのDVがあること。

○例えば、相手の携帯電話を勝手に見たり、交友関係を制限させて自分としか付き合うなと言ったりといった束縛などのDVが交際している恋人間で起こること。市ではそういったデートDVについての啓発を、高校生や、成人を迎えた人たちにリーフレットを配るなどの啓発をしている。

○職場の中で、仕事でNPOを作ることはあるか。今後何か考えていることはあるか?

○自分は若者向けの社会人研修を作ろうという取組をしている。引きこもりの問題など、労働資本としての若者の底上げをしようとしている。

○小中学生の時に多目的教室などで人権の話を聞いたり、手話で話をしましょうなど、箕面市内の小学校でも取組があった。自分は外国にルーツがあるかたが多く住んでいる地域で育ったので小さい時から関わりがあった。その時、差別を感じることはなく、小さい時から教育として触れていたが、大人になるにつれて外国人に対しての差別があるんだということに驚いた。

○私は仕事で障害者の支援をしている。先ほどの説明の中で、民間の障害者のグループホームを設立する時に、地域のかたの反対があったという話があった。結果的にそのグループホームは建たなかったと聞いている。その後、市で新しく施設を建てる計画があり、本来ならもっと早くから建設を始める予定であったが、現時点でも市と住民との対話が続いていると聞いている。初めは、障害のある人たちが集団で使う施設が近隣に建つということに派生して漠然とした不安があったのだと思うが、議論が進んでくると、なぜこんな狭い所に建てるんだ、なぜここでないといけないんだ、土地を売る時にそういう施設が建つ予定ということを言われていなかった、など、段取りが悪いんだ、説明ができていないんだ、というところに話がすり替わっていく印象を受ける。差別をしてはいけない、人権を守らなければいけない、でももしかすると自分に不利益があるかもしれないことに関しては、違うかたちで反対をしていく風潮は、なかなか差別がなくならない原因の一つだと思う。現段階でまだその市の施設は建てられてなくて、市としても令和10年度の開所に向けて住民と話をしていくと聞いている。

○反対の声とはどのような感じか。

○市のホームページに掲載の住民説明会の議事録などを見ていると、怒鳴り合いなどの暴力的な反対運動ではないが、議論が平行線になってしまう。屋上などに障害者を出すな、通学路で障害者が歩いていて何かあったらどうするんだ、といった差別的な話もあると感じる。怒鳴り合いなどではないが、個人として刺さるようなことはたくさんある。

○自分としてはグループホーム設立に反対するということが理解できない。

◎一般的に言えるのは、不安が差別を媒介するという問題を考えないといけない。障害者の差別に限らず、分からないことからくる不安が差別を広げるということがこれまでもずっとあった。今の話を聞いていて改めて思った。

○やっぱり教育が大事だと思う。

○資料の市民満足度調査の「普段人権についてどのように意識していますか」の設問で、「人権」という言葉を聞くのは嫌いである、自分には関わりがないと感じている、きれいごとや建前の話でしかない、と回答しているのは約50人くらいいる。回答数で換算すると5%くらいの市民。これがゼロになっていったらいいなと常に思っている。障害者問題や部落問題だけでなく、いろんな問題に対してアプローチが難しい点もあるが、これがキーになると思う。最近よく言われるマイクロアグレッションについて、社会全体で気付かない間に、差別を受ける側はしんどい思いをしている人がたくさんいる。教育などで積み上げていくことが大事。基本方針や行政施策で丁寧にやっていかないといけない。前回の審議会も基本方針の改定作業を一言ずつ丁寧に考えて、AIやコロナの話など議論しながら基本方針に入れていくことをやっていくしか解決の策はないと思う。私自身、東京で生まれ育って、23歳の時に箕面に来た。関西は進んでいるな、住みやすいなという第一印象。住んでいた東京よりいろいろ考えている人が多い。審議会の場で市民ベースで人権の話ができる。ベースになる話、簡単な話をしていきながら箕面市の施策に少しでも影響を与えられるものを出せたらと思う。テーマとしては分かりやすいものがいいのではと思う。

案件2.その他

◎いろんな意見をいただいた。議論する時にはできるだけわかりやすい言葉ですることが一番大事だということだと思う。事務局から提案があったので、どういうテーマがよいかそれぞれ考えてもらい、基本的には行政が出す課題に我々が答えないといけないが、もし関連してこういうテーマはどうかというのがあれば、それも含めて次回議論したい。

◎次回の日程調整について。

◇次回は来年度になる。年3回の予定なので7月くらいを想定。日時は改めて調整させていただく。

◎年度が変わってから決めることとする。


以上

よくあるご質問

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所属課室:人権文化部人権施策室 

箕面市稲1-14-5

電話番号:072-724-6720

ファックス番号:072-725-8360

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