令和元(2019)年度 新年度の箕面市の台所事情と予算の使いみち 令和元(2019)年度予算は、2月19日から3月26日まで開かれた市議会定例会で審議の上、可決されました。 問い合わせ 政策推進室 電話番号724・6718ファクス724・6971、財政経営室 電話番号724・6708ファクス723・2096 (写真)市議会定例会 予算全体の規模 〈 〉の数値は、前年度との比較を表しています。 一般会計の予算額 728億6000万円〈プラス146億8000万円、プラス25.2パーセント〉 北大阪急行線延伸整備、環境クリーンセンター基幹改良工事、消防拠点の整備、保育所の増加や10月以降の幼児教育・保育無償化などにより予算額は増加しました。 全会計の予算額(特別会計・企業会計を含む) 1812億3700万円〈プラス354億3900万円、プラス24.3パーセント〉 競艇事業会計において、SG競走(グランプリ)の開催年に当たるため、予算規模が拡大しました。 予算編成概要 令和元年度当初予算は、北大阪急行線の延伸及び新駅周辺整備の本格化や、環境クリーンンター基幹改良工事、幼児教育・保育無償化などに伴い、前年度と比べて25パーセント増加しましたが、財政の健全性を示す経常収支比率は97.7パーセントと、11年連続で経常黒字(経常収支比率100パーセント以下)を達成しています。 「安心・支え合い最優先」、「子育てしやすさ日本一」、「緑・住みやすさ最先端」の実現に向けて、子どもから高齢者まで、あらゆる市民のニーズに気を配り、未来に向けた積極投資を行うメリハリのある予算としています。 防災体制のさらなる充実や健康長寿をめざした大人のスポーツ人口を増やす取り組み、子どもの見守り体制の強化、北大阪急行線の延伸工事や新駅周辺施設・アクセス道路の整備などを進めます。 箕面市が50年後、100年後も市民に愛される魅力的なまちであり続けることができるよう、今後も財政規律の堅持と未来への投資の両立をはかっていきます。 健全化判断比率の状況 市の財政が健全かどうかを表す指標です。 令和元年度予算は、4指標全てにおいて良好な水準にあり、健全で余力のある状態を維持しています。 H:平成 R:令和 実質赤字比率(折れ線グラフ) 黒字  平成21年度 マイナス2.94パーセント 健全  平成22年度 マイナス4.25パーセント 健全  平成23年度 マイナス4.14パーセント 健全  平成24年度 マイナス3.36パーセント 健全  平成25年度 マイナス6.07パーセント 健全  平成26年度 マイナス7.06パーセント 健全  平成27年度 マイナス8.26パーセント 健全  平成28年度 マイナス8.56パーセント 健全  平成29年度 マイナス7.31パーセント 健全  平成30年度 マイナス5.46パーセント 健全  令和元年度 マイナス4.51パーセント 健全  破たん寸前 早期健全化基準 12.02パーセント  破たん状態 財政再生基準 20パーセント 家計に例えると、「年収に対する赤字の割合」を示しています。 連結実質赤字比率(折れ線グラフ) 黒字  平成21年度 マイナス21.66パーセント 健全  平成22年度 マイナス24.23パーセント 健全  平成23年度 マイナス23.55パーセント 健全  平成24年度 マイナス30.81パーセント 健全  平成25年度 マイナス41.60パーセント 健全  平成26年度 マイナス43.51パーセント 健全  平成27年度 マイナス45.43パーセント 健全  平成28年度 マイナス50.33パーセント 健全  平成29年度 マイナス55.25パーセント 健全  平成30年度 マイナス52.79パーセント 健全  令和元年度 マイナス49.29パーセント 健全  破たん寸前 早期健全化基準 17.02パーセント  破たん状態 財政再生基準 30パーセント 家計に例えると、「同居している家族全員の年収総額に対する赤字総額の割合」を示しています。 実質公債費比率(折れ線グラフ) 堅調  平成21年度 6.0パーセント 健全  平成22年度 5.8パーセント 健全  平成23年度 4.9パーセント 健全  平成24年度 4.5パーセント 健全  平成25年度 3.1パーセント 健全  平成26年度 2.2パーセント 健全  平成27年度 1.2パーセント 健全  平成28年度 0.5パーセント 健全  平成29年度 0.3パーセント 健全  平成30年度 マイナス0.2パーセント 健全  令和元年度 1.2パーセント 健全  破たん寸前 早期健全化基準 25パーセント  破たん状態 財政再生基準 35パーセント 家計に例えると、「年収に対するその年のローン返済額の割合」を示しています。 将来負担比率(折れ線グラフ) 低負担  平成21年度 マイナス31.0パーセント 健全  平成22年度 マイナス33.6パーセント 健全  平成23年度 マイナス53.3パーセント 健全  平成24年度 マイナス58.5パーセント 健全  平成25年度 マイナス60.3パーセント 健全  平成26年度 マイナス64.7パーセント 健全  平成27年度 マイナス55.4パーセント 健全  平成28年度 マイナス31.9パーセント 健全  平成29年度 マイナス26.3パーセント 健全  平成30年度 7.2パーセント 健全  令和元年度 50.8パーセント 健全  破たん寸前 早期健全化基準 350パーセント 家計に例えると、「年収に対するローン残高など将来支払わなければならない額の割合」を示しています。 一般会計予算の市民1人当たりの主な使いみち 教育 ●小・中学校、幼稚園の管理運営 ●児童・生徒の放課後活動支援 など 3万5391円 保育所・認定こども園 ●保育所施設の管理運営 ●民間保育園・認定こども園への運営補助 など 3万5792円 高齢者福祉・生涯学習 ●高齢者医療、介護保険制度への助成 ●生涯学習施設の管理運営 など 3万1563円 健康 ●各種がん検診 ●インフルエンザ、肺炎球菌など予防接種 ●子どもの医療費助成 など 2万3538円 公園や道路などの維持管理 ●公園施設の管理や修繕 ●道路の維持補修 など 1万7348円 ごみ処理・リサイクル ●ごみ収集、清掃工場の管理運営 など 3万1215円 令和元(2019)年度 新年度の箕面市の台所事情と予算の使いみち 市の重点施策 (写真)箕面の風景 1安心・支えあい最優先 市民の安全・安心の確保と、地域の支えあいを醸成していく取り組みを進めます (写真)新興住宅街を歩く家族 1.防災体制のさらなる充実 予算額:5億228万円 ●全市域の屋外防災スピーカーを、広い範囲によりクリアな音質で音を伝える新型高性能スピーカーに一斉更新し、昨年来進めてきたレッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)内の全ての戸建て住宅への戸別受信機設置と併せて、避難情報伝達の強化をはかります。 ※レッドゾーンとは、土砂災害が発生した場合、家屋が倒壊する危険がある区域のことです。 ●市職員と地区防災委員会(地域住民で構成し、避難所運営などを行う組織)の役員合わせて約200人が新たに防災士となるよう、資格の取得を促進します。 ●大規模災害時、避難所が混乱する初動期でも赤ちゃんにミルクをあげられるよう、液体ミルクを備蓄します。 2.総合水泳・水遊場の整備 予算額:5億7946万5000円 ●夏も冬も1年を通じて快適な水温に保つ屋内温水プールと屋外レジャープールを併設する総合水泳・水遊場の整備に着手します。 3.将来の消防需要に基づく消防力の保全 予算額:7億155万1000円 ●人口増や高齢化の進展による消防・救急需要の増加に対処できる消防力を確保するため、箕面市域の消防署を3署から段階的に5署まで増やす計画に基づいて、東部地域(豊川支所敷地内)の新消防署の整備を進めます。 4.健康長寿をめざして、大人のスポーツ人口を増やす 予算額:2億2008万6000円 ●シニアや勤労世代のスポーツ人口を増やすため、「スポーツ版シニア塾」や「リ・スタート大会」など、さまざまな層をターゲットとした「大人のスポーツ・トライアル事業」を実施します。 (写真)市民卓球大会のようす ●スポーツ施設の全面リニューアルと体育館照明のLED化を完了し、施設を常に快適に保つ「スポーツ施設マネジメント計画」を運用します。 5.市立病院の移転建て替えに向けた取り組み 予算額:1543万円 ●2024年の開院に向け、新病院の医療機能などの検討を加速し、具体的な病床数や建物形状を決める基本計画第2期の策定に着手します。 2.緑・住みやすさ最先端 豊かな緑を守り、便利で住みやすく、元気で活力ある箕面をめざして、まちづくりを進めます (写真)まちなみ 1.良好な住環境を守る取り組み ●都市計画法の地区計画と特別用途地区により、住居専用地域での民泊営業を規制し、箕面市の都市魅力の根源である良好な住環境を守ります。 2.都市計画道路網の見直しと道路整備、安全な道路環境の整備 予算額:33億1329万9000円 ●道路ネットワークのミッシングリンクを解消するための都市計画道路網の見直しを完了し、今秋にも都市計画改定の法定手続きに着手します。 ●北大阪急行線の新駅へのアクセス道路の整備を着実に進めるとともに、桜井駅前ロータリーの整備を進めます。 3.北大阪急行線の延伸と新駅周辺のまちづくり 予算額:218億7769万2000円 ●着工から3年目となる延伸工事は、引き続き高架や地下構造物、駅舎などを造る工事を進めます。 ●箕面萱野駅、箕面船場阪大前駅の周辺整備において、PFI事業による各種施設の整備などを進めるとともに、指定管理者とともに具体的な運営についての協議を進めます。 (イラスト)新駅周辺のまちづくりイメージ 3.子育てしやすさ日本一 子育てがしやすく、子どもたちが健やかにのびのびと育つ環境を整えます (写真)すべり台で遊ぶ親子 1.一歩先を行く「あたりまえ」の英語教育・ICT教育 予算額:4億8805万7000円 ●現在60人の外国人指導助手を74人に増員し、中学校では1学年に1人、小学校では2学年に1から2人を配置して、全小・中学校、全学年で毎日英語に触れる取り組みを継続します。 ●全小学校の4年から6年生に1人1台配布したタブレットパソコンの授業での活用を本格化するとともに、モデル校で実施している小学1年から3年生、中学校での1人1台タブレットパソコンの教育効果の検証を進めます。 (写真)教室でタブレット端末を使っている子どもたち 2.第四次子どもプランの策定と“通年の待機児童ゼロ”の実現 予算額:57億107万1000円 ●保育所整備は、第三次箕面市子どもプランの目標値(定員485人増)を超えて定員644人増を完了し、年度初めの待機児童ゼロを達成しました。しかしながら、保育士不足に起因して、0歳児・1歳児の“通年ゼロ”が実現していないため、“全年齢での通年の待機児童ゼロ”をめざし、第四次箕面市子どもプランの策定に取り組むとともに、潜在保育士の復職支援など保育士確保策を実施します。 3.子どもを見守る体制の強化 予算額:1億2624万円 ●要保護児童とその家庭を支援する専門組織「児童相談支援センター」(昨年4月創設)を、現在の15人からさらに6人増員し、支援に必要な親子に寄り添う体制を確立します。 (写真)屋内遊具で遊ぶ親子 ●貧困の連鎖根絶に向けた学習支援について、複数種類のタブレット学習、学習塾代を補助するバウチャー発行などさまざまな手法を試行し、効果的な取り組みを探ります。 4.子どもの体力向上とオリンピック・パラリンピック機運の醸成 予算額:3916万1000円 ●子どもの体力向上のため、ガンバ大阪と連携した「体力サポート事業」を始めとする複数の指導方法を試行して、効果を検証し、効果の高い取り組みを探ります。 ●オリンピック・パラリンピック機運を盛り立てるとともに、スポーツに親しむきっかけづくりをめざし、本市がホストタウンを務めるニュージーランド柔道チームや、日本人オリンピアン・パラリンピアンとの交流イベントを開催します。 5.教員の働き方改革の推進 予算額:1億717万4000円 ●学校事務センターの設置、教員の使用場面を徹底的に分析したICT環境の構築、事務支援員の配置による教員の事務作業軽減などにより、教員の時間外勤務の削減を推進します。 6.きめ細かな子育て支援 予算額:5億5963万8000円 ●産後うつなどを防止し、良好な子育てのスタートを支援するため、低廉な料金で、助産師の訪問サービスや、産科病院でのケア・サービス(宿泊・日帰り)を受けられる「産後ケア事業」を開始します。