延伸がもたらす広域効果 鉄道延伸の効果は、大阪全体にも。 北大阪急行の延伸は広域的な効果を生む 北大阪急行線の延伸は、約2.5kmの短い距離ですが、北大阪エリア全体の活性化、大阪全体の鉄道ネットワークの形成など、広域的な効果を生む事業として、国と大阪府の計画等に沿って進められています。 北大阪急行線の延伸が位置付けられた国・大阪府の計画等 国の運輸政策審議会答申第10号 平成元年  国の運輸政策審議会答申第10号(「大阪圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画について」)において、「北大阪急行南北線の延伸線千里中央−箕面中部」が「目標年次(西暦2005年)までに整備に着手することが適当である区間」と位置付けられました。 国の近畿地方交通審議会答申8号 平成16年 国の近畿地方交通審議会答申第8号(「近畿圏における望ましい交通のあり方について」)において、「京阪神圏において、中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」として、「北大阪急行南北線延伸 千里中央〜箕面船場〜新箕面2.5km」が位置付けられました。 「グランドデザイン・大阪」 平成24年 変化し躍動する大阪の今後の方向性と、大都市・大阪の都市空間の姿を示した「グランドデザイン・大阪」(大阪府市統合本部)中、「鉄道ネットワークの充実」の項において、北大阪地域と大阪都心との直結を図る施策として「北急延伸」が位置付けられています。 大阪府「公共交通戦略」 平成26年 大阪府の都市としての魅力向上や府民の暮らしの充実を図る公共交通に関する取り組みの方向性を明示した「公共交通戦略」において、整備について個別の検討に入る路線の一つとして、北大阪急行線の延伸が位置付けられています。 大阪の南北軸の強化 南北に長い大阪は、新幹線や名神・新名神高速道路などの主要な「国土軸」と北大阪地域で接しています。 北大阪急行線延伸により大阪の南北軸が強化されることで大阪全体の活性化につながるとともに、北大阪地域は関西北部から関西国際空港へのダイレクト輸送の発火点になります。 新御堂筋の渋滞を緩和 平成29年度に開通した新名神高速道路は、混雑する名神高速道路・中国自動車道を多重化し、東西国土軸を貫く主要ルートの一つとして大きな流れを形成しています。多重化される神戸〜高槻間には「宝塚北サービスエリアスマート」「川西インターチェンジ」「箕面とどろみインターチェンジ」「茨木千提寺インターチェンジ」の4つのインターチェンジができましたが、このうち大阪都心への広域アクセス道路に接続しているのは「箕面とどろみインターチェンジ」だけであり、箕面グリーンロードから大阪都心に向けて大きな物流の動きが生まれます。 一方、新御堂筋(国道423号)は、現在でも大阪府内ワースト2位の慢性的な渋滞が発生しており、広域アクセスのボトルネックとなります。 国道423号の混雑状況は府内ワースト2位です。都心部交通量は128,091台、平日混雑度3.25です。 鉄道で渋滞を緩和 北大阪急行線の延伸は、「人は鉄道」「物流は国道」の棲み分けに貢献し、新御堂筋(国道423号)の渋滞を緩和します。 パークアンドライドによる渋滞緩和のイメージ 現在は車が多すぎて、慢性的に渋滞しています。 鉄道延伸により、人と物流を棲み分けて、渋滞を緩和します。物流は国道、人は鉄道に棲み分けます。 北大阪エリア全体の発展をめざして 北大阪急行線の延伸は、まちづくりと都市交通の再編により、北大阪エリア全体が活気づくきっかけになります。 各駅が機能分担した個性あるまちづくり それぞれの駅周辺が、地域性や歴史を踏まえた個性あるまちづくりを進め、機能分担していくことで、エリア全体の活性化が期待されます。 箕面萱野は、子育てを核とした住民にも来訪者にも魅力的なまちとなります。 箕面船場阪大前は、健康と文化をテーマにアクセス性を活かしたビジネス拠点となります。 千里中央は、北大阪エリアの中心としてエリア全体の集客を取り込みより活気あるまちへと飛躍します。 エキスポシティは、複合型エンターテイメント施設として北大阪エリア全体に賑わいと集客をもたらします。 広域的な都市交通の再編 北大阪急行線の延伸を契機に、新名神高速道路やエキスポシティにできたエンターテイメント施設からの新たな交通需要や、千里中央周辺の交通集中への対応が図られます。 1 既存バス路線の再編 千里中央に集中する路線バス・高速バスなどの一部を箕面萱野駅へシフトし、鉄道の利用促進と合わせて、新御堂筋の渋滞軽減、千里中央の交通施設機能の再編を図ります。 2 広域パークアンドライド 箕面萱野駅において広域パークアンドライドを展開し、鉄道の利用促進を行うことにより、北大阪全体の交通渋滞の緩和を図ります。 3 駅周辺の交通対策 千里中央の交通動線を再編、駐車場を再配置します。 箕面船場阪大前駅への歩行者動線を確保し自動車交通対策を行います。 箕面萱野駅の新たな交通施設整備と路線バス再編に合わせた公共交通の利用を促進します。 高い経済波及効果! 延伸線は、1日に約45,000人が乗降すると予測されています〔箕面萱野駅の利用者約14,000人、箕面船場阪大前駅の利用者約8,500人で、乗降人数は駅利用者×2(往復分)で算出。(鉄道事業者の需要予測による)〕。 また、さまざまな経済波及効果も期待できます。 初期効果は2172億円です。(地価上昇額と工事に伴う経済波及効果) 年間の効果は578億円/年です。(商業施設の売上増、税収増など) ※経済波及効果については平成26年2月試算によります。