箕面市 > 市政 > 広報・広聴 > 広報 > 報道資料 > 平成23年度報道資料 > (報道資料)新年度に向けて、箕面市の防災体制を一新!~ 災害時特別宣言条例の制定から黄色いハンカチ作戦の展開まで~
更新日:2012年1月25日
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箕面市では現在、従来の防災体制を抜本的に見直して防災改革を進めており、昨年9月補正予算を皮切りに、避難所となる小・中学校の防災機能強化に着手しています。
このたび、大規模災害時に迅速に対応するための“災害時特別宣言条例”を本年2月議会に提案します。併せて、総額約19億円をかけて避難所の集中整備をさらに進める方針を決めました。
また、本年4月には地域住民で地域を守る「地区防災委員会」が全小学校区で始動。住民間の安否確認をスピードアップする「黄色いハンカチ作戦」と併せて全市域に防災の取り組みを一気に拡げ、来年1月、本市初の全市一斉総合防災訓練の実施をめざします。
箕面市では、大規模災害により、たとえすべてのインフラ、行政機能までが壊滅しても、全市民の命を守り、自衛隊や他自治体からの支援が入るまでの3日間をもちこたえる体制をめざして防災改革に取り組んでいます。
災害発生後、迅速に、かつ全力で災害対策を実施するため、“災害時特別宣言条例” (箕面市災害時の特別対応に関する条例)の制定をめざし、本年2月議会に条例案を提出します。
この条例は、市長(災害対策本部長)の宣言によって発動し、様々な分野で災害時だけの特別な対応を可能にするものです。
大規模災害時には、通常の手続きをしていては対応できない対策業務が多く発生します。これらを事前に洗い出し、また優先し得ることを決めておくことは、市が全力で災害に対峙するために不可欠です。
この条例により、業務・施設等の一斉休止、契約・処分等の期限延長、市庁舎の仮移転などを速やかに行うことが可能になります。また、災害時要援護者の安否確認リストの準備と対応も定めることにより、地域住民による迅速な安否確認を可能にします。
本条例に基づき、75歳以上の独居または高齢者のみの世帯の方、要介護度3から5の認定を受けている方などについて、あらかじめ校区ごとにリストを作成し、避難所に封印して備えます。
いざ大規模災害が発生した時は、市長(災害対策本部長)の指示により避難所においてリストの封印を解除し、地域住民(地区防災委員会)により網羅的な安否確認を行います。
また、災害規模によっては行政機能が麻痺することも想定し、指示がなくとも地域の判断で迅速な安否確認を開始することも可能にします。
箕面市では、避難者への手厚い支援を可能にするため、最初に避難する避難所を「小学校」に集約(災害規模が大きい場合は避難所を中学校に拡大)し、資源を集中投下しています。昨年3月には、府内33市で初めて小中学校の耐震化を100%完了。今後も避難所機能を増強していきます。
なお平成24年度は、併せて災害対策本部の機能強化も実施します。
平成23年度(9月・12月補正予算)約3億円(+3月補正予算見込み約2千万円)
平成24年度当初予算約1億円(+補正予算見込み約18億円)
(注) 数字は歳出予算額
災害により行政の手が届かない状況になっても、地域で助け合って犠牲者を一人でも少なくするためには、平時から顔の見える関係を作り、災害時の行動を意識して生活することが必要です。そしてその土壌を作り、必要性を伝え続けていくことは行政の責務です。
箕面市では、地域の皆さんに協力をお願いしながら、様々な取り組みに着手しています。
箕面市では、本年4月に全小学校区(全14校区)で「地区防災委員会」の設立をめざしています。
地区防災委員会は、地域住民が主体となって組織する集まりで、住民同士の安否確認、避難所の自主運営の主導などの役割を担います。地域で活躍されている各種団体や自治会の皆さんに働きかけ、本年4月の設立に向けて、すでに設立準備会が始まっています。
また、地区防災委員会には、各地区専従の市職員(地区防災スタッフ)や学校の教職員等も参加させ、住民とともに地域の防災体制を作り上げていきます。
【地区防災委員会の災害時の役割】
災害により大きな被害が発生したとき、即座に安否確認を開始し、危険な状態にある住民を発見して救助、消火等にあたらなければ、発災直後には助かっていた命をみすみす失うことになります。それが全市域に亘る規模となれば、行政の助けを待ついとまはありません。
そのため、自治会やマンション管理組合などの地域コミュニティによる安否確認網を確立することが急務です。
大きな揺れがおさまった後、自分と家族が無事だったら、目印として玄関先に「黄色いハンカチ」(大きく目立つ黄色い布)を掲げます。そうすると、安否確認に来た人は、インターホンを押したりドアを叩いたりして中の様子を確認しなくても、外から一目で「この家は無事」とわかり、すぐに次の家に確認に走れます。
これは、昨年8月に本市と災害時相互応援協定を締結した静岡県富士宮市の取り組みを参考に、大阪府内では初めて導入するものです。
一刻を争う安否確認。そのスピードアップに一役買う「黄色いハンカチ作戦」を全世帯に広めるため、24年度は徹底的な広報活動を展開します。
平成25年1月、箕面市では初めて、全市一斉総合防災訓練の実施をめざします。
行政だけの訓練ではなく、全地域、全学校も参加し、防災体制の毎年の総点検として、そして顔の見える関係をつなぎ続ける場として、今後も毎年開催していく予定です。
【主な訓練内容】
(1) 自治会などによる安否確認と地区防災委員会への情報集約
(2) 避難所運営ルールの確認
(3) 学校の避難訓練
(4) 災害対策本部の情報伝達・出動訓練
(5) 防災協定締結企業との情報伝達訓練
上記に加えて、防災啓発イベント(家屋の耐震化、住宅用火災報知器など)開催など
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