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更新日:2012年4月1日

第2部第6章高齢者施策の推進

高齢者等が住み慣れた地域で安心な暮らしを継続するには、高齢者一人ひとりの状況に応じ、サービスが切れ目なく包括的に提供されることが必要です。また、地域で尊厳をもって自分らしい暮らしを続けるには、家族とのふれあいや地域交流、社会参加等といった生きがいにつながる活動ができる環境が必要です。

これらは、高齢者だけでなく障害者、子ども等を含むすべての市民が一人の人間として尊重され、自己実現を図りながら地域のなかでいきいきと暮らすことのできるまちづくりを進めるうえで共通の課題であり、行政だけでなく、市民や事業者が協働して実現すべき課題でもあります。

1.高齢者の日常生活の支援

(1)一般地域福祉サービス

本市においては、介護保険制度開始と同時に、すべての在宅高齢者等のQOL(Quality of Life=日常生活の質)の向上をめざして、介護保険制度の対象とならない要援護高齢者や、介護サービスだけでは自立した日常生活を営むことができない要介護者等を対象とした「一般地域福祉サービス」の構築を行い、高齢者福祉施策の展開を図ってきました。

一般地域福祉サービスは、「生活支援サービス」・「介護支援サービス」・「緊急時支援サービス」の3つのサービス体系により実施してきました。「生活支援サービス」は、要介護認定の結果「自立(非該当)」と認定された方のうち、家族の状況や住環境等により支援が必要な高齢者等を、「介護支援サービス」は、要支援・要介護認定者のうち、介護サービスの給付水準以上のサービスが必要な高齢者等を、「緊急時支援サービス」については、対象者本人の病気等により緊急に支援が必要となった在宅高齢者等をそれぞれ対象としています。

介護保険制度において、要支援者の予防給付のあり方が変更され、また、地域支援事業における任意事業に配食サービスが組み込まれたこと等も踏まえ、一般地域福祉サービスの内容や給付決定のあり方について第3期計画期間中に一定の見直しを実施しました。具体的には、要介護認定の結果「自立(非該当)」となった方で、寝たきりや認知症となる可能性のある方に対する「自立支援サービス」について、地域支援事業に同様のサービスが創設されたことにより当該サービスを廃止し、また、介護用品(紙おむつ)の給付については、給付対象者の要件に所得状況を加え一般地域福祉サービスの対象外としました。

今後、一般地域福祉サービスの利用に当たっては、地域包括支援センターの包括的支援事業の一環として、高齢者の日常生活を支える各種事業の利用調整等、一体的なマネジメントを行うことを基本とし、一般地域福祉サービスの給付に当たっては、各地域包括支援センター間で統一的なサービスを提供できるように調整を図ります。

 

(1)生活支援サービス

【現状と課題】

介護保険制度の開始に伴い、要介護認定の結果「自立(非該当)」と判定された方のうち、各地域包括支援センターで開催する地域ケース検討会議において支援が必要とされた高齢者等を対象に、生活支援を目的とした、ヘルパーによる軽度生活援助、ショートステイ(養護老人ホーム併設)等のサービス提供を実施しています。

民生委員・児童委員や社会福祉協議会における見守り活動との連携等により、生活課題を抱える一人暮らし高齢者や高齢者世帯の方等の需要が顕在化したため、いったん利用は増えましたが、社会福祉協議会等が実施する介護保険制度以外のヘルパー派遣制度の活用により、利用者は減少しています。

【今後の取組み】

地域包括支援センターの包括的支援事業の一環として、生活支援サービスの利用調整等について一体的なマネジメントを行うことを基本とします。

必要な方に必要なサービスが提供できるよう、地域包括支援センターを核とした関係機関との連携を図り、生活課題を抱える高齢者への支援に努めます。

【表 34:生活支援サービスのメニュー】

サービスメニュー

サービスメニューの内容

ヘルパーによる軽度生活援助

外出時の援助や買い物など食材の確保、生活習慣の改善に向けた助言など軽易な日常生活上の援助(週1回1時間程度)

ショートステイ

養護老人ホームにおいて、生活習慣等の指導を行うとともに、体調調整を行うための援助(半年につき7日以内)

 

(2)介護支援サービス

【現状と課題】

在宅の要介護者のうち、各地域包括支援センターが合同で開催する地域ケア会議において介護サービスの給付水準以上のサービスが必要であるとされた方を対象に、地域における在宅生活の継続を目的として、介護保険と同様の訪問介護(ホームヘルプサービス)、通所介護(デイサービス)、短期入所(ショートステイ)のサービスを提供しています。介護支援サービスの提供の可否に当たっては、介護保険制度の趣旨を遵守しつつ、地域ケア会議におけるケアプランの検証に基づく介護支援サービスの必要性についての意見を参考に決定しています。

介護支援サービスの利用対象者としては、介護サービスだけでは在宅で安心・安全な日常生活を営むことが困難な方としていますが、ケアプランを検証した結果、介護支援サービスを利用しなくても在宅生活の継続が可能である方が多く、利用者は減少傾向にあります。

【今後の取組み】

地域包括支援センターにおける包括的支援事業の一環として、居宅介護支援事業者・介護予防支援事業者(以下「居宅介護支援事業者等」といいます。)と連携し、ケアプランの検証を行いながら、必要な方に必要なサービスが提供されるよう、介護支援サービスの利用調整等を行います。

 【表 35:介護支援サービスのメニュー】

サービスメニュー

サービスメニューの内容

訪問介護

(ホームヘルプサービス)

介護サービスと同様

(サービス提供量はケアプランを検証して決定)

通所介護

(デイサービス)

短期入所

(ショートステイ)

 

(3)緊急時支援サービス

【現状と課題】

高齢者本人の病気など一時的に支援が必要となる緊急時に、ヘルパーによる生活援助、デイサービス、ショートステイ等をサービスメニューとする「緊急時支援サービス」を提供しています。

緊急時支援サービスの対象者は、本人の病気等により緊急に支援が必要とされた方ですが、実際の利用に当たっては、居宅介護支援事業者等のケアマネジャーや地域包括支援センター職員等が連携し、福祉・医療の両面からサポートを行い、利用者と介護者が安心して利用できるようなサービスの提供につなげています。

緊急時支援サービスの中の配食サービスについては、従来のサービス対象者の一部が地域支援事業の高齢者自立支援事業に移行し、利用者が減少しましたが、緊急時の在宅生活を維持するサービスとして、配食サービスの重要性は依然として残っています。

【今後の取組み】

地域包括支援センターの包括的支援事業の一つとして、民生委員・児童委員や居宅介護支援事業者等と連携するとともに、緊急通報システムや社会福祉協議会の一声訪問活動等の他制度の活用を図り、緊急に支援を必要とする方の把握に努め、必要な方に必要なサービスが提供される仕組みの構築に努めます。

配食サービスや日常生活用具貸与についても、介護保険によるサービスにないサービスとして重視されていることから、継続して実施します。

【表 36:緊急時支援サービスのメニュー】

<自立(非該当)の方>

サービスメニュー

サービスメニューの内容

ヘルパーによる生活援助

外出時の援助や買い物など食材の確保、見守りなど軽易な日常生活上の援助

ショートステイ

養護老人ホームにおいて、体調調整を行うための援助

デイサービス

デイサービスセンターでの食事、入浴、機能訓練等の援助

配食サービス

食事の確保を必要とする一人暮らし高齢者等への配食援助

日常生活用具貸与

退院後等の一時的な身体機能の低下により、日常生活の援助としてベッド等を貸与(3ヶ月単位)

<要支援・要介護認定者>

サービスメニュー

サービスメニューの内容

訪問介護

(ホームヘルプサービス)

介護サービスと同様

通所介護

(デイサービス)

短期入所

(ショートステイ)

配食サービス

食事の確保を必要とする一人暮らし高齢者等への配食援助

日常生活用具貸与

退院後等の一時的な身体機能の低下により、日常生活の援助としてベッド等を貸与(3ヶ月単位)

(2)一般地域福祉サービス以外のサービス

【現状と課題】

紙おむつ給付事業

本市においては、高齢者の安心な日常生活の維持と自立支援という観点から、介護用品(紙おむつ)の給付を実施しています。平成18年度(2006年度)に給付対象者について見直しを行い、常時介護用品(紙おむつ)を必要とし、市民税非課税世帯に属する市内に居住する高齢者等を対象とし、給付方法は給付券方式により、給付金額4,200円(月額)を上限としています。

緊急通報システム設置事業

緊急通報システムの設置は、一人暮らし高齢者及び昼間独居高齢者を対象とし、対象者本人、別居の家族等の安心の確保及び安否確認を目的として実施しています。緊急通報システムは、平成13年度(2001年度)に見直し、システム受託事業者と利用者が双方向通信可能なシステムを導入しました。このシステムの導入により、緊急時の迅速な対応はもとより、システム受託事業者が週1回の安否確認を行うことにより、一層の安心・安全の確保が可能となっています。今後、一人暮らし高齢者等のより一層の増加が予想されることから、その重要性はますます増大しています。

徘徊高齢者位置情報システム設置事業

平成13年度から徘徊高齢者及びその家族を対象として、徘徊高齢者位置情報システムを導入し、認知症高齢者が行方不明となった場合の早期発見、早期保護など安全確保を図っています。今後、認知症高齢者の増加が予想されることから、徘徊高齢者の安全の確保はより一層重要となります。

訪問理容・美容サービス事業

高齢者の快適な生活を支援するため、平成12年度(2000年度)から外出して理容・美容サービスを受けることが困難な寝たきり高齢者等を対象に、家庭を訪問して理容・美容サービスを提供する事業を実施しています。

【今後の取組み】

高齢者の安心な日常生活の維持と自立支援という観点から、ニーズを見極めつつ各サービスを継続して実施します。

2.敬老施策の推進

「国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)」では「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨として「敬老の日」が定められています。敬老の日は、従来9月15日でしたが、同法の改正により、平成13年(2001年)から9月第3月曜日となっています。

本市においては、この敬老の日を含む9月を敬老月間に位置づけ、敬老意識の醸成を図るため、地区福祉会を中心に敬老会を開催し、民生委員・児童委員の協力のもと、長寿祝金の配付等の事業を実施してきました。都市化・核家族化の進行や高齢者自身の意識の多様化等を踏まえ、これらの敬老事業のあり方についても見直しを行う必要があります。

(1)「敬老事業」への支援

【現状と課題】

本市においては、平成8年度(1996年度)から各小学校区を単位として、地区福祉会主催による地域型の「地区敬老会」を実施しています。「地区敬老会」は高齢者の社会参加の場として、また、地区福祉会と民生委員・児童委員、自治会、PTA等の地域で活躍する様々な団体との連携の場として効果をあげている一方、高齢者人口の増加に比べて、参加者数は横ばいとなっています。こうした状況を踏まえ、平成18年度(2006年度)から、高齢者がより参加しやすい方法として、従来の「地区敬老会」という形式にとらわれることなく、高齢者のニーズや各地区の特色を生かした「メニュー方式」による「敬老事業」において、「地区敬老会」が実施されています。

今後、団塊の世代の高齢化に伴い、多様化する高齢者ニーズに合わせた地区敬老会を始めとする敬老事業の充実が課題となります。

【今後の取組み】

都市化、核家族化等に伴い、地域はもとより家族の絆さえ希薄化が進行しているという指摘があります。一人暮らし高齢者等が増加する状況にあって、家族はもちろんのこと、地域全体で身近な高齢者を敬愛し、長寿を祝うという敬老意識の醸成を図る施策の検討を行います。

今後、地区福祉会、社会福祉協議会、様々な地域活動団体等との連携・協働のもとに開催される「地区敬老会」については、地区福祉会を中心とした取組みを尊重した支援を行います。また、地区敬老会を含む「敬老事業」については、地域住民の主体的な参加・運営により高齢者が参加しやすい事業が実施されるよう必要な支援を行います。

(2)長寿祝金等の給付

【現状と課題】

長寿祝金は、昭和34年(1959年)に、敬老思想の高揚と福祉の増進に寄与することを目的として、「箕面市敬老年金条例」を制定し、80歳以上の高齢者に敬老祝金を給付したことが始まりです。以来、時代の流れに応じ、適宜受給対象者の年齢区分や給付額の見直しを行ってきました。その後、70歳以上の高齢者すべてを対象に個人給付を目的とした長寿祝金制度は、創設当初の目的を達成したものの、敬老の精神や高齢者の長寿を祝う観点から受給対象者及び給付方法等を見直すことが望ましいという本市の附属機関「保健医療福祉総合審議会」からの平成13年(2001年)9月の答申を踏まえ、給付対象者を77歳(喜寿)・88歳(米寿)・99歳(白寿)・100歳以上の方とするという見直しが行われ、現在に至っています。

長寿祝金等は、民生委員・児童委員が対象高齢者宅を訪問し、手渡しされています。民生委員・児童委員は、その際に一人暮らし高齢者や地域から孤立しがちな高齢者世帯等とのコミュニケーションを図る等の機会として活用が図られています。

【今後の取組み】

長寿祝金給付事業は、民生委員・児童委員による高齢者の実態把握のための機会となっていますが、個人給付を目的とした事業であり、さらに敬老意識を醸成できる内容とするため、事業の効果を検証し、あり方を検討する必要があります。

(3)みのお元気はつらつ高齢者表彰

【現状と課題】

急激な高齢化の進展を単に「高齢化問題」として片付けるのではなく、今後は高齢者とその子や孫の世代がともに長生きを祝える文化をつくっていく必要があります。多世代の人々が互いに支え合い、どの世代も楽しくいきいきと暮らしていくことができるまちをつくることが必要です。

【今後の取組み】

高齢者の健康づくり、生きがいづくり、仲間づくりを支援するため、「みのお元気はつらつ高齢者表彰」制度を創設し、地域で活躍される高齢者を表彰します。

3.介護者への支援

(1)介護者支援事業

【現状と課題】

家族介護者への支援については、従来健康教育の一環として、地域全体での家族支援を図るため、地域のボランティアに関心を持つ市民や家族介護者を対象に「ふれあい・いきいきサロンボランティア講習会」を実施してきました。

近年、少子化、核家族化の影響による家族介護力の低下、認知症高齢者、地域で孤立している世帯等の増加に伴い、家族介護者のストレスや介護負担は増大しています。ストレスや介護負担の増大により、虐待事案の増加や介護の果ての無理心中を誘引することが懸念されます。今後は、地域での見守りや支え合い、関係機関との連携強化等を含めた、家族介護者に対する多様な介護負担軽減策の検討が求められます。

家族介護者への支援として、地域支援事業において、認知症高齢者の家族への支援や、介護方法に関する講習会等を実施しています。平成20年度(2008年度)には、介護保険制度の仕組みについて様々な施設の見学を含めた説明会等を家族介護者や今後介護者になる方の不安を軽減する目的で行い、より多くの方が参加できるよう土曜日に開催しました。しかし、普段介護に忙しい介護者が多く、事業を実施しても参加者数はなかなか増えないのが現状です。

【今後の取組み】

今後とも地域全体で介護を必要とする高齢者等を支えるという視点に立ち、家族介護者だけでなく地域のボランティア活動に関心を持つ市民等へも広く対象を拡大した介護者支援講座を実施する等、事業の充実を図ります。

ストレスや介護負担を抱えこころの健康に不安を感じている家族介護者に対し、介護負担等の軽減を図るため、ケアマネジャーや介護サービス事業者との連携を深め相談支援体制の充実を図るとともに、家族介護支援者向けの講習会の実施を検討します。

家族介護者一人ひとりへの支援を充実させるとともに、現在の介護者のニーズに沿った支援方法について検討します。

(2)家族介護慰労金給付事業

【現状と課題】

家族介護慰労金給付事業は、1年間にわたって介護サービス等を利用しなかった要介護4又は要介護5の認定を受けている市民税非課税世帯に属する高齢者等を在宅介護している同居の家族に、年間10万円を支給する制度です。

この制度については平成13年度(2001年度)の実施以来、現在まで利用がありません。介護保険制度に対する理解とサービス利用の意向が高まったことが要因であると考えられます。

【今後の取組み】

家族介護慰労金給付事業については、少子化、核家族化の影響に伴う家族介護力の低下や認知症高齢者の介護に伴う介護負担の増大等を受け、今後は介護保険によるサービスの利用を促進すべきですが、本人及びその家族ができる限り家族による介護を望まれることも当然であることから、利用意向と市民ニーズを見極めながら、事業の必要性も含め引き続き検討を行います。

4.高齢者の生きがい活動の支援

(1)生涯学習・スポーツの振興

【現状と課題】

生涯学習については、生涯学習センター及び公民館を核として、高齢者を含むすべての市民が自ら学びたい時に学べるよう、誰もが参加できる各種イベントや講座を実施しています。近年、イベントや講座に参加する高齢者は増加しており、高齢者の生涯学習への関心の高さがうかがえます。

市内5カ所の図書館と図書コーナー及び移動図書館により、資料の貸出・返却やレファレンスサービス(*)等の図書館サービスを実施しています。図書館では、大活字本、医療、健康、年金など高齢者ニーズの高い資料整備により、多くの高齢者の利用があります。近年は滞在型の図書館をめざすことにより、高齢者の方が館内で読書や調べものをして長時間過ごされています。

また、高齢者施設に移動図書館が巡回する図書館サービスを行っていますが、今後は来館が困難な高齢者に対する図書館サービスの充実が必要となっています。

高齢者の学習機会の確保については、老人福祉センター「松寿荘」において高齢者教養大学を実施しています。個人の知的好奇心を満足させるだけでなく様々な市民交流の場となり、市民の自発的なグループ活動やサークル活動につながっています。

スポーツ振興については、これまで、「箕面市スポーツ振興計画」に基づき、第一・第二総合運動場を活用し、すべての市民が気軽にスポーツに親しみ楽しめる機会を提供し、世代間交流軽スポーツ大会の開催等、スポーツを通じた多世代交流の場の確保を図っています。

中高年向けの健康・スポーツ講習会等、高齢者が参加しやすい場の提供を行うことにより、高齢者自らが健康づくりに向けた意識の醸成と自発的なグループ活動やサークル活動の誘導を図っています。

インターネットの活用により、生涯学習施設やスポーツ施設の空き状況やイベント等の開催情報をわかりやすく提供し、市民の自主的活動を支援しています。

超高齢社会の到来に伴い、高齢者が自己実現を図りながら、いきいきと豊かに暮らしていくためには、今後一層、高齢者の学習機会の確保や健康づくりのためのスポーツの振興が重要となり、高齢者の身近な地域における活動の場の確保や高齢者のニーズに合った多様な学習・運動機会の確保が必要となります。

【今後の取組み】

高齢者の学習意欲や社会参加意欲をより一層高めることは、介護予防や閉じこもり予防、健康づくりにつながり、さらには、いきいきと豊かな日常生活へとつながることから、今後とも、高齢者の学習機会の確保とスポーツを通じた健康づくりの機会の確保に努めます。

高齢者の学習機会においては、高齢者を対象とした生涯学習講座や高齢者教養大学の連携を図るとともに、大阪府、大学、民間、地域での自主的活動グループなど多様な生涯学習主体とのネットワークの構築に向けた検討を行い、学習機会の確保に努めます。

図書館については、高齢者利用の増加が想定されるため、高齢化社会に対応する蔵書構成について検討します。また、来館が困難な高齢者への図書館サービスを推進するため、高齢者施設に対する団体貸出や移動図書館の活用による図書館サービスを進めていきます。

スポーツ振興については、「健康みのお21」や介護予防事業との連携強化に努めるとともに、中高年向け健康・スポーツ講習会、年齢にかかわりなく気軽に楽しめる世代間交流軽スポーツ大会を実施するとともに、住み慣れた地域で高齢者が集い、高齢者自らが健康づくりに取り組める「環境・しくみ」について検討します。

元気な中高年齢者を対象として、地域に根ざした健康づくりを進めるため、健康づくり指導者の養成を行うとともに、小学校区にあるコミュニティセンターを核とした教室を引き続き実施します。

生涯学習センターやスポーツ施設等の既存施設に限らず、様々な拠点での高齢者の学習機会及びスポーツ機会の確保に努めます。

(*)レファレンスサービス:図書館等で、利用者の問い合わせに応じ、図書の照会や検索をする業務のことです。

(2)高齢者の就労支援

【現状と課題】

高齢者の就労支援策については、シルバー人材センターの運営支援、就労相談や労働講座等を実施しています。

シルバー人材センターは、定年等のために現役を引退した60歳以上の市民が会員となり、豊富な経験と能力を活かし、短期的・臨時的な就業によって、追加的な収入を得ることを目的とする公益法人で、単なる労働力の提供にとどまらず、高齢者に適した就業機会を創出することで、生きがいづくりや地域社会への貢献等の役割を担っています。

シルバー人材センターの事業内容としては、会員向けの知識・技能の講習、就労のための無料職業紹介等の活動を行ってきましたが、近年では、新たな就業機会の確保策として、介護保険事業や一般労働者派遣事業への参入を実施しています。

平成17年度(2005年度)には、サービスの評価と新たなニーズへの対応を図るため、顧客満足度調査を実施しましたが、これを踏まえた既存事業の充実と新たな分野への就業機会の開拓等が課題となっています。

労働政策については、国の直轄業務として広域的・統一的に実施されていますが、本市では、就職の斡旋を所管するハローワークとの連携を図りながら、広く市民を対象とした就業機会の確保をめざすため、地域就労支援コーディネーターによる就労相談、就職支援講座等の労働講座等を実施しています。

【今後の取組み】

シルバー人材センターでは、今後も引き続き、会員拡大や就業開拓を行うとともに、子育て支援事業や軽度生活支援事業など新たな事業の市場開拓等を行い、高齢者の豊富な経験と知識を活かした就業機会の確保により一層努めます。

本市では、高齢者の能力を活かした就業機会の確保をめざし、高齢者の生きがいの充実と社会参加の促進の観点から、シルバー人材センターへの適切な支援に今後とも努めます。

就労意欲のある就職困難者等(障害者、母子家庭の母親、中高年齢者など様々な就労阻害要因のある方)の雇用・就労の実現を図るため、地域就労支援コーディネーターによる相談・助言・指導や、求人情報の提供、ハローワークとの協働による1日ハローワーク、パソコン講座等を実施し、引き続き支援を行います。

「就労」は、高齢者自身の健康維持や自己実現にもつながります。高齢者の雇用情勢は依然として厳しいままですが、働く意欲のある高齢者に対し、引き続き支援を行います。

(3)NPO・ボランティア活動の支援

【現状と課題】

特定非営利活動法人(以下「NPO」といいます。)やボランティアは、活動する人々の数や活動範囲も拡がり、活動の動機も多様化しています。また、都市化、核家族化等の進展に伴い地域の相互扶助機能が脆弱化する中、生活課題のある方々のニーズに柔軟に対応し、機動的できめ細かなサービス提供が可能なNPOやボランティアによる自主的活動の果たす役割が注目されてきています。

ボランティア活動は、社会福祉協議会において、地区福祉会を中心として、地域住民の助け合い、多世代にわたる地域住民のふれあい交流、地域ボランティアの推進など地域の連帯を深める活動を進めてきました。また、多様なボランティアの発掘・育成を図るため、社会福祉協議会「ボランティアセンター」を核として、ボランティア体験学習や福祉協力校の推進、ボランティア講座、ボランティアグループの組織化等の事業展開を推進してきました。

本市では、NPOを含む非営利公益市民活動団体(以下「NPO等」といいます。)に対する箕面市非営利公益市民活動促進補助金の創設や「みのお市民活動センター」の設置を行い、活動拠点の整備、充実を図る等、新たなNPO等の創出支援・育成や相互連携、NPO等に関する情報、参加機会や活動の場の提供等の支援を推進してきました。

超高齢社会の到来に伴い、NPO、ボランティア等は、地域における新たな相互扶助機能として、ますます重要な役割を担うことが考えられ、これらの自主的活動の充実及び行政との連携のあり方が課題となります。

NPO、ボランティア等の自主的活動は、高齢者にとっても、その豊富な経験と技術を活用しながら、自己実現に向けた社会参加ができる選択肢としても重要となっています。しかし、実際には、自主的活動に参加したくても、機会や情報がなく参加できないことも多く、今後より一層の周知が課題となります。

【今後の取組み】

本市では引き続き、箕面市非営利公益市民活動促進補助金の交付を通じ、NPOの育成や活動促進を図るとともに、「みのお市民活動センター」を核にハード・ソフト両面の支援を実施していきます。また、ボランティア活動については、社会福祉協議会のボランティアセンターを通じた支援を継続していきます。

個々の高齢者の社会参加としての活動については、NPO、ボランティア等の自主的活動に関心を持つ高齢者に対し、情報提供や活動への参加の呼びかけができるよう、地域包括支援センターを中心とした地域のネットワークの構築に努め、より多くの方が参加しやすい環境整備を行います。

(4)地域福祉活動の支援

【現状と課題】

都市化、核家族化、少子化の進展に伴い、伝統的な家庭や地域の相互扶助機能の脆弱化が進み、地域の住民相互の社会的つながりも希薄化する一方で、一人暮らし高齢者や認知症高齢者の増加に伴って地域で何らかの生活課題を抱えながら日常生活を営む世帯や地域から孤立した世帯が増加するものと予測されます。

一人暮らし高齢者や地域で生活課題を抱えながら日常生活を営む高齢者が地域とつながりを保ち、必要なサービスを利用し、いきいきと生活を送るためには、地域での自主的な助け合い等の活動をさらに醸成していく必要があります。

社会福祉協議会は、住民主体の理念に基づき、地域の福祉課題の解決に取り組み、住民の福祉活動の組織化、社会福祉を目的とする事業の企画・連絡調整、ボランティアの育成等の諸活動を展開しています。

平成10年度(1998年度)から社会福祉協議会では、各小学校区を単位とする地区福祉会を中心とした「小地域ネットワーク活動」を展開し、高齢者の相互交流や地域住民との交流を進める「ふれあい・いきいきサロン」や「高齢者のつどい」の開催、世代間交流事業、一人暮らし高齢者への訪問活動等を実施しています。

本市では、これら地区福祉会の活動を支援し、福祉コミュニティの形成を図ることを目的に平成14年度(2002年度)から小・中学校の余裕教室等を利用した活動拠点の確保を進めています。

【今後の取組み】

NPO、ボランティア等の活動が活発化し、社会福祉を通じた新たなコミュニティ形成を図る動きも顕著なことから、これら新たなコミュニティと地域包括支援センターやすでに地域の相互扶助の担い手として活動してきた民生委員・児童委員、地区福祉会、自治会等との連携を図り、さらなる地域福祉コミュニティの醸成を図ります。

社会福祉協議会では、地域の人材の発掘・育成と組織づくりを推進し、また、地区福祉会による「小地域ネットワーク活動」では、幅広い住民の参画を得ながら、協力体制づくり、市民のニーズ把握や活動対象者の発掘、個別活動やグループ活動の展開、世代間交流事業の充実等を図っていますが、本市では、これら事業を実施する社会福祉協議会及び地区福祉会との連携を強化するとともに、引き続き支援を行います。

平成20年(2008年)1月に策定された「公共施設配置構想3」に基づき、引き続き小・中学校の余裕教室等を活用した地区福祉活動の活動拠点の確保に努めます。

(5)老人クラブ活動の支援

【現状と課題】

老人クラブ活動は、高齢者が自らの老後を健康で豊かなものにするための自主的組織として、会員相互の親睦を深めるとともに、健康づくりのための活動や、社会奉仕活動、生きがいを高めようとする各種活動等を総合的に実施しています。その活動は、地域の実状に応じた地域単位老人クラブ活動と老人クラブ連合会活動に分けられ、年間を通じて恒常的・計画的に行われています。

老人クラブ連合会では、重点目標として「3ゼロ運動(ねたきりゼロ、認知症ゼロ、交通事故ゼロ)」をかかげ、老人クラブ福祉大会や高齢者作品展、高齢者健康セミナーやシルバースポーツセミナー等「高齢者生きがい推進事業」を実施し、地域単位老人クラブ活動では、社会奉仕や世代間交流等の活動、また、健康や教養等に関する講演会を地域連携のもと行ってきました。また、小地域ネットワーク活動への参加等により、地域の福祉活動を推進してきましたが、今後も関係機関とのより一層の連携が必要となっています。

本市では、老人クラブ連合会への活動助成や、高齢者の活動拠点である老人福祉センター「松寿荘」において、健康や生きがいづくりの講座、健康教室、健康相談等を実施し、高齢者自らの自主的活動を支援するとともに、老人クラブ連合会や地域単位老人クラブの活性化に向けた取組みを支援してきました。

今後、急速な高齢化の進展が予想されるなか、高齢者が豊富な経験と知識を活用しながら、高齢者が高齢者を、ひいては全市民を支える地域貢献の担い手として、今後ますます活躍されることが期待されています。また、高齢者自身にとっても老人クラブ活動は自己実現に向けた社会参加の選択肢として重要となっています。

老人クラブ活動は、これまで高齢者の生きがいづくりや自己実現、社会参加のきっかけの一つとして重要な役割を果たしてきました。核家族化により家族のつながりが希薄化しがちななか、相互扶助の観点からも老人クラブの役割の見直しや行政支援のあり方の検討が必要となっています。

【今後の取組み】

老人クラブ連合会では、重点目標である3ゼロ運動の継続や「高齢者生きがい推進事業」のメニューの充実により多様化するニーズに対応するとともに、会員加入率の向上により、会員相互の地域に根ざした扶助体制の確立に向けた取組みを行います。

本市では、老人クラブ連合会や地域単位老人クラブの主体性を尊重し、引き続き、これらの取組みを支援するとともに、高齢者が長年培ってきた知識の多世代への継承、社会奉仕活動、相互扶助の担い手となる高齢者リーダーの養成等の取組みを重点的に支援します。

地域単位老人クラブによる健康づくり活動をはじめ、高齢者自らが地域の中で自主的に取り組む健康づくり活動に対する支援のあり方についても検討します。

老人クラブ、社会福祉協議会及び行政の協働のもと、各小学校区を単位として組織されている地区福祉会や民生委員・児童委員協議会と老人クラブの連携をさらに強化し、一人ひとりの高齢者が地域コミュニティを支える担い手として活躍できる環境づくりを進めます。

5.高齢者福祉施設の運営・整備

(1)箕面市立老人福祉センター「松寿荘」

【現状と課題】

箕面市立老人福祉センター「松寿荘」は、昭和48年(1973年)に老人福祉法に基づく老人福祉センターとして開設されました。老人福祉センターは、60歳以上の市民を対象に、高齢者の教養と健康の増進、レクリエーションの場として幅広く利用されている施設で、囲碁、将棋、バンパー、ゲートボール等が楽しめるほか、大浴場、売店等を備えています。また、老人クラブ活動の拠点施設ともなっており、公共施設巡回福祉バス(Mバス)により、市内全域からの送迎サービスを行うことで、利用促進を図ってきました。

老人福祉センターは、教養と健康の促進、レクリエーション等によるいきいきとした主体的な活動の拠点施設として、高齢者からも親しまれています。また、高齢者の生涯学習意欲の高まりに応えて高齢者教養大学を実施する等、これまでも、高齢者ニーズをとらえて柔軟に運営し、高齢者の自己実現と社会参加の機会の確保を図ってきました。

超高齢社会に伴い、今後、老人福祉センターは高齢者の自主的活動の活動拠点として、さらなる機能強化や実施事業の多様化が求められます。

【今後の取組み】

老人福祉センターについては、今後も多様化する高齢者ニーズに対応し、高齢者の教養、健康の増進及びレクリエーションの場として、事業メニュー内容の充実に努めるとともに、魅力ある活動拠点として、また、介護予防の拠点としても機能するよう検討し、高齢者の主体的な活動の拠点施設となるよう努めます。

高齢者の自主的活動である老人クラブ連合会や文化・スポーツ同好会による老人福祉センターでの各種催し等については、その自主性を尊重しつつ、引き続き側面的支援を行います。

高齢者の需要が高い高齢者教養大学等については、高齢者のニーズ把握に努めるとともに、生涯学習施策との連携を図り、その内容の充実に努めます。また、今後はこれら講座や大学に参加された高齢者が、その習得された知識やノウハウを活かして地域の中でリーダー的存在となって活躍できる仕組みづくりについて検討します。

(2)箕面市立老人いこいの家

【現状と課題】

同和問題を始めとするあらゆる人権問題の解決及び高齢者福祉の向上に資することを目的に「萱野老人いこいの家」、「桜ヶ丘老人いこいの家」を設置しています。「老人いこいの家」は、地域の高齢者の社会的・文化的活動、心身の健康・教養の向上、つどいと交流の場として親しまれており、高齢者による地域文化の継承と世代間交流の場として活用されています。

「萱野老人いこいの家」では、施設の一部を活用し、NPOによる「街かどデイハウス」が平成16年度(2004年度)から実施され、介護予防・閉じこもり予防事業や、小学校・保育所との連携による多世代交流事業等を展開しています。

平成19年度(2007年度)からはNPO「福祉サービスよってんか」による指定管理者制度に移行しました。一人暮らし高齢者等の生活支援が必要な世帯を訪問し、安否確認を行うとともに、高齢者のニーズを見極めながら各種サービスを提供しています。

「桜ヶ丘老人いこいの家」では、多くの高齢者に利用していただけるよう地域を越えた高齢者間のふれあいを大切にしたグループ活動や各種講座を開催する一方、周辺子ども会や保育所との連携による世代間交流を展開しています。

平成19年度からはNPO「シルバーライフさくらがおか」による指定管理者制度に移行しました。「老人いこいの家」の運営は指定管理者、地元高齢者団体、福祉団体の代表で構成された協議会で事業内容が検討され、高齢者のニーズを掘り起こしながら事業展開を図っており、教養講座の拡大や、年金相談、相続相談等の高齢者の身近な問題をテーマとした相談事業を実施していく予定です。

今後とも、高齢者の社会参加と自己実現の場として、また、高齢者による地域文化の継承と世代間交流の場として、さらに活用していただける環境づくりが求められています。

【今後の取組み】

高齢者のみの集まりの場としての利用だけでなく、多世代の交流を深め、地域全体のつながりを深める活動の場として活用を図りながら、高齢者の地域貢献の活動拠点となるよう運営していきます。

(3)街かどデイハウス

【現状と課題】

街かどデイハウスは、高齢者の介護予防や閉じこもり防止を目的とし、自立生活を支えるために、住民参加型の非営利団体等が運営する高齢者の交流・活動の場です。本市では、街かどデイハウスを運営する団体に対して、拠点となる既存施設の改修や事業運営費等に係る支援を行っています。

街かどデイハウスの利用対象者は、要介護認定の結果、「自立(非該当)」と認定された在宅の高齢者のうち、何らかの支援が必要な方とされています。

本市では、平成19年度(2007年度)末現在、7か所に整備されています。

大阪府の制度として、これまで街かどデイハウスの基盤整備及び事業運営に係る財政的支援を行ってきましたが、平成21年度(2009年度)から制度が大きく見直されることから、本市においても支援のあり方を再検討する必要があります。

【今後の取組み】

街かどデイハウスは、高齢者の閉じこもり予防や介護予防・自立支援、地域コミュニティの醸成といった観点から有用な事業ですが、大阪府の制度が大きく見直されることから、街かどデイハウスの役割の明確化や支援のあり方を検討します。

街かどデイハウスの各運営団体による介護予防に資するサービスメニューの提供や、その他の事業の実施による自主財源の確保に向けた取組みに対し、本市と地域包括支援センターとの連携など総合的支援体制を検討します。

(4)養護老人ホーム・軽費老人ホーム

【現状と課題】

養護老人ホームは、環境上の理由及び経済的理由によって居宅での生活が困難な高齢者を対象とする入所施設です。本市においては、昭和38年(1963年)に豊中市・箕面市の両市により「豊中市箕面市養護老人ホーム組合」を設立し、昭和39年(1964年)に入所定員150人の「永寿園」を開園しました。なお、永寿園の入所定員のうち本市入所定員枠として50人分を確保してきました。

養護老人ホームへの入所措置が必要な方については、永寿園をはじめ近隣の養護老人ホームへ入所措置を行ってきましたが、近年入所者が減少傾向にあります。

永寿園については、平成18年(2006年)4月の制度改革により養護老人ホームでの居宅サービスの利用が可能となったこと、及び入所者の高齢化に伴い要支援・要介護認定者が増加してきたことを踏まえ、介護ニーズへの対応が求められています。また、入所者のプライバシー保護の観点から既存施設についても個室化を実現すること等が求められるとともに、昭和63年(1988年)の全面改築から既に20年が経過し、今後大規模改修が必要となります。

永寿園の今後のあり方について、平成19年度(2007年度)に学識経験者、市民団体の代表、入所者の代表等からなる「養護老人ホーム永寿園のあり方を考える懇話会」を設置し、多角的見地から検討がされ提言書が提出されました。今後、豊中市との連携を図りながら、提言書の内容の検証を行い、永寿園のあり方について検討が必要となっています。

軽費老人ホームは、身体機能の低下等により独立した日常生活に不安がある高齢者ができる限り自立した生活を送ることができるように、食事や入浴の準備、緊急時の対応等を行う施設で、市内に2か所86人分が整備済みです。第3期計画においては、本市における有料老人ホームや介護保険施設等の整備状況や需給バランスを踏まえ、新たな整備目標値の設定を行いませんでした。

【今後の取組み】

引き続き、環境上の理由及び経済的理由により居宅での生活が困難な高齢者を対象として入所措置を実施します。

現在の入所状況から、市域内における新たな養護老人ホームの整備は必要ないものの、家族介護力の低下や認知症高齢者の増加に伴う高齢者虐待事案の増加等を勘案し、緊急の措置が行えるよう永寿園及び近隣の養護老人ホームとの連携強化を図ります。

永寿園については、高齢者のセーフティネットの確保、プライバシーの保護やより豊かな居住空間の確保、制度見直しに応じた効果的かつ効率的な施設運営といった観点から、豊中市との連携のもと、今後のあり方について検討していきます。

軽費老人ホームについては、本計画期間中も新たな整備目標値の設定は行わず、引き続き需要動向の把握に努めます。

平成20年(2008年)6月に施行の「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準」により従来のケアハウスは「軽費老人ホーム」と名称が変更されています。

6.福祉のまちづくり

【現状と課題】

高齢者等が地域のなかで、自由にかつ気軽に活動し、いきいきと暮らすためには、誰にとっても住みやすいバリアフリーのまちづくりが必要です。本市では、平成8年(1996年)3月に「箕面市福祉のまち総合条例」を制定し、単に施設整備に関する方針にとどまらず、福祉のまちづくりに向けた市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、福祉・労働・教育等あらゆる分野に及ぶ施策の基本となる事項を定めました。

都市をゆとりと豊かさを真に実感できる人間居住の場とするため、市民と行政の共通の指針として平成9年(1997年)3月に策定された「箕面市都市計画マスタープラン」の「基本方針」及び「整備方針」並びに「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「バリアフリー法」といいます。)」に基づき、よりよい生活環境の実現を目標に道路等の公共施設整備、すべての市民が暮らしやすい住宅の確保、高齢者や障害者等が容易に利用できるよう公共交通の整備に取り組んできました。

これらの条例やマスタープラン、バリアフリー法に基づき、道路、公園等においては、点字ブロックの敷設、段差改良等の整備を中心に取り組むとともに、新たな公共施設の整備においても、車いす用トイレやエレベーターの設置、玄関前スロープの整備等のバリアフリー化を図り、既存公共施設についても順次改善を図ってきました。

既存施設等においては、バリアフリー化が十分ではない施設も多く課題となっています。

【今後の取組み】

「箕面市福祉のまち総合条例」を基本とし、「まちづくり推進条例」の「福祉のまち整備に関する事項」、「箕面市都市計画マスタープラン」における「福祉のまちの方針」及びバリアフリー法に基づき、誰もが安全に安心して暮らしていける障壁のないまちづくりに努めます。

既存の都市施設については、建築物、道路、公園等あらゆる生活空間のバリアフリー化を推進するとともに、新たな都市施設については、ユニバーサルデザインの視点を重視した整備に努めます。また、その推進にあっては、市民・事業者・市の協働による研究や工夫のもとに実施していきます。

7.移動支援サービスの整備

【現状と課題】

高齢者の移動支援については、市内既存バス路線へのノンステップバス導入や鉄道駅のエレベーター設置等の支援を実施し、バリアフリー化を推進し、公共交通機関の利用における利便性の確保を図ってきました。

公共施設巡回福祉バス(Mバス)の運行により、身近な地域から市内に点在する公共施設への交通アクセスの確保を図るとともに、高齢者、障害者など身体の状況により公共交通機関や公共施設巡回福祉バスの利用が困難な方を対象として、福祉予約バス(デマンドバス)を運行し、ドアツードアによる移動支援を実施してきました。

本市では、バリアフリー法に基づき、高齢者や身体障害者等の身体機能面で日常生活に影響を受ける方に対し、公共交通機関を利用した移動の利便性や安全性の向上を促進するため、平成16年(2004年)に「箕面市交通バリアフリー基本構想」を定め、鉄道駅を中心とする地区(箕面駅・牧落駅地区、桜井駅地区)を重点整備地区として、同基本構想の目標年次である平成22年(2010年)に向け重点的に整備を図るとともに、将来に向けて市域全体のバリアフリー化をめざすこととしています。平成18年度(2006年度)末には、桜井駅のエレベーターや多機能トイレ、スロープ等の設置が実施され、平成20年度(2008年度)から牧落駅の整備が進められているところです。

平成16年3月から道路運送法の規制緩和により、障害者や高齢者で公共交通機関の利用が困難な方を対象とし、NPO法人や社会福祉法人により低額な有償による移送サービスが「福祉有償運送」として実施できることとなり、本市においても平成20年度において3事業者が福祉有償運送事業を実施しています。

社会参加の前提として、移動手段が確保されていることは極めて重要であるとともに、介護予防の観点からも外出機会の確保は重要です。また、超高齢社会の到来に伴い、公共交通機関の利用が困難な高齢者の増加が予想され、その利用困難となる理由も多様であることから、公共交通機関による移動の円滑化と身体特性に応じた移動手段の確保は種類と量の両面から課題となっています。

【今後の取組み】

今後も「箕面市交通バリアフリー基本構想」に基づき、既存バス路線へのノンステップバスの導入や牧落駅のバリアフリー化等公共交通機関による移動の円滑化を図るとともに、公共交通の利便性向上について検討を進めます。

福祉予約バス(デマンドバス)については、福祉有償運送の制度実施に伴い、今後、高齢者等市民のニーズを的確に把握し、民間によるきめ細かな福祉有償運送の事業展開を見守りながら、公民の役割分担や移動支援のあり方について検討していきます。

8.高齢者の住環境の整備

(1)公営住宅の整備と住宅のバリアフリー化

【現状と課題】

高齢者が地域において安心して生活を送るためには、安全で安心な住居で生活することが必要です。本市では、高齢者・障害者・母子世帯のみを対象としていた「福祉型借上公共住宅制度」を平成12年度(2000年度)に「借上公営住宅制度」に改正したことにより、福祉目的だけでなく、一般世帯向けの公営住宅も民間借上方式で供給できるようになり、現在、知的障害者向けのグループホーム1戸を含め、78戸を借上公営住宅として供給しています。

既存市営住宅ストックの有効活用策として、住戸改善事業等により、可能な限りバリアフリー化に努めてきましたが、今後とも引き続き、段差の解消等を始めとする個々の身体状況に応じた改造を加えていく必要があります。

平成18年度(2006年)、平成19年度(2007年度)の2ヵ年で、「市営住宅等供給・管理のあり方」の検討を行い、市営住宅の役割及び供給管理方策を検討し、今後、「障害者」や「特に社会的・経済的理由による住宅困窮度の高い高齢者」等に配慮した住宅供給を行うこととしています。

【今後の取組み】

既存の市営住宅については、「市営住宅等供給・管理のあり方」の検討結果を受けて、高齢者を始めとする入居者が安全で安心して日常生活を送ることができるよう、可能な限り高齢者・障害者対応の住戸改善を行う等、市営住宅の機能の強化やより一層のバリアフリー化に努めます。

民間住宅については、引き続き、介護保険制度の住宅改修の活用を図りながら、高齢者や介護者の立場・視点から、要支援・要介護高齢者やその介護者のニーズに応じた、日常生活や介護を行いやすい住宅改修(バリアフリー化)を支援します。また、介護予防の観点から、要支援・要介護高齢者以外の虚弱な高齢者が生活する住宅改修に対する相談・支援体制についても引き続き充実を図ります。

高齢者住宅施策については、国・府における高齢者の安否確認や生活相談等の支援を適切に行うための基本となる計画づくりの動向や法令等の改正を視野に入れ、平成20年度(2008年度)から策定作業を進めている「次期住宅マスタープラン」の策定過程で検討を行います。

(2)多様な住まいの支援

【現状と課題】

高齢化の進展に伴い、一人暮らし高齢者や高齢者世帯は増加傾向にあります。また、世帯の多様化への対応とともに、高齢者等の抱える生活課題は多様であり、高齢者の身体機能低下への対応、介護の必要性、共同生活による地域での自立生活の希望等多様な居住志向・ニーズに応じた住まいづくり等、高齢者が住み慣れた地域において安心して生活を送ることができる住環境を整備していく必要があります。

本市では、これまで「箕面市住宅マスタープラン」に基づき、市営住宅の建て替えや改修時に市営住宅の活用方策として「コレクティブハウス(*1)」や「シルバーハウジング(*2)」等の導入について検討を行ってきました。一方で、介護サービスを活用しながら、民間による認知症高齢者向けグループホームが設置される等民間による新たな住居の提供を図っています。

【今後の取組み】

本市では引き続き、介護保険制度等を活用した、民間による新たな住居の提供を基本としながら、次期マスタープランの策定に合わせて既存の市営住宅の「コレクティブハウス」、「ケア付き住宅(*3)」及び「シルバーハウジング」としての活用を検討していきます。

  • (*1)コレクティブハウス:個人や家族の自由とプライバシー保護を前提としつつ、日常的な生活の一部やそのための生活空間を共同化・共用化し、それらを居住者の民主的合意によって成り立たせる集合住宅のことです。
  • (*2)シルバーハウジング:高齢者世話付き住宅と呼ばれ、独立して生活するには不安があるが、生活相談等の生活上の援助があれば自立した生活を営める60歳以上の単身者あるいはどちらかが60歳以上の夫婦が、安全かつ快適に生活できるよう設備・構造面及び運営面での配慮がなされた高齢者向けの公的賃貸住宅のことです。昭和61年度(1986年度)から厚生労働省と国土交通省との共同による「シルバーハウジング構想」に基づき建設が進められており、平成2年度(1990年度)からは、デイサービスセンターの事業として高齢者世話付住宅生活援助員(略称LSA)派遣事業が実施されています。
  • (*3)ケア付き住宅:身体障害者や身体的・精神的機能が低下した高齢者のために、住宅の構造面だけでなく、看護師・保健師・ボランティア等による各種サービスの提供や緊急時における措置への対応にも配慮した住宅のことです。

(3)高齢者の安定入居への支援

【現状と課題】

高齢者が地域で安心していきいきと暮らすためには、その生活の拠点となる住居を確保しなければなりません。本市ではこれまで、高齢者等の民間賃貸住宅への入居時における公共による支援体制の確立等、住宅への安定入居支援策を検討してきました。また、「高齢者居住安定法」に基づく高齢者円滑入居賃貸住宅の登録や登録簿の閲覧、「あんしん賃貸支援事業」による居住に関する各種サポートの実施など高齢者に対する重層的かつ柔軟な住宅セーフティネットの構築をめざしてきました。

市営住宅の空き家入居募集の際には、社会的・経済的理由により住宅困窮度が高い高齢者や障害者等を優遇する当選倍率優遇方式を平成20年度(2008年度)から導入しましたが、今後、地域の見守りを含む相談支援体制の充実を図る等、福祉施策との連携による団地コミュニティに対する支援方策を検討し高齢者等の安定入居に努めます。

「市営住宅住替事業」は長引く経済不況等により、住宅の空きが発生しにくいという状況が見られ、「市営住宅住替事業」が十分促進できない要因となっています。

【今後の取組み】

本市では引き続き高齢者円滑入居賃貸住宅への登録が少ない状況であり、市内住宅に対する高齢者円滑入居賃貸住宅としての登録促進をはじめ、住宅困窮者等の円滑な入居と居住継続を支援することで安心できる賃貸借関係を構築する「あんしん賃貸支援事業」についても、居住支援団体や(社)大阪府宅地建物取引業協会等との連携を図りながら普及・啓発をすすめます。

入居制度については、高齢者や障害者など民間賃貸住宅への入居拒否を受けやすい世帯等を優遇する当選倍率優遇方式に見直されており、住宅の確保に努めていきます。

「市営住宅住替事業」については、引き続き推進していくとともに、各団地の1階に空き住戸が生じた場合、高齢者等対応の住戸改善を可能な限り実施し、地域の実情を勘案し、「新規募集(高齢者・障害者設備仕様住宅募集)」と「団地内の高齢者・障害者等の住替え希望者の入居」を団地ごとに原則として交互に実施していきます。

9.高齢者等の災害時対策の推進

【現状と課題】

平成7年(1995年)の阪神淡路大震災、平成16年(2004年)の台風第23号による兵庫県北部地域の水害等においては、甚大な犠牲と被害が発生しました。地震や台風、集中豪雨、火災など災害は往々にして予測不可能な形で発生することがあります。これら不測の災害に備え、被害を最小限にくいとめる方策を一人ひとりが身につける必要があります。

避難や救出の困難さ、避難所生活の困窮等、災害時に様々なハンディキャップのある高齢者、障害者や乳幼児等の要援護者への迅速かつ適切な対応・支援体制を確立しておくことが必要です。

本市では「箕面市地域防災計画」、「箕面市防災都市づくり計画」及び「箕面市耐震改修促進計画」に基づき、防災行政無線及びコミュニティFM放送(タッキー816)の緊急放送設備による情報伝達網の整備、高齢者世帯等への携帯ラジオの貸与、土砂災害危険地域にある双方向の情報伝達体制の整備、防災訓練の実施、特別避難施設の指定、防災活動用資機材及び災害医薬品等緊急物資の確保、建物の耐震化の促進、防災マップ(土砂災害、洪水)、地域防災マップの作成・配布等、いざというときの備えを実施しています。また、地域住民による防災活動への支援と市民の防災意識の啓発も実施しています。

「災害時における要援護者安否確認・支援体制マニュアル」に基づき、重度の障害のある方や要介護認定を受けた高齢者等、災害発生時に本人又は家族等のみでは避難が困難な方を対象に、「災害時要援護者」として登録を行い、災害発生時の安否確認及び、避難所への避難支援体制の整備を進めています。今後は、地域と協働した支援体制について、より一層の整備を図っていく必要があります。

超高齢社会の到来に伴い、災害時要援護者の増加が予想されるなか、「箕面市地域防災計画」に基づき「災害時要援護者支援プロジェクト」の推進を図るとともに、市民や事業所など地域の多様なコミュニティによる地域防災力の向上に向けた取組みの充実が求められます。

【今後の取組み】

「災害時における要援護者安否確認・支援体制マニュアル」に沿って、民生委員・児童委員、地域住民、社会福祉協議会、地域ボランティア団体、民間事業者等との協働による高齢者等在宅要援護者の災害発生時の安否確認システムの構築に努めます。

被災した在宅要援護者が自宅や避難所において見守り等の福祉的支援を受けられるよう民生委員・児童委員、社会福祉協議会や民間事業所など地域の多様なコミュニティによる地域防災力の向上に向けた仕組みを検討するとともに、在宅要援護者の福祉ニーズに基づくサービスへの連携を目的としたコミュニティソーシャルワーク機能の活用を図ることにより、災害発生の初動からの対応・支援体制の構築に取り組みます。

10.社会福祉法人による介護保険サービス利用者負担軽減措置

【現状と課題】

社会福祉法人による「介護保険サービス利用者負担軽減措置」は、低所得で特に生計が困難な高齢者に対し、介護保険サービスの提供を行う社会福祉法人等が利用者負担を軽減することにより、介護保険サービスの利用促進を図ることを目的とする制度です。

本市においては、利用者負担軽減措置実施の社会福祉法人に対し公費助成を行うとともに、未実施の社会福祉法人に対し実施に向けた働きかけを行ってきました。

【今後の取組み】

引き続き「介護保険サービス利用者負担軽減措置」制度が未実施の社会福祉法人及び介護保険サービスの利用者に制度内容を広く周知し、低所得で特に生計が困難な高齢者の介護保険サービスの利用促進を図ります。

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