更新日:2012年3月31日

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平成23年第10回箕面市教育委員会定例会会議録

日時:平成23年10月3日(月曜日)午後2時30分

場所:箕面市役所本館 委員会室

出席委員

  • 委員長 小川修一君
  • 委員長職務代理者 白石裕君
  • 委員 坂口一美君
  • 委員 福井聖子君
  • 委員(教育長) 森田雅彦君

付議案件説明者

  • 教育次長 中井勝次君
  • 教育推進部長 大橋修二君
  • 教育推進部理事 若狭周二君
  • 子ども部長 藤迫稔君
  • 生涯学習部長 稲野公一君
  • 教育推進部副部長兼次長(教育政策・学校管理担当) 岡裕美君
  • 教育推進部次長(学校教育・教職員担当) 松山隆志君
  • 子ども部副部長兼次長(子ども政策・幼児育成担当) 木村均君
  • 子ども家庭総合支援室長兼子ども部専任参事(青少年育成担当) 中井正美君
  • 生涯学習部副部長兼教育推進部次長(人権教育担当) 小西敏広君
  • 生涯学習部次長 谷口あや子君
  • 教育政策課長 井口直子君
  • 学校管理課長 清水宏志君
  • 学校教育課長 阪本勝昭君
  • 教職員課長 北村清君
  • 教育センター所長 松山尚文君
  • 人権教育課長兼教育推進部専任参事(小中一貫教育担当) 南山晃生君
  • 子ども政策課長 古井洋一君
  • 幼児育成課長 井西浩君
  • 子ども支援課長 細川美智代君
  • 子ども部専任参事(子育て応援担当) 津田善寿君
  • 子ども家庭相談課長 菅原かおり君
  • 生涯学習課長 阿部一郎君
  • 生涯学習部専任参事(生涯学習センター・公民館担当) 大浜訓子君
  • 生涯学習部専任参事(文化財保護担当) 岩永幸博君
  • 文化スポーツ課長 前田一成君
  • 中央図書館長 江口寛君
  • 生涯学習部専任参事(知の地域づくり担当) 一階世志明君

出席事務局職員

  • 教育政策課主査 森貴美君
  • 教育政策課 松尾真恵君

議事日程

議事日程

日程第1:会議録署名委員の指定
日程第2:箕面市障害児の居場所づくり事業補助金交付要綱制定の件
日程第3:現法泉寺保育園分園「みのり保育園」の運営及びその保育拡大による認可保育所等の整備及び運営する法人の選定会議開催要綱制定の件
日程第4:平成23年度箕面市大阪府学力・学習状況調査結果の取扱いの件
日程第5:箕面市教育委員会事務局組織及び事務分掌規則改正の件
日程第6:箕面市教育委員会事務決裁規程改正の件
日程第7:箕面市立公民館運営審議会委員及び箕面市立生涯学習センター運営審議会委員の解職及び委嘱の件
日程第8:箕面市教育委員会事務局職員の人事発令の件
日程第9:箕面市教育委員会会議録の承認を求める件
日程第10:教育長報告

(午後2時30分開会)

◯委員長(小川修一君):ただ今から、平成23年第10回箕面市教育委員会定例会を開催します。議事に先立ちまして、事務局に「諸般の報告」を求めます。
(事務局報告)
◯委員長(小川修一君):ただ今の報告のとおり、本日の出席委員は5名で、本委員会は成立しました。
◯委員長(小川修一君):それでは、日程第1、「会議録署名委員の指定」を行います。本日の会議録署名委員は、箕面市教育委員会会議規則第4条第2項の規定に基づき、委員長において森田委員を指定します。
◯委員長(小川修一君):次に日程第2、議案第58号「箕面市障害児の居場所づくり事業補助金交付要綱制定の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども部青少年育成担当専任参事に求めます。
◯青少年育成担当専任参事(中井正美君):本件は、大阪府障がい児居場所づくり事業補助金の交付を受け、支援学校の中学部及び高等部に在籍する生徒の地域における居場所づくりを推進するため、特定非営利法人暮らしづくりネットワーク北芝が補助事業者として、平成23年10月から平成24年3月までの間、事業を実施するにあたり、この事業の補助金を交付するため、箕面市障害児の居場所づくり事業補助金交付要綱の制定を提案するものです。なお、本要綱は、平成23年第3回箕面市議会定例会において、平成23年度箕面市一般会計補正予算(第4号)として審議をいただいており、本議決をもって施行するもので、否決になった場合はこの限りでありません。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、質問、意見はありませんか。
◯委員(坂口一美君):対象となる生徒の確認ですが、支援学校に在学していないとだめなのですか。
◯青少年育成担当専任参事(中井正美君):本事業の補助対象の生徒が支援学校に通学している生徒となっています。従前、障害がある生徒等の事業としては、萱野中央人権文化センターで既に事業を実施しています。
◯委員(坂口一美君):例えば、中学校の支援学級に通う生徒は対象外となるのですか。
◯青少年育成担当専任参事(中井正美君):本補助事業としては対象外となります。
◯委員(坂口一美君):小学校に関しては、学童保育で障害がある児童の居場所が放課後にありますが、中学校の障害がある生徒についての本市の対応はどうなっていますか。
◯青少年育成担当専任参事(中井正美君):現在、萱野中央人権文化センターで障害がある小学生を対象とした「すてっぷ」、中学生や高校生を対象とした「じゃんぷ」を月2回、土曜日に事業を行っています。現在、萱野中央人権文化センターは、指定管理者制度を導入していますが、導入前から、箕面市の事業として実施しております。
◯委員長(小川修一君):他にないようですので、議案第58号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、本件は、原案どおり可決されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第3、議案第59号「現法泉寺保育園分園「みのり保育園」の運営及びその保育拡大による認可保育所等の整備及び運営を行う法人の選定会議開催要綱制定の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども部幼児育成課長に求めます。
◯幼児育成課長(井西浩君):本件は、現在、みのり保育園を運営している宗教法人法泉寺が平成24年3月31日をもって、運営から撤退されるため、同法人から、保育園の運営を引き継ぎ、また、保育拡大に伴う認可保育所の整備及び運営を行う法人を選定する必要があることから、選定会議を開催し、その選定に当たるため、現法泉寺保育園分園「みのり保育園」の運営及びその保育拡大による認可保育所等の整備及び運営を行う法人の選定会議開催要綱の制定を提案するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、質問、意見はありませんか。
◯委員(福井聖子君):選定会議が非公開となっていますが、一定の基準を超えた部分についての議論は非公開の議論で良いと思うのですが、保育園の運営に当たって必ずクリアして欲しい基準はあるのでしょうか。
◯幼児育成課長(井西浩君):今回の会議については、非公開としていますが、保護者の意見をどうするかについて、事前に説明会を開催して、保護者の意見を聞く機会やアンケートをとることなどを考えているのですが、このみのり保育園には保護者会がありません。保護者の代表に入っていただくことについても、保育園と調整中です。ですので、一般のかたの意見というよりも、保護者の意見を聞くために、要綱では保護者が入れるような規定にしています。
◯委員(福井聖子君):例えば、経理面でしっかりして欲しい点はこれであるなど、保育の質としての実績などの一定の基準があると思うので、それが見えるようにできるとよいと思うのです。今回の案件はみのり保育園に対する選定会議で、この案件について意見はないのですが、箕面市の保育施設についての経営面や保育の質などの一定の基準を提示できれば、今後その保育所の評価にも反映できるのではないかと思うのです。保育所に入所させる者としては、どのような保育をしてくれるのかが気になりますし、途中で経営から撤退されるのではという心配も常にあるので、そのために箕面市としての一定の基準を当然クリアしていることが公開されていると良いと思うのです。一つひとつの保育園に対して選定会議を行うことも大事なことですが、箕面市として、子ども部として、保育所運営に関する一定の基準を持っているのかを確認したかったのです。
◯幼児育成課長(井西浩君):箕面市が考える基準については、引継ぎを希望される法人に提出してもらった書類を見て、審査していきます。当然、その結果や選定の基準等、箕面市としての基準をクリアした法人についても公開していきたいと思っています。
◯子ども部長(藤迫稔君):福井委員のご質問は、大きな話と個別の話があろうかと思うのですが、大きな話でいうと、我々は、もちろん国基準を基本として、公立保育所民営化の際にも職員配置についても国基準を踏まえたうえで、箕面市としての基準で進めましたし、保育指針などを遵守することが大きな目安だと思っています。今回のみのり保育園に限ってですが、今の法人の運営体制を引き継いで欲しい旨を募集要項に定めますので、法人が変わったため、今までとまったく違う保育になるのではなく、一定の基準を持って対応することとなっています。また、今回は将来的に認可保育園と院内保育園を施設一体型にする方向です。これは、国や府の補助金を活用しながらですが、やはり法人が負担する額が相当大きなものとなりますので、選定会議の構成員には会計士を選定し、会計帳簿も見ながら選定していただきたいと考えています。
◯委員長(小川修一君):他にないようですので、議案第59号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、本件は、原案どおり可決されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第4、議案第60号「平成23年度大阪府学力・学習状況調査結果の取扱いの件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部学校教育課長に求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):本件は、6月14日に実施された平成23年度大阪府学力・学習状況調査の結果の取扱いについて提案するものです。
◯委員長(小川修一君):初めに、学力・学習状況調査のこれまでの経緯を確認しておきたいと思いますので、簡潔に説明してください。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):平成20年の第2回臨時会で、全国学力・学習状況調査結果の取扱いについて、ご審議いただきました。審議の中で、市の平均正答率を公表することについて、保護者や地域住民に対して、教育の成果と課題などについての説明責任を果たすことで、教育への一層の信頼と協力を得られる。また、子どもたちのさらなる学力向上のためには、教育委員会から学校への支援に加え、家庭や地域と連携した取組が必要で、家庭や地域への実効のある働きかけの一つが、学力調査の結果をお伝えしていくことである。つまり、結果の公表は、学校、家庭、地域、そして、行政が連携して学力向上に取り組んでいくためにも必要な情報提供であること、などの意見が出されました。また、学校別平均正答率は公表しないこと、行政の意思表示として教育環境の整備に生かしていくこと、問題が生じたら見直しや廃止を検討すること、の3点の附帯条件があげられました。結果として、平成20年度の全国学力・学習状況調査の結果については、市の平均正答率の公表をし、平成21年度以降も毎年、教育委員会において議論し、検討を重ね、結果の公表に努めてきました。平成23年度については、全国学力・学習状況調査が悉皆調査でなく抽出調査であることを理由に、大阪府が独自に悉皆で大阪府学力・学習状況調査を実施することとしたため、本年第2回教育委員会定例会においてご審議いただき、平成23年度の全国学力・学習状況調査の抽出方式に参加協力するとともに、抽出校以外の全小・中学校において、箕面市学力・学習状況調査として実施すること。さらに大阪府学力・学習状況調査についても参加するよう可決いただきました。その後、本年第7回教育委員会定例会でご審議いただきましたように、東日本大震災の影響等を考慮して、平成23年度全国学力・学習状況調査の抽出調査の実施が国において見送られたため、希望利用としての箕面市学力・学習状況調査は実施しないこと、今年度の子どもたちの学力・学習状況は大阪府学力・学習状況調査の結果を分析して把握し、授業改善等の取組につなげるよう方針が示されたところです。
◯委員(坂口一美君):昨年度までは、全国学力・学習状況調査の抽出実施や希望利用を活用した市としての調査を継続的に実施してきましたが、今年度はこれが中止されたため、大阪府学力・学習状況調査の結果を分析することとなった、ということが経緯ですね。昨年度までの全国調査と今年度の大阪府調査との違いを簡単に説明してください。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):全国学力・学習状況調査は、より大きな集団である全国を基準として分析を行うことで教育委員会や学校の取組の成果や課題を明確にできること、また、継続的に課題を分析することで学力向上のPDCAサイクルを確立し、箕面の子どもたちの学力・学習状況の把握と施策や取組への展開につなげていけることが特長です。一方、大阪府学力・学習状況調査は、全国調査との問題の内容の質の違い、継続性、経年変化の状況、大阪府を基準として分析するため全国よりも小さな集団になってしまうこと、これまでの全国学力・学習状況調査にはなかった中学校英語科が新たに含まれていることなどが相違点として挙げられます。
◯委員(福井聖子君):昨年度も市の平均正答率の公表をしましたが、そのことに関して何か意見等がありましたか。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):本市の平均正答率の公表について、どの教科が成果として表れているのか、課題が何なのか、さらにどの領域が得意で、どの教科に課題があるのかなど、分かりやすくなったという話は聞いていますが、その他特に意見はありませんでした。
◯委員(坂口一美君):市の平均正答率の公表に対しては、特に意見が寄せられていないとのことですが、私自身としては、学校別の平均正答率など結果が公表されてないことが前提にあるから、特段に意見が寄せられていないのではないかと思います。平成20年度に市の平均正答率の公表を議論し、毎年、その際の留意事項について確認しているように、今後とも学校別の平均正答率等については、公表しないという姿勢が非常に大事だと思います。
◯教育長(森田雅彦君):まさに、今ご意見がありましたように、学力・学習状況調査の結果については、平成20年9月の第2回臨時会において結果公表の取扱いをどうするのか、時間をかけて議論していただきました。その際、市の平均正答率については、箕面の子どもたちの学力と学習の状況を保護者や市民の方にわかっていただいたうえで、学校や子どもたちのことを応援していただこうということで、公表するとなったと思います。また、学校間の過度な競争は避けなくてはならないとして、学校ごとの平均正答率については公表しないこととしました。大阪府学力・学習状況調査は、問題の質の違い、継続性、経年変化の状況、大阪府を基準として分析するため、全国よりも小さな集団になってしまうこと、中学校英語が含まれることなどが相違点として挙げられるわけですが、可能な限り分析を行って、本市の教育、子どもたちの状況、教育施策の成果と課題を検証しながら、その課題の改善に向けて努力し、市民や保護者に教育の成果の一つの指標として、調査結果のうち市の平均正答率をお伝えしていくことが重要であると考えています。
◯委員長(小川修一君):ただ今の森田教育長のご意見のとおり、今年度は大阪府の学力・学習状況調査の結果となりましたが、これまで継続的に実施してきた全国学力・学習状況調査との違いもありますが、教育委員会として可能な限り結果分析を行ない、箕面の教育と教育施策の成果と課題を常に検証しながら、改善へ向けて努力していくことが重要なことだと思います。また、その取組を市民や保護者の皆様がたにお伝えして課題共有すること、学校・家庭・地域・行政が連携して子どもたちの学力向上に向けた活動につなげていくための情報として、今回の分析結果をお伝えすることが必要だと考えます。
◯委員長(小川修一君):他にご意見、ご質問はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、今までの議論を踏まえ、議案第60号、「平成23年度大阪府学力・学習状況等調査結果の取扱いの件」については、昨年度までと同様、本市全体の平均正答率の公表を行う、学校別の平均正答率等については公表しないことを本市教育委員会の方針とすることについて、ご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、平成23年度大阪府学力・学習状況等調査結果については、本市全体の平均正答率の公表を行うこと、学校別の平均正答率等は公表しないこととします。
◯委員長(小川修一君):それでは、ここで公表の内容について、確認しておくことが重要だと考えますので、事務局に少し説明をお願いします。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):別冊の平成23年度大阪府学力・学習状況調査一次報告案に基づき、調査結果並びに分析内容について説明します。本年度も昨年度同様に、学力調査に係る報告と児童生徒質問紙による学習状況に係る報告を提案させていただきました。まず、3ページの調査結果全体の概要として、校種別、教科別、問題区分別に大阪府との関係において、平均正答率を比較した結果を表及びグラフで示しました。5ページには、校種別、教科別、問題区分別の分析概要を示しています。正答数分布、領域別、観点別・問題形式別について本市の状況を分析しました。小・中学校ともに、いずれの教科、問題区分においても、大阪府平均を上回っています。6ページには、校種別、教科別、問題区分別に正答率が高かった問題や、反対に正答率が低かった問題の設問を具体的に取り上げ、分析を行いました。本市の子どもたちの学力の全体的な傾向は、大阪府平均よりも高い傾向にあると言えます。
◯委員(白石裕君):学力調査の結果は先ほどもご指摘がありましたが、問題の質によって、解答が違ってくると思います。今まで3年間は全国のものでした。今度は大阪府独自のものです。そのあたりの関連性についてどうなのかをいずれ考えないといけないと思うのですが、今回の大阪府学力調査に関して、結果として特徴的なところはどこにあるでしょうか。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):大きな傾向として、小・中学校ともに、正答数の分布が、正答数の多い層において大阪府平均を上回っています。同じく正答数の分布の様子について、中学校数学Bの正答数の分布がややふたこぶ状に分布しています。大阪府平均が3問正解をピークとしていますが、箕面市は7問が一番多く、ふたこぶ台形のようになっており、違いが明確に表れています。また、今回初めて調査が行われた中学校英語についても高位層の割合で大阪府平均を大きく上回っているとともに、領域・観点・問題形式別においても全てにおいて大きく上回っています。特に、リスニングの問題において高い正答率となっているのは、早くからALTを配置してきた取組の成果として表れていると思います。
◯委員(坂口一美君):基礎的な部分として、文章を正しく読み取ることは非常に大事だと思うのですが、昨年度までの調査で、読解力に課題があったと思いますが、今年の調査ではどのような状況ですか。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):国語科で今回出題された「読むこと」の領域の問題については、小・中学校とも概ね良好でした。また、中学校英語においても「読むこと」の領域の問題については、良好な結果でした。調査全体をみると、問題の文章を正しく読み取れていないため、解答が不十分で、誤答となったと思われるものもあり、読解力に関しては、継続的な課題であると考えております。
◯委員(坂口一美君):同じように、「書くこと」にも課題があると言われていたと思いますが、どうでしたか。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):出題された問題の難易度も影響していると思います。簡単なものから難しいものまであったように見受けられます。国語科で「書くこと・書く能力」については、小学校では、他の領域や観点と比べて高くなっています。一方、中学校のB区分の問題では、「書くこと・書く能力」の領域や観点が大阪府平均を上回っているのですが、他の領域や観点と比べると低くなっていると認識しています。さらに、問題形式別で見ると、自分の考えや、理由やわけを文章に書いて説明する記述式の問題が、小学校の国語B区分においては他の問題に比べて特に向上しています。一方、中学校の国語B区分、数学B区分、英語では、記述式の問題が大阪府平均を上回っていますが、他の問題と比較して低くなっていると思います。
◯委員長(小川修一君):坂口委員がご指摘された書くことや読むことは今に始まったことではなく、学校教育において、このことを大切に思いながら、これまでも指導してきているのですが、この力の育成は、新学習指導要領の改訂のポイントにも挙げられている言語力の育成ということだと思いますが、今後、どのような取組を、どのように進めていこうと考えていますか。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):委員長のご指摘のとおり、言語力の育成に新学習指導要領の大きな柱となっています。ですので、「書くこと」「聞くこと」「話すこと」「読むこと」の4つの領域をバランスよく進めていくことが重要だと考えています。そのためには、まず国語で基礎・基本をしっかりと学び、言語ですから国語だけではなく、英語、算数・数学や理科など他の教科においても言語活動の充実に軸足を置いた授業改善をこれまで以上に行っていきたいと考えています。そのため、少人数指導を学校で実施しています。国語は難しいとしてなかなか行っていない。大阪府もそれほど国語については、強制的には言われていないのですが、箕面市としては既に自主的に取り組んでいる学校もありますので、さらなる実施や、中学校区において小・中学校の教員が合同で読解力、言語活動について取組を進めていく。箕面市では、合同で公開授業や授業研究をするなどの取組がどんどん進んでいます。そのような取組をさらに支援していきたいと思っています。
◯委員長(小川修一君):先生がたが自覚しながら進めてもらうことを教育委員会としてもお願いする必要があると思います。言語活動は、小学校から中学校に至るまで一貫して一つの方針で児童・生徒を指導していくことが望ましいことだと思うのです。箕面市の場合は、小中一貫教育をかねてから方針としているので、それができると思うのです。小中一貫教育というのは、多岐に亘って、多面的に学校教育を進めるための一つの手立てですが、言語活動の観点からも活用できるシステムだと思います。
◯委員(白石裕君):新学習指導要領で言語活動の充実がポイントとなっています。これは、子どもたちが将来仕事に就いて社会生活を進めていくうえでも、非常に重要な力だと思います。私は、仕事の関係で小学校の教育実習を見てまわっていますが、びっくりしたのは、算数の授業でもこれが非常に大事になっているのです。私が習ったような昔流のやり方は、算数は正解を出すのが授業だったのですが、今は、子どもたちに考えさせて、発表させて、正解を導いていくという授業をいくつか見ました。算数・数学で言語活動がどのような形でいきるのかと思ったのですが、我々が選んだ数学の教科書もこのようなことを重視していました。私流に解釈すれば、言語は人間生活の基本で、思考力、判断力を養う源なのです。その意味で、算数・数学でも言語活動の充実を取り入れる。本当に素晴らしいことだと思います。ただ一方で、指導される先生がたは非常に難しいところがあろうかと思うのです。ただディスカッションをすればいいというわけでもありませんので。そのあたりをどのように指導されているのか、特に研修が大事だと思うのです。その研修では、どのような形でこの言語活動の充実をポイントとしながら進めていこうとしているのかを教えてください。
◯教育センター所長(松山尚文君):今の授業改善の方向性を端的に言えば、従来の知識技能の獲得が重視された覚える授業から、思考力、判断力、表現力を重視した理解する授業への転換が求められていると思います。つまり、教師が講義で子どもたちに伝達し、それを練習し、反復することで、記憶し、できたかどうかをテストで確認して評価するような覚える授業から、教師が学習の課題を与えて、考えさせて、子どもたちがまず自分で考え、意見を持ち、それを持って人と対話し、お互いの考えを交流、響き合わせ練り上げる。そのなかで共同して新しい考えや価値を生み出す、判断することで、新しい知識を習得するとともに、生活のなかで実践的に活用していける力をはぐくんでいくよう、理解し、活用していく授業への転換だということだと思います。このような対話を取り入れた言語活動を全教科、領域で横断的、系統的に実施していく方針のもと、今年度も教職員全体研修で「学びを中心とする授業の創造」ということで、東京大学の佐藤学先生にも講演いただくとともに、教育センターでは授業力アップ連続講座を5年前から実施しており、今年度は、小学校で6教科、中学校で5教科について実施しています。この講座は、箕面市教育研究会の各部会と共同で実施し、始めに先ほどの新学習指導要領の方向性について講師から学びながら、実際に指導案を立て、公開授業を実施し、研究協議し、検証していくもので、強化の専門性を新しい学習指導要領の方向性で言語活動を活用して深めていくことに寄与していると思います。また、学校に対しても、大阪府と共同で校内研修への支援として、パッケージ研修にも取り組んでいます。本年度8校で実施しています。この研修も自分たちの校内研究のあり方について、全教職員が共通理解したうえで、学校での予備授業、研究授業を実施し、研究協議をするなかで、対話を取り入れた言語活動を全ての教員の授業に生かしていく。全ての教科に生かしていくことをめざして広げていくようなものです。実施校では、大きく授業改善に繋がってきていると言えます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):さらに1点、今年度に始めた取組として、校長会や学力向上推進チームにおける検討を踏まえて、現在全小・中学校において作成中である「学力向上プラン」があります。これは、大阪府教育委員会が教育力の向上に向けて5つの観点を掲げています。それは、「組織的な推進」「授業づくり」「学習規律」「自学自習力の向上」「読書習慣の定着」です。各校が特色としてめざしたい他のポイントもこの5つに加えて、目標を立て、それぞれの活動と指標を明確にして、学校全体が組織的に子どもたちの学力向上に取り組みやすくするためのツールとしてのプランです。今後、学校の全ての教職員が意識できるよう教育指導計画に位置づけて、毎年検証し、PDCAサイクルを学校としてまわせるように取り組んでいきたいと考えています。
◯委員長(小川修一君):学力調査から出てきた課題のみではないのですが、普段の学校教育のなかで、何が課題かを我々が自覚しておかなければならないと思いました。
◯教育長(森田雅彦君):委員長にまとめていただきましたが、今回、大阪府学力調査では、A問題は基礎的な問題、B問題は応用問題が作成されています。今回は、子どもたちのどのあたりがきちんと身についているかを分析した一次報告となります。さらに、それを詳しく掘り下げてやっていくのが二次報告となります。今回の一次報告案では、特に間違いが多かった問題として、具体的に解説されていますが、そのような問題をきちんと分析して、どうすれば間違いがなくなるか、そのようなことも授業改善に落とし込んでいかなければならないと思います。たくさんの子どもたちが間違っている問題について、いくつか紹介してください。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):全て見ていただくと、引っ掛けも含めて集中して問題に取り組まないといけない、難しい問題が含まれています。まず、10ページの小学校算数Aです。A問題ですが、面白い問題ですので、ご説明します。底辺が正三角形で側面が正方形になっている立体の、ある一辺と同じ長さの辺が何本あるかという問題でした。箕面市では16.5パーセントが正答で、82.9パーセントが誤答でした。全ての辺が同じ長さであることが正解なのですが、一瞬見るとそうは見えないので、頭の中で正三角形や正方形を創造しないとなかなか解けない問題となっています。きちんと文章を読解し、頭でイメージ化することが必要だと思います。また、8ページの小学校国語Bの問題です。これは引っかけと言うよりも集中力、頭の中で情報を整理することが大事な問題です。二つ図があり、右側が「子ども夏祭り」のポスターです。これを使って、左側にある太鼓演奏会の例を見て、太鼓体験会についても案内状を作りなさいという問題です。その際に、この太鼓演奏会に倣って二つの文で作りなさいとあります。このあたりをきちんと読み解いて、それを集中して頭の中で情報をつなげて、二つの文でこれを書いていかなければならない。知識、技術を頭の中で活用していくことが重要な問題となっていますので、非常に興味深い内容になっていると思います。
◯教育推進部理事(若狭周二君):10ページの問題ですが、読解力もありますが、基本的には平面図形と空間図形のイメージができないと解けない問題です。読解力や言語活動の充実として、数式や記号、文字、立体、空間を活用して説明するのも言語活動です。その意味では、先ほどの課長の説明に加えて、空間図形と平面図形をいかに授業で指導できるか。この問題の図形を見た際、二等辺三角形に見えます。実際の授業の際に空間図形を持っていけばわかるのです。それだけの手間を惜しまなければこの問題は解けてしまうのです。算数の授業時間の工夫としてそのような物体を使うとか、社会であれば地図を使うなど、一方的な授業のみならず、いろいろな教材や教具を工夫しながら、実りのある授業を作っていくことが、結果として、言語活動の充実に繋がっていくと考えられます。
◯委員(福井聖子君):立体的に活用する力が必要であるのは、とても大事なことだと思います。今までずっと継続的に、特に悉皆で学力調査が行われてきましたが、これを分析するといろいろなことがデータとしてわかるのではないかとすごく期待しています。例えば、小学校のときに繰り返し漢字を書く練習をする時期や、たくさんドリルをする時期があります。それが基礎力には必要とわかるのですが、そのときあんまりできなかった子どもでも、中学生、高校生になってぐんと伸びる例などもいるように思います。また、小学校のときにすごく先生の言うことをよく聞いて、一生懸命同じパターンの問題をしていた子が意外とこれが好きと言えなくって、なんとなく成績的に伸びない子っているようにも思います。だから、データとしてはなかなか難しいとはわかるのですが、この時期にこれぐらいの力を持っていれば、将来こうなるとわかるデータがあればいいのになあと思うことがありました。応用力や活用力が大事なのは、下の学年のときからやっていきましょうと流れになってきていますね。個人的な体験なのですが、小学校の低学年だったと思うのですが、水の容積を量るとして、細長い入れものや大きいもの、平べったいものにどれだけの水が入るかという授業参観だったのですが、先生はいろいろな形の容器を出してきて、この水を量るにはどうしたらいいとわかると子どもたちに質問した際に、だれかが「計量カップで量ればいいんだ」と最初に言っちゃったんです。低学年なので、塾などで先に勉強してしまったのだと思ったのですが、そのことを先に言われると、先生も試行錯誤させたかったのが、あっという間に正解に行っちゃって、体験的に経験させることが減ってしまって、先生気の毒だなと思ったことがあります。それで、学校教育として、これを活用することがいかに先で大事か、そのとき言語的に表現することが大事かということは、保護者に今、何をやっているかを伝えていかないと、今までのような覚えることが大事といわれてきたことが勉強だと思っている人には、そんなのんびりして何をしているのかとなると思います。学校外で覚える授業をしていて、テストをするとその子の方がいい成績を取ってしまうと、本当は日常生活でもっと生活体験を積んで欲しいのに、覚える授業にとられてしまうことがあります。やはり、小中一貫で大事なのは、それがいつ有効になってくるかが言えることだと思うのです。だから、小中一貫のデータから、この点はここで役に立つ、ここを一生懸命やるのではなくここをがんばるべきなどが言えるようになって、それを保護者に伝えられるといいかと思うのです。それを今回の分析に入れて欲しいのです。せっかく保護者に結果を伝えるのです。箕面の子の応用力について言うよりは、縦の目で見て、今ここでやっていることは先でこうなるみたいな報告、そして、家庭での取組についても将来にどのように繋がるのかを説明してもらえたらと思います。また、今回は、家庭での状況などの状況調査がすごく大事だと思うのですが、本市の子どもたちの学習状況の様子についても特徴的なところを説明していただけますか。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):学習状況調査の結果は、今回は一次分析に入れました。昨年度まで二次分析結果で報告していました。比較の基準が大阪府となり、ほとんどの項目において大阪府平均よりも良い回答をした結果が出ています。その中でも課題としては、「読書が好きですか」という問いに「好き」と回答した小学生の割合は大阪府回答率と同じですが、中学生が大阪府回答率を下回りました。また、「学校の決まりを守っている」について「当てはまる」と回答した小学生・中学生の割合は、いずれも大阪府回答率を下回りました。しかし、「どちらかといえば当てはまる」を含めると、小・中学生ともに大阪府回答率を上回る結果となっています。さらに、「いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思う」について「当てはまる」と回答した中学生の割合が大阪府回答率を下回りました。これにつきましても、先ほどの「決まりを守る」設問と同様に、「どちらかといえば当てはまる」を含めると、大阪府回答率を上回る結果となっています。
◯委員(福井聖子君):質問自体が、「学校の決まりを守っている」でその「きまり」のイメージが市町村によってだいぶ違うかもしれないということも含めて、子どもたちがそれぞれの感覚で、必ずしも「当てはまる」とは言えなかったのではないか。守り方自体もどこまでを自分が「守っている」といえるのかなど、受け止め方の違いが出てくる質問なので、いろいろと傾向が違ってくると思います。しかし、「読書」や「いじめ」の問いについては、「読書が好き」と言ってほしいのですが、それが好きということにどれぐらいためらいがあるのかとは、少し違うと思うのです。また、「いじめは、どんなことがあってもいけない」のは、きちんと回答して欲しいという部分なので、その点は今後考えていきたいですね。また、逆に「読書が好き」と答えていない子どもたちは、どのような点についてどう思っているのかなどが分析できればよいかと思うのですが、事務局ではどう考えていますか。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):別冊資料全体で、「滝の道ゆずる」が先生の立場でしゃべっていますが、最終ページで「ゆずる」が、子どもたちが「自分にはよいところがある」とか「わかってくれる友だちがいる」などの自己肯定感や将来に対しての夢や志を持てる、そこへ向けて自分なりに努力していけることが大事で、大人たちはその基盤や環境をしっかり作っていくことが責任だと事務局としては捉えています。今後もそれぞれの学校で、子どもたちが自分で努力できるように指導していきたいと考えていますし、調査の結果から明らかになった良い面はさらに伸ばし、課題の面は改善できるよう取組を進めていきたいと考えています。また、先ほどの読書やきまりを守るなどの設問に対して、「当てはまらない」との回答がありましたが、このあたりについての分析は、今回は至っておりません。
◯教育推進部理事(若狭周二君):補足ですが、先ほど家庭へのメッセージというお話がありましたが、別冊資料の最終ページに「認めて、ほめて、励まそう」とあります。これには意味があり、私たち大人もそうですが、ほめてもらったらうれしいですね。このメッセージは子どもたちに対して、保護者や教職員が子どもを認めよう、ほめよう、励まそうということが前提です。落ち込んだ時に「どないしたんや」と言われたらうれしいです。子どもたちも同様と思い、このようなメッセージを伝えました。ここでは、「ほめる」ことについて、我々や教職員も含めて、勘違いしてほめているところが多いのではないか。ほめるには、3つのポイントがあり、「できて当たり前ではなく、できなくて当たり前である」ことでほめてあげて欲しい。「できないところより、できているところに注目」人間は、アラは見つけますが、良いところは見つけにくい。その意味では、子どもたちのよいところを見つけてしっかりほめてやって欲しい。3つめですが、他の子よりもあなたはダメという比較は違います。その子にとっての「前のその子」と「今のその子」と「将来のその子」に対してほめてやることの中での比較は可能と思います。その意味では、「ほめる」ことは非常に難しいと思います。結果的に、学力向上や生活状況の見直しにも寄与するのでお願いしたいと思います。また、このメッセージは、子どもたち自身が、自分でやりきったという達成感を作ってやりたい。「これをしなさい」「早くしなさい」など、つい言ってしまいますが、子どもにがんばってやったなという充実感を感じさせるためにも、「がんばっているね」と認めて、ほめることで、継続的に進めていきたい。学力の成果は何かと言われますが、達成感が学力の元々の土台と思っています。「がんばってやった。次に行こう。」達成感の積み重ねが学力向上につながる。その意味では、今回の学力・学習状況調査の分析を見ると、将来、自分の夢や希望に向かってがんばるためには、まず、子どもを「認めて、ほめて、励まそう」ではないか。同時に、達成感をきちんとつけてやりたいということになります。「いじめ」については、子どもたち自身が自発的に「いじめは、どんなことがあってもいけない」と思える経験を、特別活動、道徳の時間などをはじめとするあらゆる教育活動で取り組んでいくことが重要であると考えています。第三中学校では、「いじめゼロ」運動を行っており、缶バッジを作って、いじめをなくす決意をカードに書いて、それを生徒会に提出します。それと引き換えに生徒会がバッジをくれます。それを胸に着けて、私はいじめを無くす運動の主体者であると表明することになりますので、これがどんどん広まっていけば、主体的にいじめがだめだとなっていくと思います。先日、大阪府小・中学校生活指導研究協議会で第三中学校が発表を行いました。協議会の参加者の感想として、もっとこのような子どもたちの取組を広めていきたいといっていますので、本市としても第三中学校の缶バッジや劇のように、子どもたちが主体的にいじめ撲滅などの様々なことに取り組めるように広めていきたいと考えています。読書については、「箕面・世界子どもの本アカデミー賞」は2年目ですが、この取組は、子どもたちが生涯にわたって「読書」に取り組むための一つのきっかけ、入口になればと考えています。すぐに成果が出ていませんが、入口に入ってどんどん読んでいきますので、次回の調査では成果として現れてくると考えています。これは、当然、アカデミー以外でも日々の学校の取組もありますので、子どもたちが「いじめアカン」「読書好き」として、生涯豊かな人生を送るためにも取り組んでいきたいと思っています。
◯委員(坂口一美君):市の平均正答率の公表に当たっては、教育環境の整備に生かしていくことが大前提で行われてきたと思いますが、家庭環境等は様々です。ただし、学力補償や学力向上を進めていくには、教育委員会が教育環境の整備を行っていくことも大事だと思うので、説明してください。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):子どもたちが落ち着いて、しっかりと学習する教育環境を提供するために、従前から小・中学校の生活指導や生徒指導に多くの時間をかけてきめ細かな対応を図っており、そのために、生徒指導担当者授業支援員を全中学校及び小学校6校に配置しています。さらに、不登校や問題行動に対応するスクールソーシャルワーカーを市独自で配置し、今年度は昨年度当初から2名拡充し、3名体制としたところです。また、大阪府の事業を活用して、学校の教育活動を支援してくださる地域のかたやボランティアのかたの活動の拠点を各校に整備中であり、地域のかたがたとの協働をさらに推進していきたいと考えています。
◯委員(白石裕君):学力調査は何のために行うかは、その結果を見て、教育環境を整えていくことが最大の目標です。ただ、結果だけを見るのではなく。私は国の施策に非常に不満なのです。国はもっと補充すべきだと思うのです。大阪や箕面はがんばろうとしています。お願いすべきだと思うのは、市のいろいろな学力調査の結果をこのような教育環境の整備につなげているというアピールをしていく必要があるのではないでしょうか。そのことによって、この学力調査の意味がもっと理解していただけるのではないでしょうか。このような言い方をすると極端ですが、数字だけを比較して、箕面が良いことは喜んでいるのですが、そうではなく、このような形で生かしているということをアピールしていくことが非常に大事なのではないかと思います。
◯教育長(森田雅彦君):白石委員からのご意見もありましたが、やはり子どもたちの状況や課題などを分析しながら、市として、教育委員会として、いろいろな施策に生かし、教育環境の充実に努めていかなればならないと思います。理事者との懇談などでもこのような話をしていきましたし、今回の分析を基にして、教育環境の整備を進めていくかについては十分話をして予算をつけていただくお願いをしていかなくてはならないと思います。実際に教育委員会として、これまで、一人ひとりの子どもへのきめ細かな指導を実現するために少人数指導、習熟度別指導を行ってきましたし、生徒指導担当授業支援員を市単費で配置していますし、スクールソーシャルワーカーの配置などを進めています。また、教育センターにおいても研修の充実、各校における特色ある教育活動の支援に取り組んできました。また、本市の教育の柱に据えている小中一貫教育を全中学校区で、小学校1年生から中学校3年生の9年間を見通して、子どもたちの学力や体力を見ていくための様々な取組を教育委員会と学校が一体となって進めてきました。さらに、保護者や地域のかたにも学校をもっとよく知ってもらおう、もっと応援してもらおうということで、学校協議会を平成12年度から順次全ての校区で立ち上げて、いろいろな意見をいただきながら、学校運営を進めているところです。また、わかってきた子どもたちの状況、学習習慣については、3年前には箕面市PTA連絡協議会と協力してリーフレットを作成し、全ての保護者に配布しました。その中では、「早寝早起き朝ごはん」が基本的な生活習慣として身についていることが学力と大変大きな相関関係があることもお伝えしました。先ほどの「認めて、ほめて、励まそう」についても大事にしていきましょうと保護者にお願いしました。この点は、継続して啓発を進めていく必要があると思っています。なお、今月末に公表を予定している二次分析の報告については、それぞれの教科において、子どもたちが学んだことをどれほど身につけているか、箕面の子どもたちができているところと、そうでないところの課題をさらに深く掘り下げて、一つひとつ紐解きながら焦点化して学校とともに具体的な改善に生かせるような取組を進めていく必要があると思っています。
◯委員長(小川修一君):本日、この場で決議した平成23年度大阪府学力・学習状況調査の結果の取扱いの件は、一次報告を早急に公表することが必要だと思います。本市の児童・生徒の具体的な課題がどこなのかを整理して、二次報告をまとめたいと思います。事務局ともども、本日出た意見などを含めたうえで早急に取りかかりたいと思います。この件は以上とします。
◯委員長(小川修一君):次に日程第5、報告第57号「箕面市教育委員会事務局組織及び事務分掌規則改正の件」及び、日程第6、報告第58号「箕面市教育委員会事務決裁規程改正の件」は、関連案件ですので、一括して審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、一括審議することとします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部教育政策課長に求めます。
◯教育政策課長(井口直子君):本件は、池田市箕面市豊能町能勢町における共同処理センターの共同設置に関する規約に基づき、池田市、箕面市、豊能町、能勢町の2市2町が共同で事務処理するに当たり、関係規定を整備するため、箕面市教育委員会事務局組織及び事務分掌規則及び箕面市教育委員会事務決裁規程の一部改正を行う必要が生じましたが、委員長において教育委員会会議を招集する時間的余裕がないことが明らかであるとお認めいただきましたので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項及び箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により報告するものです。なお、市長事務部局についても同様に10月1日付けをもって、箕面市事務分掌条例施行規則等の関係規定の整備がなされています。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、報告第57号及び報告第58号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、本件は報告どおり承認されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第7、報告第59号「箕面市立公民館運営審議会委員及び箕面市立生涯学習センター運営審議会委員の解職及び委嘱の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を生涯学習部生涯学習センター・公民館担当専任参事に求めます。
◯生涯学習センター・公民館担当専任参事(大浜訓子君):本件は、箕面市立公民館運営審議会委員及び箕面市立生涯学習センター運営審議会委員が辞職を願い出たので、これを承認のうえ解職し、その後任として新たな委員を委嘱する必要が生じましたが、委員長において教育委員会会議を招集する時間的余裕がないことが明らかであるとお認めいただきましたので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項及び箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により報告するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、報告第59号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって本件は、報告どおり承認されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第8、報告第60号「箕面市教育委員会事務局職員の人事発令の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部教育政策課長に求めます。
◯教育政策課長(井口直子君):本件は、分限休職及び10月1日付けの人事異動について、発令する必要が生じましたが、委員長において教育委員会会議を招集する時間的余裕がないことが明らかであるとお認めいただきましたので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項及び箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により報告するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、何か質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、報告第60号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって本件は、報告どおり承認されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第9、報告第61号「箕面市教育委員会会議録の承認を求める件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部教育政策課長に求めます。
◯教育政策課長(井口直子君):本件は、去る9月12日に開催された平成23年第9回箕面市教育委員会定例会の会議録を作成しましたので、箕面市教育委員会会議規則第4条の規定により提案するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、報告第61号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって本件は、報告どおり承認されました。
◯委員長(小川修一君):続いて日程第10、教育長報告を議題とします。教育長に報告を求めます。
◯教育長(森田雅彦君):(議案書47頁から報告)
◎平成23年第3回箕面市議会定例会について
9月5日から10月18日までの会期で、第3回箕面市議会定例会が開催されています。7日の文教常任委員会に引き続き、20日には平成22年度の決算審査が行われ、22年度に実施しました諸事業について議案書のとおり、多岐に亘り、執行状況や内容について審議いただきました。
◎教育推進部について
私たち教育委員会委員も出務した保育所、幼稚園、小・中学校の運動会・体育大会が9月中旬から10月にかけて、いいお天気のもと開催されました。台風等の影響で少ない練習時間でしたが、子どもたちは練習の成果を十二分に発揮し、保護者や地域のかたがたから大きな拍手、声援を受けていました。とりわけ入場行進が素晴らしい学校が増えました。歩くということは、運動の基本であり、4人の気持ちが揃わないとうまく歩けませんが、普段朝礼の後に歩く練習、指導がきちんとできている成果だと感じました。ほとんどの学校、園を見ていただいた倉田市長からも「すばらしい運動会・体育大会で子どもたちが輝いていました。とりわけ入場行進は、素晴らしかったです。」と褒めていただきました。
◎その他について
議案書には記載されていませんが、9月3日と4日に、箕面文化・交流センター市民ギャラリーにおいて第22回「子ども科学展」が開催され、小学生が夏休みに自分で考えた理科に関する課題をもとに調べたり、観察したことをまとめて、作品として全ての小学校からたくさん出展してくれていました。「朝顔の花が朝開くのはなぜ?」という研究課題に取り組んでくれている児童が何人かいました。僕も知らなかったのですが、朝顔の中に体内時計と同じような機能があり、暗くなってから約10時間後に花を開くそうです。7月ですと日が暮れ暗くなるのは夕方8時頃、それから10時間後は次の日の朝6時頃になります。ところが、10月になりますと、夕方6時頃に暗くなるので、翌朝の4時頃から花を開きます。観察を通じて、子どもたちが調べてくれました。勉強になりました。それから、川の生き物を調べていて、箕面川でオオサンショウウオを見つけ、前足と後足の指の数が違う点を見つけた児童もいました。両生類は皆そうなのですが、5本と4本です。また、なぜ液状化現象が起こるのか、今年は震災に関する実験やまとめもいくつかありました。それから、今年度から楽しい科学実験や工作教室も箕面市教育研究会の理科部会の先生によって開催され、「ペットボトルに満杯に水を入れて、10円玉の穴を開けると水があふれ出るか出ないか。そのようなクイズが出され、子どもたちも保護者も1問1問食い入るようにペットボトルを見て考えていました。あのクイズに参加した子どもたちは、大きくなっても忘れないのではないか。なぜそうなるか一生懸命理由を考えていてくれました。小さい時からいかに、いろいろなことに疑問を感じて、興味関心を抱きながら取り組んでいくか、そのような仕掛けもすごく大事だと感じました。
◎子ども部について
9月10日、11日、メイプルホールにおいて第19回箕面市青少年文化祭が開催され、展示部門においては、全公立幼稚園の図画、西小学校、萱野北小学校のクラブ活動の作品、公立中学校・聖母被昇天学院、箕面学園高等学校、箕面高校、箕面東高校の美術部・工作部、写真部、書道部などの素晴らしい作品が出展されました。また、舞台でも二日間にわたり演劇やダンス、ハンドベルや吹奏楽、合唱など17団体が日頃練習してきた成果を披露してくれました。実行委員会形式で、参加する子どもたちが中心となり、企画から準備、当日の運営や進行まで取り組んでくれていました。また昨年度から市内にある高等学校にも参加を呼びかけ、今年は新たに箕面高校、箕面東高校からの参加があり、さらに充実した内容となりました。箕面高校はダンス部が素晴らしいダンスを披露してくれましたし、昨年「彩都の丘学園」の校章のデザインをしてくれた箕面東高校の美術部からも出展いただきました。また、府内のコンクールで毎回優秀な成績を収めている箕面東高校の写真部は作品の出展だけでなく、二日間の子どもたちの輝いている姿を4千枚も撮ってくれました。その内の一部の写真は中井教育次長の部長ブログでも紹介されていますので、ご覧ください。
◎生涯学習部について
9月6日にスカイアリーナ会議室において、10月9日、10日、第二総合運動場、スカイアリーナ、武道館で開催される第44回市民スポーツカーニバルふれあいフェスティバルについての実行委員会が開催されました。全小・中学校から出場されるPTAソフトボール大会や毎年記録が更新されてバージョンアップしている小学生の大縄とび大会をはじめ、子どもから大人まで楽しめるスポーツやいろいろなコーナーが設けられます。10日のメインイベントは全日本バレーボール女子チームの前監督である柳本晶一氏をお招きしてお話をお聞きしたり、指導いただきます。
9月14日には、来年2月12日に、とどろみの森学園をスタートし、東ときわ台小学校をゴールとする第4回箕面森町妙見山麓マラソン大会の実行委員会が開催されました。今年のゲストランナーは、アトランタオリンピック銅メダリスト、シドニーオリンピック銀メダリストのエリック・ワイナイナ選手をお招きし、一緒に走る予定です。昨年は私も5キロメートルを走りましたが、3キロメートルのファミリーコースもあります。昨年は、府下はもとより全国から1000人を超える参加をいただきました。学校園のPTAの皆さんや子どもたち、教職員にも呼びかけていきたいと思っています。第55回秋期市民大会は、議案書にあるとおりの種目日程で熱戦がくり広げられました。
◯委員長(小川修一君):何かご質問、ご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、以上をもちまして、本日の会議日程は終了しました。各委員から教育行政に係ることで、何かご意見等ありますでしょうか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、事務局から「その他、教育行政に係る報告」があれば、申出を受けますが、いかがですか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、本日の会議は、全て終了し、付議された案件、議案3件、報告5件は、全て議了いたしました。
◯委員長(小川修一君):これをもちまして、平成23年第10回箕面市教育委員会定例会を閉会いたします。

(午後4時16分閉会)

以上のとおり会議の次第を記し、相違ないことをみとめたので、ここに署名する。
箕面市教育委員会
 委員長 小川修一(自署)
 委員 森田雅彦(自署)

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