更新日:2012年3月31日

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平成23年第8回箕面市教育委員会定例会会議録

日時:平成23年8月8日(月曜日)午後2時30分

場所:箕面市役所本館3階委員会室

出席委員

  • 委員長 小川修一君
  • 委員長職務代理者 白石裕君
  • 委員 坂口一美君
  • 委員 福井聖子君
  • 委員(教育長) 森田雅彦君

付議案件説明者

  • 教育次長 中井勝次君
  • 教育推進部長 大橋修二君
  • 教育推進部理事 若狭周二君
  • 子ども部長 藤迫稔君
  • 生涯学習部長 稲野公一君
  • 教育推進部副部長兼次長(教育政策・学校管理担当) 岡裕美君
  • 教育推進部次長(学校教育・教職員担当) 松山隆志君
  • 子ども部副部長兼次長(子ども政策・幼児育成担当) 木村均君
  • 子ども家庭総合支援室長兼子ども部専任参事(青少年育成担当) 中井正美君
  • 生涯学習部副部長兼教育推進部次長(人権教育担当) 小西敏広君
  • 生涯学習部次長 谷口あや子君
  • 教育政策課長 井口直子君
  • 学校管理課長 清水宏志君
  • 学校管理課参事兼幼児育成課参事 中出宣義君
  • 学校教育課長 阪本勝昭君
  • 教職員課長 北村清君
  • 教育センター所長 松山尚文君
  • 子ども政策課長 井西浩君
  • 幼児育成課長 水谷晃君
  • 子ども支援課長 細川美智代君
  • 子ども部専任参事(子育て応援担当) 津田善寿君
  • 子ども家庭相談課長 菅原かおり君
  • 生涯学習課長 阿部一郎君
  • 生涯学習部専任参事(文化財保護担当) 岩永幸博君
  • 文化スポーツ課長 前田一成君
  • 中央図書館長 江口寛君
  • 生涯学習部専任参事(知の地域づくり担当) 一階世志明君

出席事務局職員

  • 教育政策課主査 森貴美君
  • 教育政策課 松尾真恵君

議事日程

議事日程
日程第1:会議録署名委員の指定
日程第2:箕面市教育委員会事務局組織及び事務分掌規則改正の件
日程第3:箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則改正の件
日程第4:箕面市体育指導委員に関する規則改正の件
日程第5:箕面市休日保育事業補助金交付要綱改正の件
日程第6:平成22年度箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告の件
日程第7:平成24年度(2012年度)使用箕面市立中学校用教科用図書採択に関する答申の件
日程第8:平成24年度(2012年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件
日程第9:箕面市教育委員会事務局職員の人事発令の件
日程第10:箕面市教育委員会会議録の承認を求める件
日程第11:教育長報告

(午後2時30分開会)

◯委員長(小川修一君):ただ今から、平成23年第8回箕面市教育委員会定例会を開催します。議事に先立ちまして、事務局に「諸般の報告」を求めます。
(事務局報告)
◯委員長(小川修一君):ただ今の報告のとおり、本日の出席委員は5名で、本委員会は成立しました。
◯委員長(小川修一君):それでは、日程第1、「会議録署名委員の指定」を行います。本日の会議録署名委員は、箕面市教育委員会会議規則第4条第2項の規定に基づき、委員長において白石委員を指定します。
◯委員長(小川修一君):次に日程第2、議案第42号「箕面市教育委員会事務局組織及び事務分掌規則改正の件」、日程第3、議案第43号「箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則改正の件」及び、日程第4、議案第44号「箕面市体育指導委員に関する規則改正の件」は、関連案件ですので、一括審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、一括審議することとします。議案の朗読を省略し、提案理由を生涯学習部文化スポーツ課長に求めます。
◯文化スポーツ課長(前田一成君):議案第42号は、スポーツ基本法が制定され、8月24日付けで施行されることに伴い、関係規定を整備するため、箕面市教育委員会事務局組織及び事務分掌規則の一部改正を提案するものです。議案第43号も先ほどと同様に、スポーツ基本法が制定され、8月24日付けで施行されることに伴い、関係規定を整備するため、箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則の一部改正を提案するものです。議案第44号も先ほどと同様に、スポーツ基本法が制定され、8月24日付けで施行されることに伴い、関係規定を整備するため、箕面市体育指導委員に関する規則の一部改正を提案するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、何か質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、議案第42号、議案第43号及び議案第44号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、本件は、原案どおり可決されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第5、議案第45号「箕面市休日保育事業補助金交付要綱改正の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を子ども部幼児育成課長に求めます。
◯幼児育成課長(水谷晃君):本件は、夏期の電力需給対策に伴う企業の就業時間等の変更により、日曜日及び国民の祝日においても保育が必要な児童の保護者が、休日保育を利用した際の利用料の負担軽減を目的として、休日保育を実施する民間保育所への補助金の算出に特例を設けるため、箕面市休日保育事業補助金交付要綱の一部改正を提案するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、何か質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、議案第45号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、本件は、原案どおり可決されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第6、議案第46号「平成22年度箕面市教育委員会活動の点検及び評価に関する報告の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部教育政策課長に求めます。
◯教育政策課長(井口直子君):本件は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条第1項の規定により、平成22年度箕面市教育委員会活動を自主点検・評価したものを、3名の評価委員さんにお示しし、その意見書をいただきましたので、これらを市議会に報告するため、提案するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、何か質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、議案第46号を採決いたします。本件を原案どおり可決することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、本件は、原案どおり可決されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第7、報告第48号「平成24年度(2012年度)使用箕面市立中学校用教科用図書採択に関する答申の件」及び、日程第8、議案第47号「平成24年度(2012年度)使用箕面市立学校用教科用図書採択の件」は、関連案件ですので、一括して審議することといたしてよろしいか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、一括審議することとします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部学校教育課長に求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):本件については、平成23年5月9日の第5回箕面市教育委員会定例会において、箕面市教育委員会が行う平成24年度(2012年度)使用の箕面市立中学校用教科用図書の選定に関して、選定委員会に中学校用教科用図書の調査及び研究を行い、答申するよう諮問する議決がありました。選定委員会は、校長、教頭、教員、教育委員会事務局及び保護者の代表者など、8名で構成されています。5月10日の第1回選定委員会で、選定委員会委員長に対して諮問を行い、5月25日の第1回調査員全体会以降、調査研究を進めてきました。調査員会議は、教科書見本本の種目ごとに校長推薦の教員3名と、種目代表としての校長等管理職1名の計4名で構成され、各種目の教科書見本本について、「目標・内容の取り扱い」「人権の取り扱い」「内容の程度」「組織・配列」「創意工夫」「補充的な学習・発展的な学習」「独自項目」の調査研究項目に基づき、専門的見地から調査研究を行い、全ての見本本について調査研究項目別にそれぞれの特長を文章で表記し、6月27日の選定委員会に調査報告書として提出されました。選定委員会は、調査報告書を基に7月4日に種目代表へのヒアリングを実施し、各種目の全ての見本本についての説明、報告を受けました。また、その際、見本本を各学校に巡回した際の学校からの意見についても参考意見として聴取し、7月20日に報告第48号の別記のとおり教育委員会委員長宛てに答申がなされたところです。
◯委員長(小川修一君):この答申に関する報告案件に関して、何か質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、報告第48号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、本件は、報告どおり承認されました。
◯委員長(小川修一君):説明を続けてください。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):市民・保護者への教科書展示について、まず、市の広報紙「もみじだより6月号」で日時・場所をお知らせし、法定外展示として6月1日から6月16日まで、続いて6月17日から7月2日までは法定展示として、教育センターで実施してきました。また、5月31日から6月18日までの間、中央図書館、西南図書館、東図書館で巡回展示を行いました。展示した場所には意見箱を設置し、保護者・市民のかたがたから「英語で、身近な有名人が題材に取り上げられていて、生徒たちは興味を持って学習できると感じました。」など、20件のご意見をいただきました。また、6月の教育委員会定例会にお諮りしました「教育を考える会箕面」及び「みのお・平和のまちをつくる会」からの請願書1件と、各団体等から11件の要望書等が提出されています。選定委員長の答申を受け、教育委員会委員学習会を7月30日に教育センターで開催しました。事前に教育委員会委員の皆さん個々に、6月下旬から見本本を検討していただきました。委員学習会では、まず全種目の見本本の中から選定委員会の答申に基づいて、本市の生徒が使うのにより適切だと思われる2、3者について、特に検討を深めていただきました。委員学習会で検討され、交わされた意見を踏まえて、平成24年度(2012年度)使用箕面市立中学校用教科用図書(案)としてまとめ、ここに提案するものです。
◯委員長(小川修一君):選定委員会は4回、調査員の調査員会議は、見本本の種目によって異なりますが、4回から6回開催されました。選定委員会からの答申等を読ませていただき、調査研究等の作業を丁寧に行っていただいたことに、教育委員会を代表して改めて感謝申し上げたいと思います。ここまでのところで、質問、意見はありませんか。
◯教育長(森田雅彦君):今回の採択について、文部科学省の通知及び大阪府教育委員会の通知などの内容を簡潔に説明してください。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):平成24年度(2012年度)使用中学校用教科用図書の採択については、「中学校用教科書目録」に登載されている教科書のうちから採択することとし、採択権者の権限と責任において公正かつ適正な採択がなされるよう、適切に対応することとされています。また、平成24年度(2012年度)使用小学校用教科用図書の採択については、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条の規定により、政令で定められた採択期間は4年となりますので、平成22年度(2010年度)と同一の教科書を採択することになります。
◯委員長(小川修一君):それでは、新たに採択することとなる中学校用教科用図書の審議に入る前に、平成24年度(2012年度)使用小学校用教科用図書について、原案のとおり、平成22年度(2010年度)と同一の教科用図書を採択することについて確認します。ご異議ありませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、平成24年度(2012年度)使用小学校用教科用図書については、原案どおり可決されました。
◯委員長(小川修一君):続いて、平成24年度(2012年度)使用中学校用教科用図書の採択審議に移ります。先ほどの事務局の説明のとおり、私たち教育委員会委員も6月下旬以降、全種目の見本本について目を通し、検討をしました。また、選定委員会からの答申は絞込みや順位付けは行わず、各者に対してそれぞれの意見が付されたものとなっています。学習会では、選定委員会の答申の内容を尊重しつつ、再度様々な観点から検討を加え、本市の生徒が使う教科用図書の発行者2、3者について、さらに検討しました。それでは、提案されている平成24年度(2012年度)使用中学校用教科用図書(案)について、いかが審議いたしましょうか。
◯教育長(森田雅彦君):7月30日に開催した教育委員会委員学習会では、箕面市立中学校の生徒たちが学びやすく、教員が効果的に指導しやすい教科書の採択を大前提として、「『生きる力』という理念」「基礎的・基本的な知識・技能の習得」「思考力・判断力・表現力等の育成」などの新学習指導要領の改訂のポイントや「言語活動の充実」「理数教育の充実」「体験活動の充実」などの教育内容に関する主な改善事項を考慮して、時間を掛けて議論をしましたが、本日は慎重を期して再度、一種目ごと確認をしてはいかがでしょうか。
◯委員長(小川修一君):再度、一種目ごとに確認することに異議はありませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。一種目ごとに確認します。それでは、学習会で検討したことを踏まえて、事務局から提案事項についての説明をお願いします。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):国語は、選定委員会の答申を踏まえ、5者のうち「東京書籍」「教育出版」「光村図書」の3者について特に検討を深めていただきました。「東京書籍」は、各学年の教科書において、「ことば」を学ぶ説明的文章教材を最初に配置しており、導入として使いやすく、学びやすいものとなっています。また、資料を作ったり、使ったり、まとめたりといった活動が意識的に取り入れられているほか、活動の手順が段階を踏んで示されているなど、生徒が興味を持って取り組めるよう配慮されています。「教育出版」は、情報メディアを使いこなす能力、いわゆるメディア・リテラシーの獲得・学習に重きを置いており、興味関心を持ちながらメディアを読み解く力を身に付けることができるよう工夫されています。また、「データベースコラム」など、説明的な資料が豊富で、補充的に学習するための教材が多く用意されています。「光村図書」は、説明的文章には適切な資料や挿絵があり、分かりやすく活用しやすく、読み応えがあるとともに、漢字の学習には書き込み式の練習問題を付けるなど新出漢字を学習しやすく工夫されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「東京書籍」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(白石裕君):3者の特長については、説明のとおりだったと思います。その上で申しますと、教科書は単に教師が教えるための資料と言うこともありますが、それ以上に生徒が自ら興味を持って学び、学習を進めていくという大事な視点もあろうかと思います。その意味で言うと、生徒の自学自習により適切な配慮がされているのが、「東京書籍」ではないかと思います。
◯委員長(小川修一君):確かに「東京書籍」は、資料を作る、使う、まとめるといった観点が、体験活動として随所に盛り込まれていると私も思いました。そういった体験学習、体験活動は、結果的に言語活動の充実にも発展することは事実ですし、また、生徒の確かな学びにつながり、同時に教員も効果的に指導することが可能である教科書であると直感しました。
◯委員長(小川修一君):国語について、他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):もう一つ付け加えるならば、国語という教科は、国語と言う単なる一教科ではなく、他教科にも生かされる、幅広く活用されることも同時に考える要素の一つとして、思慮する必要があろうかと思います。
◯委員長(小川修一君):国語について、他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):他にないようですので、国語については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。続いて、書写について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、書写は、6者のうち「東京書籍」「学校図書」「三省堂」の3者について特に検討を深めていただきました。「東京書籍」は、まず硬筆から入り、毛筆の手本も硬筆で書くという学習ができるように配慮されています。また、用具や用紙のできるまでが載っていたり、ノートの取り方など生活に結びつく内容があったり、漢字の成り立ちと移り変わりが分かったりと、生徒の興味を引く工夫がされています。「学校図書」は、三年間を見通して系統的に学習できるよう、一冊にまとめられています。既に学習した事項を確認しやすいうえに、一冊の教科書で楷書から行書へ移行し、また楷書を学習し、さらに行書を深める、という配列になっており、学年を意識した構成となっています。内容も無駄を省いたもので、教員が使いやすいものとなっています。「三省堂」は、身の回りの文字や文化への関心を高めることができるよう配慮されているのが特長です。特に資料編は、野球のボールやケーキなど様々な素材に書を書いている写真があり、レポートの書き方やメモの取り方など、生活に生かせる内容になっているとともに、文字の変遷もあり、興味を引くものとなっています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「学校図書」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(福井聖子君):三年間を見通して系統的に学習することができるのは、教員が教えやすい教科書であると思いますので、一冊にまとめられている「学校図書」が良いと思います。課長の説明にもあったように、楷書から行書へ、また行書から楷書へと、書写は時間的にそんなに多くの時間をとるわけではないので、らせん的に学習することが有効で、こうした学びの配列は、生徒にとっても見通しがつき、教科書として使いやすいと考えます。
◯委員(坂口一美君):福井委員がおっしゃられたように「学校図書」は配列の並びなど、見通しが付きやすいこともありますが、手本の見せ方が大きくて見やすくなっていますので、生徒が使いやすく、教員も効果的に指導しやすい教科書だと思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、書写については「学校図書」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、社会(地理的分野)について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、社会(地理的分野)は、4者のうち「教育出版」「日本文教出版」の2者について特に検討を深めていただきました。「教育出版」は、特に人権の取扱いの観点において、「地域から世界を考えよう」「現代日本の課題を考えよう」というコラム欄で、アイヌの人たちの歴史や文化を知り、日本社会における多文化の共存についての考案やコリアタウンを知る等、人権上の課題が幅広く適切に取り扱われています。また、世界と日本の諸地域の学習が、歴史的背景にも触れた内容になっており、生徒の興味・関心を喚起するよう工夫されています。「日本文教出版」は、気候や地形から内容が展開され、第二次産業の学習に移りやすい内容になっているとともに、学習を深める「地理ズームイン」「世界のいま」「日本のいま」などで、ヒートアイランドやゲリラ豪雨といった最新の話題を取り扱う内容が盛り込まれています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、社会(地理的分野)は「教育出版」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(白石裕君):二つともそれぞれよく書かれています。ただその中でも地域の歴史的な経過が書いてあって、地理の学習がポイントを持ってつかみやすい書き方をしているのが、「教育出版」ではないかと思います。従って、生徒にとって読みやすい教科書になっているのではないかと思います。
◯委員(福井聖子君):地理という教科は、地図との関係が非常に重要です。中学校での教育において、地図をきっちりと読み解き活用する力は非常に大きくて、今後、自学自習をしていくうえでも地図をちゃんと読んで、そこからイメージを膨らませるのは非常に重要なことだと思います。「教育出版」の教科書は、どのページにおいても地図の取扱いが多くて、かなり効果的に配置されていると感じますので、生徒が地理を学ぶ、また教員が地理を教えるという点において、最も適していると思います。
◯委員長(小川修一君):先ほど「教育出版」の説明で、現代の課題として人権上の問題を捉えていましたが、全くそのとおりだと思います。人権上の取扱いやこの考え方を学校現場で実践することを、先の案件であった教育委員会の活動に対する評価の中でも評価委員さんにも捉えていただいていました。その点については、大事なことだと思います。さらに、地理的分野は、授業が重要であることは当然のことですが、生徒自身が教科書を見て学ぶ自学自習に取組みやすいという面も非常に重要なポイントだと思います。自学自習に取組みやすい、学習習慣につながるという点や、地図が多く取入れられているう面でも「教育出版」が最適であると個人的に思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、社会(地理的分野)については「教育出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、地図について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):地図は、「東京書籍」と「帝国書院」の全2者について検討を深めていただきました。なお、地理的分野と地図は調査委員会で議論をいただき、生徒たちの使い勝手の良さなどを配慮した適切な者であれば、発行者が同一でなくても良いと選定委員長から報告を受けています。「東京書籍」は、「基本の資料」と「くわしい/補う資料」の二部構成になっており、段階的に学んでいけるよう工夫されています。また、「クローズアップ」という欄を設けて日本の諸地域の特色を浮き彫りにするなど、生徒の興味・関心を引く内容となっています。「帝国書院」は、世界の文化についての資料が多数掲載されていることや、それぞれの地域において鳥瞰図や大陸の横断図などが掲載されており、生徒の興味・関心を引く内容となっています。また、それぞれの主要な地域で拡大地図や資料があり学習しやすくなっています。さらに、基本図の中に、歴史的な事象、世界遺産、絶滅危惧種など今後の学習につながる事項が多く掲載されていて、段階的、螺旋的に学習できるように配慮されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、地図は「帝国書院」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(坂口一美君):「帝国書院」はそれぞれの地域において、鳥瞰図や大陸の横断図など様々な地図が取扱われていることに加えて、地図のページの続きに関連資料が掲載されています。これは、学習を深めやすく、生徒・教員ともに使いやすい教科書だと思います。
◯教育長(森田雅彦君):委員学習会でもありましたが、この地図帳自体が、横版で大きいこと。中の見開きなども大きく、生徒たちが地図を読み取る力が付くのではないかということで、「帝国書院」が優れていると思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、地図については「帝国書院」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、社会(歴史的分野)について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、社会(歴史的分野)は、7者のうち「教育出版」「日本文教出版」「育鵬社」の3者について特に検討を深めていただきました。「教育出版」は、「これから学習する時代」という世紀を示す帯が各ページの表題の上に示されており、時代系列を認識しやすく工夫されています。また、資料と地図が適切に配置されるとともに、章末の「学習のまとめと表現」において、歴史的事象を地図で確認できるよう、地理との関連が図られています。さらに、ページごとに設けられている「トライ」では、「何々について説明しよう」といった課題が設定されており、学習したことの確かな定着が図られるよう工夫されています。「日本文教出版」は、「出かけよう!地域調べ」において、大阪の空襲を調べるコーナーが設定されており、身近な学習を通じて、戦争と平和を考えることができるよう工夫されています。また、毎ページ左側にある「歴史をはかるものさし」と各ページの時代区分が対応しており、今どの時代、何世紀の歴史的事象を学習しているのかが分かるように配慮されています。「育鵬社」は、本文中の「コラム」や特設の「読み物コラム」「人物コラム」において、神話や茶の湯、浮世絵などが紹介されており、伝統と文化について、生徒が興味・関心を持って学習できるように工夫されています。また、各章の前に「歴史絵巻」を示し、小学校での学習を振り返るとともに、時代の流れを大観できるように配慮されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「教育出版」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(白石裕君):3つの教科書それぞれ特徴がありますが、「育鵬社」の教科書は、神話や茶の湯、浮世絵など、日本の伝統と文化に係る記載が丁寧になされているところに特徴があります。さらに、近現代にも力を入れて執筆されていることです。従って、生徒の興味・関心を引き出すような工夫がなされていると思います。
◯委員(坂口一美君):先ほどの課長の説明にもありましたが、「教育出版」には、「これから学習する時代」という世紀を示す帯が各ページの表題の上に示されております。「日本文教出版」にも同じように毎ページ左側に「歴史をはかるものさし」があって、通史を把握しながら学習が進められる工夫があります。また、資料や写真の取扱いが大きく適切に配置されていて、生徒の自学自習や教員の教えやすさにもつながる教科書だと思います。
◯委員(福井聖子君):世紀を示す帯を各ページの表題の部分に示して、世界史のなかでの日本史、世界と日本の関係、これからの中学生にとって世界ということは非常に大事だと思うのですが、日本だけでなく、世界と日本の関係性の中で、通史を常に把握しながら、学習を進められる工夫がされている意味で「教育出版」の教科書が、生徒の確かな学びを培えるものだと思います。加えて、教員も通史の基礎・基本を教えやすいよう考慮されていると感じました。
◯委員長(小川修一君):歴史の教科書については、去る7月30日の委員学習会でも、数多くの意見がありました。本日、取り上げられている3者は、どれも特徴的な観点があり、どこか1者を採択することがとても難しい状況でした。しかしながら、選定委員会の答申と委員学習会での我々の論議を総合的に考慮することや、公民分野との関連性を意識できる内容であること、歴史事象を地図で確認できるなどの地理分野との関連性を丁寧に取り扱っていること、福井委員がおっしゃられた世界と日本の関係性の中での通史を常に把握できること、言語活動や調べ学習にアプローチしやすい工夫されていることなど、また、「教育出版」が、箕面市の生徒にとって最も学びやすいということが委員間の論議でも強く出ていました。教員が効果的に指導することが可能である教科書であるという考えも同時に出ていました。従って、社会(歴史的分野)については「教育出版」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、社会(公民的分野)について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、社会(公民的分野)は、7者のうち「東京書籍」「教育出版」「育鵬社」の3者について特に検討を深めていただきました。「東京書籍」は、教科書サイズを大きくして、写真資料も見やすく工夫し、生徒が興味・関心を持って学習を進めることができるよう工夫されているとともに、教科書下段の「確認」の項目が詳細にまとめられていて教員が教えやすく整理されています。さらに、「公民にアクセス」「公民にチャレンジ」などの教材によって学習をより深めやすくなっています。「教育出版」は、全体的に平易な記述で分かりやすくまとめられています。また、章末に読み物資料が配置されていて、学習を深める工夫がなされているとともに、道徳的な観点からも学習を進めることができます。「育鵬社」は、とびらの「『公民』を学ぶにあたって」で、歴史をタテ軸に、公民をヨコ軸に歴史と公民の関係を分かりやすく示しているとともに、わが国の伝統と文化についての理解と国際社会における文化や宗教の多様性について工夫されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「東京書籍」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(白石裕君):「東京書籍」は、教科書サイズが大きくて写真や資料が非常に見やすく工夫されていて、使いやすい教科書だと思いました。また、それ以上に内容において、公民は単なる知識を学ぶだけでなく、自分なりに人間の生き方、社会のあり方を勉強する場でもあると思います。そのような意味では、「東京書籍」の中でテーマを設定して話し合い、学習を深められるような教材を多く含んでいるという点で、生徒の身に付く教科書ではないかと思います。
◯委員(福井聖子君):説明にもありましたが、「東京書籍」の教科書は、下段の「確認」の項目が詳細にまとめられています。公民は中学生にとって非常になじみにくいというか、少し難しい部分があるのですが、このような丁寧なまとめ方は非常にわかりやすいし、教えやすいと思います。また、もう一つ思ったのですが、公民の内容が非常に幅広いです。今の時代は、法律に基づく様々な制度や仕組みなど、社会が複雑化しているので、これから、中学生がそれを理解して、覚えて、使いこなしていく。今後大人になっていく今の中学生たちが、今の複雑で難解な仕組みを学んで、将来に向けて世界の中での日本の仕組みを創造していかなければなりません。そのように考えたときに、最も取組みやすく、学びやすい教科書が採択される必要があると思うのです。そういう観点で、ただ単に教えてもらったものを身に付けるよりも、自分で考えながら使いこなしていく教科書という意味で、話し合いで学習を深められるように工夫されている「東京書籍」が最適ではないかと思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、社会(公民的分野)については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、数学について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、数学は、7者のうち「東京書籍」「学校図書」「教育出版」の3者について特に検討を深めていただきました。「東京書籍」は、時刻表やダイヤグラムを用いるなど、学習した内容を活用して身近な課題を考え解決できるような内容にまとめられています。また、高校の内容にもつながるような「乗法公式を使った分母の有理化」にも触れられています。「学校図書」は、理由を説明させる言語活動に係る練習問題が多く取り入れられており、生徒の表現する能力を高める工夫がなされています。また、計算練習を多く取り入れて、計算力の定着と向上を図るとともに、節末や章末、巻末問題に理解度に応じた問題があり、学び直しから難問に挑戦できるように工夫されているのが特長です。「教育出版」は、章の冒頭において、生活の中での場面設定で、生徒が主体的に数学を体感できるような展開がなされています。また、ヒントやポイントが随所にあり、生徒に自主的に考えさせる工夫がなされています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「学校図書」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(白石裕君):教科書が厚くなった分、練習問題も豊富にどの教科書も掲載されているので、非常に素晴らしいことだと思うのですが、その中で「学校図書」には、個人やグループで考えてみよう、話し合ってみよう、という他者とのコミュニケーションの中で学べるような工夫が多く含まれていることと、「説明しなさい」というコーナーがあり、そのような数学的活動における「言語活動の充実」を図る工夫もされています。従って、学習の内容を深めたり、広げたりすることに、非常に効果のある内容が「学校図書」の教科書に多く含まれているのではないかと思います。
◯委員(坂口一美君):白石委員が学習したことを深めたり、広げたりする効果があるとお話がありましたが、全学年の復習を巻末に設けていることや、高等学校につながるような内容にも触れている「学校図書」の教科書は、生徒の確かな学びにつながるように工夫されています。また、生徒にとって理解しやすい単元配列や指導の順になっており、このことは、生徒にとって使いやすい教科書である思います。生徒にとって使いやすい教科書であることは、教員にとっても指導しやすい教科書であると考えられますので、このことから、「学校図書」が優れていると思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、数学については「学校図書」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、理科について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、理科は、5者のうち「大日本図書」「新興出版社啓林館」の2者について特に検討を深めていただきました。ここで、簡単にご報告です。現在、科学的な分野を第1分野(物理・化学)、第2分野(生物・地学)として学習していますが、今回、新学習指導要領で見直された点として、生徒にとって理科をより身近なものに感じられるように、また、科学技術が日常生活や社会を豊かにしていることや安全性の向上に役立っていることなどについて、わかりやすくするため、第1分野と第2分野の学習内容を生かしつつ総合的に扱うこととされましたので、簡単ですが、冒頭にご報告させていただきます。さて、「大日本図書」は、化学分野の導入部分で、炭酸水素ナトリウムで生地が膨らむ実験を、定番のカルメ焼きからホットケーキに変更されており、実験の失敗がなく興味の方向付けもよく工夫されています。また、半導体や超伝導などの記述では、シリコンやLED、リニアモーターカーなど子どもたちにとって身近でタイムリーなものが取扱われています。さらに、挿絵のキャラクターが話す吹き出しの表現が適切でわかりやすく配慮されています。次に、「新興出版社啓林館」は、電流の回路図や実験の結論が分かりやすく表現されています。また、各単元の導入に力点が置かれ、自学自習の方向付けが感じられます。さらに、音の実験器具や実験の説明が適切で明確に表現されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「大日本図書」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(坂口一美君):学校教育課長が言われたように、「大日本図書」は、私も見て思いましたが、半導体や超伝導などの記述のところで、シリコンやLED、リニアモーターカーなど、今の子どもたちにとっては、ほんとに身近でタイムリーなものが取扱われています。また、単元全体の導入ページには、学習の大きな流れや系統性がつかめるように工夫されています。さらに、新学習指導要領には、ESD(Education for Sustainable Development)といわれる持続可能な社会の構築の観点が盛り込まれています。自然環境の保全と科学技術の利用のあり方をもとに、地球の明るい未来のために探求するという意図が、「単元のねらい」の部分に明確に示されている「大日本図書」の教科書はよく考慮されていると思います。
◯教育長(森田雅彦君):先ほどの説明にもありましたが、炭酸水素ナトリウムで生地が膨らむ熱分解の説明において、子どもたちにより身近なホットケーキを題材として使っていることや、ベーキングパウダーを入れなかったら、ホットケーキが膨らまない写真をうまく取り入れていますので、随所に生徒の興味・関心を引く工夫があり、「大日本図書」は教員にとっても、生徒にとっても使いやすいと感じました。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、理科については「大日本図書」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、音楽(一般)と音楽(器楽合奏)について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、音楽(一般)は、「教育出版」と「教育芸術社」の全2者について検討を深めていただきました。「教育出版」は、3学年を通しての合唱の形態など、系統立てた配列になっており、生徒が理解しやすい内容となっています。また、鑑賞曲においても、3年間で幅広く学べる選曲がなされており、説明も細かく丁寧で分かりやすく工夫されています。次に、「教育芸術社」は、映画音楽などを用いて興味・関心を引き出す工夫がなされています。さらに、鑑賞曲についてのエピソードも盛り込まれており、これも生徒の興味を引き出す工夫となっています。続いて、音楽(器楽合奏)は、「教育出版」と「教育芸術社」の全2者について検討を深めていただきました。「教育出版」は、器楽の基本的な知識に関してわかりやすく表記されていること、アンサンブルの曲を多く取り入れていることなど、生徒の理解を促したり、学習を深める部分で工夫されています。「教育芸術社」は、アルトリコーダーの導入を十分配慮した曲が取り扱われているとともに、和楽器の奏法を写真などで示し、興味を引き出す工夫がなされています。また、写真やイラストを適切に使い分けてわかりやすくなっています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、音楽(一般)は「教育出版」を、音楽(器楽合奏)は「教育芸術社」を提案させていただいております。なお、音楽(一般)と(器楽合奏)は選定委員会で議論をいただき、生徒たちの使い勝手の良さなどを配慮した適切な者であれば、発行者が同一でなくても良いと選定委員長から報告を受けています。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯教育長(森田雅彦君):「教育出版」2,3年上の「浜辺の歌」では、歌詞のページでは日中の情景で、譜面のページでは夕暮れの情景と、美しい情景の写真が使われており、情景から思い起こすことができるようなことが随所に取り入れられています。従って、「教育出版」が工夫されていると思います。ただ、1年生向けの教科書にある「赤とんぼ」の情景描写は少し気になりました。器楽の方は、さきほどの説明にもありましたように、アルトリコーダーに合わせた選曲となっている「教育芸術社」の教科書が使いやすいと思います。
◯委員(福井聖子君):森田教育長が言われたことに私も同感で、「浜辺の歌」などの写真が非常に適切で、音楽だけを学ぶというよりも音楽分野については生徒の情感に働きかけて、さらに音楽の味わいや楽しさを学ぶことがとても重要だと思いますので、「教育出版」が優れていると思います。また、器楽合奏でも写真やイラストを適切に使い分けてわかりやすくなっているので、器楽に関しては、「教育芸術社」が良いと思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):ないようですので、音楽(一般)については「教育出版」を、音楽(器楽合奏)は「教育芸術社」を採択するということでよろしいですか。
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、美術について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、美術は、3者のうち「光村図書」「日本文教出版」の2者について特に検討を深めていただきました。「光村図書」は、デザインが人の生き方を変えていく重要な位置にあることを、ユニバーサルデザインや暮らしやすいまちづくりなどを通して明確にしています。また、「学習を支える資料」が各部に複数ページ編纂されており、補充発展的な学習がしやすい構成となっているとともに、現在活躍している芸術家の紹介があるなど、資料集としての使い方もできるように工夫されています。「日本文教出版」は、分かりやすく伝えるデザインとして、様々な人のためのピクトグラムが取り扱われています。また、学年を追って、自己、アイデンティティ、社会や未来とのつながりへと発展的に構成されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「光村図書」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(福井聖子君):「光村図書」の「学習を支える資料」は補充発展的な学習がしやすい構成だと説明がありましたが、たしかに生徒が美術に取り組むときに発想や構想を広げやすくする資料が多く掲載されていて、生徒の体験活動の充実につながるものだと思います。基礎・基本を学習して、さらにそれを深めて、そのなかで感性を磨いていく、そんな流れが必要だと思います。こうした意味で「光村図書」が良いと思います。
◯委員(白石裕君):同じことになるかもしれませんが、美術や音楽の場合、知識を学ぶだけでなく、美的感性を培うことが非常に大事だと言われています。その意味で言うと、作品の取扱いを見開きにしたり、綺麗な写真を掲載したり、生徒の美的感性を培う意図が感じられる「光村図書」が優れていると思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、美術については「光村図書」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、保健体育について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、保健体育は、4者のうち「東京書籍」「学研教育みらい」の2者について特に検討を深めていただきました。「東京書籍」は、「運動やスポーツが心身に及ぼす影響」において、呼吸や心拍数などについて、保健分野と関連付けて考えられるように配慮されています。また、各章に「確認の問題」「活用の問題」があり、生徒が知識を定着させて、日常の生活に生かせるよう配慮されています。さらに、章末の「キーワードの解説」が活用しやすくなっています。「学研教育みらい」は、中学生が学習する保健体育として、専門的に掘り下げすぎず、内容の深さが適切なものになるよう配慮されています。また、「コラム」の欄によって、生徒が日常生活で遭遇する課題について考えるきっかけが用意されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「東京書籍」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯教育長(森田雅彦君):保健体育では、教科書を使う授業において確かな知識の定着を図りつつ、その身に付いた知識をいかに生活のなかで活用していけるか、という二つの面を効果的に進めることが大変重要だと思います。そのような点から「東京書籍」が効果的に知識を身に付け、活用できる工夫されていると思います。
◯委員長(小川修一君):「東京書籍」の教科書の「確認の問題」「活用の問題」の説明で評価されましたように、生徒の学習習慣の確立をめざすこと、自主的に学習を進めやすくすること、これは、この教科のみならず、全教科に亘って、教科書を使った上で、実践していくことの良さを改めて認識することができようかと思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、保健体育については「東京書籍」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、技術・家庭(技術分野)について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、技術は、3者のうち「東京書籍」「開隆堂」の2者について特に検討を深めていただきました。「東京書籍」は、見出しや内容などが、生徒の興味・関心に結び付けられるように工夫されているとともに、生徒の学習の導入・入門期の指導、課題解決学習についても工夫されています。「開隆堂」は、ものづくりの機能的な説明などの基礎的な内容や、最新の事例を取り入れるなど生徒の興味・関心に応じた内容の取扱いについて考慮されています。また、知的財産権制度の記述など、学習内容を一層深め、広げるものになっています。さらに、発展的な学習内容の部分が明示されているとともに、その分量も適切に考慮されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「開隆堂」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(坂口一美君):技術分野として、「ものづくり」について、基礎・基本から最新の事例まで丁寧に取り扱われているところが、授業において教員が教えやすく、生徒の自学自習にも適しているポイントだと思います。この点において、「開隆堂」が適切な教科書だと考えています。それにしても、知的財産権制度の記述など、本当に難しい制度について、分かりやすく書かれていて驚きました。
◯委員(白石裕君):家庭科も含めて技術・家庭は、学習指導要領の理念である「生きる力」をはぐくむという意味では、最も実用的な内容を含む教科だと思います。内容を見ますと、情報教育、環境教育、ものづくり、キャリア教育、安全教育など様々ですが、そのようなことを次代を担う子どもたちに是非とも身に付けてほしい知識・技能であることから、子どもたちが自ら学び、教員が効果的に教えることのできる工夫がされているという意味で、「開隆堂」が優れていると思います。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、技術・家庭(技術分野)については「開隆堂」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、技術・家庭(家庭分野)について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、家庭科は、3者のうち「東京書籍」「教育図書」の2者について特に検討を深めていただきました。「東京書籍」は、「QRコード」「フードマイレージ」「シックハウス症候群」など、最近の話題を取り扱っていること、防犯、地震、リサイクルの扱いが丁寧になされていること、それぞれの単元が「目標」の提示及び生活に関連する発問で始まり、「確認しよう」や「チェック」において実践的・体験的な内容を含めて振り返られるようになっていることについて、生徒の興味・関心を引き出し、学習と理解を深められるよう考慮されています。「教育図書」は、「食品の選択と購入」において、自宅調理、市販カレールーの利用、レトルト食品、コンビニエンスストアの利用、外食、これらを比較しており、生徒にとって身近な問いかけとなっています。また、「卵を使わないホットケーキ」が紹介されており、卵アレルギーの子どもたちへの対応についても触れられています。さらに、内容が豊富で授業研究によって幅を持った授業作りがしやすくなるよう工夫されています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「東京書籍」を提案させていただいております。
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯教育長(森田雅彦君):「教育図書」は、内容が豊富で授業研究によって幅を持った授業作りがしやすくなるよう工夫されています。一方「東京書籍」も基礎・基本を丁寧に押さえていて教員が授業で教えやすくなっているため、どちらも優れていて、どちらを採択するかについては、とても難しいところでした。そこで、小学校で学習した項目の連続性や基礎・基本のポイントが踏まえられ、教員が授業で教えやすいように工夫されている観点を重視して、「東京書籍」を採択してはどうかと思います。
◯委員(福井聖子君):技術のときに白石委員がおっしゃったように家庭科も、非常に幅の広い実用的な内容がたくさん盛り込まれている形になるので、その意味で、教科書としてどうなのかと考えると非常に難しいと感じます。「教育図書」の教科書は、とても内容豊富だと思います。そのうえ、包丁の使い方で野菜の切り口を写真でわかりやすく解説するなど、アイディアも多彩です。家庭科の場合、実技の授業も多いため、教科書を資料集的な扱いをして、生徒が自学自習に活用しやすいという意味では「教育図書」が良いと思えるのですが、内容が豊富な分だけ、教員の力量が問われたり、生徒にとっても非常に内容が多い、重いことがあると思います。そのような意味で、「教育図書」の幅の広さも捨てがたいし、教科書的には、「東京書籍」で整理されている方が学んでいきやすいのか、私としては、甲乙つけがたいのが正直な気持ちです。
◯委員長(小川修一君):確かにこの種目も委員学習会において、様々な意見が交わされて、賛否両論もあったのですが、1者を採択するのが非常に難しい科目の一つでした。というのは、家庭科の教科書は、生徒たちの身近なことを展開している場面が多いのです。それだけにどちらがどうというのは、非常に難しい判断になるのですが、結論については、先ほど事務局からの説明があったように、「東京書籍」の方が、小学校との連続性、基礎基本が踏まえられていることが教える側からすれば、大変入りやすい、定着率が高いと言う思いが共通してありました。いろいろな観点から考えて、最終的には「東京書籍」という事務局からの案がありますので、それでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。次に、英語について説明を求めます。
◯学校教育課長(阪本勝昭君):選定委員会の答申を踏まえ、英語は、6者のうち「学校図書」「教育出版」の2者について特に検討を深めていただきました。「学校図書」は、各セクションで新しい文法を提示した後に、手軽に楽しく取り組めるACTIVITY(活動)で生徒の意欲を喚起する工夫が伺えます。ACTIVITYも単調ではなく、ペアワークからグループワーク、語・表現の入れ替えなど、バラエティに富んでいます。また、いわゆる章であるCHAPTER構成で、各CHAPTERのトビラのページに学習の目標や流れが明記してあり、使いやすくなっています。「教育出版」は、いわゆる章であるUNITの最初のページに目標が明示されており、生徒が見通しを立てて学習意欲を高められるよう配慮されています。また、UNITの最後にはPROJECTという学習内容を総合的に表現する活動ができるページが設けられていて、言語活動につなげる工夫がなされています。事務局としては、選定委員会の答申及び委員学習会での意見を踏まえ、「学校図書」を提案させていただいております。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):事務局からの説明について、何かご質問ご意見はありますか。
◯委員(坂口一美君):課長の説明にACTIVITY、いわゆる活動についての説明がありましたけれども、特に現代の英語教育は、話す・聞く・読む・書くの4領域のうち、言語活動に力が注がれていると思います。その点からも、「学校図書」のペアワークやグループワークの活動はバラエティに富んでいて良いと思います。
◯委員(白石裕君):英語の教科書も他の教科書と同じですが、分量が厚くなって内容も豊富なので、非常に素晴らしいことだと思うのですが、このうちの2者について、先ほどの説明以外に思ったことを申しますと、まず、「教育出版」は、ネイティブが使うような会話が取り入れられていて、高等学校へのつながりを意識された教科書だと思います。一方で、「学校図書」は小学校からの接続を考えているのだと思うのですが、一例ですが、動詞の扱いで「Be動詞」ではなく「一般動詞」からスタートしていることは配慮されているのかと思いました。付け加えますと、「学校図書」で優れているなと思ったのは、英語を使う場面設定が非常に多彩で、使われている英語も多彩なので、いろいろな表現を学び得るのではないかということと、他者でも配慮されているのですが、特に「学校図書」の場合は、スティービーワンダーが入っていて、とても印象的な描写であることと、引き続き英語を勉強したいなという気持ちを持たせるような描写になっていると思います。従って、ビデオ教材や音楽を使った発展的な学習へと繋がるようなものになっているのではないか、その意味では「学校図書」がベターなのではないかと思いました。
◯委員長(小川修一君):他に何かご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、英語については「学校図書」を採択するということでよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。以上で全教科の検討を終えたことになりますので、確認したいと思います。平成24年度(2012年度)使用中学校用教科用図書について、国語は「東京書籍」、書写は「学校図書」、社会(地理的分野)は「教育出版」、地図は「帝国書院」、社会(歴史的分野)は「教育出版」、社会(公民的分野)は「東京書籍」、数学は「学校図書」、理科は「大日本図書」、音楽(一般)は「教育出版」、音楽(器楽合奏)は「教育芸術社」、美術は「光村図書」、保健体育は「東京書籍」、技術・家庭(技術分野)は「開隆堂」、技術・家庭(家庭分野)は「東京書籍」、英語は「学校図書」、このように決定いたしてよろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって、中学校用教科用図書については、原案のとおり可決されました。
◯委員長(小川修一君):ひととおりの審議を終えたのですが、これをもって、小学校用及び中学校用教科用図書の全ての採択が行われて、来年度から新学習指導要領が完全実施されることになっています。これまで、箕面市では、子どもたちが生きる力、つながる力、このようなことをはぐくむために、学力向上、体力向上に向けた様々な取組を進めてきたところです。今後とも、新学習指導要領のもとに「とどろみの森学園」「彩都の丘学園」の施設一体型小中一貫教育に加えて、校区連携型小中一貫教育のさらなる推進と充実を図り、いわゆる切れ目のない継続性のある学力向上、体力向上に向けた取組を進めていくことを決意しています。学力ということがよく謳われますが、私は、学力は学ぶ力を子どもたちが身に付けるんだということが基本的な考え方だと思っています。冒頭に教育長が申されたように、児童・生徒が伸びることが教科書選びの観点であり、子どもたちが学ぶために、教える教員側が大きな力として働きかけるためのものが教科書だと思っています。今回、採択をしましたが、ここに至るまでに、私どもも事務局もずいぶん時間をかけ、力をかけ、このような結論に至りました。そのような経過やその間、ご苦労いただいた審議会のメンバーのかたがた、教科の担当の先生がたも入っていただいています。そのような過程と、今回の結論をぜひ現場の先生がたに十分に伝えることが必要だと思っています。そのための手だてをどのようにしていくか、早急に事務局ともども私たちも考えて進めていきたいと思っています。
◯教育長(森田雅彦君):今委員長にまとめていただきましたが、今回の教科書の採択に当たっては、5月から時間をかけ、調査員が調査・研究したことを基に、私たち教育委員会委員も全ての見本本に目を通し、学習会も時間をかけ、中学生が使いやすく、教員が効果的に指導しやすい教科書の採択という大前提に基づいて、様々な視点、観点から協議、検討を行い、次年度から中学校で使用する教科書が決まりました。本当にありがとうございました。よく、教育現場では、「教科書を教える」のではなく「教科書で教える」と言われます。子どもたちが、興味・意欲・関心を持つとともに、主体的に「学ぶ」あるいは「学ぶことができる」授業を、教科書を効果的に使用することによって達成できるのだと思います。まさに、よりきめ細かい、丁寧な授業研究が求められます。そのような中、平成19年度より、すべての中学校区において、小中一貫教育を進めていますが、小・中学校での合同授業研究などは精力的に進めていく必要があると思います。今後とも、箕面の子どもたち一人ひとりに「豊かな育ち」と「確かな学び」を一層、はぐくむために、各学校において、授業方法、授業内容などを含めた指導方法の工夫・改善に努めるとともに、学校現場の様々なニーズに迅速に対応、指導・助言していきます。次年度からは小・中学校において、新しい学習指導要領、新しい教科書による教育活動が展開されるとともに、小中一貫教育は新たな5か年計画の下に推進を予定しています。また、平成24年4月に教職員人事権の移譲も予定されるなど、箕面の教育は新しいステージを迎えようとしていますが、これまで培ってきた箕面の教育をさらに前に進められるよう、事務局一丸となって、子どもたち、学校を支援するとともに、教育環境の整備に努めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◯委員長(小川修一君):教育委員会事務局ともども私たちも今の趣旨を踏襲したいと思っています。
◯委員長(小川修一君):次に日程第9、報告第49号「箕面市教育委員会事務局職員の人事発令の件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部教育政策課長に求めます。
◯教育政策課長(井口直子君):本件は、分限休職、復職及び8月1日付けの人事異動について、発令する必要が生じましたが、委員長において教育委員会会議を招集する時間的余裕がないことが明らかであるとお認めいただきましたので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項及び箕面市教育委員会教育長に対する事務委任規則第3条第1項の規定により、教育長が臨時に代理しましたので、同規則第3条第2項の規定により報告するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、何か質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、報告第49号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって本件は、報告どおり承認されました。
◯委員長(小川修一君):次に日程第10、報告第50号「箕面市教育委員会会議録の承認を求める件」を議題とします。議案の朗読を省略し、提案理由を教育推進部教育政策課長に求めます。
◯教育政策課長(井口直子君):本件は、去る7月11日に開催された平成23年第7回箕面市教育委員会定例会の会議録を作成しましたので、箕面市教育委員会会議規則第4条の規定により提案するものです。
◯委員長(小川修一君):この件に関して、何か質問、意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、報告第50号を採決いたします。本件を報告どおり承認することにご異議ございませんか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議なしと認めます。よって本件は、報告どおり承認されました。
◯委員長(小川修一君):続いて日程第11、教育長報告を議題とします。教育長に報告を求めます。
◯教育長(森田雅彦君):(議案書55頁から報告)
◎大阪府都市教育長協議会平成23年度7月定例会について
7月1日、ホテルアウィーナで開催されました。議案書にありますように、国・府への要望事項をまとめる夏季研修会の確認や教育費実態調査についての説明がありました。
◎平成23年度第1回豊能地区人事協議会について
7月12日、豊中市教育センターで開催され、大阪府教育委員会事務局教職員室阪本参事より、平成22年度末人事及び人事対策協議会の報告がありました。その後、豊能地区における、平成23年度当初人事の課題等について説明がありました。教職員の人事権移譲については、第1回プロジェクト会議の報告が座長の豊中市教育委員会大源教育次長よりありました。平成24年4月大阪府より任命権が移譲された後、教員採用テストは、2、3年大阪府と合同で実施しますが、その後は、豊能地区単独で実施することになります。その際、教職員採用選考をどのような形で実施するかについて教育長同士、意見交換を行いました。
◎平成23年度大阪府都市教育長協議会夏季研修会(第1日目)について
7月22日、ホテルアウィーナで開催されました。平成24年度予算策定に向け、文部科学省、大阪府教育委員会への要望事項について協議・調整をしました。今年度、豊能・三島地区は「教職員人事」が担当で、35人学級等の教職員定数改善計画を年次計画どおり進行することの要望などをとりまとめました。
◎小中一貫教育全国サミットin呉について
7月28日、29日、呉市文化ホール他で開催されました。今年度から正式会員市として参加することになり、私と事務局職員、小中一貫校の教頭先生と5名で参加しました。第6回を迎える大会には、全国から2,000人余りの先生や教育関係者が参加し、1日目は、呉市の実践発表や子どもシンポジウムなどが行われました。その後、正式会員市による協議会総会が開催され、本市を含め8市が新たに加入し、31市で構成されることになりました。2日目は、授業公開が行われ、その後、分科会3会場に分かれ、全国からの取組が報告されました。現在全国の約半数の学校が小中一貫教育の研究に取り組んでおり、工夫された様々な取組は大変参考になりました。来年度は京都市で開催される予定で、本市からも報告や発表を行います。
◎中学校給食に関する府教育委員と市町村教育委員の意見交換会について
7月29日、KKRホテル大阪で開催されたこの会については、小川委員長と坂口委員に出席いただきました。後ほど小川委員長から概要を報告いただきます。
◎平成23年度第2回豊能地区教育長協議会について
8月1日、豊中市教育センターで開催されました。教職員人事権の移譲の関する第2回プロジェクト会議が7月27日に開催されましたので、その報告があり、協議会設置にあたっての合意事項等の内容について協議・確認を行いました。
◎教育推進部について
7月4日、特別会議室で平成22年度の教育委員会の活動について、3人の活動評価委員さんと、第1回目の懇談会を開催し、昨年度の教育委員会の活動を報告し、意見をいただきました。
7月4日、15日には、教科用図書の選定委員会が開催され、調査員からの報告のとりまとめを行うとともに答申を作成し、20日に野村選定委員会委員長から、小川委員長に答申が提出されました。これを受け、7月30日には、教育センターにおいて1日かけて、また8月5日にも、中学校用教科用図書採択にかかる教育委員学習会を開催しました。
7月25日には、第3別館会議室において「第五中学校区・地域に開かれた特色ある学校づくり発表会」が、教職員、教育委員会委員、保護者、地域のかた89人の参加のもと開催されました。今年度から中学校区ごとに発表会が開催されます。
◎子ども部について
7月5日、委員会室において、要保護児童対策協議会代表者会議を開催し、子どもたちを虐待から守る取組について話し合いました。
7月8日、朝8時より箕面駅前において暴走族追放、少年非行、被害防止キャンペーンを市長、警察署長さんをはじめ、青少年健全育成関係団体のみなさんやサントリーサンバーズの選手の皆さん等多数出ていただき、啓発活動を行いました。
◎生涯学習部について
7月9日、第21回手作り紙芝居コンクールが開催され、全国から123点の応募があり最終審査が行われました。沢山の力作が上演され、グランプリには本市藤田かよさんの「たぬきうどん」が選ばれました。また、ジュニアの部では、箕面市の子どもたちの作品も入賞しました。
◯委員長(小川修一君):補足説明をします。中学校給食に関する府教育委員と市町村教育委員の意見交換会に出席しました。坂口委員にも同行いただきました。中身は関西外国語大学教授の岡澤潤次さんの講演がありました。このかたは各市の給食事情について非常に幅広く聴取され、その事例をお聞きしました。本市に参考になるところもあるし、事情が違うというところもありました。その後、熊取町の栄養士さんからの事例発表がありました。我々が視察に行った兵庫県西宮市の上ヶ原中学校の教育実践とある意味共通しているところがあり、家庭科の事業実践を給食というテーマや実際に行ったことを使って、生徒たちがどう動くかということについて報告がありました。あの学校では、50年も給食を実施しているところだそうです。その後、熊取町の教育長が知り合いなので、話しを聞いてみると、「全然問題がない。歴史がものを言っているんだ。」と言われました。参考にできるところも多々あり、今後、本市の給食導入の際の考慮の一端にさせていただこうと思います。その後、質問したのですが、質問者の指名を間違えてしまいました。アレルギーを持っている子どもたちに対してはどのように対処しているのですかと実践されている人に聞けば良かったのですが、講演者に聞いてしまい、回答が戻ってきませんでした。大いなる失敗をしました。これは、実践されているところから、実情を聞かなければと思いました。
◯委員長(小川修一君):教育長報告と私からの報告について、何かご質問、ご意見はありませんか。
◯委員長(小川修一君):以上をもちまして、本日の会議日程は終了しましたが、各委員から教育行政に係ることで何かありませんか。
◯委員長(小川修一君):ないようですので、事務局から「その他、教育行政に係る報告」があれば、申出を受けますが、いかがですか。
◯教育政策課長(井口直子君):先ほどご承認いただいた報告第50号の教育委員会会議の報告書に誤りがありました。付議案件説明者で、7月1日付けの人事異動に伴い、子ども部子ども家庭総合支援室の中井室長に兼子ども部専任参事(青少年育成担当)を加え、高橋参事を削除させていただき、これらの修正を踏まえ、再度ご承認いただきますよう、よろしくお願いします。
◯委員長(小川修一君):以上の訂正をお願いします。よろしいですか。
(“異議なし”の声あり)
◯委員長(小川修一君):異議がありませんでした。他にもないようですので、本日の会議日程はすべて終了し、付議された案件、議案6件、報告3件はすべて議了しました。
◯委員長(小川修一君):これをもちまして、平成23年第8回箕面市教育委員会定例会を閉会とします。

(午後4時20分閉会)


以上のとおり会議の次第を記し、相違ないことをみとめたので、ここに署名する。
箕面市教育委員会

委員長 小川修一(自署)
委員 白石裕(自署)

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所属課室:子ども未来創造局教育政策室 

箕面市西小路4‐6‐1

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ファックス番号:072-724-6010

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